特に冬は、気温が下がってガソリンの気化率が下がるのでエンジンはかかりにくいです。
※夏は気化率が高すぎて、プラグがかぶるマシンもある、そうあの国産メーカーの・・・です。
エンジンがかからない原因はたくさんあるのですが、ちょっとフローチャート的に見てみようという試みです。
※ちなみにキャブ車だけです。インジェクション?そんなもん店にもって行きなさい。
当記事の目次
エンジンが始動しない原因:根本的な原因かも?
「そりゃかからんよ!」
って突っ込みたくなります。
大体、
「つい最近まで普通に乗れていたバイクのエンジンがかからない」
という場合は、意外な見落としがちな単純な原因であることが多いです。
「エンジンがかからない!」
と、慌てふためく前に
は確認したんだろうなっ!
※そんなんで出先から電話してくんな!次回からは有料にしますよ。
まずはガソリンの残量のチェックだ。
バイクを揺らしてちゃぷちゃぷいう確認するんだ。
※間違ってもライターの明かりでガソリン残量を確認してはいけません。爆発しますよ。
ガソリンが残ってることを確認したら、ガソリンコックを確認しよう。
まさかOFFになってないだろうね?
※ガソリンコックは大きく分けて二種類あります。
こんな記事もあります▼
大体、ガソリン管理もできないようならバイクに乗るな(笑)
その程度で人を頼るな、情けないぞ。
※ガソリンコックを[RES]にしたまま走り回ってガス欠は自業自得です。
セルが回らない!
セル自体が回らない場合は、まずはキルスイッチのオフを疑いましょう。
メーターのライプ類は点いていますか?
ランプがついてないならバッテリーですね。
※メインスイッチがちゃんとONの位置になってないこともあり。
セルが回るなら次のセクションに進みましょう。
イグニッションが完全にオンになってない・・よくあるパターンですよ。
ちなみに・・
人間って慌てると冷静な判断できないんですよねえ。
長いことバイクに乗ってると「いろんな笑える話」があります。
某国産メーカーのバイクは
「キルスイッチがオフでもセルモーターが回る」
という謎な作りです。
・・いつもと違う!!
というくらいでも人間は普通にパニックになれます♪(笑)
※まあ落ち着け。
エンジンが始動しない原因:アクセル全閉+チョーク(またはスタータ)使ってない
ただし、セルは10秒も回し続けてはいけません。
※非常に電力を使うのでバッテリーが弱ります。
チョークを引いたらアクセルは閉じる。
その理屈は、
ということです。
これも各バイクの癖、個体の差にもよるんですけどね。
これで「初爆」がないのであれば次の手を考えましょう。
※初爆とはエンジン内部でアイドリングしないまでも、ちょっとはエンジンがかかる気配というかシリンダー内の爆発がある状態です。
チョークを引いた状態でアクセル開けちゃうと、吸気量が一気に変わります。
せっかく濃いガソリンを送っても薄まっちゃうってことですよ。
バッテリーレス車は、キックしてニュートラルランプに電気が流れなければ発電していません。
ただし、
すこぉしだけアクセルを開けた方がかかりやすい個体も実在します。
その辺は自分のバイクの癖を知り尽くしましょう。
「俺だけしかエンジンかけられねえぜ!」
というどうでもいい自己満足はバイク乗りには大事です。
※2stのバイクに多いです。
ちなみに・・
当倶楽部のDT200WRやKDX125SR、KTM125EXCはキックスターター方式です。
※ワタクシはバッテリーレスの軽い2stバイクが大好き♪
キックを踏みおろしている最中に、すこーしだけアクセルを開けています。
※2stはそういうもんです。
真冬でもチョーク併用で、10回以内でエンジンは起動します。
バイクごとの癖もあるので一概には言えませんが、バイクの個体ごとの癖をいち早く覚えた方がいいですよ。
※当倶楽部では、冬季はガソリンコックはオフにして保管しています。
バイクのセルモーターは10秒以上まわさない
回し続けるとモーターもバッテリーも異常過熱します。
セルを回しすぎるとバッテリーの負担が大きくなり徐々バッテリーが弱ってきます。
※連続10秒以上、セルは回さないほうがいいです。それほどバッテリーに負荷がかかります
なので、
初爆がなければ適当なところであきらめ、ほかの原因をあたりましょう。
そもそも、
そこまでエンジンがかからない状態であればどこかおかしいです。
エンジンが始動しない原因:初爆が無ない
こうなると何らかの異常を疑います。
エンジンがかかる気配がまったく無い場合、
ということが考えられます。
簡単なほうから確認します。
トラブルが発生した場合、簡単な方から確認するのがセオリーです。
※お金がかからない方から手を付ける、とも言います。
プラグの状態をチェック
この状態を「プラグがかぶった」といいます。
プラグがかぶっていたら、とっととプラグを交換するのが吉です。
ただし、
原因をつかまずにプラグを交換しても、たぶん再度カブることを繰り返すだけなので原因追求しましょう。
2バルブのZ系エンジンはプラグ周りのチェックが楽で助かります。
して見ましょう。
※プラグキャップを手で持ってやると最悪感電するのでうまくやってください。
それで火花が散れば、原因はプラグではないです。
このとき、新品のプラグのスパークを覚えておくといいですよ。
※プラグの火花の確認方法は古いバイク乗りなら大抵は知っています。
プラグがかぶる癖のあるバイクは常にプラグは携帯すべき。
※田舎のホームセンターにあるような汎用品ならまだしも。
感電すると結構痛い
プラグキャップ持って感電すると「うわ!」というくらい痛いです。
※目が覚める痛さです。
その場合は、
「プラグキャップもしくはその周辺の漏電」
でエンジンがかからないことがあります。
※おとなしくプラグコードとプラグキャップw交換しましょう。
某国産の生産終了して久しいオフロードバイクは
「新品でも雨が降るとプラグキャップ周辺が漏電する」
という面倒くさい仕様でしたね。
※オフ車のくせに雨が降ると本気で走れないので大変(笑)
プラグコードも語ると長くなる。
※自分でいじる旧車乗りは全員プラグコードに思い入れがあると思う。
プラグに火花が飛ばない場合
こうなるともう少し大ごとです。
※キルスイッチがオフの場合も火花は飛びませんよ、念のため。
電気系のトラブルを疑いましょう。
が考えられます。
電装系はいきなり死ぬ
電装系はサドンデス的な死に方をする場合があります。
ワタクシは、
サドンデスを覚悟のうえで
「旧車のポイント点火方式を現代的なフルトラ点火方式に変更する主義」
です。
この間ある旧車オーナーと点火方式について意見が対立したので一応記載しておきます。
■ポイント点火方式
ゆえに、
出先でトラぶっても部品交換の知識と工具があれば何とか帰ってこられます。
※要するにアナログだという事でです。
■フルトラ点火方式
ゆえに、
出先でトラブルに合うとそこで直ることはほとんどないです。
※電子デバイスってことです。
ワタクシがフルトラ点火にしたのは
は一度味わったら戻れないからです。
当倶楽部のZ1-Rにはフルトラ点火システムをつけて25年たちます。
一回もここ(DYNAのフルトラシステム)が壊れたことはありません。
※レギュレータが壊れてイグニッションコイルが燃えそうになったことはあるにしても。
まあ、点火システムが壊れたら結構な出費を覚悟してください♪
※新品で純正部品が出るなら、そんなに幸せなことはないです。
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エンジンが始動しない原因:キャブの不具合かも?
ガソリンコックでガソリン止めないまま放置するとすぐこうなります。
ただ針の穴程度の穴が詰まることでエンジンは簡単にかからなくなります。
数か月ほどバイクを放置に近い状態で保管するとこうなりがちです。
※特に冬にバイクを乗らない人たちに多いです。
針の穴程度の穴はガソリンの劣化であっさり詰まります。
「キャブを車体から取り外して分解清掃」
となります。
※2~3年に一度くらいはキャブ清掃すべきですよ。
キャブは超細かい
キャブは精密機械ではありません。
「超精密機械」
です。
自分で分解メンテして見ればわかりますが、
キャブレーターという気化器を発明発展させてきたのが人類であることを誇りに思うレベルです。
そしてこの文化を消滅させようとする人類に憤りを感じるレベルです。
キャブレーターにたくさん開いている穴の一つが、ちょっと穴が変形しているだけで本来の調子は出ません。
それくらいの超精密機械です。
放置して変質したガソリンや内部に侵入した水分はキャブレーターのアルミボディを腐食&変形させる力あります。
そして真鍮製のジェット類をボディに固着させます。
ふさがってる穴を硬い針金でほじくるとキャブ本体に傷がついて不調になることが本当にあります。
※裏技として、荷札の針金でキャブを傷つけないようにほじるのはアリ(自己責任)
超精密機械である「キャブレーター様」を分解するのに勢いと素人知識で挑んではいけません。
少なくとも、
は用意しましょう。
キャブレーターは数年に一度は分解して、すべての穴をエアブローして貫通させましょう。
※完全に詰まっていなくても穴が小さくなってることはよくあります。
バイクで遊ぶ時間は貴重ですので、出かける時はいつも絶好調であってほしいんですよ♪
キャブを清掃してスロー系のジェットがきれいになると、
エンジンがかかりやすくなったり、
アイドリングが力強くなったり
極低速から力が出る本来の特性に戻ったり
することは少なくありません。
ちなみに・・
1年以上放置したバイクのガソリンがマトモだと思ってはいけません。
「エンジンが起動しなくて当たり前」
というレベルでガソリンが変質しています。
※全部ガソリン抜いてタンク内をコーティングしたほうが身のためです。
タンクが錆びたままだと、ほんとに何やっても調子が出ません。
タンクの古いガソリンを抜いたらいい機会ですのでタンク内をコーティングしておきましょう。
2stエンジン搭載車の場合、1年以上放置されてたらオイルタンクに入っている2stオイルは全部捨てて新しい物に交換しましょう。
※圧送パイプ内の2stオイルも抜くといいです。
1年も入ったまま放置してたら2stオイルだって劣化してます。
※2stオイルを新品に変えただけでエンジンかかったりもするのが2stの不思議なところだね♪
まとめ
ここに書いた以外にもエンジンがかからない原因は多々あります。
とりあえず、
最低限当ブログ記事のことは試しましょう。
それでもかからなければ、ちょっと慌てた方がいいです。
なんでもそうですが、不具合の場合は何個も原因が考えられます。
もしくは複合的な要素という事もありますが、
まずは、
基本的なメカニズムを理解したうえで、一つ一つエンジンが始動しない原因をつぶしてしていくしかないのです。
原因を探る際のポイントは、
「絶対コレが原因!という直感的な先入観は捨てる」
事ですよ。
※確信がある場合は止めはしませんが、結構な確率で先入観はハズレています。
それに、
まとまったバイクに乗る時間が取れなかったとしても、ちょっとした空き時間にエンジンをかけてあげると
「エンジンの始動性は格段に良くなります」
よ。
エンジンの再起動が悪い原因は、
などのオーナーの普段の行いでほとんど取り除けるんですよ。
出かけなくてもエンジンをかけることはできる。
乗らない間も
冬場など雪でバイクに乗れなかったとしても、できる限りエンジンはかけてあげるべきですよ。
雪国にある当倶楽部では、
冬に雪が積もっていても
バイクのバッテリーを外して冬籠りさせていても
ワタクシは、最低でも月一以上の頻度で当倶楽部所有にすべてのバイクのエンジンをかけるようにしています。
※冬の晴れた休日にはたとえ周りが雪景色だったとしても、です。
2stオイルが燃える匂いが冬の寒空に漂ってるのはなかなかいいもんです。