
トラブルの原因究明のプロセスも書いてみました。
ホーンの修理だけのはずが、電装の不具合を複数発見してしまい、電装作業魂に火が付きました。
この際、徹底的に見直す予定です。
泥沼ですわ、蓮だけに。
当記事の目次
ロータスヨーロッパのホーンが鳴らない!

おかしいな、この間は鳴った気がするのですが。
そういえば、その前のドライブ中にはウインカーインジケータが点かなくなったな(笑)
まあこんなことは古いロータスでは当たり前なのです。
とはいえ、
被視認性が最悪の車高の低さを誇るロータスヨーロッパです。
こちらの存在を知らせることもあるのでホーンが鳴らないのはちょっと怖いのです。
※でかい車が駐車場で突然バックしてきたりするのですよ。どうも低すぎ&小さすぎて見えないらしいのです。
帰宅後、さっそくホーンの配線を追うことにします。
真っ先に疑ったはヒューズです。
当倶楽部のロータスヨーロッパは、純正4系統から16系統+αというヒューズだけはゴージャスな作りに変更してあります。
※ワタクシが入手当初に電装をいろいろ追加したため、増えた。
が。
全くヒューズには異常はありませんでした。
※ブレードヒューズなので、いったん抜いて切れてないのを確認した後、再度取り付けました。
これで、
「ホーンが鳴らない原因は、ヒューズではない。」
ということがわかりました。
ちなみに・・
電装系に限らず、トラブルの原因追及の際は
「一つづつ問題となる箇所を消していくこと。」
に限ります。
こういう部分部分の動作確認のプロセスを経て、原因に迫っていくのです。
こういうスキルがないと、古い車やバイクと付き合うのは大変です。
また、そういったトラブルと気長付き合えないと車趣味が楽しくなくなってしまいます。
※古い車趣味では短気はホントに損です。全くいいことありません。
車やバイクは乗るのはもちろん、直すのも楽しいのです。
※特に古い車は機構が単純なので素人でも慎重にやれば修理できないことはないのです。
MOMO用ハンドルボス内の配線が切れてた

これで解決するはずだったんですが。
古い車のハンドルボスには、弱いスプリングで常時ステアリングロッド側のコンビネーションスイッチに接触してる電極があるのです。
ハンドルを回しても常時接触するようにリング状の電極があり、ACC電源で通電しています。
※車種によっては常時電源の場合もあり。
「ココにホーンスイッチでアースすると電気が流れてホーンが鳴る。」
という仕組みです。
ところが。
ハンドルボス内の電極と、ホーンスイッチを繋いでいる配線が取れています(笑)
ボスのホーンスイッチの配線が切れるのは、古い車あるあるの一つです。
※ハンドルのセンターに付いてるホーンボタンには「アースするだけ。」の機能しかありません。
つまり、
「ステアリングロッド側のリング状の電極を直でアースしさえすれば、ホーンは鳴るはず。」
なのです。
治具を使って、電極とボディでアースして見ます。
「音が鳴れば解決♪」
と思ったのですがホーンは沈黙したままなのです。
治具は自分で作る
当記事の治具というのは、こういう奴です。

自作治具。当ガレージにはこういうの自作工具がたくさんあるのです。
割と使用頻度は高い治具です。
両端を100円均一などで買ったワニグチクリップを適当な長さの配線につないだもの。
これ、当倶楽部では日常的に使うので量産してあります。
治具を作るのは結構楽しいのです。
電球付の自作治具とかもありますが、検電テスターとかぶるのであんまり使わないな。
大きなワニ口クリップがあると、バッテリーから直で電源取るテストに役立ちます。
※長い時間使い続けると配線が焼けるけれど、LEDの±確認レベルなら超便利です。
また、
等をフルに活用しています。
※電装をいじるなら必要な装備です。

電気いじるなら必須アイテムです。
思ってるよりはるかに安い。
導通確認や電圧計測にも使えてコスパ良し。

どっちがプラスラインか判明させるのに超便利♪
LED追加する際には必須。光るのがよろしい。
「え?ホーンの配線が取れてるのが原因ではない?」
という事はホーンスイッチ意外にも原因があるという事ですね。
「うわ、これは面倒くさそうだ・・。」
というわけで、迷宮というか泥沼に入り込みました。
ロータスはいつもこうだわ。
「蓮だけに泥沼が好き♪」
・・・なんか旨いこと言った気がする。
ちなみに・・
ハンドルボスの配線が取れると簡単には直せません。
なにせ、スプリングで押されて常時リング状の電極に接触している金属の棒にホーンスイッチからの配線が直接ハンダ付けされているのですよ。
この金属の棒は外からは見えないし、取り出せない作りになっています。
つまり、
「元通りにハンダで修正することが不可能。」
なのですよ。
普通は新品のボスと交換するようですが、ワタクシはケチなので丸端子と絶縁チューブ、絶縁用Oリングを使って自作してみました。

配線が擦れてアースしちゃうとホーン鳴りっぱなしになる。

ライトパープルの配線が作ったやつ。一応クリアランスはある。
スペシャル多用途ボンド「ゴリラグルー」で浮かない様にしてある。
配線が擦れてアースしてしまうとホーンが鳴りっぱなしになる危険性があるのですが、クリアラスもあるのでしっかり固定して配線が接触しなければ問題無かろうと。
※最悪、ヒューズ抜いて乗り切る。
実はこのアイデアを思いつくまでは数日かかっています。
こんな記事もあります▼
ホーン単体はちゃんと作動する

コレで、ホーン単体に異常があるかどうかのチェックできます。
左ライトの裏に設置されているホーン単体(って言っても二個ある)に直接電源を繋いでみると、そりゃ音も鳴りますよ。
とりあえず、
「ホーンが鳴らない原因が、ホーン単体ではない。」
ということがわかりました。
リレー単体は正常作動する

ですが、
ワタクシの前のオーナーによって、ダブルホーン化され、リレーで作動するようになっていました。
リレーはめったに壊れるものではありませんが、一応寿命があるらしいのです。
「どうせリレーの寿命だろ。」
くらいに思っていたので予備のリレーを近所のホムセンで割高なのを承知で手配してきました。
が。
リレーを変えてもホーンは鳴らんのです。
こうなると、配線を追うことになります。
ホーン関係の純正配線の色は
です。
※マニュアル様様です。

ロータスヨーロッパの配線はコレだけしかないので追っかけるのも楽勝♪
全部作り直す自信がある。
これが、
ボディの隙間を通って、フロント部迄伸びています。
フロントのトランク内に設置されたリレーには、
が接続されています。
治具を使って、
接続すると、ちゃんと動いてホーンが鳴るではないいですか。
※リレー単体の動作確認をチェック完了です。
というわけで、
「ホーンが鳴らない原因が、リレー単体ではない。」
ということがわかります。
ホーンの配線をステアリングから追う

ステアリングコラムから生えているホーンの配線(黒紫)を追っかけます。
配線が目で追えるので古い車は楽ですな。
次に疑うべくはコラムスイッチ内での断線です。
ステアリングコラムの丸い電極から、出ている黄青配線の導通チェックを行います。
問題なし。

ハンドルを外すと、ホーンの電極が現れる。
この電極をホーンボタンでアースするとホーンがなる、という仕組みです。
リレーにつないでいる黒紫とステアリングコラムのリング状電極との導通をチェックします。
問題なし。
「ホーンが鳴らない原因は、ホーンスイッチのアース側ではない。」
ということは。
ヒューズからの配線、黄青の配線に電力供給されてないということでありましょう♪
ホーンの配線をヒューズから追う

これを追います。
ただ、
当倶楽部のロータスヨーロッパは前述したように、
という多少現代っぽくカスタムしてあります。
ので面倒くさいのですが、仕方ありません。
純正の黄青ラインはね。
ヒューズに接続してる時点でいきなり、平端子一個に二本の配線があり分岐してるのですよ。
ホーンとラジエターのファンです。
※こういう配線しちゃいけないって、どこかで習った気がする。
この片方の配線(ホーンに行く方)が、根元から切れてました(´;ω;`)
ヒューズチェックした際にその周辺の配線も見れば10分で終わったのに(笑)
配線を新たに作り直して接続したら、何事もなかったように、
「ふぁぁあぁん。」
となりましたよ。
ヒューズは共用するもの?
ロータスヨーロッパの純正配線では、基本的に4本のヒューズしかありません。
一つのヒューズで複数の機能をカバーしています。
※これが余計わかりにくくしている気がする。
古いminiもそうだったし、古い英国車はヒューズを使いまわしていると思っていいようです。

ヒューズ周りがごちゃごちゃ。
しかも、ヒューズボックスが運転席の左側についてる。
※もともと左ハンドルの設計だから仕方ないけれども。
ロータスヨーロッパTCの本国仕様では、
が一つのヒューズで賄われています。
※一つの機能でショートしてヒューズが切れたら4つの機能が止まるってことです。
足りない分は適当なラインヒューズで賄ってたりしますが。
※さらにわかりにくくなる。
ちなみに・・
さらっと書きましたが、実は原因が判明するまで半日以上かかっています。
あっちもこっちも外したりついでに配線整理したりしてたので進捗がよろしくないのです。
※ロータスヨーロッパは室内がものすごく狭いので作業効率が悪いったらない。
ホーンがならないレベルの しょうもない トラブルでも解決するとちょっと気分がいいですが時間的代償はデカいのです。
まあ、新たに覚えたことも発見したこともあったので、それはそれでヨシとしますか。
古い車との付き合いでは心を揺らしてはいけないのです。
その他にもラインヒューズが溶けてる箇所あり

ラジエターファンのラインも前のオーナーにより、リレーが任せてあり、オーナーがラインヒューズ30Aを割り込ませていました。
※ラジエターファンは普通に手動で作動していましたので特に気にもしていませんでした。
既に、ヒューズとホルダが融合するほど溶けていてキャップも開かない状態でしたので、ニッパでぶった切りました。
※ヒューズホルダの経年劣化ですね。

こんな状態でもヒューズはちゃんと仕事してたんですよ。
燃える前に発見して本当に良かった。
これが次の大変な作業を呼ぶことになるとは知る由もなかったのです。
※これは長くなるので別の記事にします。
コネクタとかヒューズホルダとか古い車やバイクはホント良く溶けがちです。
位のサイクルでチェックした方がいいかもしれません。
燃えてからでは遅いですしねえ。
こんな記事もあります▼
ちなみに・・
ヒューズホルダやボックスが溶ける原因は、
場合によく起こります。
ヒューズホルダの構造の問題でバネ状の差し込み金具部が経年劣化で緩くなり、すき間が大きくなって発熱する為です。
※通電の際には配線が熱くなります。
理論的には、定期的にヒューズを外し 差し込み金具部を締め付けヒューズとシッカリ接触させれば回避できます。
まあ、水が入るような箇所は漏電って言うことも考えられますが。
配線の発熱トラブルは、ガソリン積んでる車では即火災につながりますゆえ、一大事なのですよ。
※ボディがプラスチックでできてる車は特に。
まとめ

作業効率が悪い狭いコックピットの車とはいえ、時間がかかりすぎですな。
電気系の問題が一つ解決したとはいえ、
ヒューズホルダが溶けてる箇所も見つかったりして、前途多難な感じが否めません。
この際ですので電装系は、10年ぶりに大規模に整理してやろうかと思っています。
※時々、コソコソとスイッチ自体を更新したりはしているつもりなのですが。
何をやるにしてもコックピットに物理的な場所がないんですよねえ、この車。
ゴチャゴチャついてるのが見られるのはカッコ悪いしなぁ。
純正の配線はダッシュパネルの裏なんか見ると卒倒しそうなくらいゴチャゴチャしています。
どこかにステー作って配線まとめてスッキリさせるしかないかなぁ。
いいアイデアが降ってくればいいんですが、10年降って来なかったしなぁ・・。

まだ当分ボンネットは外したままですなぁ。
ドアも外しちゃう勢いです。
まあ、「この手の車は一生直し続ける運命。」なので仕方なしってところでしょうか。
※それでも庶民が何とか出来るのが古いロータスのいいところなのですが。
配線をいじった記録はしっかりつけておかねばなりませんね。
※すぐ忘れるので。
あんまり自作するとマニアには怒られそうですが。