「どんべえ。」とかのカップ麺が最も手軽ですので流行っていますね。
長野ではお蕎麦を食べるにも面倒くさい手順を踏みたがる人達がいます。
自分で蕎麦を打って食す。
蕎麦打ちは田舎暮らしの素敵な趣味に思えますが本当は大変なのです。
長野の人の年越しそばに対する情熱
※値段が高いので。
でも年越しそばにかける情熱というのは結構凄いものがあるのです。
普段長野県人は言うほど蕎麦を食いません。
長野県の蕎麦は香川県のどこへ行ってもまずうどんみたいな文化にはなっていないのです。
残念ですが、
蕎麦は県外から来る 金持ちの 観光客が食べるモノなのですよ。
何せお蕎麦は高いのでみんなでワイワイ食べる様な気楽さはないのです。
ほとんどの香川の人たちがうどん店をネタに1時間以上語れるのに対し、
ほとんどの長野県人は推し店の蕎麦屋さんなんてありません。
そして、
意外なことに蕎麦打ちできる長野県人もほとんどいません。
そのくせ、
「蕎麦は長野の郷土食。」
みたいな感じで偉そうに語る人が多くて気に入らないのです。
※でも 年に数度くらいの頻度で 食べると美味いなーと素直に思うのですが。
郷土料理的な蕎麦
戸隠蕎麦とか更級蕎麦とかが有名ですが、長野県には変ったお蕎麦がたくさんあるのです。
飯山市や中野市などの北の方には「ぼくち蕎麦。」というツナギをごぼうみたいな山菜でつなぐ蕎麦があります。
※困ったことに味は結構普通です。
東信?の坂城町周辺には「おしぼりそば。」という辛味大根(ねずみ大根ともいう)を絡めて食べる蕎麦があります。
※マジで辛すぎて 作業になるので 蕎麦が美味しくない。味噌付けるとマシになると言うけどそんなことはない。
東信?の真田の里周辺には「くるみ蕎麦。」というくるみ味噌だれっぽいもので食べる蕎麦があります。
※ワタクシは普通のだし汁の方が好き。
木曽地方には「投じ蕎麦。」というカゴ状のお玉みたいなものに入れた蕎麦を山菜の味噌汁みたいなのにつけて食べる蕎麦があります。
※面倒くさいので「山菜蕎麦でいいじゃん。」とか言うと怒られそうなのですが。
とまあ、長野は地方地方で蕎麦が独特な食べ方をされています。
ワタクシが言いたいのは、
「東信地方の蕎麦の大盛りはシャレにならない多さなので気を付けよう!」
ということなのです。
しばらくお蕎麦は見たくなくなる量です。
ただし、
長野県人は普段は蕎麦に興味ないようなふりをしていて年に一度だけマジになる時があるのです。
「年越しそば。」
がそれです。
紅白のがあと3人くらいで終わるというタイミングで、席を立ち、デカい鍋にぐらぐらお湯を沸かしはじめたら蕎麦です。
※すでにその時間は「もういいよ。」って言うくらい腹いっぱいなんですが、その蕎麦を食わないと怒られるのです。
その際、
特にオッサンが 蕎麦のゆで方とか盛り方とかいちいち 講釈垂れるので 超うるさいのです。
※普段からやれよ、自分で。
長野県には 普段は全く手を出さない癖に 蕎麦の食べ方については口うるさい人 おっさんが 多いのは事実なのです。
ちなみに・・
長野県人とはいえ、昼食に蕎麦を食うなんてことはほとんどないのです。
値段のわりに腹に溜まらないので。
有名なお蕎麦屋さんの駐車場を見ればわかりますが、
「県外ナンバーだらけ。」
というのが現実です。
観光客がメインなのですよ。
観光のパンフレットが言うほどお蕎麦を栽培している場所も多くなく、蕎麦を打てる人もそんなに多くないです。
※ただ口うるさい奴は多く、製粉所もそれなりにあるにはある。
実は、長野県人は、お蕎麦よりも回転すしとラーメン、あんかけ焼きそばが大好きなのです。
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実は「そば打ちセット。」が当倶楽部にもある
都会から遊びに来る仲間たちをもてなすために
長野に移住した直後は結構お蕎麦を打ったのですよ。
当時は当倶楽部の家やガレージをワタクシ達が自分で建造していたので人出はいくらでも欲しかったわけで、人足として呼び集めたのです。
自宅で打ったお蕎麦は、そういう浮かれた都会人たちには パフォーマンスとして とてもウケがいいのです。
人足だっていうのに 家族で旅行がてら来る仲間も多く、
「家族対抗蕎麦打ち合戦。」
とかやって大いに盛り上がったものです。
※みんなが腹減ってる時に出せるため、勝負的には絶対に専攻が有利。2年目からルールが 子供たちの手により 勝手に出来た。
とはいえ。
蕎麦打ちは時間がかかる上、場所も食うのですよ。
※今測ったら、蕎麦打ち用の板は85cm四方あった。
それに、蕎麦打ちというのは人によって上手い下手があるのです。
さらに、蕎麦打ちは時間がかかるのです。
はっきり言おう「そば打ちは面倒くさい。」と。
※準備も大変だし、材料集めも大変なのです。
そして、片付けも大変です。
床が粉だらけになります。
※掃除機で吸うと埃が舞うので食べ物作ってる横で掃除機を起動させてはいけないのです。
蕎麦打ちという作業はスローライフを目指していたころのワタクシ達ならともかく、
実際はメチャメチャ 生き急いでいるように見えるくらい アクセク動いている今のワタクシ達のニーズに合いません。
というわけで。
いつの間にかソバ打ちはだんだんやらなくなりました。
準備に時間がかかるくせに、イマイチアレンジもできないのがお蕎麦です。
誰しもが何となく100点の蕎麦というイメージを持っていて、その100点に近づけるためだけに精進する学校の勉強みたいなのが蕎麦打ちです。
※学校も学校の勉強も大嫌いなのがワタクシです。
というわけで、
準備も片付けも面倒くさすぎるのでワタクシは蕎麦打ちがイマイチ好きにはなれません。
その苦労をするくらいなら、半生蕎麦とか乾麺の蕎麦とかでいいと平気で思うのですよ。
とはいえ。
今年はなんだか年末に蕎麦を打つとか言い出した奴がいます。
嫁ですわ。
こういう時は、逆らうと痛い目にあわされるので黙って言うことを聞いておいた方が得です。
とはいえ、
いやな予感しかしません。
長野ではそば粉が産直売り場に並ぶ
不定期なので、いつ入るかわかりません。
※産直に並ぶ農作物は作ってる人の気分次第なのですよ。
ワタクシ達は近所の産直に行ってみましたが、あいにく売っていませんでした。
別段、新蕎麦の時期がありがたいとは思いませんが、そういえば蕎麦粉が並ぶ時期というのはあるように思いますな。
やはり、秋から冬にかけての時期が多い気がします。
需要が高まるのでしょうねえ。
なので、羊グッズも結構あるのです。
ラム肉ってあんまり流通してないけど美味いよね。
仕方ないのでワタクシが一押しするお蕎麦屋さん「そば信。」さんを内包する道の駅「道の駅:信州新町。」まで出向くことにします。
以前、ここでそば粉を売ってたのを覚えていたので。
ここのお蕎麦がリーズナブルで美味しくてワタクシは好きです。
ワタクシは基本的に真冬でも冷たいお蕎麦を食べる主義です。
せっかくなので「そば信。」さんで「ざるそば。」をを食します。
※相変わらず美味いけれどだいぶ値段が上がりましたな。
昔は蕎麦湯が常時ヤカンで煮えてて超濃くなってたのが懐かしい(笑)
店内には有名人の色紙がたくさん貼ってあります。
ワタクシ達が長野に来た頃は、蕎麦カウンターの横でお婆ちゃんがリアルにお蕎麦を打ってたのを思い出します。
ありましたよ、そば粉が。
混ぜる小麦粉と、蕎麦を打つ時に板に巻く打ち粉も売っていましたのでゲットします。
結構いい値段します。
小麦粉とそば粉を混ぜて、2:8くらいの割合にする。
これくらいが一番素人に打ちやすいらしいです。
細かいことはどうでもいいんですよ、食えればいいのです。
固まらなければ、「蕎麦がき。」にして食っちゃうという手もありますし。
3種の粉をそろえると結構いい値段になります。
価格は画像を参照してください。
※思ってるほど安くないでしょ?
それでも、
そば粉は割とすぐに売れる様なので、買う人もいるのでしょうねえ。
もちろん贈答用のおそばセットとか、年末の年越しそばの予約受付などの張り紙もあります。
いざ買うとなると、結構いい値段なんですよ、そば粉。
これなら、半生とか乾麺の蕎麦でもいいんじゃないかと思うのです。
↑しつこい。
ちなみに・・
長野県内の蕎麦屋さんは12月に入ると年越しそばの予約を受け始めるようです。
いや、出前ではなくお蕎麦屋さんが用意した生蕎麦を買うのです。
お蕎麦屋さんで蕎麦の形にしてもらって、自分の家でゆでるのです。
※そもそも長野の真冬の深夜に蕎麦の出前なんかしてたら死ぬ。
これ買えばいいんじゃないか?という提案は嫁に却下されました。
よその地方でもこういう文化はあるんでしょうか?
ワタクシの出身地の千葉ではそんなの記憶にないのですが。
※大晦日は夜通し遊んでたので、家で年越しした記憶がほぼないのですが。
というわけで、12月に入ると有名蕎麦店は軒並み蕎麦打ち作業の準備に入るようです。
※TVのローカルニュースでこういう話題が取り上げられはじめると年末を感じる。
長野はスーパーで売ってる半生の蕎麦でも十分うまい
なので、気軽に食べられる蕎麦でいいんじゃないかと思ってしまうのですよ。
長野県内で流通している半生蕎麦とかでもかなり美味しいですし。
※違いが判らない男なもんでね。
ここ数年の年越しでは 面倒くさいし酔っぱらっているので 半生タイプの蕎麦を買って食していました。
それで充分美味しかったし、何より手軽です。
それに、自宅で蕎麦を打つのはかえって高くつくのです。
お蕎麦をメインにしたとして、天ぷらとか本生わさびとかに凝りだすととんでもない価格になります。
年末の忙しい時間に蕎麦打ちとかどこの道楽もんだ、って感じなのです。
※大晦日くらい、ゆっくり酒飲んでだらだらしたいじゃないですか。
それなら、
スーパーとかで売ってる半生の麺で十分ですよ。
この半生タイプの袋蕎麦は全然捨てたものではなく、県内の製粉所が威信をかけて作ってたりします。
違いが判る人なら何種類か買って食べ比べてもいでしょうし。
※ワタクシは混ぜてゆでればいいじゃん、とか言うので蕎麦をゆでる際は台所を任せてもらえないのです。
ワタクシ的には、半生蕎麦をおススメしますよ。
↑しつこい。
しつこく半生蕎麦を推すくらい、蕎麦打ちは面倒くさいのですよ。
ちなみに・・
「長野県内の駅の立ち食いソバの味を舐めてはいけない。」
とよく言われます。
※とはいえ、やっぱり立ち食いソバの域は出ませんよ。プラシーボ効果ってやつです。
ワタクシ的には長野県内の立ち食いそば屋さんよりも、東京在住時代に駅で食べた立ち食いソバの味が懐かしい訳ですよ。
味気のない蕎麦に黒い出汁で。
普通にかけそばで。
ちょっと余裕がある時は揚げ玉(関西では天かすって言うよね)入れたりなんかしてさ。
仕事が忙しくて客先に行く際の移動の最中によく食べたのものです。
渋谷駅のホームにあった立ち食いソバ屋「あじさい」とかもうなくなってるんだろうなぁ。
ワタクシにとっては東京の混雑した駅ですする安っぽいお蕎麦が吉野家の牛丼並みにソウルフードに近いのでした。
↑これがワタクシの味覚。安くても美味いものは美味いのです。
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まとめ
あと、お金もかかるし。
数年ぶりに蕎麦を打つとか言い始めた嫁。
張り切って蕎麦粉などを入手したのは良いのですが、手順も感覚も全く忘れているようです。
これは恐らく「失敗。」という事態の予兆なのです。
※プログラマ的に言うと「フラグがたった。」という状態です。
そうそう。
ワタクシが蕎麦打ちが嫌いな理由のもう一つとして蕎麦打ちには「失敗。」という事態が極めて高確率で発生するからなのです。
蕎麦粉を粉を練る際に水分が足りなかったり、多すぎたりしてもダメです。
蕎麦を板の上で伸ばす際も、下手だとぶちぶち切れますし。
※端っこが乾燥してひび割れてくると大体ダメ。
さらに、
薄く伸ばした蕎麦を包丁で切る際も、ぶちぶち切れます。
※素人が打ったそばというのは大抵短いのはこういう理由があるのです。
さらにさらに、
最終段階のゆでる際もゆですぎてはいけません。
※短い蕎麦はいっぺんに鍋に入れずらいのでゆで時間に差ができるんですよ。
全ての段階で失敗する要素が起こりうるのが蕎麦打ちなのです。
こんなの普段からバンバン練習してるならまだしも、年に一度しかやらんような素人ができるわけはないのです。
嫁は勘で料理をするタイプなので、失敗するのは目に見えているのですよ。
むしろ失敗する気しかしません。
今年は親族が集まるので、失敗は許されません。
ああ、なんだかすごく嫌な予感がしてきた。
最悪「年越し蕎麦がき。」になる可能性が極めて高い。
※それすらもどうなんだか。非常に高価な対価の結果が蕎麦がきかぁ・・。
というわけで、
でもせっかく年越しなのでお蕎麦は食べたいから 保険として嫁に内緒で半生タイプの蕎麦を買っておくことにします。
そして、
蕎麦打ちの後片付けは多分ワタクシがやることになるでしょう。
「めーんどーくさーーーい。」
※ワタクシの2022年最後の仕事は高確率で「蕎麦打ちセットの後片付け。」になる予定です。