そしたら。
山の幸(キノコ)が大量にテーブルの上に並んでて、松茸ご飯定食でさらにイノシシも捕れたてだという。
なんだそれは。夢か?
当記事の目次
長野の山奥を彷徨ったら松茸ご飯定食が750円だった
簡単にはアクセスさせてくれないくらい山の中です。
「かたつむり。」さんは位置的には先日散歩した県道36号の小川村、信州新町の間にある地域「信級(のぶしな)。」に存在します。
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これがとんでもない山の中でして。
一応、合併により長野市なのですが「たぶん、長野市民でも行ったことない人が大半。」という凄い山の中です。
定食とかコーヒーが飲める&宿泊も一応可能です。
※金曜の夜は飲み屋になる(笑)
この近辺にはここ一件しかお店らしいお店はありません。
※一番近いスーパーでも少なくとも30分以上山の中を走らねばなりません。ガソリンもしかり。
ワタクシもバイクで行くならともかく、車ではあんまり行きたくないレベルの細い峠道を延々と抜けていきます。
特に、日が暮れてからは真っ暗です。
「デカいバイクでもちょっとヤダ。」
と言うくらいの山の中です。
惜しむらくは昼飯食べた後だったこと
イノシシ肉のホワイトソース煮込みが750円。
なんだそれは。
安すぎる。
以前来た時はまだ春だったので山の幸的にはこれからと言う時期。
山の恵みはやはり秋ですな。
女将さんがそう言ってました。
客席のテーブルの上には見たこともないようなデカいキノコが(笑)
雑キノコに分類されるんでしょうが、そのうちの一つが「香タケ(こうたけ)。」と言ってたかな。
非常にいい匂いがします。
コーヒーカップとの大きさの差がすごい。
ワタクシ達は、コーヒーを頼みました。
というのも、
というもったいないシュチュエーションだったわけで。
※腹に隙間がないレベルで満腹でした。
こりゃ、秋のうちに再訪せねばなるまい。
※思い返すだけでも悔しい。
しかも、
そして、
※なので肉がゴロゴロ入った煮込みがです。
なんだそれは。
秋の山の幸が炸裂ではないか。
信州新町付近の通行止めだらけの県道&何とか通れる旧町道
地図で見ても細い道だらけだし、観光スポットもありません。
ので、
ほとんど人が行き来しないエリアなのです。
さらに、
最近の天災で県道が通行止めになってたりします。
前回行ったときも通行止めで大きく迂回せざるを得ませんでした。
今回も迂回せざるを得ませんでしたが。
いつまでたっても長野県道391と394は完全攻略できない気がしてきた。
しかも、
「迂回路がさらにとんでもない山の中で簡易舗装&1.5車線あるかないか。」
と言うことも少なくないのです。
ただでさえ見通しの悪い曲率が高いヘアピンの上り下りが続くうえ、秋は道端の雑草が生えまくりなので、見通しが良い訳でもありません。
カーブミラーすらもない、ガードレールすらもない。
既に県道ですらなく、町道と言う扱いなんでしょうか。
信州新町
割と最近、長野市に合併された長野市の南西部に位置する街です。
この辺では最大の集落です。
中心街は「ジンギスカン街道。」と呼ばれるR19が縦走しています。
が、意外と裏の街道は知られていません。
※長野県民ですら、一般に知られている信州新町はR19周辺のみと言っても過言ではないのだ。
R19の両脇には県道も数本ありますが決して広い道ではなく、車同士がすれ違えない狭路もあったりします。
この付近は地方都市に近いわりに本当に山深いので、空いててアルプスが所々で見えるいいルートです。
さらに、
信州新町は最近まで「独立地方自治体。」だったわけで、山村の集落を繋ぐ舗装路が当時の自治体によって結構整備されていたりするのです。
舗装されてるだけでも大したもんです。
その証拠に、ところどころに当時の看板が存在します。
※これが非常に攻略しがいがあるルートでして。
特に、
長野県道31号とR19の間(「かたつむり。」の北東部がすごい)にはこのような古い山越えルートで山村の集落同士がつながってたりするのです。
※この山の中まで、よく電気通したよなぁ‥と思いますわ。
こういう所を走るのは「小さいバイク。」が最適です。
※今どきの大きい車はこの地域でははっきり言うと使い勝手が悪いです。
ちなみに・・
「かたつむり。」の北東に位置する柳久保池の前の町道は抜けられました。
※柳久保池は釣り堀があってちょっと興ざめしたのでスルーしました。
このあたりの町道、すごい山の中感を味わえます。
かなりのアドベンチャーです。
陽気のいい時期の日のあるうちにバイクで散策すると満足感がすごい。
※ガソリンがないとかだと不安感しかないですが。
そして、
ところどころに合併前の信州新町の自治体が整備したと思われる当時の看板があったりします。
コレが結構いい味出しています。
※それと、バス停があったりする。誰が乗るのだ?乗って来ても降りても運転手さんは怖いと思う。
空白が目立ちますな。
紅葉はまだまだだけれど秋の味覚は今が旬
10月末になれば誰もいない山の中で紅葉を独り占めできるはずです。
10月の頭。
路面には落ち葉よりも山栗が多く落ちていました。
※拾ったら栗ご飯くらいは余裕でできそうな量の栗がそこかしこに落ちまくっています。
バイクで栗を踏むと滑りそうなのでイチイチ避けつつ走ります。
長野の秋の山の幸は今が真っ盛りなのかもしれません。
気の早い木々は多少赤く色付いていましたが、本格的な紅葉はもう少し寒くならんと綺麗に色付かないんだよねえ。
ただし、
山国の秋の味覚を堪能したいなら、10月はベストです。
紅葉のついでに山の幸を、とか言ってると無くなります。
山の資源は有限ですので、早く食ったほうが良いに決まっています。
松茸って そんなに美味くないくせに 高いよね。
※でも750円で松茸ご飯定食(雑キノコの天ぷら付き)なら迷わず食う。
キノコをはじめとする山の幸は、名人たちの縄張りと言うか経験によって採集されるので最初のうちの方が安定しておいしいものが出回る傾向にあります。
※後半になるほど、美味しいものにありつくのに運の要素が強くなる。
ついでに、
冬を越すために脂肪を蓄えてる秋のイノシシはかなり旨いです。
※ちゃんと新鮮なうちに血抜きと下処理をしてあれば全然臭くないし。
ただ、
「山の幸はいつでもとれるわけではない。」
と言うこと。
猟や採集は時の運で水ものです。
今回ワタクシ達は、数少ないチャンスをものにできませんでした。
割といつでも食べられる美味しい食パンで作った卵サンド、美味しかったけど出かける前に喰うもんではありませんでしたな。
この文章を書いてる時点でも しつこく失敗した感があって かなり悔しいのです。
ちなみに・・
ワタクシ達が「かたつむり。」に滞在している間も結構お客さんが来ていまして。
松茸ご飯定食頼むんですよ。
※超悔しい。
「定食の写真撮らせてくれませんか?」
と、喉元迄出掛かったのですが、失礼なので止めました。
興味がある方はぜひ。
長野近辺で一番安く松茸を食べられるシュチュエーションかもしれません。
※上田市南部に数か所ある松茸山が有名ですが 大した量もないわりに 一人1万円では済みません。
たかがキノコにそんなお金払うのはマジで馬鹿らしい。
そして、
「かたつむり。」さんで松茸定食食べたら画像送ってください。
※ワタクシがうらやましくて悶絶しますが。
信級地区は日本の限界集落最前線の一つ
ちょっとヤバそうな山道の先の山村集落でもちゃんと暮らしている人々がいます。
でもいつ行っても、どこかしらが通行止めになってるんだよねえ・・。
災害はいつどこで起こるかわからないし、行政も人の少ない地区は後回しだろうし。
だからこそ、こういう山村の定食屋さんは大事にしなければなりません。
「かたつむり。」は集落のコミュニティのハブになってるようでした。
上品なご婦人が「山一つ越えて昼食を食べにくる。」という都会では信じられないようなことが日常だったりするのです。
とはいえ、
普段の生活大変だろうなぁ。
※たまにお邪魔するくらいのワタクシ達には到底わかり得ない苦労なハズ。
長野の山の中には丸ごと放棄されたような集落が至る所に存在します。
今後、過疎な山村は今まで以上のスピードでどんどん淘汰されていくような気もしますな。
ワタクシ達が長野に移住してきてからも、どんどん増えてる気がします。
※ワタクシたちが後世に伝えなくてどうするのだ。何も知らない大人が多すぎる。
行政は
「生活しやすい人がたくさん居るところに住んで欲しい。」
というのが本音かもしれませんな。
※長野県はホントにお金ないしね。
正直
「ここが先祖代々の土地だからお前が守れ。」
と言わたらちょっとグレルくらいの山の中です。
とはいえ、グレル場所などはコンビニすらもありませんが。
※一番近いコンビニまでたぶん車で30分以上、峠越え付き。夜は明かりもないので徒歩やチャリでは遭難コース。
近い将来、日本にはこういう山村自体が無くなってしまうような気もしています。
これが人口減少の最前線なのかもしれません。
今のうちに見ておくべきです。
まとめ
本格的な紅葉と山の幸の旬はちょっと違うのです。
長野の山の幸は10月中の早いタイミング、紅葉は10月後半から11月初めに味わうのが吉だと思うのです。
そんな時期に有名どころの観光地に行くのもいいですが、旅してる感覚も冒険してる感覚もすごく薄い。
お手盛りの観光地でたくさんの観光客に混ざって、ワーワー言うのもいいでしょう。
それ結構早いタイミングで飽きますよ。
マスコミなどに取り上げられればほぼ間違いなく混みますし。
我々バイク乗りは 金はなくとも 機動性だけはあるのです。
バイク乗りは ひねくれているので 人と違う楽しみ方を発掘する方が 誰にも自慢できませんが 何倍も満足度が高いのです♪
これが今回の教訓です。
また行こうっと。
ちなみに・・
「かたつむり。」さんはバイク乗りが徒党を組んで大勢で押しかけるところではありません。
基本的にお店は女将さんが一人で切り盛りしているだけです。
普段そんなに混むことはないと思うのでそれで十分なハズ。
小さいお店なので多くても4~5名程度で店内はいっぱいです。
※できれば2名くらいがベストでは?地元のお客さんもいるし。
ふらっと訪れた時に、いい定食のタイミングだといいのですが。
※裏技で当日のメニューがあらかじめわかる方法もある♪
FaceBookに当日のメニューが載る・・こともある。
一応、宿泊もできるようですのでお問合せを。
女将さんが話す電話の宿泊予約の内容を聴いてたら格安でした(笑)
下手なキャンプ場より安い。
食材もお酒も買い出しに行くところまで片道30分以上は余裕でかかりますが。