そして、やっぱり楽な方に流れる生き物なのですよ。
20年もZ750D1に乗り続けた嫁がセロー225Wの方が楽でいい、とか言い始めました。
確かにセローは良いバイクだが体力作りをする必要がありますな。
やっぱりそうなるか、というセローの万能&最強ぶり
せっかくZ750D1を完全整備してやったというのに。
嫁名義のほぼオフロードレーサーのKT125EXCなんて乗りゃしないです。
それに加えて、
車体の小ささ、セル付の気楽さ、足つきの良さを備えたセロー225Wが気楽でいいらしいです。
トータルで考えると嫁にとっては「セロー225Wが最強。」ということらしいのですよ。
高速の巡航がちょっと苦手ではありますが、ほとんど高速なんて乗らない長野県人ですので原点項目にはなりません。
もっと言うと、
峠でも軽さとバンク角を生かして ブロックタイヤのくせに 結構速いのが気持ち悪いです。
※嫁に言わせれば「もうこれでいいじゃん。」というバイク的存在でもあるようです。
「格好はいいけどやっぱし重てい。」
と、中高年女子が言うのはわかる気がします。
ともあれ、
デカいバイクを「うんせうんせ。」と汗かきながら引っ張り出して跨るだけで嫌になるらしい。
※出立前にそういう空気がある時はワタクシがガレージから引っ張り出しておく、という気の使いっぷり。
出先でも取り回しのきつい傾斜のあるような駐車場だと露骨に嫌な顔するしな。
無理もないわな。
ちなみに・・
Z750D1は乾燥重量で250kgに装備の重量を加えた重たいバイクです。
男性でも慣れないと取り回しがきついです。
デカいバイクはロングツーリングでこそ真価を発揮するものです。
日帰りで細かい峠をグリグリ走り回るだけでは不要なのかもしれません。
特に取回しの楽さというのはバイク維持ではかなり重要なポイントになります。
足つきなどを改善したとはいえ、足が付くからと言って重さは変りません。
絶対的な体格差は 「ハイキュー。」の日向君のように いかにセンスがあっても埋め合わせることはできないのです。
※さすがに足つき性を改善したとはいえ、160cmの身長で250kg+荷物の重量とかよく乗ってるなと思うし。
特に嫁は体格的に恵まれている方ではないし、筋力も普通以下しかありません。
ずば抜けたセンスだけでバイクを乗りこなすのでたちが悪い。
いくらセンスが良くても大きく重いバイクはやっぱり体力的に不安になってきたようです。
※走りだしちゃえば、いつものように楽しいらしいのですが。
そろそろバイクライフの行く末を考える時期に来ているのかもしれません。
デカいバイクでの事故のニュースを見るたびに気を引き締めているつもりではあるんですが。
歳を取るとデカくて重いバイクはキツイ
ワタクシはZ1-Rがいいので体力作りに専念してでも乗り換えるつもりはないのですが。
この間まで「フルサイズのグランドツアラー系オフ車しか乗らん!」と言い張ってた人が急に足つきのいいアメリカンバイクに乗り換えたりしています。
※ベテランなのでアメリカンでも峠でそれなりに速いのが気持ち悪い。
同様にデカいオンロードネイキッドバイクから軽量125ccオフ車に乗り換える人もいます。
※軽くて足つきが良くて快適らしい。長野に居れば高速乗らないとはいえ、連休の少ないサラリーマンだと遠出は出来ませんけどねえ。
これが現実的な ワタクシの周りの困った 中高年ライダーです♪
こういうのも上りバイクとしてはありですが、重さとデカさで普通の中高年には長く乗れない気もします。
バカ目が。
今諦めたら二度と元のカテゴリのバイクには戻れんぞ。
※セレクトミスをしても買い直す金はないんだから、相談を受けるたびに乗り換えではなく増車を進めてるんですが。
とはいえ、
コレが歳を取るということなのかもしれません。
ワタクシとしては、デカくて大きいバイクに乗るにはある程度若さが必要だと思うのですよ。
体力的にも反射神経的にもですが、気持ちの問題が大きい気がします。
ワタクシ達の年代が小僧だったころは、
「バイク乗りはみんな若くて、デカくて速いバイクがいいに決まってる。」
という価値観がありました。
皆それに向かって突き進んだのがバイクブームであり、多くのライダーの若さの勢いだったと思っています。
ゆえに、逆輸入車とかが売れまくったわけでして。
今のバイクはたくさんカテゴリーが分かれているので選択肢が増えています。
現在の価値観の多様さは、多くのバイク乗りが若さで速さ一辺倒で突っ走ってた頃とは違って何でもありなのです。
2023年は多少落ち着いたんですかね?
※ビッグモーター騒ぎで中古バイク業界も影響受けてる気がしますが、どうなんですかね?
最初からスペック的には目立つところのない落ち着いたデザインのバイクも市民権を得つつありますしね。
それほど多くない 若者ライダーたちは「速さとかデザインとか関係なく新しいものが良い。」ようですよ。
いわゆる高騰している旧車・名車と呼ばれるバイクは、古くて高いだけなので若者たちはあんまり興味ないみたいです。
昔の小僧の価値観と今の若者の価値観は多分全然違っていますが共通してるのは、
「とにかく新しいものが素晴らしいもの。」
ということかもしれません。
まあワタクシ達もそうだったし、それが健全だし、メディアが有効に働いているという裏付けですけどねえ。
とはいえ、
新しいものを追いかけられるのが「若さ。」だと思うんですよ。
※良くも悪くも今あるものを大事に・・みたく後ろを向いた瞬間に人間は歳をとるものです。
若さがあれば足付きとか重さとか、ある程度のネガ要素は相殺できるどころか、ネガな要素すら楽しんじゃうというパワーすら生まれます。
若いということはそれだけでバイクに乗れる勢いがあるということなのかもしれません。
それほど多くない 若者ライダー達は雑誌やメディアで発表される新モデルのバイクをキラキラした目で見てることでしょう。
ワタクシたちも昔はそうだったハズですが、歳をとるにつれ曇りまくった眼なので見方も違うのかもしれません。
歳をとると豊富な経験から「今あるものから減点方式。」で何事も見ちゃいがちなのです。
※こういうのが日本が衰退した理由の一つです。
中高年は「慣れ親しんだものでも今までのように扱えなくなったときに自分の老化とか体力の衰えを自覚するもの。」なのかもしれません。
Z750D1に20年以上乗っている嫁ですがさすがに2023年の暑さの中では気力不足と体力不足を実感しているようです。
※なのでトレーニングしていますよ。 もう遅いかもしれませんがジタバタ老化にあらがうのです。
中高年がデカいバイクに乗り続けるということは 格好で若作りするわけではなく 体力的&精神的に若さを保つ必要があるように思えます。
誰でも老化は認めたくないのでジタバタするんですが既に落ちてしまった体力は簡単には取り戻せないんですよ。
「もう若くねえ。」
と実感して、体力向上や維持をあきらめた人から大きく重たいバイクと距離をとっていくのかもしれません。
実は自分の老化を認めるのは結構怖いことなのですよ。
金銭的な理由があってバイクを降りるならまだ無理やり納得いくかもしれませんが、
自分で体力気力が落ちていることを認めてバイクを降りるのは嫌だと思うんですよねえ。
立ちゴケ程度ならかわいいものですが、無理して重いバイクで走ると事故につながります。
重いということは慣性の法則で止まりづらいし、コントロールもむつかしいのです。
無理して良いことなんかありませんよ、所詮バイクなんて遊びです。
中高年ライダーの事故が増えてる背景は「自分の老化を認めたくないライダーが無理しているから。」と言う原因もあるように思います。
昔から中高年は たいして上手くもないのに でかいバイクに乗りたがる生き物ですしねえ。
気軽さという武器がセローである
とにかく万人に優しいのですよ、
エンジンから車体構成から味付けから。
傾向として年取ったらみんな軽いバイクに乗りたがるのですよ。
若さとかどうでもいいくらい気楽に乗れるのがセローなのです。
バイクなんてのはたかが遊びなので気楽に乗れるに越したことはないんですよ。
気楽とはいえ、
セロー225Wにはバイクでできる遊びはほぼ全部できるといっても過言ではない万能性があります。
こういう所をトコトコ走るならセロー225Wで十分すぎですな。
パワーも無いなりに極意低速からとことこ走れるし、一応高速では80km/h以上で巡行もできる。
※最近話題の150ccくらいのバイクは法的に高速乗れますが巡行は辛いのでは?
こんな記事もあります▼
「ちょっと近所の100円均一迄行ってくる!」
とか
「この先どうなってるかわからない林道の調査に行ってくる!」
とか
「舗装が荒れ荒れで1車線くらいしかない県道を走破してくる!」
とか
だと絶大な信頼感がありますな。
単独行ののんびりツーリングなら、VT250FHかセロー225Wか悩みますが、荷物がガッツリ乗るのでセローに軍配が上がります。
それと、
30km/l以上走るので9lタンクでも250km以上走れます。
※後期の4JGは11lタンク。これはさすがに重そうです。
田舎のガソリンスタンドは多くはないので安心感が違います。
※DT200WRやKDX125SRでも20km/lは行くのですが150kmを超えるとかなり不安になります。
ウィリーの練習にも最適です。
※停止からアクセル&クラッチワークでフロントホイールが上がります。
コケても異常に丈夫ですしねえ。
※実は 名誉のために記事にはしていませんが 嫁は林道で一度派手に崖落ちしたのですがセローはほぼ無傷でした。
ずぼらな整備ではやっぱり寿命は短くなりがちですが、
オイル交換とタペットクリアランスの調整、キャブ清掃などの基本整備をしてやればかなりタフなエンジンです。
エンジンの蓋関係のOリングが痛むとオイル漏れしますがね。
※当倶楽部の個体はトータルで既に7万キロ(当倶楽部に来た時で5万6千キロくらい)走っていますが元気ですし。
雪山の麓まで行ってくらぁ、みたいな使い方もOKだしねえ。
セローは初心者や婦女子、ベテランや小柄な人など万人に向けて優しい作りなのですよ。
※フロントブレーキはシングルポッドでもガッツリ効きますが、オフロードではちょっと効きすぎかも。
それでも「セロー使い。」という人たちに扱わせればとんでもなく高いパフォーマンスをたたき出すのが不思議です。
エンデューロで割と上位にセローがいたりします。
恐らく250ccのセローも似たような味付けだと思うのですが、なぜか250ccのセロー乗りの多くは乗り換えちゃう人が多いのですよねえ。
ワタクシの知ってる「セロー使い。」は今でも全員225系のセローに乗ってますな。
※ほんとのカモシカのように崖みたいなところを登っていく。トライアル車か。
この先、セロー225Wみたいなバイクはもう出ないのかなぁ。
こんな記事もあります▼
ちなみに・・
セローシリーズは225エンジン時代だけでもマイナーチェンジごとにキャブやマフラーが細かく変更されています。
これは、
どんどん加速する排ガス規制というか環境性能に対応するためと思われます。
ゆえに、
後期モデルになるほど純正キャブ周りに不可思議パーツがたくさんついていますな。
※この樹脂パーツが経年劣化で割れたりする。そしてパーツはくそ高い。
中古のセロー225を探すなら、出来るだけシンプルなモデルを選ぶのがコツですよ。
※難解なキャブセッティングに悩みたくないなら。
セロー225を強制開閉のキャブにしちゃう人もいますが、
ワタクシ的には強制開閉は基本的に2st用だと思ってるので純正のままでいいのです。
まあ単気筒なのでキャブをいじるのもそれほど難しくないんですが。
225ccエンジンからモデルチェンジして250ccになっても環境性能との闘いだったようで、
設計者さんたちの苦労はただならぬものがあったと想像します。
250ccは225ccに比べてちょっとデカい。
そのわずかな差が取り合わしや小回りの差になるのです。
YAMAHAの良心とはRZ-Rシリーズでよく言われた言葉ですが、セローシリーズもそうだったハズです。
今となっては古臭い太古車扱いのセロー225シリーズですが、ホントによく走ります。
電子制御系パーツなんて全然ないし、アナログの塊ですがバイクはこういうシンプルなのでいいように思えます。
まともな225ccのセローはもう見かけることが減りましたな。
モンゴルツーリングに行った嫁の言うことには今でも普通に ボロイ セロー225が走ってるようですよ。
※業者が大量にセローをこういう所に輸出したらしいです。
まとめ
という話も聞いたことありますが、あながち外れていないのかもしれません。
あれだけZ750D1に惚れ込んでいて、2stの加速力に酔いしれてた嫁が「セローで出かけたい。」とか言い始める位です。
確かにセローは良く出来ていますが、デカいバイクとすみ分けて使うこともできるハズなのです。
※「その方法を探せ!」とカミーユを諭したクワトロ大尉のように嫁に言ってるのですが。
結局、ベテランライダーでも体力に自信が無くなってくると、軽くて楽で奥が深いバイクを選ぶようになるのかもしれませんな。
その域にワタクシより先に達したのが嫁っぽい。
そして長野というフィールドで使うにはセロー225Wが最適であるといってもいいくらいですし。
※アナログ要素が多く、大量に出回ったバイクなので中古も多いしパーツも比較的居あるので長く乗れるしねえ。
古くてボロいバイクを見て初心者だと舐められても撃墜するだけの腕もあれば言うことないし。
こういう時でも丈夫だしな。
ワタクシたちもそれなりに仕事が忙しくなりつつあり、
以前のように遠征ツーリングができなくなったので近場で気楽に乗れて乗って楽しくければ小排気量でもいいのです。。
忙しい隙を縫うように暇を見つけてバイクに乗るためには変に気構えないバイクの方が楽しめるのは確かです。
特に歳とったらベテランでも気楽なバイクを選ぶのがいいのかもしれませんよ。
その方が無理なく付き合える気もします。
とはいえ。
嫁にはまだ危険のない範囲で無理しない範囲で体力の続く範囲でZ750D1やKDX125SRに乗ってもらわねばなりません。
でないとそういう ポンコツ バイクを一生懸命直しているワタクシの立場がありません。
※KTMとYZはともかく。
キャンプ装備もよく似合う。
これでも30km/l走る燃費だし。
ちなみに・・
バイクというのは、車と違って自立できない乗り物です。
ような状態になった時はバイクを降りる時です。
そして、
それが無理だと早い段階で自分で悟ってしまったら気持ち的に負けです。
少しでも危険がある様ならバイクに乗るべきではありませんが、バイクに乗るために体力作りをしてモチベーションをあげるのはいいことだと思いますよ。
そもそも、
アクセルとブレーキ間違える様な老齢でも乗れる車と違い、バイクはそういう状態ならまず乗れません。
なので、
「バイクはもう無理だ。」
と自分で悟れるはずなのです。
中高年は、それを無理やりごまかして乗り続けた結果、バイク事故につながってるような気もします。
※こういう場合、自分をごまかせるのは自分だけですよ。
これから先、中高年はワタクシも含めて体力が落ちるのは目に見えています。
少しでも多くの時間をバイクで遊びたいし、
少しでも長く気力体力ともにバイクに負けないようにせねばなりません。
※とか言ってるくせに体力が落ちた時の保険としてVT250FHを直したワタクシは抜け目がないのです♪
若さを保つのはやっぱり楽しいことをやるのが一番だと思うわけですよ。
筋トレとかランニングとかキツいことだと長続きしませんので。
トレーニングを続けて、今まで以上に無理せずにバイクで走る体力の維持なら、あと10年くらいはできそうです。
※ワタクシの場合、バイクを辞めたら一気の歳とるような気もしますしねえ。
というわけで、
当倶楽部的には休日に山歩きとか街の散策とかをしてるわけです。
※その他、嫁はワタクシがバイクや車のメンテナンスしているときに、ゴルフに打ちっぱなしに行ったりしているのは良い傾向なのです。