仕組みは簡単なんですがね・・
そして、
当倶楽部の秋は忙しいのです。
バイクや車で遊んでるだけではありませんよ。
薪ストーブを整備して冬を迎える準部が始まります。
一連の作業をやっておかないと、寒い中煙突掃除という奴隷のような作業は必要になります。
当記事の目次
薪ストーブ入れて早くも10年経ちます
薪ストーブを通していろんなことを覚えたし、いろんな人と知り合いました。
薪ストーブは、金も時間も労力もかかって大変ですが非常に面白い経験になりますよ。
当倶楽部の薪ストーブは
ダッジウェスト社
フェデラルコンベクションヒーター
FA265
という中間的な大きさの燃焼効率重視型モデルです。
設置や煙突施工まだ任せると軽く100万は飛びます。
当倶楽部では
薪ストーブを導入すると
いろんなジャンルの知識とスキルが身に付きます。
例えば、
どれも全部知らなかったことばかりです。
今の日本で普通に生活するには、どれもいらない知識です。
※その対価は膨大な時間なわけですが。
結構大変でしたが今思い返すと経験しておいてよかったと思います。
その他にも、
全て、薪ストーブがなければ知り合うことのない人たちとの交流もできました。
薪ストーブは、暖かいうえにそういう人のつながりを作ってくれるアイテムでもあります。
チェーンソーって最初はかなり怖いのですよ。
※今でも怖いですが。
どれがなくてもまともに動かないところはまさに内燃機関です。
※しかも二次燃焼や三次燃焼といった空気の流れも似ています。
ちなみに・・
薪ストーブの燃焼は非常にエンジンと似てるところがあります。
燃えると負圧で空気の流れが出来、薪ストーブの内燃室開口部から思いっきり吸気されます。
まさにキャブの霧吸いの原理です。
※開口部を絞ると流速が速くなったりして、まさにベルヌーイの法則♪
そして何よりも、
理屈がわかってないとまともに火が起こせないところがエンジンの初爆みたいで素敵です。
※ガスバーナー使ってズルしても薪ストーブの火を起こせない人はたくさんいます♪
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薪ストーブの手入れは超面倒
特に、
煙突は内部が詰まると「良い排気」が出来ずに煙が逆流します。
とにかく薪ストーブはいろいろ汚れます。
神経質なほど綺麗好きな人は薪ストーブは止めた方がいいです。
チャンバーと煙突
薪ストーブの煙突は複雑な構造のチャンバーと違ってただの円柱です。
煙突を外して煙突ブラシで内部をグリグリして燃えカスというか炭化したヤニを排除します。
※昔は屋根に上ってブラシ突っ込んでましたが危険すぎるので室内から煙突を外して掃除する方法に落ち着きました。
当倶楽部はシャフトのジョイントがネジ式のものを買いましたが、煙突内で回転させると抜けちゃうので注意が必要です。
煙突掃除のシャフトなんかは皆でシェアすべき道具です。
結構いい値段するし、一家に一式ある必要はないです。
※消耗するもんでもないですし。
当倶楽部ではもうずいぶん前に買っちゃいましたが。
※米国人のG君にたまに貸します。
汚れると言えば、バイクの2Stのオイル汚れにも通じるものがあります。
掃除しないと排気管に燃え残りが溜まって糞詰まりになってるのによく似ています。
※この辺は2stのチャンバー内にオイルの燃えカスが溜まるのに似ています。
2stはチャンバーを清掃するだけでパワーアップを体感できますよ。
一方、複雑な構造の2stエンジンのチャンバー内にも燃えカスというか燃え残ったオイルが溜まります。
2stチャンバーが詰まる前にエンジン全開にしてチャンバー内部の燃えカスを強制的に排出するのが基本ですよ。
※一区間だけ高速道路に乗って低めのギアでアクセル全開するのが効果的です。
もしくは、
外したチャンバーごとドラム缶に入れてガンガン火をたいて内部の燃えカスを炭化させて無理やり排出させる
という方法もあります。
※これやるとチャンバーの開口部から火を噴くんだよねー♪一瞬焦るんだよねー♪
パイプユニッシュとかのお風呂系の塩素の強力洗剤な洗剤をチャンバー内に満たして炎天下に放置するという方法も流行りましたね。
こういう2stのメンテナンス手法もだんだんと忘れられていくんでしょうねえ・・
※みんな2st降りちゃったし、こういう話をしたくてしょうがないのですよ。
話がそれました。
ストーブ本体の清掃とメンテ
薪ストーブもバイクや車と同じで分解清掃が基本です。
※洗濯用洗剤の小さいスコップが大活躍
※ご家庭用の掃除機はあっという間にフィルターが詰まります。
※たぶんクリームクレンザーでもいいハズ
が主な作業です。
これを年に一度、秋にやります。
この作業をサボると真冬の寒い中、面倒くさい作業をすることになります。
※当倶楽部の暖房は薪ストーブと小さい石油ファンヒーターしかないのですよ。
ちなみに・・
今年は煙突の塗装が剥げてきたので耐熱塗料で塗りました。
塗料は普通の耐熱スプレーでいいと思うんですが、一応ダッチウエストというストーブメーカーの純正品を使いました。
スプレー式塗料はあんまり寒いと霧化しませんので、20度前後の気温があって乾燥した時期がベストです。
まあ、車やバイクではないので適当に塗れればよいのです。
※嫁にスプレー塗装の基礎だけ教えて、任せちゃいました。
バイクのタンクの塗装の100倍気が楽です。
今ならオキツモの耐熱スプレーがいいなぁ。艶消し黒で。
これが・・
塗装後、最初にストーブに火を入れると・・煙突自体から煙が出ます。
塗料の焼き付けになるんだと思うんですが。
※5分ほどで煙は止まるので安心ですが、結構焦るもんです。。
消耗品が多い薪ストーブ
ワタクシも実際に使うまで知りませんでした。
買って終わりじゃないところもまた車やバイクっぽい。
消耗品の数々
薪ストーブの
これらが代表的な消耗品です。
各々について解説しますね。
ガスケットで隙間を埋める
ドアや天板の隙間を埋めるロープ状のガスケットは消耗品です。
北米の薪ストーブは鋳物の鉄なので蓄熱性は高いのですが熱で膨張伸縮を繰り返します。
こうしてどんどん隙間が人がっていくというわけです。
※車やバイクのエンジンも同じです。
外すときはセメントを割るのです。
とはいえ、
バイクや車のエンジンほど厳密に密閉してなくてもいいんですが。
すき間を埋めるためにガラス繊維ロープ状にしたガスケットを簡易セメント的なチューブ式の有機溶剤で張り付けていきます。
※こんなにはまだ安いので楽勝です。
薪ストーブの温度計は消耗品
天板に差し込む温度計は消耗品です。
温度センサー部は一冬で熱に負けて溶け落ちます。
高々温度計のくせに1万円近くするのに、です。
※絶対設計ミスだよ、この値段で寿命短すぎです。
値段見てみたら馬鹿らしくなる。
温度計は一応刺してありますが、実質全く意味ないです。
なので、
当倶楽部では数年前から「温度計レス」で運用しています。
※穴が残るのでただの蓋以外の役割しかありません。
温度なんかわかんなくてもいいのです。偉い人にはそれがわからんのです。
アナタならできますよ、大佐。
ということなのです。
コンバスター(触媒)
最近の薪ストーブには2次燃焼、3次燃焼させるために必要な触媒が装備されています。
※触媒と言えば車では高い部品の代表ですね。
この機構のおかげで薪ストーブの暖かさと燃焼効率のよさ、燃費の良さが格段に上がったそうです。
※その前知らんので友達の薪屋のセールスマンの受け売りです。
大事に大事に使っております。
コレが結構いい値段します。
25000円位します。
大体5年くらいで崩壊します。
コンバスターを薪ストーブに固定して密閉するための石綿みたいなガスケットも必要です。
コレが結構お高い。
当倶楽部ではコンバスターのガスケットはマフラーに巻いて断熱する「マフラーバンテージ」を使っています。
ガレージに巻きでストックしてあるのでほぼただみたいなもんです。
機能的には全く問題ないどころか、純正のガスケットより持ちがいいです♪
リフラクトリーってなんだ?
ダッジウエスト製の薪ストーブには「リフラクトリー」という謎な部品があります。
この謎パーツは名称すらもさんざん調べないとわかりませんでした。
※amazonでも楽天でも取り扱いがありません。
天板を開けたところにあり、コンベクターを覆っています。
軽くて固めのスポンジくらいの手触りのパーツです。
難燃性の断熱素材でできていると思われます。
これは、
熱と温められた不完全燃焼ガスを跳ね返して2次燃焼、3次燃焼を促し、天板が熱くなりすぎるのを防ぐ役割だと思われます。
※触媒とリフラクトリーの間が2次燃焼室っぽい。
硬めのスポンジケーキみたいな手触りです。
ファイナルファンタジーで敵の攻撃を跳ね返す「リフレク」という魔法っぽい。
ファイラ、ファイガ等を跳ね返すと覚えればよろしいかと。
「リフラクトリー」はだんだん崩壊しそうなくらい傷んできます。
ただし、
どうやら調べても部品設定がないっぽいんですよ。
※ダッジウェストの公式ページにもありません。
薪ストーブ屋のセールスマンに聞いてみようと思いますが、値段が高そうで怖くて聞けずにいます。
※ワタクシのことなので、値段によっては「難燃性のレンガでリフレクトりーを作る!」とか言い出しそうです。
そして頑丈そうに見える筐体自体のいろんなところが痛んでくるようですよ。
こうなると買い替えになるとのことです。
※薪ストーブ屋談。
調子に乗ってガンガン薪を焚くとストーブ自体が壊れ、薪をケチり過ぎると煙突が詰まりやすくなるという面倒くさい運用が待っています。
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暖房費は薪ストーブより灯油代の方がはるかに安い
薪ストーブは純粋に暖房費として考えるとぜんっぜん安くないです。
※この時点で、薪ストーブは大抵の人に選ばれません。
薪ストーブは手間も金も労力も時間もかかる暖房具です。
年間を通しての作業があるので冷静に計算する気になれないくらい非効率です。
ということを考えると、
お金さえ払えば持ってきてくれる灯油
と比べたらはるかに高いです。
時間は有限ですので。
時は金なりです。
忙しい人に薪ストーブは向きません。
西に薪があると聞けば貰いに行き、東に薪があると言われれば物々交換しに行きます。
薪は買えばいい?
そんなこと言ってたら散在しますよ。
※一度、そういう薪の宅配サービスに入ったことがありますが平日夜+休日しか使わないにも拘らず、一冬で10万円近く飛びました。
ちなみに・・
張り切って薪ストーブを入れても数年で使わなくなるご家庭が非常に多いらしいです。
運用が大変すぎるから。
お父さんが一人で頑張って薪ストーブ入れたとしても家族のフォローがないので、お父さんがくたびれちゃって・・
ということがままあるようです。
※前出の薪ストーブ屋談。
少なくとも、
薪ストーブはお父さん一人で戦えるようなモンスターではありません。
家族総出で一年を通して薪を用意するという見えないモンスターと戦う覚悟が必要です。
家族で時間をかけて、冬支度をする覚悟がなければ薪ストーブを導入すべきではありません。
※ワタクシも何人も張り切ってるお父さんを知っていますが大抵3年もするとくたびれちゃいますね。
これって、
バイクや旧車趣味に非常に似ている
と思うんですが、どうか?
薪ストーブは体力も道具も時間も場所も必要な趣味
でも、
あんな風に簡単には割れないし、あんな非効率なことやってたらいつまでたっても薪なんてできません。
薪割りはマジで大変
薪ストーブ運用には薪割り機が必要です。
もしくは、
薪割り機を借りられる体制作りが不可欠です。
※エンジン式の薪割り機がベストです。
そして、
薪を割るにはそれなりの場所が必要になります。
それに、
が必要になります
田舎ならまだしも住宅街でチェーンソーや薪割り機を稼働させると結構ひんしゅくです。
当倶楽部の所在地付近は最近住宅が増えてきました。
※文句を言われたことはないですが。
当倶楽部には4カ所の薪小屋があります。
今年は全部満タンになっております。
薪ってどうやって運ぶの?
薪ストーブを運用するには軽トラが超便利です。
乗用車でこれらをやると車内がボロボロになって土埃の匂いと草の匂いが抜けなくなります。
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ちなみに・・
丸太ってくそ重いですよ。
普段から身体を動かしてないと薪割り作業は無理です。
破壊力のある道具ばかりなので大体危ないです。
※3.5tの間伐材から薪を一人で作ったことがありますが全身筋肉痛になりました。
薪ストーブは「体力」「精神力」「時間」どれを欠いても運用できません。
腰痛持ちにはまず絶対無理です。
余計腰を壊します。
まとめ
既に10年もやってれば薪作業はライフワークになっているのです♪
災害で停電になっても暖を取れるというリスクヘッジも兼ねています。
※石油ファンヒーターも電気がないと動かないし。
アフターコロナの世界では、薪ストーブは見直されるかもしれません。
忙しすぎた人たちがこぞって、薪作業を・・って無理ですね。
ならば、
薪を安く提供できる仕組みを作れば利益が出るかもしれません。
田舎の里山の集落では、間伐材を薪にする事業が割と流行っているようです。
ただし、
もう少し安くならないと常用できませんが。
※大変なのはわかりますよ。
というわけで、
等のサービスをパックにしてサブスクリプションで仕掛ければいいと思うんですが。
ストーブ屋さんは既にやっていますが数をこなしてもう少し安価にできれば事業になりそうですよ。
※うち以外の薪ストーバーは「皆金持ち」っぽいですし。当倶楽部のように自分で薪ストーブの土台を作って設置した人なんか見たことないし。
薪の原料確保は自由処分の間伐材を仕入れることも可能ですし。
ビジネスチャンスとしてどうか?
ビジネスプランのラフスケッチは既に脳内にあるのだった。