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【旧車バイクの維持】古いバイクを買ったら、ずっと直し続ける覚悟がいる

Z750D1。キャブの同調中はエヴァっぽい。

Z750D1。キャブの同調中はエヴァっぽい。

 

ワタクシ
最近古いバイクの維持についての問い合わせが増えました。
※問い合わせの返信が遅くなってすみません。
旧車買っちゃったら、所有している限り直し続けるしかありません。
その覚悟がないなら、旧車に手を出すべきではないんです。
という記事です。

 

流行りで旧車に手を出すとひどい目に遭う

 

ワタクシ
現在古いバイクが雑誌やネットで大流行りなので、ノリで旧車に手を出しちゃう人が多いです。
※旧車は高価なだけにそれなりに知識は入れてるんでしょうけど。
でも、結構な割合で泣きが入っています。
※もしくは癇癪起こすか。

 

SNSでも、
「やっと旧車買いました♪」
翌日   :「ガソリン漏れました。(´;ω;`)」
1週間後 :「エンジンかからなくなりました。」
3週間後 :「未だにエンジンかかりません。」
       「ショップに相談したら有料と言われました。(怒)」

3か月後 :「手におえないので手放すことを決めました。」
4か月後 :「ショップに買いたたかれました。」

みたいな書込みがあったりして自業自得とはいえワタクシも悲しみが止まらないのです。

はっきり言いますが、
古い中古のバイク買って、乗りっぱなしで、メンテの初心者で・・と言うのはちょっと無謀ですよ。

どんなに高い金額でも中古のバイクがピンシャンしてるわけないのです。
たとえ、それが数百万円で売られてたとしても、です。
※高くても整備状態が悪いバイクは山ほどありますよ。

悪徳業者が跋扈してる

魑魅魍魎並みに旧車販売悪徳業者は昔から多いです。

昔から大金が動くところには必ずそういう輩が発生します。
長期的にお客様を大事にしようとしないような短期決戦で大金稼いでトンズラパターンは昔からありますね。
※雑誌で有名なショップだったり、メーカーの看板掲げてるショップだったりすることもあるので怖いのですよ。

パソコン通信の初期のころの掲示板ですら、旧車販売悪徳業者の話題はありました。

そういう状態ですが、なぜか通販で一回も実車を見ずに買っちゃう人がいるんですよねえ。
いい度胸というか、無謀というか。

新車ならまだしも、一台一台コンディションが違う中古車を見ずてんで買う度胸は凄い。
中古バイクを扱うショップは、どんなにひどい状態でも決して商品を悪く言うことはないと思っていいです。

中古車両をネットで購入する人は画像や動画で判断するんでしょうが・・。

実際に見るのと動画や静止画で見るのは全然違います。

どんなに遠くのショップであっても、絶対に実物を見に行くべきですよ。
後々、想定外で当然交通費以上の修理費がかかるのは間違いないですよ。

個人売買ならなおさらです。

ちなみに・・

ワタクシはZ1-Rを30年近く前に米国西海岸から個人輸入しました。

当然、見ずてんで写真だけでの判断です。

そしたらね。

  • エンジンから白煙出る
  • エンジン載せ替えられてる(Z1Dエンジンじゃない)
  • 電装がまともに動かない
  • 各部ベアリングがガタガタ
  • 電装から煙を吹く
  • こんな状況でも泣き寝入りです。
    逆に、コレでワタクシの意地に火が付いたのですが当時は本気で落ち込んだものです。
    そういう状態のZ1-Rを泣きながらひとつづつ直した記録が当ブログの礎になっています。

    Z1-R。こんなに長く乗るとはね。

    Z1-R。こんなに長く乗るとはね。


    いつまでたっても年賀状のバイクが変わらない、という苦情も聞き飽きたわ。

    本気でつらかったので言うのですよ。
    「契約する前に実物を見ろ。」
    そして、
    「売る側の言い分なんか一切信用するな。」
    「直し続ける覚悟がないなら旧車になんか手を出すな。」

     

     

    10年以上前のバイクがまともなわけがないと

     

    ワタクシ
    極稀にピンシャンした状態の旧車が出てきますが、そんなのは奇跡です。
    素晴らしく高価ですが。
    どんなにいい状態で入手できたとしても、10年以上も経過した古い車種は部品調達に苦労するはずです。

     

    「バイクは基本的に長期間のるものではない。」
    という メーカー側の勝手な 認識が長い間常識となっていたわけですよ。
    ※でないと新型が売れないので。

    車でもこの傾向が最近より一層強いですね。
    だから、
    資産価値がすぐ減る割に高価な車は売れないのですよ。
    耐久消費財として家電と同じ扱いに成り下がった車に愛着なんて沸くわけないです。

    特にバイクの世界は、

  • 新しモノ好き
  • 消費が美徳
  • ハイスペック大好き
  • バブルで金があった
  • 旧型は貧乏
  • と言う価値観がバイクブーム時の頃の日本ではその傾向が強かったのです。
    勿体ないですが、その時代のバイクは数十万台単位で廃棄されてるはずです。

    廃棄されたバイクが跡形も残らないのはどんな状態でも諸外国では需要があるのです。
    日本で廃棄されたバイクを大事に直したり部品取りにするのですよ。
    実際に10年ほど前の某アジアの国ではお金持ちが ちょっとボロイ GPz400乗ってましたし。

    セロー225W。これも初期化に手間取ったな。

    セロー225W。これも初期化に手間取ったな。


    摩訶不思議なキャブが悪い。

    現在残ってる古いバイクは奇跡

    普通はバイクはないがしろにされて家の裏庭で朽ちてるのが普通です。
    ※田舎では結構そういうバイクをよく見かけます。カバーはかかってるけど明らかに10年は動いてないよな・・と思われる車両も多いです。

    欠品がない、なんてのはほぼ奇跡に近い。
    それでも放置車両をまともに公道で走らせるのは極めて大変な労力は必要です。

    メンテに自信がないのにそういう個体を飼うのは止めなさい。
    まず間違いなく、泣きを見ます。

    登録書類がないバイク

    例えバイク自体はボロボロだったとしても「登録書類がある。」だけでかなり奇跡です。
    書類がないなんてのは、一昔前なら「盗難品。」として扱われ、値段なんかつかなかったもんですが。

    「持ち主の興味が薄れて動いていないバイク。」
    に忙しい現代人の関心がいつまでもあるわけないです。
    適当な大きさの紙切れ一枚の登録書類なんて無くすに決まっています。
    ※引っ越しとかしたらまず間違いなく無くすに決まっています。

    それでも値段がついちゃうのが今のバイク業界の恐ろしいところです。
    金になると分かったとたん、目の色変えてバイクを買い集めている輩も少なくないです。
    ※現在も、でかいトラックで田舎に何日も遠征してごっそり買いあさってる人いますよ。車種を問わずに。

    ヤフオクでも、ボロボロのパーツがいい値段で流れていますが多分放置車両からもぎ取った部品でしょうねえ・・。

    ちなみに・・

    当たり前ですがどんな綺麗でも、どんなに調子が良くても書類がないバイクはナンバーが付きません。

    執念次第では、書類無バイクでもナンバー交付まで行きつくようですがとんでもない労力がかかります。

    書類ナシのバイクを個人売買やネットオークションでよく見かけますが、盗難車の可能性もあるので手を出さないほうが無難です。
    ※大抵部品取りにもならないレベルの ないがしろにされ方で 朽ちた状態をしてますな。

    登録書類や抹消書類なんてのは車体番号と登録の電子データ化で何とかならんのか?と思うのですよ。
    ※変化を嫌う役人にとってバイクの登録なんて興味のランキングはどうでもいいレベルです。

     

    古いバイクは全部ベース車両くらいに思った方がいい

     

    ワタクシ
    現在流通してる古いバイクは全部ベース車両です。
    運よく書類付きのバイクを見つけてもレストアベース車両と思った方がいいです。
    そのまま乗るなんて自殺行為です。

     

    古いバイクや車のピンシャンしてる個体が市場に出てくることは稀です。
    よほど信頼できる元オーナーから引き継ぐなら状態の引継ぎもできるでしょう。

    それ以外の入手経路では、まともな古いバイクはほぼ流通してないです。
    ※ショップから買ってもです。

    なので、
    古いバイクを手に入れたら全部一通り整備しないと怖くて乗れませんよ。
    ※錆びてベースプレートからブレーキパッドが剥がれ落ちたZ2を実際に見ました。

    マニアが手放さない

    古いバイクを大事に乗り続けているのは大抵マニアです。
    こういう人たちが執念で維持してきたバイクは簡単には手放しません。

    DT200WR。YAMAHAの白いオフ車も見なくなりました。

    DT200WR。YAMAHAの白いオフ車も見なくなりました。


    2stはもう部品がなくて大変です。
    ストックパーツから持ち出しています。

    マニアの知識量が膨大で何処をどうすれば、どうなるのか知りつくしています。
    ショップのバイト店員なんかよりよほど知っています。
    ヘタな雑誌なんかよりよほど知っています。
    ※割と雑誌やネットは嘘くさいネタが多い。

    当然、この手の車両は手がかかっているので市場に出てくると高値で取引される傾向があります。
    ※そんなのはほとんどないというか高値すぎて素人は手が出ません。

    ちなみに・・

    本物のバイクコレクターは実在します。

    ワタクシが知ってるだけで2人います。
    バイクの所有数が数十台以上と膨大です。

    一人は郊外に わざわざ 家を買ってその周りにイナバの物置的なガレージを数棟建ててバイクみっちり納めていました。
    それでも飽き足らず、住居の裏にもバイクが(笑)

    酒飲んでても突然 マジで庭に鹿が出る 裏庭でトライアル車で遊びだす始末です。

    凄いお金持ちです。
    ※年賀状に、アレとアレ譲って~と毎年書いていますが一向に譲ってくれません。Kさんのケチ。

    もう一人は本気の3階建て倉庫にみっちり。
    まさに博物館級です。
    ※その倉庫内のバイクだけで時価数億は確実です。

    お二方とも多少 愛着のない車種から 流出させてるみたいですがね。
    ※出てくる個体は程度はそれなりというか、いい物は出さないね。

     

     

    旧車はひたすらファインチューニングを継続する必要がある

     

    ワタクシ
    古いバイクを買ったら自分が安心できるレベルになるまで徹底的に直し続けるしかないです。
    要するに「現状維持のためにひたすら直す。」と言うことですよ。
    それを、きれいごとで「ファインチューニング。」と呼んだりもするのです。

     

    程度の差こそあれ、中古バイクは全部初期化が必要です。
    当ブログでも何度もその話題について書いています。
    ※当ブログに一番問合せメールが来るのもこの関係です。

    初期化しないのは危険

    中古バイクの初期化はあくまでも第一歩です。
    ※年式とか走行距離とか全く関係なく全車両行うべきです。

  • 全部外せる部品は外して
  • 清掃
  • グリスアップ
  • 消耗品のチェックと交換
  • 各部の動作チェック
  • 痛んだ個所の修正
  • 壊れた部品の交換
  • と言う工程を経るべきです。

    その後、
    「運用しながらひたすら手を入れていく。」
    しかありません。

    そもそも、
    バイクと言う乗り物は「オーナー自らある程度は整備する類の乗り物。」です。
    新車で買っても整備するという工程は発生します。
    中古車両は、最初から整備しなきゃらない状態なのです。

    Z750D1。最初に数十万円かけて初期化しました。

    Z750D1。最初に数十万円かけて初期化しました。


    初期化したのももう20年近く前ですなぁ。

    バイクは乗りっぱなしだと、たとえ新車でもすぐ痛みます。
    こまめなメンテナンスをオーナー自身がしないということは、後で維持費がまとめてかかるだけです。
    ※大事に至るのは大抵こういうメンテ放棄された個体です。

    「古いバイク(車もそうですが)は世の中がいったん自分に預けてくれたもの。」
    という意識で自分の次の世代に残す使命があると思った方が良さそうですよ。
    ※結局、これが一回転して資産価値になるのですよ。

     

    旧車を次世代オーナーにつなぐ覚悟?

     

    ワタクシ
    達観したマニアに多いのですが「貴重なマシンを次の世代に残すため。」というセリフを吐く人が少なくないです。
    ワタクシも若いころは全くそんな気がなかったんですが、最近意識し始めました。

     

    どんなに大事にしてても「墓まで持っていけない。」のですよ。
    ※「お金もモノも自分が死ぬときにはゼロで終わる。」と言う考え方が最近欧米で流行っていますがその通りだと思います。

    「それなら大事にしてくれる人に自ら引き継ぎたい。」
    という考えも大いにアリですね。

    この先の自分の寿命とか体力とか考えたら、いつまでも古いバイクに固執して所有するのは老害なのかもしれません。
    ワタクシもその域にだんだんと近づいている気もします。
    ※もちろん最後までじたばたしますが。

    ただし、
    「このバイクは俺の年金。」
    という考えもあるようで(笑)
    ※家族への言い訳ですな♪

    まあ、年金貰う頃まで旧車が高価格で取引されてる保証は一切ないんですが♪

    ちなみに・・

    次世代に引き継ぐったって、若いバイク乗りと言うのは実際増えているんですかね?

    どの統計資料を見ても若者ライダーが増えてるという記事は見ません。
    むしろ、

  • バイクの免許を取るのも
  • バイクを買うのも
  • バイクの装備をそろえるのも
  • バイクの保険を払うのも
  • バイクを維持するのも
  • 若者たちの薄給では金銭的に高すぎるてバイクは敬遠してる、というのが実感です。

    徹底して思想やメンテ、後述を叩き込む弟子でも取るかな。
    もしくは養子でも迎えるかな。
    等と、ちらっと思わないでもないけれどソレこそこちらの都合の押し付けで〇〇ハラスメントっぽいな。

     

    まとめ

     

    ワタクシ
    旧車と呼ばれるレベルの古いバイクを手に入れたら「一生メンテナンスし続ける。」覚悟が必要です。
    脅しじゃなくて。

     

    少なくとも、メンテナンスが出来る出来ないにかかわらず、好きでなければ旧車に手を出すべきではありません。
    まず間違いなく泣きを見ます。
    ※そして、あっという間に散在します。

    旧車に乗るという事は、それなりの知識を実体験で身に付けていかなければなりません。
    ※長い時間とそれなりの金額ががかかりますよ。

    「乗りっぱなし。」
    をしたいなら、新車を数年ごとに買い替えるというメーカーの思惑に乗るしかないですよ。
    ※乗りっぱなしのバイクは、市場価値が高いはずはないと思いますがね。

    バイクは多かれ少なかれ、自分でメンテする乗りものです。
    「旧車は自分でメンテする度合いが高い。」
    んですよ。

    Z1-R。乗りながら日々調整しています。

    Z1-R。乗りながら日々調整しています。


    徹底的に手を入れれば40年前のバイクでキャンプツーリングも余裕です。

    当ブログの記事には、バイクのメンテ記事が多いですが本当のその頻度でワタクシ自信が手を入れてます。
    なので、
    各々のバイクのどこがどういう状態かほぼ把握しています。
    ※慣れると全然苦ではないし、むしろ超楽しいです。

    バイクも車も最近の旧車ブームにはちょっと辟易していますが、買っちゃった人は頑張ってください♪

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    Z1-Rに乗り続けて30年
    東京から長野に移住して15年
    ロータスヨーロッパに乗り始めて10年
    そんなワタクシのリアル実体験「北信州のりもの倶楽部。」です。
    車・バイク共に旧車生活の長さや田舎への移住経験、気が付いたことを記事にしています。
     使えない&くだらない 知識量には自信があります♪

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    当倶楽部のオーナーはワタクシです。

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