次第にしびれてきてだんだん感覚がなくなる・・
こうなると、バイクへの微妙な操作や入力が出来なくなってきます。
そうなる前に、手先の防寒について対策しておく必要があります。
※あんまり寒い場合、バイクで出かけないという選択肢もアリですよ。
当記事の目次
ツーリング時は身体は末端から冷えていく
身体の感覚がだんだんなくなってくるのでバイクの細かい操作がむつかしくなってきます。
意外にも機能性の防寒ジャケットやオーバーパンツを着こめば思ってる以上に身体の寒さは耐えられます。
※経験上、雪降ってても積もっても身体は結構大丈夫です。転ばなければ。
とはいえ、
長時間バイクで風にさらされてると身体の末端からどんどん冷えてきます。
足先や手先は寒すぎると血液の循環が滞って感覚がなくなってくるんですよねえ。
これは結構やばいです。
安全靴もヤバい
足先、つま先保護に安全靴を履いてバイクに乗る人がいます。
安全上は問題ないし結構かっこよくもあるのですが。
「冬は爪先に鉄板が内蔵されている安全靴は止めた方がいい」
です。
昔はなぜか「キムタクブーツ」と呼んでいたもんですが。
※多分なんかのドラマで使ったとかそんな理由。
鉄部分が、とんでもなく冷たくなって足先の感覚が全く無くなります。
※経験上です。下手すると凍傷になります。
冬にバイクに乗る際、安全靴を使いたいなら「プラ芯と呼ばれる強化プラスチックを爪先に内蔵したモデル」を選びましょう。
らしいですよ。
基本温度の低い長野の冬でバイクで走り回ることは凍傷になってもおかしくありません。
※当倶楽部の所在地は最高気温が3度とかになる。なめんなよ、ていう寒さです。
ちなみに・・
長野県の北信地方では基本的に冬はバイクのオフシーズンです。
寒すぎて死にます。
空気は冷たいというレベルを通り越し「刺すように痛い」と表現するのが正解です。
※長野の電車は出発時間まで手動でドアを開閉します。でないと寒すぎて死にます。
長野に来たばかりの頃は、バカだったので犬のように元気で雪降ってもバイクで走り回っていました。
ワタクシは雪と氷の林道で大けがしたので以降は学習したということです。
※当倶楽部では、冬はバイク乗ったら木の棒でぶたれます。
バイク走行中に真っ先に冷えるのが手先
なにせ、ブレーキの感覚もアクセルの感覚も鈍くなるのですよ。
真冬でも
という状態が続けばいいんですが、そうも行かないのが公道です。
※東京ではこれが当たり前ですね。本気で羨ましいです。
田舎道は日陰は凍ってる
湧き水で路面が湿ってる(凍ってる)
ことは珍しくなく、冬の長野の自然てやつはバイクを転ばせる気満々です。
寒い時期でも「バイク乗りにはとっさの判断と微妙な動きを求められるシーンは多い」んですよ。
ちなみに・・
市街地では17度くらいある晴れた3月でも、長野は大きな街道以外はバイクは気を付けたほうがいいです。
※春先の3桁国道や県道なんかトラップだらけですよ。
長野の平野部(っていても標高300m超え)は比較的暖かでも山間の国道を流してるだけでも手先の感覚はなくなります。
※具体的には、長野市から松本市までの山間部を走るR19。3月でも日影は超寒い。
ちょっとでも路面が湿ってると、ガンガン融雪剤撒くのでバイクが錆びるしねえ。
というわけで、
「長野では春になっても完全に暖かくなるまでバイクは休む」
のが正解です。
※「根性なし」と言われてもかまいません♪
そんな中で、
冬でも配達をやめないフルアーマー状態の長野の郵便屋さんや新聞屋さんの装備はいつ見てもすごい。
いつもありがとうございます。
※郵政カブはスパイクタイヤ履いているし、追加のハンドウォーマーもレッグウォーマーも装備。ある意味究極です。
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冬のツーリング時の手先の防寒グッズ
昔からバイクの防寒グッズと言うものは多く存在しました。
雪さえ降らなければガンガン走り回る都会のバイク便の皆様も防寒グッズに詳しかった記憶があります。
都会は良いなぁ。
バイクに冬も乗れるしなぁ。
都会では職業バイク乗りも田舎とは比べ物にならん位存在しますしねえ。
とはいえ、
どんな地方でも冬にバイクに乗る場合、夏よりもはるかに装備が増えますね。
そういうわけもあって、
昔から冬にバイクに乗る人用に手先の防寒グッズは存在しました。
ウィンターグローブ
一般的に「防寒グローブ」とか言われています。
防寒能力は決して高くはありませんが、ないより全然マシです。
確かに防寒グローブは夏の薄手のグローブに比べ暖かいのですが、いかんせんゴツイ。
細かい操作はやりずらいです。
そして、
夏グローブよりははるかにマシとは言え、走り続けるとやはり冷たくなります。
短い奴は手首が寒くてバイクどころじゃないです。
スキー用のグローブ
ワタクシは東京在住時代は冬にバイクに乗る際はスキー用のグローブを愛用していました。
※通学でバイク使ってたので防寒は必須でした。
当時スキーブームで、春になるとスキーグローブがワゴンに積まれて叩き売られていました。
バイク用は高かったですが、スキーグローブは安かったんですよ。
※汚れが目立たない黒系のグローブを選ぶのが正解です。当時は白いスキーウェアが流行ってて探すの大変でした。
バイクの操作はしずらいものの、30分くらいなら取り合えず若さもあったので耐えられたもんです。
当時のスキーグローブも一応「防寒+防水」となってましたが安物はしっかり浸水しました。
最近は、野外作業してる人のプログッズをWORKMANで買うのが流行りなようです。
※バイク用っていうだけでなんか割高だしね。
バイクの冬用のグローブの条件は
モノを選びましょう。
※どれ一つ欠けても寒くなりますよ。
ちなみに・・
ウィンターグローブと使い捨てカイロの組み合わせは誰でも思いつきます。
一見、ものすごくいいアイデアっぽいです。
ところが。
実際にやってみればわかりますが・・
グローブ内に使い捨てカイロを忍ばせても暖かいのは最初だけです。
次第に冷えてくると、化学反応する最低温度を下回るようで次第に固まってきます。
※固まった使い捨てカイロは、揉めば多少は復活しますが一度冷たくなると元の性能に戻らない気もします。
それに何よりも、
グローブ内に使い捨てカイロを入れると手を動かしづらいです。
こういうのは一回やってみればよろしいのです♪
この経験がアナタの貴重な体験となり以降の発言に重みが出ます。
というわけで、
使い捨てカイロは冬のツーリングの手先を暖めるには劇的な改善案にはなりませんね。
※使い捨てカイロは腰と肩に貼るのが正解です。
ハンドガード
エンジンが小さく発熱量が少ないオフロードバイクですが、
ハンドガードのおかげで風が直接手に当たらないのですよ。
デカい空冷4気筒は停止中ならエンジンの熱で手を温めることが可能ですが、走行中の手は無防備です。
ハンドガード
ハンドガードは、
メーカーの設計の意向としては林道を走る際に藪と言うか雑草や枝が手に当たるのを防ぐのが目的だと思うんですが意外なほど防寒には効果があります。
防寒の点だけ見ると、
最近はやりの後付けの小さいハンドガードよりも、大きなツーリング用のハンドガードの方が機能的に優れていますな。
※カッコいいかどうかと空力性能がどうかは別。
とはいえ、
ハンドガードだけでなく、防寒グローブなどと組み合わせて使用するべきでしょう。
風は一方向からだけ吹いてくるものではないですし、冬に夏用のオフロードバイクグローブで乗ると超寒いと思われます。
大きいのもありますがこれぐらいが目立たなくていいのではないかと。
今では、オンロード用にもクリアなハンドガードが売られていますね。
※当記事でもちょっと書いた長野の某旅館の有名バイク乗り女将さんのW800にはクリアハンドガード+アクリル風防が装備されていました。行動力が素晴らしく、いつも感覚が若々しくて素晴らしい理想的な年の重ね方です♪
ちなみに・・
ワタクシの知り合いのK君は純正のセミアップハンのGSX750S2にオフ車用のハンドガードつけて真冬でも走り回っています。
※ずいぶん前に雪道でこけてましたが。
「すげえ・・アホだ。」
というくらい似合っていませんが当人がご満悦なので突っ込まないことにしておきます。
ハンドルカバー
ハンドル周りを是隊的にカバーしてしまえ!という強引ですが合理的なアイテムです。
長らく「ダサい装備」とされていてビジネスバイク以外で見かけることはありませんでした。
ところが。
最近はちゃんとカッコいいデザインのハンドルカバーが売ってますね。
これはこれで、アリです。
電熱線に頼らない手先の防寒としてはこれが最強でしょうねえ。
レビュー見ると売れてる売れてる(笑)
ハンドルカバーがあれば冬でも夏用グローブでOKです。
ということは、
「操作に支障が出ない」
ということです。
※これはかっこわるいですがかなり大きなメリットです。
配線作業などが全く不要なのもメリットです。
※一度中が濡れちゃうと余計寒そうではありますが。
ちなみに・・
冬(1月中盤)のツーリング中に
関東圏から長野の当倶楽部に来た猛者がいます。
「すげえ・・アホだ。」
と思いましたが、アイデアには感動しました。
※バイク乗りは極限になればなるほど「アホが増える」傾向にあることがわかります。
グリップヒーター(電熱グリップ)
実はかなり前(少なくとも20年くらい前には存在していました。
当時は、電熱線シートをグリップに巻くタイプのものが主流でグリップが太くなるのでイマイチ一般的ではありませんでした。
次第に、グリップ自体に熱線が内蔵されるように進化して握り部分の太さには問題がなくなっていきます。
昔は10倍近い値段しました。
冬でもバイクに乗れる地方の人はこの値段ならつけても損はないでしょう。
確か、
多分割と早い時期にHONDAが純正オプションとしてダイヤルで温度調整できるやつを出したような気が・・
確か最初はジャイロキャノピーとかそういう車種だったような気が。
※すげえ高かったような気が・・
今では後付けのグリップヒーターの商品はかなり安く出回るようになっていますね。
※グリップのデザインにこだわる人は付けられない気がしますが。
は知りませんが、今では数千円から買えます。
このくらいの金額であれば「グリップヒーター」を付けて見ようかって気にもなります。
※かつてはダイヤル式で温度調整できたとはいえ取り付け工賃別で2万円以上した記憶があります。
確かにグリップ自体が暖かいというのはありがたいもんです。
風よけとかそういう次元ではなく「発熱する」ので物理的に暖かいです。
とはいえ、
手の甲側は寒いのでやはりハンドガード的なものと併用すると効果は高いはずです。
※ハンドルガードと併用するとコタツのようになり、さぞや暖かいでしょう♪
とはいえ、
ワタクシの経験からグリップーヒーターがあるとなしでは手の冷たさは全然違うと言っておきます。
※真冬の北海道走るなら足りないとは思いますが。
BMWは純正化が早かった
ワタクシが欧州でレンタルしてたBMW1150Rには既に「純正グリップヒーター」が付いていました。
温度も三段階に設定できてBMW1150Rはワタクシが最初に使ったグリップヒーター搭載車となりました。
※最暖に設定するとちょっと熱い位でした。
7月だったので
「そんな装備いらねえよ」
と思っていました。
が。
雨天時にドイツ、オーストリア、スイス国境付近のチロル地方を走りまわった時に
「グリップヒーターありがてえ」
に変わっていました。
※欧州はエアコン(クーラー)要らないとかいう人がいますが場所によっては本当に夏でも涼しいです。
BMW1150Rは非常にラクチンでいいバイクでした。
電熱グローブ
電池式でグローブ自体が発熱します。
※発熱方式は電熱グリップと同様です。
夏にはファンが付いたジャケットが販売されましたし、
電池の性能が良くなるというのはこういうことらしいです。
電池は家庭用電源で充電式のものもあり、これならバイクから離れても運用できるのでかなり便利そうです。
※「ジャパネットたかた」でも売ってます(笑)最近送られてきたカタログに載ってました。
危うくHITACHIのサイクロン掃除機買っちゃうところでした。
雪かきとか冬の野外作業用としても使い勝手がよさそうです。
汎用性が高いものが市販されるようになってきましたがまだ少し値段は高めです。
最低限の格好良さがあればいいんですよ。
とはいえ、
ワタクシ的にはバイクで使う場合はUSB電源かなんかで稼働してくれた方が安心な気がします。
※こういう便利グッズは電池が切れた途端に全く使えない邪魔ものになりかねません。
USB電源の物もある
USB電源だとバイクから生えたケーブルで左右の手がつながれることになりますね。
ケーブルは結構邪魔だし、休憩時には電源の付け外しが面倒そうです。
最近は何でもバイクに搭載できますがケーブルだらけでツーリングしても楽しくない気がします。
※バイクから離れるとき、それらのガジェットはバイクに残したまま?
USBで充電でき、普段はワイヤレスというのがりそうな気がしますね。
※ジャパネットたかたのは5時間充電で8時間放熱・・十分な気きもしますが。
とりあえず、
現時点でワンアイテムしか選べないとすれば、寒い時期のツーリングの手の防寒対策には現時点では電熱グローブが最強だと思われます。
※電熱線入りのジャケットもあるしねえ。電池は急激に進化していますなぁ。
まとめ
手の防寒対策には大きく分けて、
の二種類が存在します。
出来れば組み合わせて使うのがベストでしょう。
単体では電熱グローブの性能が頼もしいですが充電がどれくらい持つのか・・ですね。
格好悪くてもバイクで走行中に一番暖かくかつ機能的なのは・・
電熱グリップ+ハンドルカバー
ではないでしょうか。
※コタツ効果+夏用の薄手グローブで操作性も問題なし。
ワタクシが真冬にどうしてもバイクで1日500km以上走らなければならないという状況ならこの組み合わせで臨みます。
※でもさー、DT200WRとかKDX125SRとかKTM125EXCって、バッテリーレス車だからこの手は無理ですが。
1時間でこれくらいは余裕で積もります。
バイクで遊んでる時があるなら通りまで雪を搔かないと家から出られなくなります。
とか偉そうに言うワタクシは、
「家庭の事情で冬はバイクに乗ってはいかん。」
という教えを守らされております。
※3カ月も入院するような事故を起こせば、そりゃ怒られるってもんです。冬はいい子にいしておきます。