発電してないのかしら?
バッテリー自体に問題があるのかしら?
もしかしてオルタネータ?レギュレータ?
実はそのいずれでもありません。
もっと単純な原因だったわけです。
当記事の目次
なんだかバッテリーが弱り気味
が、毎週必ずエンジンはかけています。
通常、当倶楽部のロータスヨーロッパのバッテリーは外してあります。
※マイナス端子にカットオフターミナルを付けてる、の意。
ターミナルの太さで、BタイプとDタイプがありますので間違えないように。
旧車乗りの基本装備です。
乗れる機会が極端に少ない旧車乗りには珍しくない装備ですな。
※春と秋しかも晴天の時しか乗る気にならないし。税金と保険料は割り引いてほしいくらいです。
特に2022年は夏以降、私的にいろいろあって マジで遊んでる場合ではなく ロータスヨーロッパには乗る機会は少なかったのです。時々バッテリーを車体から外してトリクル充電器で充電してはいますが、バッテリーは弱り気味でした。
※バッテリーの状態インジケータがの色による判断。
この手のトリクル充電器を使うとバッテリーの寿命が延びるのは有名な話。
デサルフェーションとかデサルフェータとか言う機能が注目されていますね。
とはいえ、
旧車は電力によるオモテナシ装備が少なく必要とされる電力が小さいのですぐに大きな問題にはなりにくいのです。
一応、最も電力負荷の高いセルも回るし、各灯火類も問題ない。
というわけで、原因追及を後回しにしてきた次第ですが、いよいよ何とかしたくなってきました。
※わずかな乗れるチャンスは生かしたいので、常に完全状態でスタンバっておきたいのですよ。
電流計の動き
バイクや車のアナログ電流計って結構微妙でして。
ほとんど振れない、という人もいるくらいで。
電流計(アンメータ)は、
「針が+に振れていれば充電中、-に振れていれば放電中。」
くらいの認識でいます。
レギュレーターや発電機(オルタネータやダイナモ)の性能が低かった昔ならともかく、今どきの完全管理されている車やバイクには必要ない装備なのかもしれません。
※その証拠に電流計を装備している最近の車やバイクを見かけませんし、見方もよく知らない人が多い装備でもあります。
去年の冬は電装系見直ししてたねえ。
当倶楽部のロータスヨーロッパの電流計は、
という動きをしますが、それで正しいと思っています。
電流計の配線
ロータスヨーロッパの電流計には、発電機から太い配線が直結されています。
メータパネルの裏に直でデカい平端子で刺さっています。
ここから分岐していろんな電装品に電力が分配されています。
バッテリーを外さずに無理やりメーターパネルを外そうとするとほぼ間違いなくスパークしてビビりますので注意が必要です。
※ワタクシも一回やった。パネル裏がちょっと焦げた。
電流計の配線は電圧計の配線と違ってちょっと特殊なのです。
※細かいことは面倒くさいので書きません。自分でググるのも勉強です。
電流の具体的な数値で検証すればいいのでしょうが古い英国車のメーターなんてどれも参考程度にしかならないことをワタクシはよく知っています。
※車検時にスピードが正しく計測出来れば問題ない、くらいの認識です。
正確な値的な話なんてどうでもよく、メーターなんて動けばいいのです。
※動かなくてもメーター付近を叩いたら動き出した♪みたいなことがよくあるのが昔の車です。
こんな感じで電流計はちゃんと動いてるように見えます。
数時間単位で走れば、オルタネーターが発電して、制御された電圧で、バッテリーを充電してるはずなんですが、走った後はバッテリーがなぜか弱り気味なのでした。
ちなみに・・
当倶楽部にあるバイク、Z1-Rも電流計を純正で装備しています。
この頃のZ1系はレギュレーターが癌です。
ワタクシもZ2時代にレギュレーターのトラブルでバッテリーが沸騰した経験があります。
※危うく爆発するところでした♪
世界各地でレギュレーターのパンクによるバッテリー異常がたくさん発生したハズなのです。
右上が電流計。
左上は燃料計。
Z1-Rの電流計は、
「レギュレーターの監視用としての電流計。」
なのではないかと推察します。
レギュレーターが壊れてバッテリーに過大な電力がかかり続けると電流計はずっとプラスに振れるんでしょうねえ。
「でしょうね。」というのは、
ワタクシのZ1-Rは米国から持ってきた際に既にこの辺りの配線がニッパの様なものでぶった切られていまして。
オートウィンカーキャンセラーとか、電圧計、燃料計、ハザード、ポジションランプといったZ1-Rの特徴である「無駄な豪華装備。」は清々しいくらい全部動きませんでした。
ゆえに、
ワタクシは30年近くZ1-Rに乗っていますが、自分のZ1-Rの電流計が動いたのを見たことがないのです。
当時はZ1-Rのメインハーネスはもちろん、配線図も手に入らないと言った時代です。
部品も配線図もリプレイスパーツがある今とは比べ物にならないレベルで手に入りにくい代物でした。
※高額を支払って何とか入手した配線図はモノクロコピーだったので全然読み取れず、膝から崩れ落ちましたし。。
結局、砂を噛むような思いで手に入れた新品のZ1のメインハーネスを加工してZ1-Rに搭載、走る曲がる止まるだけに絞ったバイク作りに舵を切らざるを得なかったのでした。
初期のZ1のメインハーネスはシンプルでわかりやすかったので 今よりはるかにバカだった ワタクシでも一人で出来ました♪
とはいえ、
Z1-Rの特徴である「無駄な豪華装備。」を全部諦めるしかありませんでした。
※のちに燃料計だけはゼファーのメーターを使って復活させたのですが。
その結果、カウル内がシンプルかつ軽量化されたので良かったかな、と思っています。
かつて純正を無視して大鉈を振るうという大英断を下したワタクシに幸あれ。
今でもガレージにはZ1-Rの クソ重い 純正メーター回りがそのまま残っています。
※オークションで売れるかねえ。ハーネスぶった切られたままですが。
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ベルトのテンションを張ってみた
そういう場合は発電機を動かしているベルトのテンションを張り直すのが基本です。
充電不足解消のために最初にやったのはオルタネータを回転させるベルトのテンション張り直しです。
※トラブル時はなんでもそうですが、金額の安い手法からひとつづつしらみつぶしに試して原因を特定するのがトラブルシュートの基本です。
旧車はファンベルトや各種プーリーを回すベルトのテンションを定期的に張る必要があります。
この弛み具合は車種により結構違うので同じ車種に乗っている識者や先輩方に聞くといいです。
※マニュアルとかネットの情報を鵜呑みにしてはいけません。
また、旧車の場合はダイナモからオルタネータに交換してあることも多く、マニュアル通りの調整が効かない場合もあります。
※当倶楽部のロータスヨーロッパもダイナモからオルタネータに変更済です。
このベルトを張りなおしました。
もともとそんなにたるんでなかったし。
ベルトの張り方なんて、どんな車でも基本は一緒です。
という流れです。
難しいことはない作業です。
ポイントはタイヤレバーなどで配線やパーツを傷つけないように気を付けるくらいです。
セオリー通りちゃんとベルトは張りました。
「これでいいハズ。」
だったんですが、やっぱり走ってもイマイチ充電されてないっぽい。
仕方なく次の手段です。
電圧チェッカー付けてみた
というか、外気温計&時計を付けたら電圧チェック機能があった、というだけの話なんですが。
ロータスヨーロッパはコックピットにほとんど余分なスペースがない車です。
今は車に取り付ける色んな魅力的な後付けの機器やガジェットがあるのですが、どれも付ける場所がないというのが正直なところ。
ドラレコもやっと付けた、という感じです。
電装は簡単なのでいくらでも追加装備が付けられるんですが、いかんせんスペースがない。
ETCのカードホルダーだってどこに付けるか悩んだくらいです。
その他、スマホ充電用USB端子とかも増設したかったし。
※扇風機も入れたかったんですがスペースがないのであきらめ。
奥の横長のスペースに多機能メーターをスポンジマウントしています。
ロータスヨーロッパ純正の紙でできたグローブボックスをアルミで作りかえた際、
グローブボックスの奥に外気温&時計&電圧計と言った多機能メーターを配置しました。
※ドライビングポジション取ると全然メーターが見えない、という誤算があったのは内緒です。
ロータスヨーロッパ運転中に時間と外気温がわかればいい、という思考での導入でしたが思いもよらず電圧も測れちゃう優れもの♪
ワタクシ名義のすべての車につけています。
電波時計だけでも使えますが、雪国では外気温も重要です。
※真夏の外気温で暑さの度合いを知りたくはないですが。
で。
電圧計によるとエンジンかけても時々電圧が低い値を示します。
エンジンの回転をあげても酷い時は10V台まで落ち込むという体たらく。
似たような現象を起こした軽トラのメーター。
いつ電力不足でエンストするかドキドキものです。
この状態は発電せずにバッテリーから電力を持ち出している様子です。
このままではバッテリーの充電分しか走れないという発電機のないレーシングマシンみたいな仕様になってしまいます。
こういう場合は、発電機自体のトラブルを疑った方が良いのですが、お金がありません。
さてどうするか。
ちなみに・・
この手の電圧計は旧車乗りには必要な装備かもしれません。
電圧計などのコンディション把握アイテムが有ると結構気にするようになります。
※当倶楽部のロータスヨーロッパの場合、のぞき込まないと見えませんが。
自分の車がちゃんと発電しているのか。
車のこういう健康状態がわかるのはやはり安心です。
※血圧計みたいなもんですな。
だがこの画像で特筆すべきは外気温だな。
ただし、
「デジタル表示モノ。」
なので見えるところに付けると古い雰囲気をぶち壊します。
ゆえに、
当倶楽部のロータスヨーロッパのように、のぞき込まないと見えない位置というのはアリなのです。
でも当倶楽部のロータスの場合、既にラジオがデジタル表示なので今更どうということはないのですが。
このカーステユニット、操作がしづらいし、イマイチ感度が悪い。
ユニットごと交換してやろうかと10年前から画策してますが 10年以上前からずっと 金欠なのでした。
新品バッテリーに変えた
古い車は電装が少ないので消費電力も少なくバッテリーは大容量を必要としないので気が楽です
それほど乗らない車のバッテリーです。
ホームセンターとかで売ってる適当な奴でもいいかと思いましたがせっかくなのでワタクシの推しブランドの商品を搭載します。
少しでも日本メーカーに頑張ってもらいたい。
たとえ海外生産だったとしても、だ。
一瞬、ほんの一瞬ですがバッテリーを交換したことで症状が軽くなった気がしましたが気のせいでした。
くだんの時計&外気温計&電圧計は、おおむね電圧が11.5Vを切るとピーピー警告音が鳴る機能が付いています。
時折、電圧が下がるとピーピーとスゲエうるさいけれどどうしようもなし。
ほとんど乗れないのでもったいないと言えばもったいない。
とりあえず新品バッテリーに交換したものの、古いバッテリーは予備としてリアトランクに積んだままドライブする日々が続きました。
※幸い出先でバッテリー積み替えをすることはありませんでしたが。
もちろん、工具は常時積んでいるのでバッテリー交換は可能です。
少なくともいきなりバッテリートラブルでお不動様になることはない、という判断です。
※それ以外のトラブルでお不動様になる可能性は極めて高いのですが。
しばらくダブルバッテリー仕様で乗っていましたがバッテリーの不具合を気にしていると走ってて面白くない。
ただでさえ、乗り出すのに気合と気構えが必要なロータスヨーロッパです。
「バッテリートラブル発生装置。」と化した車で出かけるのは気が重くなるのでした。
何せ運転しているときでさえ、電圧が気になりすぎて楽しくないのです。
※ワタクシがロータスヨーロッパを所有して以来、2022年は年間走行距離が一番少なかった。大体2千キロくらい。
発電不足の原因はオルタネータのプーリーの汚れ
ふと発電機のプーリーに目が行きました。
「コレ、無駄に汚れてないか?」
というわけで、
パーツクリーナーをプーリーのベルトが当たる箇所に吹き付けてみると・・。
真っ黒な液体が流れ落ちました。
ウェスで拭いてみるとオイル+汚れっぽい。
「ああ、これですわ。原因。」
プーリーもベルトもオイル+汚れが付いています。
今思えばベルトのテンション張った時も汚れてたはずなんですがイマイチ気が付かないワタクシは愚かなので気が付きませんでした・・。
※エンジンルームはいつもきれいにしてるつもりなんですが。
当記事は地味な画像が続くので、いつものように食べ物画像でお楽しみください。
とりあえず、
そしたら。
電圧計の値が13V以上で安定しています♪
※今は冬なので実走して確認したわけではないのですが、一安心したのは確かです。
そっかー。
プーリーが回ってもベルトが滑って発電量が足りなかったというわけですな。
原因が判明してスッキリしました。
実は、当倶楽部のロータスヨーロッパはエンジンのシリンダヘッド付近からオイル漏れする持病があるんですよ。
ものと思われます。
ちなみに・・
ロータスヨーロッパに限らず、ロータスツインカム搭載車にありがちなことなのですが、このエンジン、シリンダヘッド付近からどうやってもオイル漏れが発生するのです。
当倶楽部の個体も例外ではなく場所の特定もいまいちできないレベルで、ヘッドカバー付近から確実にオイルが滲んでいます。
シリンダーヘッド以下、エキマニの裏とかまで何度掃除しても汚れます。
※コレ持病?設計ミス?
主治医も
「ロータスツインカムエンジンのオイル漏れを完全に止めるのは無理。」
と言ってましたので、設計自体そんなものなのかもしれません。
※オイル量をチェックしてから走り出すのは旧車乗りの常識です。
オイルパン付近はいつでもオイリーな感じ。
オイルが入ってる証拠です。
少なくともワタクシは今まで見せていただいたロータスツインカムエンジン搭載車でオイル漏れがない車は一台も見たことはありません。
当倶楽部のロータスヨーロッパを格納しているガレージの床、エンジン付近にはオイル漏れ対応として常時段ボールが敷いてあるのです。
※いつでもモイスチャーな感じで湿気っています。
また、シリンダヘッドの給油口のキャップの立付けが悪く、ここからもオイル漏れします。
キャップを最後まで締めると多少ガタがあるのが仕様っぽい。
最後まで締めるとキャップ自体にはロックがかかるのですがシリンダーヘッドとの間に隙間ができるっぽい。
画像の上のキャップのことですよ。
誰か対策品とか作ればいいのに。
あ、ワタクシが作ればいいのか。
この隙間がある状態で峠や高速でエンジンをぶん回すと、盛大にオイルを吹きます。
※プラグの穴がオイルで満たされるくらい漏れます。
当倶楽部では、キャップにロックがかかる状態からちょっと緩める方向に回して、手の感覚でキャップのゴムパッキンとヘッドカバーが密着する箇所を探り固定しています。
いずれ直したいと思っていますが、どうしたらいいんでしょうか?
※パッキンのゴムを二重にするとか厚くするとかでいいんでしょうか?誰かやってる人いませんか?
まとめ
よく観察して考えればすぐにでもわかったことなのですが、変な思い込みや消耗品の交換時期なども重なったため、視点がそれて解決に時間を要しました。
ワタクシは今回のトラブルの顛末はもっと大ごとになると思っていました。
オルタネータ交換とかレギュレーター交換とかあったらやだな、でも覚悟しなくちゃな・・。
くらいのことは思っていたんですよ、ええ。
しみったれた性格なので コソコソとガジェット追加やバッテリーを変えていったのですが、結果オーライという奴です。
大したことなくてホントによかった♪
※注意深くブーリーとか見てればもっと早く気が付いたはずなんですが。
「発電系トラブルは芋づる式に壊れていく。」
ので怖いのです。
実は弱ったバッテリーを使い続けると発電系やレギュレータのトラブルに発展するのです。
ワタクシはこれを恐れました。
適当にその場限りで対応していると、アレもコレも交換しなきゃならない事態になりかねません。
バイクの話ですが「YAMAHAのレギュレータは弱い。」という話を耳にする機会があります。
※SUZUKIでも似たような話を聞きますな。
コレ、実はオーナーが弱ったバッテリーを無理やり使い続けたため、レギュレーターに負荷がかかって壊れたというのが正解だと思っています。
特にインジェクション仕様になった今のバイクの電気系の負荷は昔に比べて高くなってるハズです。
もちろん、車でも同じです。
弱ったバッテリーで無理やり運用を続けるとバッテリー何個分にもなるような高価な部品を壊すことになりかねないのです。
そして、
オルタネータやダイナモ、ジェネレータと言った発電機は次第に劣化して発電しなくなりますしねえ。
車の世界では、昔からリビルドオルタネーターという文化があり、古い発電装置も手に入ったりするのです。
結構いい値段しますが背に腹は代えられません。
※旧車の発電機なんて、その車の専用品でなくても取付ボルトの位置が同じなら付く、程度のものです。
旧車の発電機でもそれなりのメーカーに問い合わせたり、今ついてるオルタネータを送って修理してもらったりできるハズです。
※昔から車の発電方式なんてそんなに変わりません。
ただし、
バイクは専用設計&細かい作業が必要になりがちなので修理してくれる業者は限られそうですが。
※ワタクシの懇意にしていたバイクの発電ジェネレータの修理業者はだいぶ前に廃業してしまいました・・。
ともあれ、
時間はかかりましたが 思いのほか高くつかずに 直って良かった♪
実は軽トラもごくたまに発電力が落ちる現象を起こしていました。
軽トラも同じオルタネータをベルト駆動方式で発電していますので、こちらもプーリーとベルトを清掃しておきました。
※意外と汚れていましたがさすがにオイル汚れではなく、純粋に汚いだけでしたが。
ベルトを傷つけないように真鍮ブラシを当てて清掃。
帰宅後わざわざこの記事のために寒い中撮影してきた。
2022年に軽トラにも同じ「時計&外気温計&電圧計。」を搭載しましたので、電圧低下にはうるさくなっているワタクシです。
これ結構あると便利。
路面凍ってそうだな、とか判断基準になるし。
電圧計は期待してなかったけど目安として十分使えます。
車は古くなってくると、壊れると思っていないような想定外の箇所でトラブルが発生するものです。
特に発電系トラブルは 大物が壊れるとAssy交換になりがちでパーツ代が高くつくことが多いので 怖いのです。
※サドンデスというか、出先や次の日の朝にいきなり不動になる可能性が最も高いのが電気系トラブルなのです。
アナタの車の発電力、足りてますか?
弱ったバッテリーを無理やり使っていませんか?
真夏と真冬はバッテリーの負荷が増える季節ですよ。
ドライブしていませんか?
↑バッテリーや発電機には最悪の条件ですよ。
劣化が極まる前に交換するのが基本です。
安心度合いが違います。