とか思うのがワタクシ達世代。
バイクにはその手の機能がオミットされてた時代があってちょっとハザードには憧れがあるのです。
ゆえにハザード回路を古いバイクに増設して見た、という話です。
※結構簡単です。
バイクにハザードは必要か?
それでも割と昔からこの手の議論はあるのですが、
法的にはどっちでもいいみたいです。
実はハザード装置が最初からついているバイクというのは昔から結構あったのです。
ツーリングモデルに多い印象がありますが、
バイクの進化の方向をさぐっていた70年代後半くらいにはスポーツ系のバイクにも搭載されてた時期があるのです。
そんな訳で、
当倶楽部の所属車両にもZ750D1には標準のハザード装置が搭載されています。
当倶楽部のZ1-Rの電装は 魔改造レベルで 弄った際、
簡略化のため当然のようにオミットしましたが純正であればハザードの機能があります。
左スイッチの赤いボタンがハザード。
スイッチを押し込んハザードを点けると自分でスイッチを引っ張り出さないと消えない、という仕様。
この頃のKAWASAKIは バイクの進化の方向を模索してたようで バイクにいろんな装置を付けて高級路線化を図ってた感じがします。
※Z750D1なんかウインカーブザーまで付いています♪
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その後、
80年代のレプリカブームの時代は走行性能に関係ない装備は徹底的に排除して車体を軽くしていました。
さらにその後。
現在は再び走るのと関係ない装備が標準でバイクに搭載されるようになってきていますな。
※歴史は繰り返す、とはよく言ったものです。
話がそれましたので戻します。
ワタクシ個人としては、
普通に走ってる分にはバイクにハザードは要らないと思っています。
あればあったで問題ないのですが。
バイクは緊急停止する場合でも、路肩に寄せれば車ほど道路を占有しませんし。
法的には問題があると言われる サンキューハザードの様な交差点などで譲ってもらった場合は手をあげて挨拶すればいいだけです。
バイクは車と違って基本的にライダーの身体が周りから見えるので頭を下げたり手をあげたりすれば、周囲に対して意思表示ができるんですよ。
そもそも、
バイクの細い車体でウインカーを左右同時に明滅させたとしてもあんまり意味がない気がします。
※左右のウインカーの間隔が30cm以下、みたいな車種も多数あるし。
が。
長野の様な田舎かつ山岳地帯にいると「ハザードあったほうがいいかな。」と思うシュチュエーションはあるのです。
例えば。
いずれも無くてもいいとはいえ、
効果がどれほどあるかは疑問ですが少しでも光らせて目立たせるという意味がなくはない。
ハザード機能がなくても法的には全く問題ないし、
今まで何十年もハザードなしでバイクを運用してきたので必須機能ではないのですが、
面白そうなので追加ハザードを装備して見たいと思いまして。
ツーリング仕様としてほぼ完成の域にある当倶楽部のVT250FHにハザード装置を組んでみました。
これでまた当倶楽部のVT250FHはそんじょそこらのVT250FHとは違うバイクになりました♪
ユニーク性が高まって当倶楽部所属のバイクっぽくなったわけです。
最近、当倶楽部のVT250FHはほとんどワタクシの趣味でいじくられまくって、
ほぼ おもちゃ 実験機と化していますが 車検がないので 無茶さえしなければコレはコレでいいのです。
※でもマフラーを変える気は全くないのです。うるさく目立つより誰も乗って無くて静かで速くて実用的、こういうバイクのほうがカッコいいんだよ。
ハザードの回路は結構簡単
中学生くらいの電工技術と知識があれば誰でも作れるなのです。
ウインカーの回路がわかってると話が早いので 仕事中にExcelで 簡略図を作ってみました。
マニュアルの配線図を見ると複雑に見えますが単純化するとこういうことです。
簡単に説明すると。
というのがザックリとしたウインカー回路の概要です。
この回路を踏まえたうえで。
左右のウインカーのプラス配線に同時に電気を流したら両方のウインカーが点くことになりますね。
ハンドルスイッチから出る配線に直で流すのが間違いないですが、
ウインカー回路は前後で繋がってることが多いので車種によっては前側のウインカーの配線に割り込ませればいいだけだったりもします。
※VT250FHはこのパターンでしたが一応テスターでチェックはした。
ここまで理解できればハザード回路なんて半分出来たようなモノです。
ただし。
電気を流しただけでは電球は明滅しませんので、
ハザード回路にはハザードリレー(ウインカーリレーと同じモノ)を追加します。
※ウインカーリレーと共用することもできますが純正の回路を極力弄りたくないため、ハザード回路専用としたい。
こういうことです。
※青の配線が今回追加した回路。
緊急時を考えたらメインスイッチに関係なくバッテリーから直で取ってもいいかもしれません。
配線図が無くても電源供給ラインをバッテリーのプラスに接続すればいいだけです。
※バッテリー迄配線するとラインが長くなって取り回しが面倒ではあるのですが。
車は大抵この方式です。
※この方法ならエンジン停止時でもハザードは機能しますし。
ただし、
バッテリーから直でハザード回路に電力供給する場合、
イタズラされちゃうとメインキーが無くても点滅し続けてバッテリー上がるというリスクもあります。
※バイクはハザードに限らず、スイッチが剥き出しなのでね。
今回は電源はメインスイッチがオンになった時に流れるヒューズから取得することにしました。
※VT250FHはヒューズがトップブリッジにあるので配線が楽だから。
方針が決まったら、
ハザードスイッチとウインカーリレーをネットで調達すればいいのです。
△マークのついたスイッチを検索していたら。
「ハザードリレーとセットになったキット。」
が売ってたので渡りに船ということでこれを購入することにしました。
自分でパーツを取りそろえるよりはるかに安い。
スイッチだけでも買えるんですが別々に買う方が割高でした。送料高いし。
ちなみに・・
ウインカーリレーというのは回路に間欠で電気を流す装置です。
電気が流れると形状記憶合金が動いて接点を繋いだり離したりします。
アナログ式のウインカーリレーのカバーを開けてみるとホントに金属が動きますので楽しいです。
※アナログ式がチッカンチッカン言うのはこの時の音です。
ワタクシはミツバのアナログ式ウインカーリレーが大好き♪
※旧miniにも使ってたし、ロータスヨーロッパにも使っています。全然壊れません♪
デジタル式はどうなってるのか知りません。
やっぱり目に見えて動く電気回路はロマンなのです。
ハザード装置を追加してみた
購入したハザードキットに付属のハザードスイッチは3線式で、スイッチオンで全方向が導通します。
このうち、どれでもいいので2本のラインを各々右ウインカーと左ウインカーの分岐に接続します。
ポジション付きウインカーランプを装備するVT250FHの場合、配線が3本ありまして。
マニュアルの配線図によるとウインカーのラインは水色と橙色です。
※経年劣化で、水色/白はほぼ水色一色に見えました。
ここに、
ハザード用の回路を割り込ませます。
HONDAの変態チックなビニールの配線ガードのせいで、
配線が剥き出しになって加工できる部分が2.5cmしかないため分岐しずらいです。
このわずかな間隔で配線をいったんぶった切って分岐させ、再結線するのは結構厳しいと判断しました。
※ビニール製の配線ガードはがっちり溶着されてるので剥がしずらいし。
ので。
30秒ほど悩んで 普段は絶対に使わない 噛み潰し型の分岐コネクターを使うことにしました。
※カウル内部とはいえ、加工後に浸水防止処理をしています。
ハザードスイッチの残り1本はメインスイッチからハザードリレーを経由してくるラインと結線します。
今回はメインスイッチがオンになったときに通電するヒューズラインから電源を取りました。
ヒューズ自体を加工して電源とする方法です。
今までやったことなかったのですがヒューズボックスの位置によっては非常に楽ちんな加工ですな。
※ヒューズから電源取る方法については近いうちに独立した記事にします。
仮結線してテストした結果、ちゃんと全ウインカーが同時に明滅することを確認しました。
配線的にはコレでオッケーです。
ただし。
ハザードリレーとハザードスイッチをどう納めるかが腕の見せ所です。
目に見える所や隠すべき所は、ちゃんと納得いくようにしておかないと走行中ずっと気になるものなのです。
ハザードリレーはいつものようにガレージに転がってた金属素材を加工してステーを作りました。
右メーター横のカバー下に隠して取付けます。
※左メーター横のカバー下にはレギュレーターを監視するための電圧計とUSBポートを設置済みなのでココしかなかったので。
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ハザードスイッチもいつものようにガレージに転がってたL字の樹脂素材を加工してステーを作りました。
ハザードスイッチ自体の採寸をして樹脂素材に穴をあけてスイッチをはめ込みます。
※この樹脂素材の□穴あけ加工が今回一番大変でした。
もちろん、
ステーは角を落として後付け感があんまりないようにします。
ハザードスイッチはメーター上も考えたのですが配線隠しでメーターに穴を開けたくないので、
トップブリッジのヒューズカバー上に設置することにします。
最初、センター部に設置しようと思ってたのですが設置直前に気分が変わったので左に寄せました。
とりあえず、
暫定で両面テープ止めしたのですが夏の暑さで 3Mのお高い秘蔵の 両面テープがでろでろになったので、頭の平らなネジを買ってきて2か所でボルト止めして対応しました。
しっかり固定できたのでこれはこれで良しとします。
※スイッチ押そうとしてスイッチがズレちゃった、とかは避けたいし。
ちょっと大げさなくらいガッチリ止めています。
固定位置が決まったので配線の長さを調整してタイラップで数か所固定、スパイラルチューブで回路を保護します。
出来るだけ配線を見せないように隠して取りまわします。
まあ、こんなもんでしょう。
作業時間はざっと2.5時間。
※うち、何処に設置するかの検討とステー作成時間の合計が1時間以上かかりました(;^_^A
まとめ
ツーリングスペシャルとしてどんどん進化していきますな、当倶楽部のVT250FH。
搭載する手間はかかりますがハザード回路はウインカーの配線回路がわかれば意外と簡単です。
今回利用したハザードキットは2000円しなかったですし、気軽なものです。
勢いで当倶楽部の他車種にも付けてもいいかもな、とか思っちゃいます。
近所の庭の草刈りしてあげたらお礼に食いきれないほどの食材をもらうのは田舎ではよくあることなのだ。
※すでに食いきれない量の夏の野菜がある。
車種ごとにハザードスイッチやハザードリレーの配置を考えたり、
ステーの加工が面倒だったりしますが上手く出来れば後付け感はあんまりないですし。
※後付け感を極力消すのがこの手の加工のポイントです。
そのうちZ1-Rやセロー225Wにもつけてやろうかしら。
ただし、
オフ車だと林道ツーリングでは水たまりとかガンガン入るし、
毎回ツーリング後は100%ザブザブ水かけて洗車するので防水・防泥などを真面目に考えねばなりません。
※バッテリーレスの車体でも理屈では問題ないハズですがエンジン停止時は使えないのも不便だしねえ。
最近、当ガレージのワタクシの休憩用の椅子が占領されているのだ。
※猫の毛って一年中抜けるのね。
とはいえ。
今回勢いだけでVT250FHにハザード回路を追加して見たものの、使う頻度は少ないかもしれません。
※今までハザードを使ったことはほとんどないので。
早速250kmほど走ってきましたが一度もハザードは使いませんでした。
ハザードは「危機。」という意味なので使わないに越したことはないのだ。
せっかく付けたんだし「あるだけマシ。」ということにしておきますか。
※でもこれ見よがしにハザード点けてVT250FHにはハザード機能がないことを知ってる人にだけ「おっ!」と思わせるのは楽しいかも♪