トヨタがスープラ開発中だし、
マツダが初代ロードスター(NA)のレストア事業始めたし、
日産もR32GT-Rの補修部品供給始めたし、
腰が重いホンダでさえ、ビートの純正部品の再生産を始めた・・
これってどういうことなのさ?
というのを考察してみます
記事の内容
スポーツカーは数が売れない

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- 割高イメージ
- 燃費が悪そう
- 人も荷物も乗らない
- 消耗品が高い
- 重くて長い二枚ドアが不便
そういったイメージからまず数が出ない
そのイメージは間違ってないので反論しづらいのも確かではある
数が売れないので、スケールメリットを求めづらい
企業は長いこと、目先の利益ばっかり求めてきたので、すぐに売れないという部分にばかりフォーカスして市場を形成しているのは確か
すぐ利益につながらん、という理由で将来的にブランディングできるネタをあっさり捨てる先見の無さを日本のトップエリートたちが下しているということに危機感すら覚える
どんなに売れてても、ホンダといえばN-BOXじゃなくて、伝説のNSXなんですよ
どんなに売れてても、トヨタといえばカローラじゃなくて、2000GTなんですよ
トヨタはスポーツモデルを出すたびに、トヨタ2000GTの再来、とかキャッチコピーを使ってブランドだってわかってるくせにねえ
スポーツカーは企業イメージに直結
マツダ、と言えば「ロードスター」ではないだろうか?
オープン2シーターで日本どころか世界まで巻き込んで、後追い車種は数知れず・・
ほぼ全滅しましたが(笑
でも、マツダは作り続けている
たとえ、売れなくても、だ
今ではそのコンポーネンツをうまく利用したアバルトのモデルにまで発展
これってもう文化でしょ?

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それに気が付いた自動車好きが思いっきり集まっているマツダというメーカー
とうとう、初代ロードスターのレストア事業に参入、すでに何台かロールアウトしている・・
※簡単いうけど、初代ロードスターだって1600も1800もあって細かくバリエーションがあるので絶対大変だと思う。マツダは素晴らしい!
こういう姿勢、ワタクシ的には非常に高く評価します♪
売れなくなったので、売るのをやめちゃったホ○ダS2000とか、
売れなくなったので、売るのをやめちゃったト○タMR-Sとか、
いろんなホットなモデルがあったにもかかわらず、あっさりと捨てちゃう
ワタクシは車もバイクも入手したら絶対に10年以上は乗るので、
そういう企業のスポーツカーは選びません
なんたって部品の供給で乗れなくなる車たちを数多く見てきているので。
これが、クルマ=消耗品となって、ただの道具に成り下がる理由の一つ
そういえば、スポーツカーとは言えないかもしれないけど、
スズキは新型ジムニーでブランドとして確立した感があるねえ
これも「長く真面目に作り続けた結果ファンがついてきた」と言える例なのではないかな?
もう車が飽和して、人口が減り続ける日本では、もうスケールメリットというよりも企業イメージやブランディングの時代に入っているといえると思う
一生懸命トヨタがラリーやったりしてるのもその一環ですよねえ
スポーツカーはメーカーにとって利幅が大きい?
専用設計のフェラーリは一台売ったら利益が数百万(笑
大量生産のカローラは一台売ったら利益が数万円(笑
笑い話かもしれませんが、フェラーリの株価が高いのはこういう理由って聞いたことがあります

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専用設計のスポーツカーだけでなく、大衆車のスポーツバージョンというのもある
こちらはグッと家族を説得しやすい
代表格はスズキ スイフトスポーツかな?
日産のNISMOシリーズ、オーテックシリーズ
トヨタのGRスポーツグレードシリーズ
ホンダのモデューロシリーズ
スバルのSTIシリーズなどなど
これは、はっきり言うと利幅が大きい傾向にある
スポーツバージョンってだけでかなり高額な価格設定になっている
ちょっと前は、初代ラパンSSやKeiWorksもそうだし、
もっと昔から、
ミラターボ・アバンツァード
シャレード・デトマソ
マーチ スーパーターボ
パルサー GTI-R
などなどいろんな展開がありましたが、今はほぼ絶滅
軒並み高性能でスタンダードモデルより高価格、しかも開発費は専用設計より安く抑えられる
しかもお客はスポーツモデルということで喜んで買っていく
軽自動車のホットモデルで現存するのはアルトワークスくらい?
※ホンダは売れなくてもS660を最低10年は作り続けてほしい
※ダイハツはコペンをもう一回ちゃんとスポーツカーとして仕上げてほしい
※スズキはカプチーノを再販、もしくはロードスターのようにフルレストア事業をお願いしたい
※マツダはAZ-1をなかったことにしないでほしい
おっと熱くなってしまった
スポーツカーは女子ウケが悪いのだった
ポルシェなどの一部の高級車は別として一般的なスポーツカーは女子ウケが悪いと思っていい

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スポーツカーは良くも悪くも「目立つ」んですよ
なので、止まっていようが走っていようがジロジロ見られます
※ワタクシも一応きちんとした格好で乗ることを心がけるようになったくらい
これがイヤな女子は多い
また絶対的な車高の低さや、シート形状の窮屈さ、排気音のうるささ、維持費の高さなど、女子ウケしない点ばかりが目立つのも確か
基本的に車のCMでもわかるように、車種選定の決定権&大蔵省は女性であることが多いので、結局男たちの価値観は打ち砕かれ「我慢する」という着地をする傾向にある

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同義語として、旧車も同じです
一見かわいいスタイルなので乗りたがる女性は多いですが、いまどき車のおもてなし装備が常識となっているので乗り続けてくれる女性はなかなかいませんよ
※旧mini乗りは結構みんなそう(笑
情けないが、これが貧乏国家日本の現実なのかもしれません
ワタクシはロータス買うまで10年近く貯金しました
その間、嫁の洗脳工作は怠っていません
例>
旧車イベントに連れて行く
スポーツカー&旧車好き仲間に洗脳してもらう
実際にスポーツカーに乗ってる女性に合わせる
などなど♪
僕らの求めるスポーツカーとは何ぞや?

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ランボがBMW傘下に!とかはっきり言ってどうでもいいんですよ
あまりに手が届かな過ぎて。
どうせ、何百馬力とか使えないし、その分消耗品も高価で、維持するのが嫌になるようなものはいらない
サーキットでの最高の性能なんか求めてないんですよ、長く乗りたい人たちは。
※カスタマイズで、おしゃれ風にも性能求める風にもできるよっていう余力は大事ですが。(旧miniはその辺が絶妙)
5ナンバー以下で排気量1リッターくらいでも十分
ハッチバックではなくたとえ後部座席に人なんか乗れなくても、流麗なスタイルのクーペボディで!
※2シーターでも良い。ただしご家庭の大蔵省の基本方針を緩めるのは難しくなる
使い勝手が悪くても、ちょっとくらい不便でも、
コレ手に入れたら、人生なんか変わるかも!という「わくわく感」が欲しいんですよ

MG-Bくらいの性能で十分楽しいんですが♪
- そんなに高性能はいらない
- 長く乗れる
- 新車でも安い
- 維持費も安い
- お金がかからない
- 自分でメンテできる余地がある
・・・新型ジムニーじゃん(笑
まとめ
ようやく、というかやっとというか、自動車メーカーも少しだけスポーツカーの持つブランド力に気が付き始めたようで、世界にはいろんな動きがあります

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ただし、ユーザーが求めてるのは何百馬力の車じゃないんですよ
そういうイメージリーダー的な車種があるのは大変喜ばしいですが、手が届かない車はいらないんです
10年お金ためていざ買おうとする段階になって新車どころかまともな個体すら残ってない
この振り上げたこぶしをどこに向けりゃいいのだ?
メーカーは、あこがれの対象としての大馬力スポーツカーをイメージリーダーとして、長く乗れるエントリーモデルのスポーツカーを作っていただきたい
そして購入層はマスコミの言うこととか一切聞かないでいいので、自分見て触って乗ってみて、自分の判断でいいと思った車を買う!という強い意志を持った消費者にならなきゃいけません
こうやって健全な市場が構成されてったうえで、改めて車の文化を語りたい・・と思う次第・・・であります