原付の維持費の安さの特典も受けられず、250ccの排気量のメリットもない。
確かに新車価格は絶妙に安いですが。
各メーカーがこぞってラインナップしているし、メディアも取り上げるけどどうなの?って話です。
世界標準と日本国内の基準の差
メディアでも躍起になって売ろうとしていますし。
ワタクシに言わせれば「まったくメリットがない。」気がするのです。
まあ聞きたまへ。
以前なら、ほぼ聞くことのなかった150ccとか155ccとかいう排気量のバイク。
昔もあったんでしょうが、そういう車種に乗ってた人はかなりの変人か偏屈なマニアだったハズです。
※ワタクシはほぼ見たことがありませんし。
それがどうだい。
最近は結構増えてるじゃないですか。
確かに
「原付クラスの車体に150ccのパワー。」
「小排気量だから低燃費。」
と聞くと素晴らしい売り文句に聞こえますな。
※150ccって125ccと25ccしか変わらないのに高速乗れちゃう。
どうせなら原付クラスの車体に250ccのパワーならグッとくるんですが。
※かつてのYAMAHA SDR200とかかなりいい線行ってるんですがもう二度と出ないね。
ともあれ。
日本国内の市場だけでは利益が出ないと分かったメーカーは、
なりふり構わず海外の大きな市場に合わせた中途半端な排気量のバイクを国内に導入し始めました。
その結果、
海外生産の車両を日本の免許制度に合わせた改修をせずに、そのまま日本で売ってるということです。
これをどう見るか。
ワタクシは結構否定的に見ています。
国内では過去に200ccとか185ccとか75ccとかよくわからない排気量のバイクが売らた歴史はあります。
が。
歴史的に見て少なくとも日本の免許制度上、中途半端な排気量の車種が売れたことはないのです。
現状では150ccとか155ccとかよく考えるとメーカーやメディアが言うほどメリットは多くなく、
実際使ってみたらやっぱり枠いっぱいの排気量のバイクの方がいい、ということになりかねないのです。
実際不人気だった
オフ車の世界では200ccの排気量を持つバイクは少なくありませんでした。
2stオフ車の200ccレプリカが流行った時代がありまして。
メーカーやメディアは、
「日本人には200ccがベストバランス!」
とか言ってましたがやっぱりウケは悪かったのです。
銀河に誇るいいバイクだが排気量がちょとばかり少なかったため販売は苦戦。
現実的にはバランスうんぬんよりも、
メーカーの都合で125ccクラスのエンジンをベースに無理やり排気量をアップしたというのがリアルな事情らしく、
排気量アップには限界があったっぽいです。
※新たなエンジンを新造する余裕がなかったわけではないハズなんですが。
実際、
DT200WRとCRM250Rで「いっせーのせ!」とヒルクライムをすると、
ワタクシのヘタレさを差っ引いても 全くついていけません。
※そりゃ単純に排気量が1.25倍なんだから仕方ない。しかも排気量が小さい方が排気量差は如実に出ます。
200ccと250ccなら250ccの方がメリットがあるに決まってるのです。
たかが50ccの差とはいえ、加速も馬力も全然違います。
排気量アップが一番効率のいいチューニングなのですよ。
そんなわけで、市場では中途半端な排気量のバイクは不人気。
あっというまに200ccのオフ車は町からもエンデューロのエントラントからも消えていったのでした。
ということはリセールバリューも良くないってことです。
この歴史をどう見るか?
繰り返すと思うよ、ワタクシは。
ちなみに・・
アメ車は大排気量でしょ?
かの国では排気量がデカいのは正義なのです。
知り合いの日本にほぼ在住の米国人グレッグ君はGSX-R1100が大好き。
同時期のFZR1000より、排気量が100ccも大きいから早いに決まってるとホザいておりました。
※でもこの間、 年齢を理由に バリオスに乗りかえてたね(笑)
排気量を増やすのは最高のチューニングなのです。
こんな記事もあります▼
日本国内で使うにはどうなのよ?
むしろ使い勝手は良いのかもしれません。
でもやっぱり250ccの方がトータルで見たらはるかに得ですよ。
150ccクラスでは、125ccまでの多くのメリットが使えないのですよ。
これは150cc。乗って楽しそうではあるけど買うなら250ccだな。
まず、
※でも長く乗ると、任意保険の割引率が上がってファミリーバイク特約の支払いの方が高くなるんですがね。
そして、
実はこれが地味に面倒くさい。
さらに、
いまだに125cc以下の原付しか駄目な駐車場は多いです。
ついでに、
調べてみればわかりますが有料道路やフェリーの原付料金の安さったらないです。
「離島に行くなら原付。」
というツアラーも居る位です。
これらは全て、25ccしか差がないはずなのに享受できない特典なのです。
みんな大好きな「コスパ。」が悪いことこの上なし。
確かに150ccクラスのバイクは250ccクラスより車体価格は若干安めですが、このデメリットの多さはどうですか?
相殺どころかマイナスなことが多い気がします。
150ccのバイクは「初心者にはいい。」のか?
ホントなのか?
確かに、原付に毛が生えたような車体は軽くて取回しがしやすそうです。
ところが。
バイクというのは適当に低速のパワーがあったほうが乗りやすいんですよ。
これは多くの人が誤解してるポイントです。
排気量がある程度あった方がエンストしにくい。
小排気量は低速のトルクが圧倒的に小さいのです。
例えば、
エンデューロレースでは割と125ccは初心者向けと言われてたりしますが、
実際は250ccの方が極低速からトルクがあって乗りやすいです。
※アクセル全開にできるポイントなんてほぼないので、最大馬力はどうでもいいし。
車格が同じなら、排気量が大きい方が乗りやすいのは確かです。
排気量分の低速トルクがあるのででエンストしずらいし、クラッチワークでさぼれます。
小排気量のバイクは絶対的なトルクの小ささから、
必要があります。
確かにぶん回すエンジンは面白いのは確かです。
でも常に、強要されるのと結構疲れるものなのですよ。
初心者はアレもコレもやらなきゃいけません。
バイク操作以外にも覚えることはたくさんある。
車の流れに乗るくらいまでは排気量に任せたトルクに頼るべきです。
※だからと言って大パワーのバイクに乗れとは言いませんが。
小排気量車は初心者よりもむしろ、運転に慣れた 体力のない 中高年に向いていると思いますよ。
ちなみに・・
初心者こそ、維持が楽で何でもできる250ccクラスでバイクのイロハを学ぶべき。
その中で自分はこういうバイクライフをしたいという方向性を探ってもいいと思うのですよ。
使い勝手が抜群なのは、やっぱり250ccクラスです。
高速道路では150ccよりはるかに法定速度巡行が楽です。
排気量が大きいほど、エンジンパワーに任せて走ることができるのです。
※100ccの差は高速では圧倒的なメリットになります。
80年代くらいの250ccは何せ40馬力以上あるので高速巡行が楽です。
それでいて250ccのバイクの維持費は150ccとほぼ変りません。
250ccのバイクは車で言うと軽自動車くらい優遇されていて得なのです。
250ccを超えると車検という 税金徴収のための システムに対応しなければなりません。
そのギリギリのラインが日本の法制度で言う所の250ccで最もコスパがいいというかメリットを享受しやすいクラスと言えます。
そして、
飽きちゃったときに売りやすいのは圧倒的に250ccです。
※目先の安さで150ccとか155cc、250cc以下の中途半端な排気量の車種を買っちゃうと売りずらいと思うのですよ。
高速乗りたければ250ccをおススメ
ワタクシに言わせれば「そんなの怖いに決まってるじゃん。」の一言です。
150ccはとりあえず法的には高速道路には乗れます。
まあ最高速度は100km/hを超えるとは思います。
それでも100km/hをキープするのはきついハズです。
150ccのエンジンパワーは高速道路の走行では余裕は全くないのですよ。
最高速度に近い速度域をキープするのは実は結構気を遣うんです。
それに平野部ならまだしも、高速道路にも登りはあるのです。
平野部でも向かい風や横風に軽い車体は流されますし、風自体が抵抗になります。
デカい排気量のバイクは100km/hなんてのは、アイドリングのチョイ上くらいの回転数で到達します。
※ワタクシのZ1-Rでは3000回転ちょい上ってところです。
低いエンジン回転数で巡行できるのでデカいバイクは高速道路走行が楽なんですよ。
確かに気楽でおしゃれではある。
これが、
レブリミット近くまで回し続けないといけない小排気量のバイクだと神経使いますよ。
失速してから再度巡航速度に戻る迄も時間がかかりますし。
何よりエンジンが苦しそうです。
そんな状況で、
こちらの都合なんて関係なくハイパワーセダンやワンボックス、営業車、プリウスなどがバンバン後ろから猛スピードで接近してきます。
あおられるかもしれませんが、加速して逃げることはできません。
追い越し車線があるならまだしも、対面通行の高速道路なんて生きた心地がしないハズです。
二人乗りなんてもってのほかです。
軽めの恐怖パニック映画くらい怖いハズですよ。
高速道路を使っての長旅
自殺行為とまでは言いませんが、その旅は相当に疲れて、相当なストレスになると推察します。
そんな150ccクラスのバイクにキャンプ道具一式積みたい。
わかりますが、ワタクシならキャンプ道具満載の150ccクラスのバイクでは高速には乗りませんな。
おっかなくって。
※セロー225Wでもかなりおっかないので80km/h+αで巡行するのがいい所。
荷物満載してもしなくてもセロー225は高速では80km/hくらいで巡行。
荷物を積んでも苦しそうですが元気に峠をノボリます。
長野にたくさんある急こう配の峠道なんて 荷物無くても厳しそうなのに エンジンがうなるだけでまともに登れないんじゃ・・。
そしてまたあおられる。
所詮、150ccなんて原付二種に毛が生えたくらいの排気量で出来るのは快適な街乗りとか散歩くらいと割り切ったほうがいいですよ。
※目的と手段が逆かもしれませんが「小さい排気量を生かすためにメチャメチャダイエットして自分を軽量化する。」のはアリかもですが。
そういう「小排気量縛り。」のマイルールで長旅をするのも面白いとは思いますが、フェリー代とか有料道路代を考えるとやっぱり損な気がします
ちなみに・・
ついでに書いておきますが、中途半端な排気量のスクーターも増えていますね。
亜細亜諸国ではこの手のバイクが人気なのだから当然ですな。
ですが、
ワタクシはスクーターで高速に乗るのは怖いと思うんですよ。
昔から250ccのスクーターは高速に乗れましたな。
ビクスクブームの前からそういう人は居たのです。
フリーウェイとかフュージョンとか。
※普通のバイク乗りからは 地味なオッサンバイク 異端として見られていましたが。
高速に乗れるスクーターは一見快適そうに見えるのですよ、これが。
キャンプの時なんか
ちょっとうらやましかったものです。
が。
気楽であることは確か。
高速のSAとかの休憩時にスクーターのタイヤを触ってみなさい。
小径タイヤで高速道路を巡行するとタイヤはものすごく熱くなるんですよ。
※大丈夫なのか?ってくらい熱いです。減ったタイヤだとすぐバーストするレベル。
また、
軽量で風を受けるカウル部分が多きいのがスクーターです。
した時の突風の様な横風は恐怖以外の何物でもないですよ。
※普通のバイクでも尻がかゆくなるくらいの衝撃を受けますし。
しかも、
車体と自分を一体化させるためのタンクが股下に無い。
両手と尻でしか車体と接していないんですよ。
バイクのようにステップを踏んで張れないし、足で挟んで安定させるタンクもない。
車体が軽いくせに表面積が多い。
そして最大の重量物である人間が高い位置に乗るので安定しない。
2人乗りなんかしたらさらに重心が上になる。
こんな状態で高速道路を100km/h近い速度で巡行する。
これが恐怖でなくて何なのだ?
高速走行を考えるならホイールの軽は大きいほうがいい。
でも小回りが利かなくなるので街乗りでは使い勝手が悪くなる。
確かに、
スクーターでの高速走行はできなくはないし、やってる人もいます。
とはいえ、
スクーターは決して高速走行に向いてる車種とはいいがたいのです。
そもそも、
スクーターはあくまでも街乗りとか一般道走行に特化して設計されてるんじゃないかと思うのです。
※T-MAXとかとんでもなく速いですが横風はやっぱり怖いのです。
まとめ
でも目先の欲に駆られて安易に手を出さないほうがいいですよ。
あっという間に不人気車認定されるリスクが高いです。
日本の法的な排気量区分というのはありまして。
と大きく分けてこの4クラスがあります。
あくまでも法的な区分であり、免許制度とかあんまり関係ないです。
※もちろん免許の有無で乗れる乗れないという区分けはあるんですが。
凄く簡単に書くと、
それ以上は、
・・冷静に考えれば車検がなくて高速に乗れる250ccってかなり優遇されています。
免許の都合で400cc以下から選ぶのであれば、
この排気量から選ぶのが間違いない選択ですよ。
間違いなく法的な排気量規制枠目いっぱいの排気量のバイクが最も使い勝手がいいです。
ゆえに、
車検のないクラスからバイクを選ぶのにわざわざ150ccとかの半端な排気量のバイクを選ぶ理由が全くありません。
※どうしてもそのスタイリングが気にいった♪とか言うなら話は別ですよ。
なにせ、
排気量の差は力の差ですから。
独特なデザインに惚れた!というのはあり。
自分がカッコイイと思うバイクに乗りたいならどんな排気量でも止めはしません。
小排気量で馬力を出すには回転数をあげなきゃならんのでこれをキープするのは思いのほか大変です。
※短時間ぶん回すには、すんごく面白いけど長時間乗ると疲れます。
排気量が小さいほうが燃費がいい・・とかいうなら、好きにしなさい。
バイク乗りで燃費ばっかし気にしてる奴っているんですよね、最近は。
遊ぶ時くらい燃費度外視でいいんじゃないですかね?
燃費悪いたって、同じ4stエンジンの150ccと250ccなら一日でガソリン代は千円の差が出るとは思えないです。
※当倶楽部のセロー225Wは割とぶん回してますが未だに30km/lを切りませんよ。
というわけで、
法的に150ccまで原付とかならない限り、今後も排気量150ccのバイクにメリットなんてないですよ。
カッコイイ、とは思う。
買ってもご近所スペシャルになりそうな気がします。
今後仮に法律が変ったとしても、
「その法律ができる前に原付じゃなかったバイクは法律が変ってもやっぱり原付にはならない。」
んですが。
※「旧FIAT500の法則。」という。旧FIAT500は排気量500ccなのに軽自動車にはしてもらえないのです。
ちなみに・・
少なくとも日本国内では中途半端な排気量のバイクが売れに売れた歴史はないのです。
400ccを超えるバイクでも650ccとか500㏄みたいな排気量のバイクが日本国内で流行ったためしはないのです。
※海外ではベストセラーになることはあったとしても、です。
GB350は割と頑張っていますが、そろそろ売れ行き的に行き詰ってきた気がしますな。
それどころか、またSR400がフォーカスがされ始めましたな(笑)
これは、市場にSR400の中古車があまり気味だからなのかもしれません。
※雑誌やメディアのスポンサーってのはこういうオーダーでライターさんに記事を書かせるということを覚えておきましょう♪
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