春には日本一のあんずの里で有名な地域でもあります。
このエリア、実は結構奥が深いんですよ。
地元民でもほぼ行かないマイナーな滝があったりします。
林道散策が趣味なオフロードライダーも楽しめるハズです。
ただし一人では行かないほうがいいですよ。
長野県千曲市、倉科地区&森地区
確かにこの時期は見渡す限り一面にあんずの花が咲くので見ごたえはあります。
ただし、それ以外の時期は非常に閑散とした山里地帯です。
集落付近でも道も細く観光客が来るような場所ではありません。
もちろん、道案内などほとんどなく、春のあんず祭りのとき以外は閑散としています。
通り沿いのお店には「あんずソフト。」のノボリは立っていますが、どのお店もほとんど人の気配がないです。
※一応、長の県道335号(あんず街道)ではあるのですが。
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最近はこの辺りにも住宅が整備されていて、新築物件もよく見かけます。
そんな集落ですが、よそ者が入って来てレストランなどを開いたりしています。
非常にいいことですな。
※土蔵レストランという変わったコンセプトだったりして面白いのでたまに行きます。
メチャメチャわかりにくい場所にあります。
ハンバーグとか変わり種パスタが美味しいです。
あと、こんな不利な立地でもSNSのおかげで最近は混み始めちゃって、予約しないと入れません。
※そのうち記事にします。
「あんずの里スケッチパーク。」を過ぎると、人がほぼいない山間の道になります。
一応舗装されていますが荒れてるし、カーブミラーもろくにないです。
しかも、雑草がやりたい放題生えています。
※対向車への警告クラクションは鳴らしっぱなしです。
途中には廃村(というか廃集落)があったりして、結構怖いので複数人で行くことをおススメします。
さらに、どんどん進んでいくと長野県埴科郡坂城町につながります。
この辺りもすんごい山の中です♪
凄いいいところですが、キャンプ時は買い出しとお風呂に悩む。
ココを経由して、
未舗装のエリアを抜けると、長野県道35号(長野真田線)に接続します。
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未舗装区間は轍が酷く車だと腹を擦るのでジムニークラスでしかまず行けませんが、オフロードバイクなら散歩のコースです。
※流行のアドベンチャー系バイクでもまあいけないことはない、と思いますが。
この周辺は、長野市と千曲市、坂城町が入り組んでいます。
実は長野県に引っ越してきたころ、この周辺は徹底調査しています。
※昔はもっと林道がたくさんあったんですが、ほとんどが廃道になっています。危ないので行かないほうがいいです。
今回は、森地区の一本北の道、長野県道392号(白石千曲線)をどんつきまで行き、その支線を経由して森地区に抜けるというマイナーなルートをたどってみました。
これがまた滝もあるし、古墳もあるし大冒険っぽくて楽しいルートでした。
※意外にも、長野県道392号(白石千曲線)は通ったことがありませんでした。
長野市街地から気軽に行ける倉科三滝
終点には【倉科三滝】と呼ばれる、三連の滝がありました。
もしかしたら長野市から行ける一番近いそれなりの規模の滝かもしれません。
県道のくせに、途中からほぼ一車線で荒れ始めます。
ここも大きい車で来るのは止めたほうがいいかもしれません。
一台だけ、たぶんGoogleMapとかを頼りに来たと思われる諏訪ナンバーの観光客の車とすれ違いましたが、ドライバーは顔が引きつってました。
こういう所は、小さいバイクが一番です♪
これと言った駐車場はない。
終点の駐車エリア付近に林道への枝道がありますが、ここは最終的に遊歩道のゴールになるのでした。
※駐車エリアと言っても、車に台も止まればいっぱい。ほぼUターンスペースと言ってもいいくらいです。
ここから小さい橋を渡って、沢に沿って遊歩道を登っていきます。
全行程、30分くらい。
道は良くないので、ライディングブーツだと滑るかもしれません。
※ケガしても救急車は来ませんよ。
倉科三滝は1つの沢の流れが、三回落ちてそれぞれが滝になってるという構成です。
水がきれいです。
一の滝、二の滝、三の滝とあり、それぞれ間近で見ることができます。
滝つぼにも近寄れますし、滝が落ちるところも間近で見れます。
※落ちたら死にますが。
それぞれの滝つぼに行けるし、滝の上から眺めらる場所がある。
意外にもバカにしたものじゃなく、結構見ごたえがありました。
なにせ、人の気配皆無で滝からのマイナスイオンを浴びまくりです。
ぎりぎり遊歩道、みたいな野趣あふれる道を登っていきます。
静かな山の中ですが、山火事注意の看板があったりして、かろうじて保全されてるような感じです。
ずっと沢沿いに遊歩道がある。
多分紅葉綺麗。
三の滝のすぐ手前に古いけど割としっかりした金属製の階段があり、これが遊歩道になっています。
※ここまで階段どうやって持ってきたのか考えると、地下鉄はどこから入れたのかのかと同じで眠れなくなる。
うむ。
わかりづらい。
崖崩れの多い岩盤の横を幅2mくらいの遊歩道になっています。
所々切れてるとはいえ、一応柵もあります。
崩落多し。ガレガレです。
ただし、
崩落と倒木があるのでコレをくぐったり、跨いだりしなければなりません。
倉科林道の看板を目印に、スイッチバックで一気にガレ場を下っていくと、最初の駐車エリアの横の林道に出ます。
ざっくりした案内板はある。
周回ルートになっていますが、車はもちろんバイクでもいけません。
この林道にオフ車のタイヤの跡がありましたが、それほど走って楽しい道でもない気がします。
※林道に入るとすぐタイヤの跡をチェックするのはワタクシのライフワークですな。
こんなところまでオフロードライダーが入って来てると思うと感心します。
よほど土地勘が無いと来れないと思うので恐らく地元のライダーと思われます。
※わりとツーリング指向のタイヤパターンだったので、きっとアタック系の人ではないですね。
ちなみに・・
GoogleMapには記載がないですが、
長野市松代地区の妻女山(上杉謙信が川中島の戦い時に陣を張った山)の頂上付近から里に下りる林道も「倉科林道。」と言ったはずです。
長野市松代地区に降りる道と千曲市森地区方面に降りる道がありました。
もしかしたら、昔はこの辺一帯は倉科林道で全部つながってたのかもしれません。
ワタクシが長野に移住してきたころ、この辺りも林道を徹底調査しています。
こういうところに進んでいく「ゲロ林道部隊。」の皆さん元気ですか?
そのうち、また遊びたいですなぁ。
森地区に降りる道は崩落が酷くて途中で諦めた経緯やあります。
※急勾配&崩落&ガレで引き返せなくなるのを恐れたため。たぶん今はほぼ廃道。
松代地区に降りる道は今でも通れるかもしれませんが、10年くらい行ってませんな。
もう一つの滝【樽滝】
【樽滝】を目指します。
※一応、小さい看板はある。
分岐から先は一応舗装路とはいえ、細く見通しが悪い道が続きます。
今までより、より一層人気(ヒトケ)がありませんな。
おそらく、この道を通る車は1日に数えるほどしかないんでしょうねえ。
なので、木々がやりたい放題なのでした。
これ、もしかしたら紅葉の時期は超綺麗かもしれません。
※秋に時間ができたら行ってみまることにします。
クラクションを鳴らしながら、グネグネ道をしばらく進みます。
こういう 走りながら不安になる 道が好きなら↓この記事もどうぞ。
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途中、「古墳ココ↑」みたいな看板がたくさんあります。
この一帯は古墳群なのですなぁ。
誰が見に来るんだろうか。
縄文マニアの菊池桃子さんとか?
千曲川流域には結構この手の古墳群が多いのですよ。
歴史的に見ても、日本でこの辺りにしかない特徴的な古墳がたくさんあるらしいです。
※この間、長野市博物館で見たんですが忘れました。
千曲川は、河川のコース取りが今と昔でだいぶ違うようですので、当時はこの辺りはすぐ川だったのかもしれません。
ほどなく、【樽滝】につきますがここの駐車エリアはさらに狭いです。
「道路わき。」という表現が適当ですな。
駐車スペース・・というか路肩です。
ここにいきなり急こう配の鉄の階段がありますのでこれを登ります。
その先も結構急な上り坂が続きます。
情報量多め。
10分ほど登ると樽滝を間近で望める場所に出ます。
※小さな祠というか神様を祭ってあるので手を合わせましょう。
これはこれで、結構見ごたえがあります。
雨の後とかなら、水量はもっと多いハズです。
山奥で細々と流れ出ています。
こういう滝とかがあったから昔から人が住んでたのかも。
「いい滝を見たな♪」
という満足感はありますが、登った急こう配はくだらないと帰れないのでした。
※登りは体力消耗系、下りは滑るので精神的に消耗系のルートです。
10分くらいだから耐えられるけど30分なら泣くくらいの急こう配。
その後、さらに進むと森地区まで周回ルートがあります。
帰る間に
本腰入れて調査する・・かなぁ。
そんな根性は最近ないなぁ。
オフ車なら余裕♪
景色はいいけれど勾配が急。
背景のガードレールの角度に注目。
なんだか走破感があって満足なのでした。
ちなみに・・
倉科三滝も樽滝も割と低山かが水源です。
古くから水源として利用されてたっぽいのです。
古墳もあるしな。
雪山なら雪解け水が流れ出るのは理解できるのですが、なんでこんな岩盤質の岩山の頂上付近から水が湧いてるのか不思議です。
誰かワタクシがわかるように説明してください。
まとめ
何があるか行ってみたいと思いませんかね?
知ってるようで知らないのが近所の里山だったりします。
知らなかったことがたくさんありました。
道沿いの用水路というか山から下ってくる川の底が段々になってるという言ことは、勾配が急だということです。
※水量が増えたらそのまま鉄砲水になるので、川底を段々にして流れを弱めてる。
交通量はほぼ皆無。
トラブルでもあったら大変。
クマに注意の看板多し(笑)
「この用水路の水源はどこにあるのか?」
そう思ったら小さいバイクなら割と手軽にたどることが可能です。
そういう近場の知ってるようで知らない場所に行ってみるといろんなことがつながったりするものです。
※この山とこの山は実はつながってる、とか。県境や市の境はここなんだ、とか。
こういう楽しみ方は結構おススメです。
お金もかからないし、充実した時間を過ごせること請け合い。
世界の端っこをつかんだ気がします。
要するに、
「小さいことを大げさに楽しむ方が人生幸せになるよ。」
と言うことを言いたいのです。
この日は夕方からいい天気でした。
散歩の後はウッドデッキで酒盛りするのでした。
※蚊に食われまくりますが。
近所でも行ったことないところ、知らないところに何かあるかもしれません。
※もちろん何もないかもしれませんが、何もなかったということが分かっただけ無駄ではないのです。
長野県は深い。
実際山深いんですが。
ちなみに・・
長野県は山ばかりなので、貯水が大変なわけです。
山間の集落には大きな貯水池があったり、谷に張り付くような集落には個々のお宅にため池があったりします。
農業用の水の確保がいかに大変なのかがよくわかります。
ワタクシが見た中で凄かった街は、長野県南部の街、飯田市。
チャリはもちろん、4st原付のエンジンがうなってもなかなか登れない坂がそこかしこにある凄まじい坂の街です。
この辺りは天竜川が削った河岸段丘の両サイドに街があるので、個々のお宅のため池保有率が非常に高い。
※そこで鯉とか飼ってる。たぶんもともとは非常食。
山から下ってくる用水路には段々が付けられてのはもちろん、用水路が上下に交差してたりするのも見ものです。
関東平野ではまず見ない。
こういう観点で田舎町を見るのも面白いものです。
徒歩で飯田市街地(特に市街地の周り)を散歩すると坂の上り下りが素晴らしくキツイ街でもあります。
※チャリで移動する高校生が気の毒になるレベル。
観光で有名な個所はさすがに見事ですが、こういう人の暮らしを目の当たりにできるような小さな旅も面白いのです。
地味なのが惜しいですが、こういうことを楽しめるようになると人生はより一層面白い。
※本当の旅の達人はこういう小さなことも取りこぼししませんしねえ。
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