冷却水自体はほぼ傷まないので大抵の人は冷却水を交換しません。
でも水路は傷むんですよねえ。
水路の清掃ついでに交換してあげるといいのです。
中古で買った場合も交換した方がいいですよ。
当記事の目次
冷却水を交換したことある?
この冷却水って交換したことありますか?
「オイルは交換するけれど冷却水(クーラント)は交換したことない。」
という人は極めて多いのです。
バイクを手にいれてからずーっとおんなじ冷却水を使ってるという人も少なくないのです。
※まあ冷却水自体はそれほど痛むものではないらしいのですが。
という先輩もいらっしゃいました。
※そんなに高いもんじゃないんだから交換すればいいじゃん・・と思ってたら超高価で高性能な冷却水もあるのですな。
まあこんな感じなので、冷却水は交換しなくても大丈夫♪
という人が多いのですよ。
水漏れなどがないなら普通は触りませんし。
水冷エンジンのラジエターキャップを外したことない人だって大勢いるハズです。
それでも、
冷却水は交換する必要があると思うのです。
少なくともワタクシは 根拠なく思いついたタイミングで 数年に一度交換しています。
ちなみに・・
古い車だと冷却水のリザーバータンクが存在しないものがあります。
この設計だと水温が上がって膨張した冷却水は水路から排出されます。
ということは、
冷間時には冷却水が減った状態、ということになるのですよ。
旧miniには冷却水のリザーバータンクがないモデルが存在します。
※旧miniは91年ごろのモデルでさえ、リザーバータンク無いですよ。
ゆえに、
走り出す前に冷却水のチェックが必要でした。
ラジエターキャップの密閉が弱くてここからも水漏れするのが英国車のクオリティでした。
ワタクシはペットボトルでリザーバータンクを作ったらこれが仲間内で大ウケ。
※蓋にドリルで穴をあけてホースを突っ込むだけ。
割と冷却水は足してたのですが、思い切って冷却水路をばらしてラジエターなども全部洗浄したことがあります。
そりゃあもう汚かったですわ。
※清掃したら冷却効率が一気に上がりました。
ついでに、旧mini純正の樹脂製ラジエターファンが歪んだので鉄製のファンに変えたらさらに冷却効果アップ♪
※冷却ファンの羽が熱で歪むってあり得ない。
英国車の純正冷却機構はイマイチ信用できない、と思ったのでした。
冷却水は交換すべき?
一度も冷却水が交換されてない古い水冷エンジンも多く、そういう場合は水路がきったないのです。
これを清掃するだけで冷却効率は上がります。
水路の清掃や状態チェックするだけでも冷却水は交換すべきです。
古い車やバイクの水路には、
等がそこかしこに蓄積していることがあります。
これらがラジエターの細い水路に詰まると水が流れなくなるので当然冷えません。
冷却水のホースの内側に水垢がべっとり、なんてのも良くある話です。
これも気持ち悪いので極力排除してあげましょう。
ラジエタの水路は縦のラインです。
横のラインの薄いアルミのフィンには水通ってないですよ。
というわけで、
ラジエターは 少なくとも10年に一度くらい 外して徹底的に内部を掃除すると、ビックリするくらい冷却性能が回復することもあります。
水温が上がり気味やオーバーヒート癖のあるエンジンなら一度エンジン内部の水路の清掃をやってみる価値はありますよ。
また、
冷却水にオイルが滲んで虹色になってたりすることがあります。
これはどこかでオイルが水路に漏れてる、ということですよ。
※これはラジエタキャップ開けた時にもある程度分かります。
冷却水の状態チェックや水路の清掃するだけでも、冷却水のチェックをした方がいいと思いますよ。
でもエンジンが熱いときにラジエタキャップを開けると、膨張した冷却水と水蒸気で大やけどするので、
くれぐれも冷却水のチェックはエンジン冷間時に行いましょう。
ちなみに・・
正しいかどうか知りませんが、
冷却水を抜いた後、ラジエターに水道水のホースを突っ込んで水を流しっぱなしにして、
エンジンをかけてドレンボルトからどんどん水道水を排出させて大まかに清掃する、
というのが旧miniでは有効でした。
某有名旧miniショップでも同じやり方してましたし。
最近の車はウォーターポンプとかサーモスタットが華奢なので痛みそうですな。
ワタクシがラジエタを清掃する場合、ラジエタにつながるホースの内部洗ったり拭いたりします。
ラジエターを単体にして、水道水を少量入れシェイクするとつまりかけた汚れや錆が取れます。
ラジエター内の水路はデリケートなのであんまり水圧をかけると傷みそうですのでなるべく優しく作業しています。
古いエンジンのラジエタの水路は意外と詰まってることが多く、本来の冷却性能が発揮できてないものがあるのですよ。
ちゃんと水が流れてこその高性能ラジエターですよ。
レストアしたVT250FHの冷却水は恐らく35年間換えてない
レストア時に水モノ、油モノは全部交換するのは基本なので、これだけ交換したいのはなんとなく気持ちがよくありません。
ゆえに、水路やラジエタのチェックついでに、この際交換してしまいます。
当倶楽部に来たVT250FHの走行距離はメーターを信じれば17000kmちょっとです。
前のオーナーが 初心者っぽいので オイル交換でさえ、ちゃんとやってたんだかどうか微妙な個体です。
エアクリーナーやブレーキフルードと言った消耗品も換えた形跡はありません。
ブレーキパッドも換えた形跡がありません。
プラグもたぶん新車時のままです。
ということは、
消耗品の中でも格別交換頻度が少ないと思われる冷却水ですので、ほぼ確実に交換されてないことは想像してました。
100円均一の何に使うかわからないバットで冷却水を受けます。
これが使い勝手が良すぎてもう一個買った。
※最近はオイル交換もこれ使ってる。惜しくないのがいい。
ラジエタキャップ開けてみたら、オイルこそ滲んでないものの「真緑。」
古い冷却水の典型ですな。
最近の冷却水の色は緑色でもかなりクリアっぽいですが、昔のはべっとりした真緑とかそんな感じに着色されているものが多かったのです。
冷却水は水なら何でもいいのか?
マイナス40度まで凍らない、というのが売りなごく普通の冷却水をチョイスしました。
それほど高いもんじゃありません。
冷却水は「不凍液。」ともいいまして、真冬に凍らないことが大前提なのです。
エンジン内部で水が氷っちゃうと、マジでエンジンブロックが割れます。
※真冬に水道管が凍って割れるみたいなもんです。
基本的にはただの水ですが、凍らないような添加物がたくさん入っているのです。
これが実は結構な毒だったりします。
ゆえに、
冷却水は下水に流してはいけません。
ガソリンスタンドやカーショップに相談して正しく廃棄しましょう。
※決しておススメできませんが当倶楽部では除草剤っぽく使っています。
ちなみに・・
市販の安い冷却水より水道水の方が冷却能力だけ見れば優れてるらしいですよ。
ゆえに、
真夏をはじめ、水が凍らない季節であればラジエター液が減ってたら暫定的に水道水を入れておけばいいのです。
※そのまま冬を迎えるとエンジン壊れますが。
まあそれ以上に冷却性能が優れるレース用の冷却水も存在しますが、クッソ高いのでワタクシは使ったことないです。
前述の先輩が濾して使ってたのはコレ。
※レース仕様のDUCTIでしたが、安い冷却水より明らかに下がると言っていました。
色もクリアーイエローとか見たことない色だったりしますので、自慢できるかもしれませんな。
※ふつう見えないけど。
冷却性能が追い付いていない車やバイクもあるので、その場合は高性能な冷却水を使ってみる価値はあるようです。
等に高価はありそうですな。
その前に、ラジエターと水路を清掃することをおススメします。
冷却水のドレンボルトが複数あるエンジンもある
まあ大体想像は出来ていたのですが。
当倶楽部でレストアしたVT250FHですが、製造された35年以上前からおそらく一度も冷却水を交換されていません。
冷却水はドレンボルトという水路の最下部にあるボルトを緩めて、ラジエタキャップを緩めると排出できるようになっています。
※旧miniはラジエタの下部ホースを外せ、ということでしたが。
冷却水を抜くのは割と簡単なのです。
でも一応マニュアルを参照します。
マニュアルによると、VT250系のエンジンにはドレンボルトが二か所あるようですな。
の二か所ですがそんなの初めて見た♪
※エキマニの裏のドレンボルトはレンチが入りずらいので大変です。
ウォーターポンプカバーのところ。
この位置はスタンダードですな。
ここからもそれなりに、抜けましたな。
35年間ノーメンテと思われるエンジン内部の水路は相当汚いだろうと思ってたのですが、
冷却水を排出後、ラジエターにつながるホースを外してみたら内部が意外と綺麗でした。
※酷い個体はラジエタキャップ裏にもべっとり水垢が付いてたりしますのでその時点で全バラシ決定なのですが。
とりあえず、
面倒くさいので 35年物と思われる冷却水だけを交換することにしました。
排出された冷却水にも錆は見られません。
意外と当たりなのかもしれませんな、このエンジンは。
※どこまでやるかという線引きがレストア作業時には次がら次へと出てきますな。これが面白いのですが。
メインの水路の他、
シート下にきっちり格納されているリザーバータンクを取り外して洗浄しました。
冷却水が抜けきったら再度ドレンボルトを締めて、マニュアルに従い、冷却水を入れます。
ラジエターにはいきなり全量入りませんが、これでいいのです。
ラジエターの口ギリギリまで冷却水を入れ、
ラジエターキャップを開けたままエンジンを起動します。
アイドリングを続けるとエンジン内部のエアがボコツと抜けるので減った分また足します。
※アクセル開けるとラジエタキャップから見える水位が変化します。ウォーターポンプが動いている証拠です。
冷却水はぎりぎりいっぱいまで入れたいですな。
本来はサーモスタットが作動するまでエンジンをあっためるのですが、
適当な頃合いでラジエターの口いっぱいまで冷却水を見たして、こぼれるの覚悟でキャプを締めます。
これで冷却水の交換は完了です。
近いうちに軽く走って、水量を再度チェックするくらいのデリカシーは欲しいですな。
冷却水の多さ=冷却能力の高さ。
です。
冷却水不足でオーバーヒートなんてのは情けないですし。
まとめ
10年もすれば一度くらいは冷却水を交換してあげてもいいのではないかと思いますよ。
どんなに量が減って無くても質が変質していなくても、です。
VT250FHはマニュアルによるとフロントカウルは外さないのですな。
フロントカウルを外したほうがラジエタキャップのロックネジを外すのが楽ですが、まあそいうもんなのでしょう。
※マニュアルによれば、フロントフォークを抜く際もフロントカウルは外さないしね。
それでも、
と言った冷却水を抜くための付随的な作業は面倒くさかったです。
当倶楽部のバイクで水冷エンジン搭載車はDT200WRとKDX125SR、KTM125EXCという2stオフ車軍団です。
カウルとか適当なので冷却水を抜くための不随作業はほとんどありません。
※改めて「カウル付きのオンロードバイクは大変だな。」と思いました。
ともあれ。
ようやく35年前の冷却水を交換したのでスッキリしました。
まあちゃんと冷却してたので冷却性能的には問題なかったのですが、気持ちの問題ということです。
これで、
VT250FHに搭載されていた水モノ、油モノはリアサスのダンパーオイル以外全部入れ替えたことになります。
※リアサスは現時点では抜けてないですが、純正品が入手不可能なので他車から流用する予定です♪
また一歩当時の性能に近づいた当倶楽部のVT250FH。
もう十分な気もしますが できるだけ当時の性能を当時の流行りのスタイルで復活させてやりたいと思っています。
ちなみに・・
当倶楽部のVT250FHが公道デビューしてから一度も同型車にあったことないです。
※ライバルのRZはよく見る。しかも初期型ばかり。RZ-Rのオムスビテールとかどこ行ったんだ?
VTシリーズの素晴らしい 不人気ぶり レア度の高さよ♪
※休憩中に遠巻きにオヤジがじっと見てることはたまにある。どうよ?いいだろ?と言いたいが我慢だ。
白赤のカラーリングのVT250FHとかたまんない。
筆で描いたようなVTの文字とかたまんない。
まあ35年以上前の250ccがまともに残ってる方がおかしいんですがね。
※車ならネオクラッシックカテゴリーでも古い方に区分されるだろうし。
ともあれ。
4stは250ccのバイクはほんっとに軽くて適当な大きさで取り回しが楽でいいですな♪
※まあ壊れたら部品探しが大変、という悩みはあるとしても。
古くて人気のない250ccクラスのバイクのレストアってブームにならんのかね?
レア指数の高いバイクはたくさんあるので お金のない 大人のいい趣味になると思うんですが。