オイルが漏れてなければ手を付けない人もいるでしょう。
フォークオイルの粘度の規格とか知ってますか?
10G?10W?何のことやら。
と、ワタクシも昔思ったので調べたことがあります。
フォークオイルの10GとW5って互換性があるのか?
困ったことにメーカーによってフォークオイルの粘度表記が違ったりするのです。
完全に互換性があるわけではないのですが目安にはなります。
オイルの粘度というのは実物を比較してみれば一目瞭然なのですが、なかなか普通の人には比べる機会はないんですよねえ。
当倶楽部では空冷4気筒のエンジンオイルには10W-30と20W-50のオイルをブレンドして使ったりしています。
※オイルの粘度の差は一目瞭然です。
また、
メーカー純正の2stのギアオイルはさらっさらです。
※サラダ油かと思うくらいサラサラです。粘度はいくつなんだろ?
絵が少ない記事なので恒例の美味そうな食事の絵を載せておきました♪
※ワタクシは食事の画像を寄って撮りがちです。
というように、オイルの粘度はいろいろ種類があるのです。
もちろん、
オイルは粘度によって規格がありますの。
ちょっと簡単に書いておきます。
オイルについてはマジで書くと深すぎて一記事で終わるとは思えないのですよ。
※ワタクシが真面目にそういう記事を書くと、当ブログの熱心な読者様たちにはイマイチ評判がよくないのです。
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W表記
10Wとか15Wとか表記があるフォークオイルがあります。
5Wと15Wでは15Wの方が粘度が高く、数値が大きい方がいわゆる固いオイルと言われます。
※エンジンオイルと同じと思えばよろしい。
数字は低温時の粘度を示しています。
Wは「Winter(ウインター)。」の頭文字です。
これがSAEというオイル粘度の世界統一規格です。
エンジンオイルはこのW表記がされているはずです。
10W-40とか。
エンジンオイルの表記は二つの数字で記載されることが一般的です。
※二つの表記があるオイルをマルチグレードというのですがそれはまた別の機会に。
SAE規格のW表記はワタクシも慣れ親しんでる方法なので粘度がイメージしやすいです。
G表記
フォークオイルにはG5とかG15とかで表してるものがあります。
Gは「Grade(グレード)。」の頭文字です。
※言われてみりゃその通りで何のひねりもないね。
G5より、G15の方が粘度が高いです。
実はこれはバイクメーカー独自の設定であることが多いらしいんですよ。
ゆえに、
単純にグレード表記とSAE表記の数字が同じだからと言って粘度が同じではないのです。
それでも、
なんとなく各社で似通った粘度っぽいです。
メーカの独自設定
さらなるバイクメーカー独自のオイル粘度表記もあります。
YAMAHAのようにS1とかM1とか
SUZUKIのようにL-01とか
KAWASAKIのようにKHL15-10とか
みたいな設定もあるのでさらにわからない(笑)
昔のHONDA車はフォークオイルにATオイルを使ってたしねえ。
※VT250FHとかもマニュアルにATオイルを入れると記載があります。
さて困りましたな。
これだけだと互換性があるかどうかわかりません。
一応、オンロードの場合はサーキットでハードに乗るバイクほど粘度が高い傾向にあります。
※サスを固める、とかいうのはこれに由来しますが街乗りでは無意味どころか危ないです。
ではどうやって考えるのか?
この場合は「動粘度。」というモノサシで比べるのです。
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動粘度とは何ぞや?
エンジンオイルだと100度での動粘度の表記が一般的です。
これを指標として比べるしかないのです。
大まかに国産バイクメーカーのグレード表記の動粘度はこんな感じです。
■グレード表記
G5 15から20
G10 30から40
G15 45から50
という値に収まりますな。
単位はmm2/s(センチトークス、という。ふつう使わない単位。)です。
傾向として、
※とはいえ、ほんのちょっとの差です。
HONDAはSAE表記しか出してないです。
■SAE表記
5W 16前後
10W 35前後
15W 47前後
これもメーカーによって結構バラツキがあるのでワタクシの調査の範囲です。
フォークオイルは、バイクメーカー以外では
ホワイトパワーとかKYB、SHOWAなどのサスペンションメーカーからもラインアップされています。
それに、モチュールやワコーズなどのオイルメーカーなどからも出ています。
もう面倒くさいので自分で調べてExcelで表にしてワタクシに提出しなさい。
※各メーカーごとに表記委方法が違って一覧表にするのが面倒なので各人で調べなさい(20点)
とまあ、意外と表記が違っても、一回転してなんとなく互換性があるっぽいのです。
※なんだこの着地点は?
ちなみに・・
ぶっちゃけ、フォークオイルなんて粘度さえあってれば普通のエンジンオイルでもいいらしい。
実際、豪州の砂漠の真ん中の街のお巡りさんが乗ってた古いYAMAHA(たぶんDTの先祖)に入れてたフォークオイルは普通の10W-40と表記があるエンジンオイルだったし。
※もちろん、自己責任ですが。
要するにオイルに適度な粘度があって、摺動抵抗になってダンパー効果があれば良いのです。
※たぶん。自己責任ですが。
ただし、
フォークオイルには何らかの添加剤が含まれていて摺動部の耐摩耗性や各種シール部へのダメージ低減などの性能アップがされているとは思います。
※じゃないと専用品にする意味がない。
古いHONDAのバイクはフォークオイルの指定ATオイルなので、フォークオイルとATオイルに何か共通点があるのかもしれませんな。
詳しい人( `・∀・´)ノヨロシク
※面倒くさくなったので丸投げ。
フロントフォークはダンパーで減衰力の調整をしている
オイルの粘度が高い固いオイルほど減衰力が強いのです。
減衰力が強いほどサスペンションは沈まないってことですよ。
サスペンションは固けりゃいいってもんではありません。
固いサスペンションが良いなら究極は「減衰機構が付いてないリジッドサス。」なわけですが、それではバイクは曲がれませんよ。
※ワタクシの通ってた整骨院の先生の弟がリアリジッドのバイクに乗ってて借りたけどマジで曲がらなくて怖かったです。
本来、サスペンションの役割は乗り心地云々ではなく「タイヤを路面にシッカリ設置させるためのもの。」です。
※その結果、乗り心地云々に発展するのですが素人には乗り心地とか言っておいた方が面倒くさく無くてよいのです。
タイヤが路面から離れていれば、
出来ないのでサスペンションが動いてタイヤを路面の凹凸をいかに追従させるかが問題となるのですよ。
※トラクションがかかってない以上体で何やっても無駄、とワタクシは師匠によく怒られました♪
走る路面の状況やスピード域、車重などでもベストとなるサスペンションのセッティングは変ってきます。
街乗りしかしない素人が、あてずっぽうにサスを固めるのは無意味ですし危ないのですよ。
さすがに文字ばかりで絵がないと寂しいかと思いまして。
※この気の使いよう。これが会社でできれば社長くらいにはなってる気がする。
基本的にサスの硬さはオイルの固さ、粘度の高さで変更可能です。
サスペンションというのは摺動する際、内部の小さな穴にオイルが通る時の抵抗によって減衰力を発生させます。
細かくはいろんな種類がありますが、オイルダンパーというのは大体基本は一緒です。
※高級なサスは複雑な機構をもって細かく調整できたりするので高いです。
サスペンションに負荷がかかり動く際にオイルの粘度が高い方が抵抗力があるのでサスペンションが動きにくくなります。
サスペンションは間違いなく底付きしない程度に柔らかく良く動く方が乗りやすいです。
特にフロントサスが固く突っ張る感じだとブレーキング時に前輪から滑っちゃいそうで怖いです。
YAMAHAのとんがり系のオフ車(倒立フォークの)はこの傾向が強いので他車から乗り換えると曲がれない、ということが多いです。
※乗り方が違うんですよ、乗り方が。コツがわかると面白いようにぐいぐい曲がるんですがね。
ちなみに・・
個人的には、初めにすっと動いてある程度沈んだ位置で粘る、みたいな感覚が好きです。
これは、人によるけれど言葉では伝えづらい。
乗ってて路面の凹凸を拾いすぎてゴツゴツするようなサスは嫌いです。
※アバルト595コンペはこういうサス。名前通り競技用だから。ロータスヨーロッパのサスはぐにゃぐにゃ(笑)。
両車の性格がサスペンションにもよくでています。
ただし、
ロータスは時代もののサスなので「コーナーで踏ん張るとはこういうこと。」というのを教えてくれます。
※路面の凹凸にはゴツゴツ反応するので突然の動きには弱いのが古いサスの特徴でもあります。
まとめ
まあマニュアルを参照すればどの粘度で調整されたバイクなのかわかるはずです。
それに近い値の動粘度のフォークオイルを使えばよいということです。
普通はマニュアルに表記してある通りのオイルを入れればいいだけなんですがね。
バイク用品店にマニュアル指定銘柄のフォークオイルがいつでも置いてあるとは限らないのです。
※特に田舎は。
ある物だけで何とかしなければならないシュチュエーションだってあるのです。
※ネットで買っちゃえばいいんですが、送料とか無駄だしバイク用品店が潰れたら困るのです。
そういう場合は、普通に使ってるオンロードバイクならG10、10Wくらいでいいハズなのです。
自分好みにブレンドしてる人もいますが、お金持ちです。
※サスペンションメーカーのフォークオイルはブレンド用という商品もある。大体、超固いので調整用ですな。
意味も知らないくせに格好つけて 無駄にサスを固めたがる人がい多いけど公道では意味ないし乗りづらいです。
一度サスを固めにセッティングして乗ってみて、もう一度柔かいサスにして見ると以下に乗りやすいかわかるハズです。
※上手くなった気がするはずですよ。
というわけで、
偉そうにブログ記事なんて書いていますが、実は近年までワタクシも知らなかったフォークオイルの粘度の話でした。
フォークオイルなんてあんまり変えませんが、劇的に変わることもあるのですよ。
※特に体重が多めの人。飛ばしまくる人。ブレーキをガツンと掛ける人。とかは調整すると変わるはずです。
フォークオイルって交換しないとこんな色になるのですよ。
あんまり交換しないとはいえ、
10年くらい乗ったバイクだとフォークオイルがとんでもない色(グレー)になってたりするのです。
その色を見ると、一瞬も迷わずにフォークオイルを交換してやりたくなります。
エンジン内部に限らず、摺動するパーツというのは確実に摩耗しているのを思い知りますな。
KDX125SRはフロントフォークが良く壊れるバイクとして有名なフォークのオーバーホールの際にいろいろ調べたのでした。
※ということは、近年っても10年以上前ってことですな。
こんな記事もあります▼
あ、そうそう。
当倶楽部ではDT200WRやKTM125EXCの倒立フォークはサスペンション屋さんにオーバーホールに出しています♪
※KDX125SRはすんごい適当なサスなので素人でもできますが、マジもんの倒立フォークのOHは難しいので。