ABARTH595

【アバルト595】アンダーガード割れ。その2 見えない場所の樹脂パーツ補修

アバルト595。バンパー。

アバルト595。バンパー。

 

ワタクシ
アバルト595のバンパーの下部が割れたので補修しました。
バンパーの外し方はその1で書いた通りです。
その2はワタクシが切った張ったしてアバルト595のバンパー下(裏?)の補修をしたという話です。
基本的にバンパーの外し方以外は参考にならないと思います。

 

割れた樹脂パーツは補修できる

 

ワタクシ
割れた樹脂パーツは大変なだけで基本的に補修できるそうですよ。
ただし、割れた破片が残ってることなどの条件次第で難易度が上下するのです。

 

最近の車が樹脂だらけですな。

錆びるし凹んだら板金&塗装という補修方法できる かもしれない 鉄板とは違い、
「不具合があればユニットごと交換してしまえ。」
というのが最近の車のトレンドですな。
なので外装にも樹脂が使われ始めています。
※ホイールアーチ部が無塗装の樹脂の車が本当に増えました。

樹脂パーツは

  • 錆びることがない
  • 耐候性や耐久性がそれなりに高い
  • 軽いので燃費的に有利
  • のですが、ぶつけると削れたり割れたりするわけです。

     樹脂パーツは交換意外だと直すのがすごく面倒くさいし高いので 少々の削れや傷であればそのまま乗ってる人が多いように見えます。
    ただし、
    樹脂パーツが割れてたり削れてたりするとすごく貧乏くさい。

     

    アバルト595。バンパー部一式。

    アバルト595。バンパー部一式。


    このユニット単位で交換せねばならん、という設計はいかがなものか。

     

    とはいえ、
    直すには基本的にユニットごと交換という大出費が待っているのです。
    ※交換せずに直してくれるショップは多くないハズです。

    この度、嫁が当倶楽部のアバルト595コンペティオーネのフロントバンパーの顎の下(裏?)を、
    コンビニの輪止めのコンクリートに引っかけてバックしたため、下部の樹脂のガード部がバキバキに割れたり削れたりしたのでした。
    これを ディーラーは高すぎるのでワタクシが個人的に 何とかせよ、というミッションを受けております。。

     

    アバルト595。バックリ裂けています。

    アバルト595。バックリ裂けています。


    ちょっと力技で成形したのでこの程度に見えますが、帰宅直後は割れた樹脂部が変形して垂れ下がっていました。

     

    その1では、バンパーを外す迄の記事を書きました。

     

     

    ちなみに・・

    外装に無塗装樹脂を使っている車は本当に増えました。

    新車のうちは良いんですよ。
    無塗装樹脂も黒っぽいし。

    ただし、
    樹脂は経年劣化でどんどん白化していくのです。
    樹脂表面の細かい傷で白く見えるようになるそうですよ。
    ※原因は紫外線だの酸性雨だの温度差だの、と言われていますな。

    FIIATリトモ。かわいいがバンパーが白濁する

    FIIATリトモ。かわいいがバンパーが白濁する


    日本には正規輸入されなかったようですなぁ。

    樹脂パーツは白化すると超貧乏くさく見えるのです。

    なので、
    なるべく新しいうちにコーティングなどを行って原因から保護してあげるといいですよ。
    ※酷くなると樹脂が割れてきたりしますよ。

     

     

    見た目にこだわるとお金がかかる

     

    ワタクシ
    幸いにも車体の前から下をのぞき込まないと破損部はわからないのです。
    それなら、思い切り切った張ったをしてやろうということです。
    ※塩カル落としの下回り洗車を業者に依頼する時にはモロバレですが。

     

    樹脂パーツが割れた場合、

  • 割れた部分同士を付き合わせてハンダ等で同系樹脂をとかして融着させる
  • 割れた部分同士を付き合わせて専用工具でホチキスの針の様なブリッジを過熱して埋め込む
  • 割れた部分同士を付き合わせて裏側にボンデ板やアルミ板などを入れて穴をあけボルト止めする
  • 割れた部分同士を付き合わせて穴をあけタイラップを入れて締め上げる
  • 割れた部分同士を付き合わせて穴をあけ針金で縫い上げるように固定する
  • 等の手法が考えられます。

    いずれも昔フルカウルのレプリカが全盛だったころ 割と金のある 小僧どもがやってた手法です。
    ※金のない小僧はガムテープで補強。当時のレプリカがまともな形でほとんど残ってない一因は多分この補修法の数々です。

    それ専用の補修道具も今の世の中は結構安価に手に入るものですな。

     

    樹脂のブリッジ溶接。カウルやバンパーの補修に。
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    樹脂のブリッジ溶接用工具。
    当時はくそ高かった気がするんですが。

     

     

    プラリペア プラスチック部品の補修にはこれ!
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    そのほかの樹脂パーツ補修といえばこれ。
    上手くやるとすごく綺麗に仕上がるのですが、練習は必要です。
    多めに盛って削ればいい、とかいうのはお金持ち。

     

    いろんな補修法があるのですが、今回は強度があることを最優先とします。
    走行中にアンダーガード部に石などがヒットして再破損したらシャレになりませんし。

    外したバンパーを下側から見分すると、割れた個所はのぞき込まれない限りわからない箇所です。
    普段見えない場所なので見た目は多少アレでもいいのです。

    それなら好き勝手にやろうって感じです。
    ※なぜか補修するのはワタクシのお小遣いなのです。なぜか嫁からの補修予算はつかないことになりました。

    男らしく「ボルト止め。」

     

    ワタクシ
    「見えない部分は強度と耐久性があれば良い。」
    「なるべく安く仕上げたまへ。」
    というわかりやすい指標を残してワタクシのラパンSSに乗り込み、嫁はゴルフに出かけました。

     

    で。
    フロントバンパー部を外したわけです。

     

     

    ただし、
    冬の長野で億階で作業できる時間はそう多くはありませんので急ぎます。

    アンダーガードの割れた個所は既にかなり変形して癖が付いているため、断面を突き合わせるにも力が必要でした。
    そして、
    割れたまま走行して帰ってきただけに割れた箇所の周辺が細かく欠損&削れてます。

    これでは、
    「断裂した樹脂同士を破断面で接着するには無理がある。」
    と判断しました。

    どんな手法を用いたとしても線接合ではたぶん強度が出ません。
    補修しても走行中に再度割れるのは面白くありません。

    というわけで、
    唯一の面接合的な修理法である、
    「割れた部分同士を付き合わせて裏側からボンデ板やアルミ板などで補強しつつ穴をあけボルト止めする。」
    という手法をとることになりました。

     

    餡掛けラーメン。

    餡掛けラーメン。


    とりあえず、美味しそうな画像でも見て落ち着け。

     

    作業自体は簡単

     

    ワタクシ
    方針が決まれば作業をするだけです。
    適当なボンデ板やアルミ板は当倶楽部のガレージには転がってますし。
    樹脂と薄い鉄板の加工なんてのはお手の物です。
    ※最近鉄板ドリルの刃を一新したし。

     

    まずは、割れた個所を突き合わせます。

    割れた後走行したため、樹脂が結構歪んでしまって癖がついてるので定位置に戻すのには力が必要です。
    強引に当倶楽部で一番接着力があり、幅広のガムテープで仮固定しました。

    進行方向右側のアンダーガード部は折れて曲がった癖がついてるので左右で全然見た目が違う。
    ※アンダーガード部は右側が少し出っ張っているとはいえ。

    定位置を確認したら、裏から当てる板を加工します。
    こんなもんはどうせ見えないので適当です。

    結構長い距離の割れが発生していますし、途中で大きく90度近く曲がって割れていますので当て板その大きさに切ります。

    電動ドリルを使用して当て板に定間隔で直系5mmの穴をあけます。
    ※ボルトの固定箇所は定間隔じゃないと汚らしくみえるのでココは正確さが求められる作業です。

     

    インパクトドライバー
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    いわゆる電動インパクトドライバーです。
    何度も書いていますが、ガレージ作業する場合は有線式がおススメです。
    バッテリー式はバッテリーがすぐダメになるのでコスパが悪いです。
    ※当倶楽部&ガレージを建造する際、3台買いましたが全部バッテリーがダメになりました。
    当倶楽部では100Vの有線式を20年近く使っていますが壊れません。

     

    こういう加工する際は、ステップドリルビットがありがたい。

     

    ステップドリルビット。穴あけ作業最強♪
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    経験上、ステップドリルビットはいいやつ買った方が後悔しません。

     

    この時点では5mmの飾りボルトだけを使う予定でしたが、ボルトはあってもナットが5個しかないことが判明。
    一番目立つところだけ5mmの飾りボルトを使い、目立たないところは 馬に喰わせるくらい転がってる 6mmのボルトナットで固定することにしました。
    ※5mmのナットを買い出しに行ってる暇はないので、穴を6mmに拡張しました。

    当て板を割れた個所に当てて、現物合せで穴の位置を決めていきます。

    あとは、
    一応、接合面に接着剤セメダインスーパーXを塗付してから
    穴をあけた当て板を裏に当てて、ボルト&ナットで締め上げていきます。
    この際、ネジロック剤を塗布しています。

     

     

    その結果、見た目はゴツくなりましたが強度的には十分なものができました。
    樹脂が歪んだりまがって癖が付いたところは元に戻んないんですが、下にもぐって見られなければわからないので良しとしました。

     

    アバルト595。バンパー下側。

    アバルト595。バンパー下側。


    こういうことです。

     

    バンパーを取付けと逆の手順で組み込んでいけば作業は完了です。

    まとめ

     

    ワタクシ
    とりあえずアバルト595コンペティオーネのバンパーの下の樹脂製ガード部の割れは修理できました。
    高額出費も避けられたし、作業時間はほぼ半日でした。

     

    見た目はともかく材料費はガレージに転がってるものを使ったのでほぼタダです。
    ※しいて言えば、バンパー部を外すために買い足したトルクスレンチ代だけかかりました。

    まあこんなもんでしょう。
    「ブラックジャック仕様。」
    とでも呼びましょうか。
    無事に普段使いできますし、普通に見れば補修か所のゴツさなんて全く分かりません♪

     

    アバルト595。バンパー割れ部。

    アバルト595。バンパー割れ部。


    多少削れたカ所もあるけど強度は十分。

     

    ディーラーに持ってったら確実に十万円以上の出費になることは確実です。
    見えない箇所なんてこんなもんでいいんですよ。
    どうせ自家用なんだし、乗りつぶす気でいるし。
    ※最悪、割れた個所を切り取ってしまうことも考えてました。

    10万円あったら別のことにお金を使いたい。
    ※10万円の修理だとしても1万円の消費税を取られるのでそれも無駄だし。

    今回の作業はバンパーさえ取れちゃえば、あとは難しいことはなかったです。
    ※バンパーを外すのも両サイドの爪を外す以外は大して難しくありませんし。

    電動ドリルさえあれば、薄手のボンデ板とか数ミリの樹脂の板に穴開けるのなんて屁でもありませんし。

    ともあれ、
    アバルトは今どきの車ですな。
    樹脂の塊でした。

    鉄板は錆びるし、重いし、修理が難しいし、とメーカーが考える車の構成部品としてはいいことなさそうなので、
    これからの車はもっと樹脂パーツが増えるんでしょうね。

    ちょっと傷がついたくらいでもデカいパーツ一式丸ごと交換。

    こういうのはSDGs的にはどうなんですかね?

    交換されて廃棄される樹脂パーツは確実に再生されているんでしょうか?
    再生する方が金がかかるとか言って、こっそり廃棄してるんじゃないか?
    とか思っちゃいますな。

    そして、
    外装パーツを交換する場合、お金があってもメーカーにストックがないとどうしようもありません。
    傾向として外装パーツは真っ先にメーカーからストックパーツが無くなるので限定車などの少数生産車は維持しずらいですな。
    ※ちょっとしたモデルチェンジでも色が合わなかったりするもんです。

    これだけデカいパーツですので、ストックするメーカーも大変ですな。
    ※どうやって運送するんだろ?運賃を考えるとさらに高そうです。

    本来、この日にワタクシがやるべき作業を後回しにしなければならなかったので、
    嫁にそれなりの作業工賃を請求する予定ですが却下される可能性も捨てきれない。

    ちなみに・・

    現状の「ブラックジャック仕様。」も現地改修型っぽくて迫力はあるのですが、
    今後の見た目的なアップデートも一応考えておこうと思います。

    アンダーガード部を補修した後に補強としてアルミ板を張り付ければ「強化版アンダーガード。」的なものができそうですな。

    「アルミ板をアンダーガードの造形に合わせて綺麗に曲げるスキル。」
    が必須なのですが。

    アルミ板を複雑な形状に曲げるのは難しいんですよねえ・・。
    ※薄いアルミ板でも真っすぐ綺麗に曲げるのは素人には難度が高い作業です。

    当倶楽部の設備とワタクシの現在のスキルでは、
    1mmを超えるアルミ板を自在に曲げて複雑な形状のアンダーガードに貼り付けるのは無理がありそうです。
    ※1mm厚とはいえ、あの面積を覆うアルミ板はかなり重そうですし。

    アバルト595。バンパー補修後。

    アバルト595。バンパー補修後。


    せっかくなので接合部をシリコンシーラントで雑に埋めておきました。

    とはいえ、
    アルミ板を張り付けることで最低地上高が低くなるのはいただけないな・・。

    むしろコンビニやスーパーの輪止めのコンクリに引っかからないように1cmくらい車高をあげたいくらいだし。
    旧miniくらい簡単に車高が上がればいいんだけどなぁ。

    とまあ考え始めると夜も眠れなくなるのでほどほどにしておこうと思います。

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    Z1-Rに乗り続けて30年
    東京から長野に移住して15年
    ロータスヨーロッパに乗り始めて10年
    そんなワタクシのリアル実体験「北信州のりもの倶楽部。」です。
    車・バイク共に旧車生活の長さや田舎への移住経験、気が付いたことを記事にしています。
     使えない&くだらない 知識量には自信があります♪

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