これが結構見えずらくないですか?
ウインカーというのはいろんな角度や距離から認識された方が良いのですよ。
正面からちょっとズレると見えないLEDウインカーは危なくないのか?って話です。
最近流行の小径LEDウインカー
性能や耐久性は商品の謳い文句通りかどうかは別として、
当倶楽部でもLEDのヘッドライトバルブをVT250FHに搭載するくらい価格も安くなりました。
今どきのバイクや車はどこもかしこも灯火類はLED化されていますな。
一旦量産化してしまえば低コストで部品調達しやすいLEDにはメーカーも力を入れているのでしょう。
LEDは省電力でしかも明るく寿命が長いと良い事づくめの夢の部品ですが、なかなか車やバイクに搭載されませんでした。
今やLEDヘッドライトを標準装備するバイクは珍しくありませんが、
各種の灯火類が電球からLEDになったのはここ10年くらいの比較的最近の話なのです。
ヘッドライトより先にLED化した車やバイクのパーツと言えば、
がありますな。
これらはただ点灯すればいいだけなのでLEDの回路が作りやすく、
LEDの黎明期に素人が自家工作で作るのが一時期流行ったものです。
もう20年くらい前の話ですが秋月通商とかでバラのLEDとダイオードと基盤買って・・な。
※それでも素人が安価な素材で作ったLEDランプ類は期待した以上に明るくないのでした。
当時はLED化するのは省エネルギーというより、
「自分の車やバイクの発電力がイマイチなので省電力化したい。」
という旧車乗りが多かったのです。
※旧車は大抵は配線のどこかが抵抗をもって電力ロスしてることが多いのですが。
確かに。
LED系のバルブ(というかダイオード)にすると電力消費ががくんと減るので、なんとなく旧車に優しい感じはします。
ところが。
この頃、実際にLEDの灯火類を装備したものの、
スパっと情緒なく点灯するので旧車に似合わないという人たちも増殖していくのです。
※ここで一句。「やってみて初めて分かる味気無さ。」
最近は省電力を求めてLED化するというより、
などで従来の電球をLEDに置き換えるのが流行ってるんでしょうねえ。
ところが、
せっかくLEDの灯火類に変えても周囲からは見えずらいことがあるのです。
※後付けの社外品はもちろん、純正でもです。
最近は小さかったり細かったりするウインカーが流行りですが、ハッキリ言うと「小さいウインカーは見えずらい。」のです。
小さったり細かったりするウインカーは正面以外はかなり見えずらいんですよ。
ちなみに・・
灯火類が次第に自作LEDに置き換わっていくにあたり、最後まで自作が難しかった灯火がウインカーです。
真っ先にLED化されそうなもんですが最後までグズグズとしてたのには訳があるのです。
「従来の電球式ウインカーバルブをLED化すると点滅周期がおかしくなる。」
からなのでした。
コレは、
回路に含まれる抵抗値がウインカーリレーが設計上想定してた抵抗値と合わなくなるために起こる現象でして。
LED化すると電球自体の抵抗値がほぼゼロになるので、
ウインカーリレーに減圧されないまま電圧化がかかってリレーの操作が速くなるというもの。
これを避けるために、
等と言った余計な回路を組まねばならず、しかも省電力にならないというハードルがあったのでした。
かつては、
ウインカーのバルブを電球からLED球に変更するのが主流でしたが、
最近はリレーを搭載したウインカーボディごと交換しちゃうパターンが多い様です。
最近の後付けLEDウインカーユニットは、
してポン付けでも対応できるようですな。
昔はウインカーのLED化はそれなりに高いハードルがあったのですが、
最近はそんな物まで簡単になったのですなぁ。
小さいウインカーは物理的に見えずらい
LEDのウインカーというのはお世辞にも大きくはありません。
電球と違ってリフレクタを持たないし、LED自体が小さいので小型化できるのです。
最近は車検対応!といううたい文句で1円玉程度の大きさのLEDウインカーが売られてたりしますね。
本当に車検対応かどうかはともかく、規制も甘くなったもんですな。
思えておいた方がいいですが、LEDの灯火類というのは小さいほど見えずらいのです。
物理的に。
ウインカーも例外ではありません。
LEDは発行する光に指向性があるので、光の焦点からずれると見えづらくなるという特性もあるのでした。
最近は細くライン状に光るLEDウインカーもありますな。
流れるウインカー的な奴もあります。
車用のでかい奴ならともかく、LEDを使ったバイク用の小さいライン状のウインカーはとにかく見えずらい。
一応、リフレクターで光を拡散しているようですが、それでも社外品のウインカーなんかは超見えずらいです。
真っ暗な夜の道では小さいウインカーでも強力な光を放つLEDの光は目立つでしょうが、
真夏の真昼間の炎天下など、強めの光が乱反射しているような状況ではLEDウインカーは目立ちにくいのです。
ウインカーの基本的な役割は周囲に対して、
「これから曲がりますよ。」
というアピールをするためのものです。
よく考えてみましょう。
周囲へのアピールであるウインカーが周囲から見えずらいというのはどういうことか。
右折車線のない交差点でウインカーが対向車から見えなかったら?
ウインカー出して側道のコンビニに入ろうとしたけど後続車からウインカーが見えなかったら?
突っ込まれますよ。
バイクは車に突っ込まれたらひとたまりもありません。
怖くないですかってことなのです。
ウインカーはデザインがカッコいいとか悪いとかではなく、
「周囲にあのバイクはこれから曲がるんだということを周知させる灯火。」
なのですよ。
中華製の安いライン状のLEDウインカーを装備したバイクをたまに見かけますがハッキリ言うと良く見えません。
そんなので危険が一杯な公道を走るのは自殺行為とは言いませんが結構危ない橋を渡ってる気がしますよ。
※LEDが装着されている箇所がメッキされてたりすると昼間は光ってるかどうかがさらにわかりづらいのです。
実際に自分の目で確かめてみるといいですよ。
炎天下の日向のアスファルトや白目の簡易舗装道路の上でウインカーを出して10mくらい離れてみる。
その状態でいろんな方向から見てみるのです。
自分で お金をかけたLEDのプラシーボ効果を除いて 冷静に見ればイマイチ視認性は良くないハズです。
ということは、
周りからはそれくらいしか見えてないってことです。
LEDの光は指向性があるのでちょっと角度を変えるだけで見えずらくなることもあるのです。
公道で走るのであれば、正面からだけ見えてもダメってことですよ。
車のウインカーは正面や後面だけでなく横面にも付いてますが、バイクは前後だけですからね。
ウインカーが見えずらいことが原因で、
するリスクは確実に上がるってことです。
※そんな商品でも「車検対応。」と銘打って売ってたりするのが不思議ですが現代のリアルです。
旧来のデカくてゴツイウインカーの方が視認性的には優れている場合もあるのです。
というのも。
ワタクシも社外品のLEDウインカーをKDX125SR2号機につけてみて、マジで見えずらいという経験をしたからなのですよ、ええ。
これが正面以外からは見えにくいのよ。
ちなみに・・
数世代前のMAZDAデミ○のリアウインカーが見えずらいのは有名な話で、
後続車両が突っ込みそうになる または突っ込む という事故が頻発したのでした。
これは、
デザインコンシャスだったデ○オのリアランプユニットに搭載されるLEDウインカーが物理的に小さいうえ、
曲面気味なのでなんとなく光の指向性が斜めになってるからとまことしやかに言われていました。
モデルチェンジしてリアのランプユニットはデザインを一新したのですが、
大ごとにはならなかったものの、「見えずらい。」というクレームも結構多かったんじゃないかと推察したりしています。
ウインカーやテールランプ、ブレーキランプは「周りの人から見えやすくてなんぼ。」という所があるのです。
カッコイイデザインにこだわりすぎて見えないなんてのは本来の機能を無視しているとも言えます。
「カッコイイ形状でなおかつ周りから見えやすい。」
こういう所でデザイナーさんたちは切磋琢磨してもらいたいものですな。
旧車には似合わない小径の灯火類
こんなデカいの必要ってくらい。
でも周囲からは見やすかったのです。
昔のバイクのウインカーランプはデカいのです。
そりゃもう笑っちゃうくらいデカい。
時代を問わず、ノンカウル車はウインカーがトータルデザインの一部でした。
80年代中盤くらいの各メーカーはウインカーデザインも凝っていて。
当時のバイクのデザインをウインカーに注目して見比べると非常に面白い。
※ワタクシはYAMAHAのウインカーデザインが好きでした。
なので。
ウインカーというのはバイクにとって非常に印象的なパーツなのです。
逆に、ウインカーを見てコレは○○社のバイクだな、というくらい昔のバイクはウインカーにすら主張があったのです。
そして、
昔のバイクのウインカーって デカいだけに 「超見やすい。」のです。
丸タンクのZ系はでかいウインカーが似合うのよ。
個人的には小さくするのはなんか違う感じがする。
古くてごついバイクにはゴツイウインカーでいいじゃないですか。
その方が似合ってるってもんです。
バイクから飛び出している大きいウインカーはデザイン上の大きなポイントでもあったのです。
ところが。
時代とともにデカいウインカーがダサいとされ、
レーサーレプリカ時代の初期は車体に直接ウインカーを埋め込む「ビルトインウインカー。」が流行りました。
※今見ると割と無理やりなビルトインも多いのですが当時はそれが新しかったのです。
この当時はこういうビルトインウインカーが流行ったのだ。
※今見るとたまんない絶妙なデザインなのが素敵。
その後、
バイクのレプリカ度合いが増すに従い、サーキットで簡単に取り外すことが可能な外付け小径ウインカーに進化します。
昔は電球方式だったので小径化するにも限界はあったとはいえ、
ウインカーは時代とともにどんどん小径化してきたのです。
そして。
今どきのSFチックなバイクにとって車体から大きく飛び出すウインカーはデザイン上で邪魔なのですな。
この流れは止まらないと思うので、見やすいかどうかは別として今後もウインカーは小さくなっていく・・かもしれません。
ちなみに・・
台形を横にしたような形のCB750F系の大きいウインカーでも、あれじゃなきゃダメ!という人もいるのです。
※漫画「バリバリ伝説。」のグンちゃんもウインカーはノーマルでしたしねえ。
確かにあのデザインはCB-F系バイクにはよく似あいます。
今でも人気のある古いバイクは、ウインカーのデザインも含めてトータルデザインされている気がしますな。
Z1のどう見てもデカくて重い○形の金属製メッキウインカーじゃなきゃダメだ!という人だっています。
Z750FXの楕円っぽい金属製メッキウインカーが最高だ、という人もいます。
GSX1100Sや750Sの四角くて飛び出したトリムが銀メッキの奴じゃ無きゃダメ!という人もいるのです。
RZ250のデカくて丸くてプラスチッキーなウインカーじゃなきゃダメ!という人までいます。
ウインカー単体で見ると確かに野暮ったいかもしれませんが全体としてのバランスを見ると、
「これよ、コレ!」
という各車のアイデンティティの一部になってる気がします。
ワタクシもZ2時代にCB72系の小さいウインカーに変更したことがありますが、
なんとなく似合わないのですぐにノーマルのウインカーに戻した経緯があります。
当倶楽部のZ750D1は最初からウインカーを変えるつもりが全くなかったのはそういうことです。
※Z1-Rはワタクシが入手した時点ですでにウインカーの柄の部分が折れていて、当時はパーツが入手できずCB72タイプのアルミ削り出しウインカーにしたという経緯がありますが。
Z1-R純正のウインカーは四角ですがあえて外して丸型にしたという、ワタクシのこだわりです♪
昔からある。でも安い奴はアルミボディじゃなく樹脂メッキですぐ剥がれるので安っぽい。
好みは人それぞれなのでオーナーの好みで好きにやればいいと思うのですが、
昔のバイクに小さい今どきのウインカーは似合わないと思っています。
まとめ
安価な社外商品が増えたことにより、見ずらいLEDウインカーを装備して走ってるバイクは増えています。
危ないと思うんですがどうか、って話です。
実際に、
「LEDウインカーは明るいのは確かですが角度によっては周りから全然見えてないことがある。」
のですよ。
最近のバイクは純正でLEDの灯火類を装備していますな。
メーカー純正であれば被視認性はしっかりテストしているのでしょうねえ。
中華製の 社外品のLEDウインカーはそんなテストをしているとは思えないのですよ。
中には点灯すれば良し、として光量とかいい加減な商品も溢れています。
後付けのLED製品は安価に量産できて利益率が高いのでスケールメリットを狙って、
粗悪品を大量生産する 中華の国の 確信犯的な業者も少なくないのです。
※超寿命なはずのLEDですが粗悪なLEDはすぐ壊れますよ。某輸入工具店の安売りLEDなんてマジですぐ壊れます。
ワタクシはごついバイクには電球より小さく細いウインカーは似合わないという価値観の持ち主ですが、
今どきは大型のごついバイクでも純正でほっそいLEDのライン状ウインカーが装着されてたりします。
Z900RSなんて細いLEDウインカーが標準で付いてるよねえ。
新技術を使った新装備はバイク自体の商品価値を高める流行なのでしょうが、
古臭いデザインのバイクにLEDウインカーを付けるのは何となく似合わない気がします。
※なにより機能的に見えずらいし。
それでも小さく細いLEDウインカーは時代の流れというかデザイントレンドなので止まることはないでしょうな。
そして、
安い中華製の 社外品のLEDウインカーも増えています。
あくまでもワタクシの主観ですが後付けの車外LEDウインカーは見えずらいものが多い気がします。
車検対応な商品であれば法的にも車検にも問題ないのかもしれませんが、
ワタクシ個人の意見としてはやっぱり周囲から見えずらいのは危ないので、
ウインカーをはじめとする灯火類にはある程度の大きさが必要だと思うのですがね。
いろんなのがあるけれど安全を考えると物理的に大きい奴がおススメ。
先日ツーリングで対向車線にいたXJR1200の人が後付けと思われる細いライン状LEDウインカーを搭載してまして。
何処にウインカーがあるのか全然わからない上、炎天下でウインカーが見えずらかったのですよ。
対向車線で右折待ちをしてたのですが、ウインカーはすごくよく見なければわからない程度で点灯していまして。
ワタクシはそんなのおっかなくって嫌ですが、
恐らくXJRのライダーには被視認性が悪く、周りから見えてないなんて自覚はないと思うのですよ。
ウインカーは付いてりゃいいってもんではないのです。
事故しなきゃいいのですが。
灯火類を改造する人は格好よりも周囲からの被視認性を重視した方がいいと思いますよ。
自分はともかく、相手から一瞬でも速く認識されるのは事故防止の第一歩です。
それにしてもあんなウインカーでも車検通るのかねえ。
昔はウインカーのレンズに傷があったり、ちょっと割れてたりしただけでも
車検には通らない時代があったのですが今は通るのかねえ。
まあワタクシのZ1-Rも小径の電球式ウインカーに変えてから何回も車検通していますが、
当倶楽部のZ1-Rはバリバリの逆輸入車なので車検証上「形式不明。」でなんでもアリっちゃアリなのです。
それでも電球式なのでLEDウインカーよりははるかに被視認性がいいと思っています。
そして。
レストア中のKDX125SR2号機にはせめてどっかのメーカーの純正程度の大きさのウインカーを付けようと思います。
・・完成はいつになるんでしょうねえ。
ちなみに・・
LED化したウインカーのバイク意外にも最近よく見るが、ヘッドライトもテールランプも点灯せずに走行しているバイク。
※不正改造スレスレ というかほぼアウト な爆音アメリカンや単気筒の改造されたバイクに多いような気がします。
この手のバイクが車検通ってるのが不思議ですがツーリングシーズンになると山のように出てきますな。
それでも、
ライトスイッチが付いている年代のバイクなら、ライトスイッチ入れ忘れということもあるでしょうが、
ライトスイッチが無くなってからもう20年は余裕で経つし、全部が全部その頃のバイクではないと思うのです。
そんなバイクでもトンネルやスノーシェッドに入ったらライト点けるじゃん。
でも点いてなかったり。
※マジで自殺行為。まさにトンネルの悪魔。
走行する際に灯火類を点けないバイクは 爆音からも 明らかに整備不良な気がするのですが取り締まりってしないのかね?
灯火類は自分が見やすいように前を照らすだけでなく、
周囲に対してココにバイクがいるよ、というアピールするためのものでもあるのです。
そういう考え方を知ってば、無灯火よりは点灯してたほうが目立つのでリスクが少ないとわかるハズ。
爆音で自身の「ここにいるよアピール。」をするより、よほどスマートだと思うのです。
その上、
そういう整備不良系のバイクに乗るライダーの格好は「大抵黒ずくめ。」で目立たない。
見るからに大型バイクなのにTシャツに半キャップにサングラスとか事故った時に事を一切考えてないだろうという格好だったりもします。
ま、いいか。
捕まるのも事故するのもワタクシじゃないし。