なんのためにあるのか?
使うことはあるのか?
使わなくてもいいのか?
あんまり使われないスイッチでも凝ったデザインが多いのがキルスイッチです。
当記事の目次
バイクの左ハンドルについてる赤いボタンがキルスイッチ
車種によっては一部だけ赤いかもしれません。
それがキルスイッチです。
基本的にどのバイクにもキルスイッチはついています。
ワタクシはスクーター以外、キルスイッチがついてないバイクを見たことはありません。
一応、教習所では教えてる・・と思うんですがその機能も使い方も知らん人が多すぎる。
※バイク屋さんとかでも教えてくれないので興味がないと一生触らないのもキルスイッチの特徴。
キルスイッチを一回も使ったことないという人が意外と多いし、
何のためについているのかを知ってる人は意外と多くないのです。
ワタクシの職場の若いバイク乗りは全員、
「使ったことねえっすよ。」
という反応でした。
まあ、いい。
とはいえ、たぶん法的にバイクにはキルスイッチの装備が義務つけられてると思うので、
知らないよりは知っておいた方がいいと思うのだよ。
実際使おうが使うまいが。
ちなみに・・
古いバイクのキルスイッチの色が艶のない赤色に変色しちゃってたりしますね。
赤色の樹脂は色あせるんだよねえ。
※特に80年代のHONDAの樹脂の劣化は著しい。
これが非常に貧乏たらしく見えるのだ。
で。
いろいろやってるのだけれど樹脂だけに塗装の乗りがよくない。
普通の塗料を使って一瞬綺麗になったと思ったらすぐに塗装が剥げてさらにみっともなくなった。

セロー225Wのキルスイッチ。
タッチペンの赤で塗ったら過ぎ剥げた(´;ω;`)
知識人に聞いたところ「退色した樹脂の再塗装には染めQを使え。」というありがたいアドバイスをいただいた。
近いうちにやってみようと思う。
※黒は買ったんだけれど赤は買いそびれた。
バイクのシートも塗れるという優れものの塗料で樹脂系や革に塗るにはコレと10年以上前から決まっているのだ。
当ガレージには常に黒の在庫があるけれど赤は買ったことないや。
ネットの方が近所のホムセンよりはるかに安い。
まとめ買いしないと送料分で損するけど。
OFFにするとエンジンがかからないのがキルスイッチ
これは各社共通なのだけれど、メーカーによってちょっと違ったりするのだ。
エンジンがかかってるときにキルスイッチをOFFにすると失火してエンジンが止まるという仕組み。
キルスイッチがOFFになってるとプラグに火花が飛ばないのだ。
要するに「強制的に電気を止めてエンジンを停止させるスイッチ。」と思えばよろしい。
エンジンが止まってるときにキルスイッチがOFFである場合はどうか?
当たり前だがエンジンはかからない。
のだが。
メーカーによってはキルスイッチがOFFでも「セルは回る。」という謎な仕様の車種もあるのだ。
ということは。
セルの回しすぎでバッテリー上がっちゃったりすることもある、ということなのだ。
出かける時にキルスイッチのOFFに気が付かないと、
「いくらセルを回してもエンジンがかからず、パニック。」
という 初心者はパニックになる 事態になりかねない。
※キルスイッチがOFFならセルは回らないのが親切仕様ってもんだと思うのだかどうか。
実はVT250FHがこの仕様でして。
キルスイッチがOFFなのだからいくらセルを回してもひばながとばないわけでして。
そりゃエンジンがかかるわけないのです。
※慌ててると全く気が付かないのがこの手の初歩ミス。 ベテランでもやりがち。

VT250FHのキルスイッチ。
当時のHONDAのキルスイッチはみんなこれだね。
さらに。
VT250FHは負圧式コックなのでキャブにガソリンが行くまではエンジンがかかりずらいという面も併せ持つのだ。
こうなると初心者ライダーは加速度的にパニックになりがちです。
※たぶん、新車当時からこのような事態は多数発生してたはず。
エンジンがかかるには理屈があって、
すべての条件がそろわないと始動すらしないのだけれど、
セルを回せば勝手にエンジンがかかる、ということしかわかってないライダーが多いのだから仕方がない。
エンジン特性が穏やかで優しく懐の深い初心者向けと言われるVT250シリーズだけれど、
エンジンの始動性が悪くて手放したという話は結構聞くのだ。
実際、ワタクシの古くからの知り合いの女性がVTR250でバイクデビューしたのだけれど、
始動性が悪く、何度もショップに対応してもらったけれど状況が変わらず、すぐ乗り換えてた。
バイク屋も多分わかってないんだろうな、VT系のエンジン始動の癖を。
当ブログを読めば一発で解決するはずなんですがね。
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ちなみに・・
仲間のバイクのキルスイッチをOFFにするというイタズラは昔ワタクシの所属してた倶楽部でよく行われてました(笑)
特に宿泊ツーリングの朝によく見かけたもんです。
※通過儀礼とか洗礼とか言われてた。
宿泊マスツーリングの夜は宿でみんな飲んじゃうので朝起きるのが遅いのだよ。
早起きした連中が寝坊している仲間のバイクのキルスイッチをOFFにしておくのだ。
朝出立の際に「エンジンがかからん!」と騒ぐ奴はたいてい新参者だった。
※こういう時に冷静に対処しちゃうと嫌われるので一旦引っかかったふりをするのも大事な大人の付き合いなのだ。
が。
2日目のツーリングプランに支障が出るため、
出立時間に遅れが出るのを嫌ったリーダーが全面禁止にしたという経緯がある。
それでも。
隊列走行中に長い信号待ちなどで隣のバイクのキルスイッチに触れてエンジンストップさせるという荒業に発展したりしたのだ。
隊列を組んだ時に右側の列に入るライダーが圧倒的に有利という一方的で危険な技でもある。
※もう時効でよろしいかと思うので書くが危ないので決してお勧めしない。
普段はこんなことにしか使われないのがキルスイッチなので、
使い方を知らん人がいても不思議ではない・・のかもしれませんな。
普通はほぼ使わないのがキルスイッチ
必要に応じてエンジンを止めないと危ない状況もあるってことです。
キルスイッチをOFFにすればエンジンが停止します。
これはメインキーでも同じことができるので、普段キルスイッチを使うことはほぼないといっても過言ではない。
ただし。
キルスイッチにはエンジンを強制停止したい場合、
親指一本をわずかに動かすだけでエンジンを停止させられるというメリットがあるのだ。
メインキーを切ってもいいのだけれど、右手をハンドルから離さずに瞬時にエンジンを切れるので転倒時に役に立つのだ。
バイクはどうしても転倒するリスクがあるのですよ。
転倒してもエンジンが停止しないということは結構あるのだ。
ガソリンがドバドバ漏れていても、だ。
この場合、最悪ガソリンに引火して爆発する可能性は否めない。
みんな忘れてるけど、大量のガソリンを積んでプラグがものすごい勢いで火花を飛ばし続けているのがバイクですよ。
漏れた燃料に引火して爆発してもおかしくないのです。
※オーバーフローでも同じですよ。
もし漏れたガソリンに引火したら特撮戦隊ヒーローものくらいの派手な爆発になりますよ。
こういうことを考えるとガソリンタンク容量がでかいバイクが必ずしもいいとは限らないと思うのだよ。
※ガソリン満タンだと重心が高くなるので不安定になるのよ。
プラグの火花が飛ばなくてもエンジンやエキマニの熱で火が付いたり、
滑って路面との火花が発生して燃えることもあるらしいけど、
バイクが転倒したら即座にエンジンを停止させれば爆発するリスクを低減できる。
※実はワタクシは峠で転倒して燃えたバイクを2度見たことがある。
ということで。
バイクが転倒した場合、
爆発炎上を避けるためにはすぐにエンジンを停止させる必要があるのですよ。
そのためのキルスイッチというわけです。
車には転倒というイベントが発生することがほぼないのでキルスイッチがついてないのだよ。
※一部のレース車両にはフューエルカットオフスイッチがあったりしますが。
お判りいただけましたか?
そうですか。
ちなみに・・
昔のロードレースでは一部のレーシングマシンではピンを抜くとOFFになるキルスイッチが採用されてて、
このピンに紐がついててライダーの右手とつながってたのです。
転倒してバイクからライダーが離れると自動的にキルスイッチがOFFになるという仕組みです。
若かりし頃のワタクシは すごく素直だったので レーサーってすげえんだな、と思ったものです。
今はすっかり廃れたトレンド技術かと思いますが。
※やっぱり紐がプラプラするのが気になってレースに集中できん!とかあったのかしら(笑)
凝ったデザインが多いのもキルスイッチ
これってデザイナーの遊びなんですかね?
ON/OFFを切り替えるだけなら、単純なスイッチでよさそうなもんです。
機能はそれだけなのでなんでもいいのです。
旧車と呼ばれる70年代くらいまでのキルスイッチは凝ったデザインのものが多いです。
一生懸命他メーカーと差別化を図りたかったのかもしれません。
旧車の代名詞であるZ1系も例にもれず、回転するセレクタ式のキルスイッチが採用されてたりします。

当倶楽部のZ1-Rのキルスイッチ。
初期のZ1の電装を流用してるので純正Z1-Rの純正とは違うのだ。

Z750D1のキルスイッチ。
実はZ1系のキルスイッチのデザインは2種類あるのだが意外と知られてないよね。
※Z750D1のキルスイッチのデザインははZ1系の後期型です。
レーサーレプリカ時代は機能最優先だったので、あっさりとしたデザインのタンブラー型スイッチが多く採用されてました。

DT200WRのキルスイッチ。
80年代後半から90年代前半のレプリカ旋風はオフロードの世界でも吹き荒れたのだ。
が。
レプリカ時代が終焉して、バイクのデザイン重視の傾向か強くなるに従い、
キルスイッチも次第にデザインコンシャスなものが増えました。
90年代後半くらいから凝った形状のキルスイッチの流れは加速していきます。
「こんな凝ったデザインが必要なのか?」
とも思いましたがどういうバイクを作っても売れなかった時代ですので、
こういうところで他社との差をつけたかったのかもしれません。
とはいえ。
外車とか凝ったデザインが多くて「そう来たか。」というキルスイッチが採用されてたりして興味深くもある。
※逆に非常にドライな単純なスイッチだったりすることもあるのだけれど。
こういう観点からツーリングスポットで人のバイクを観察しながら歩き回るのも楽しかったりします。
ちなみに・・
バッテリーレスでキック始動のバイクだとキルスイッチを多用しがちです。
バッテリーレスの当倶楽部のDT200WRやKDX125SRではメインキーをON/OFFするより気軽なので、
すぐキルスイッチでエンジン止めています。
※特にYZのようなレーサーに乗ったことがある人はメインキーがないのでキルスイッチを押す癖がつくため、普段でも使いがち。
基本的にこれらのバイクでは給油とヘルメットロック以外ではメインキーはONで刺しっぱなしです。
※防犯上、よろしくないので周囲に人がいる時はキーを抜くように心がけてはいます。 盗もうとしても普通の人出はエンジンかけられないけど。
キルスイッチでエンジンを停止するのが癖になるとセロー225Wなどのバッテリー搭載のセル始動バイクでも、
普段からキルスイッチでエンジンのOFFをやるようになるんですよ。
こうなるとエンジンが止まって発電してない状態で、
ライトが点きっぱなしのままバイクから離れたりするのでバッテリーに負荷がかかります。
・・よろしくないな。
まとめ
まあ意味は分からんでもないですが。
使い方を頭に入れておいて、イザというときはしっかり機能を果たしてもらいましょう。
※転びたくはないですが。
エンジンを停止するだけに特化しているのがキルスイッチです。
キルスイッチの役割は昔から変わらないのですが、
多種多様なデザインだったり大きさだったりするのが非常に面白い。
年代によって流行り廃りがあったりするのも興味深いし。
自分のバイクのキルスイッチを眺めて感慨にふけるのもいいかもしれません。
付いてるものは全部楽しんだ方が得です。
実はこういう単一の機能について、
同じ切り口でいろんなバイクを観察して文章を書くのは非常に面白かったりするのです。
中にはキルスイッチを使うことでスイッチが摩耗するので・・みたいな人もいるけれどあるものは積極的に使えばよろしい。
そんな簡単に日本の誇る工業製品は 最近は海外製のパーツばかりを使っていますが 壊れませんよ、たぶん。
アクセルだってON/OFFを繰り返すじゃないですか。
そういうもんですよ、スイッチなんてのは。
※壊れたら直せばいい。ON/OFFの単純な回路ですよ。

KDX125SR1号機のキルスイッチ。
適当なスイッチを流用したらON/OFFが逆になった(笑)
※知らないと絶対エンジンかからないので盗難防止装置と呼んでいる。
正しい知識を持ってないとせっかくついてるスイッチにも意味がないという話でした。
※たまには動作確認した方がいいよ、キルスイッチ。 車検の項目にすらないのが不思議だけれど(笑)
マニアックと言われることも多いワタクシではあるけれど、
なんでも面白がった方が人生楽しいと思うのだがどうか。
そういうニッチな発表の場が当ブログなので別に人にどういわれようとかまいやしないのです。
※ もうかなり面倒くさくなってるので 突然、気分でブログを丸ごと止めるとか言いだしかねない昨今ではありますが。
ちなみに・・
オフロードのレーシングマシンのキルスイッチは押しっぱなしスイッチです。
ON/OFFを切り替えるのではなく、ボタンを押してなければONで押し続ければOFFという仕組みです。
※当倶楽部のYZ125やYZ85、KTM125EXCがそうでした。
泥まみれになりやすいオフロードではキルスイッチの不良でレース終了なんてこともあったんではなかろうか。
そのため、外からのごみやほこりが侵入しにくい密閉式に近い押しっぱなしスイッチが採用されたのではないかと想像するのだ。
こういうニッチなところでも用途に合わせてちゃんと適材適所になってるのが面白い。
なんでも興味をもって観察してみるもんですな。
それでなんでも面白がる。
※人が気にしてないことを面白がるのは人生を楽しむコツですよ。