フォークのオーバーホールをしても全く解消しない。
というわけで、いろいろ原因を探っています。
今回はフォークスタビライザーを入れてみました。
さてどうなるか。
当記事の目次
段差を超えるとステム付近に衝撃が来る
音だけでなく、しっかりと手ごたえ付きで。
走行しているときには全然問題ないのですが、路面の凹凸を乗り越える際にステム周りに衝撃が来ます。
何か緩んでいるのかと思って各部を確認したのですが特にそんなことはありませんでした。
なんだこれは?
とりあえず、
フォークのオーバーホールをしてみたのですが特に変化は感じられず。
※0.5mmくらいのガタはあるとはいえ、たぶんこれくらいは許容範囲だと思うし。
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これを何とか 出来れば安価に 解消したいのです。
原因が特定できないので思いつくことを片っ端からやります。
こういう場合、
お金がかからない手法からつぶしていくのが当倶楽部流です。
思い込んじゃうと高価なパーツを買いがちですが、それが間違ってると精神的なダメージがデカい。
その後、安価なパーツの交換で直ったりすると膝から崩れ落ちる勢いです。
原因特定に失敗したとしてもノウハウが蓄積されれば問題ないのですよ。
そういう経験を何度もしてきたので「安い方から手をつける。」という流れになっています。
なんとなく左側のフォークが原因の様な気がしてきた
衝撃解消にはならなかったものの、せめて左右のどちらに原因があるのか、もしくはフォークが原因ではないのかをはっきりさせたい。
ということで。
そういう時は体力に任せたフロントフォークのストローク祭りです。
ブレーキをかけたまま、ハンドルを押さえてサスペンションをストロークさせまくって原因を探します。
何十回もやると汗かくくらい大変な作業です。
ちゃんと整備したはずなんですが。
たまたま遊びに来てた 金持ちオフ車ばかり乗り継いでる変態の K君に立ち会ってもらい、
フロントフォークをストロークさせたときに何か変化があるかをチェックしてもらいます。
※自分のオフ車は100万円以上するとか生意気なのだ。
ワタクシはハンドルつかんで車体をゆすってるのでわかりづらいのですわ。
※ガソリンがタンク内でチャプチャプ言ってるから余計。
K君が言うには、
「左のフロントフォークがちょっと音出てる感じ。」
とのこと。
言われてみれば、段差を超えた時の衝撃は左側から発生しているような気もしてきた。
でもフォークのオーバーホールした際、0.5mm程度のガタがあったのは右側だったような。
※そんな厳密なこと言ったらZ1-Rなんてすごい適当だし、Z750D1なんて10年くらいフォーク分解して無いしな。
まあ、いい。
片側が上手く動いていないとするなら、力技で左右のフォークの動きを均一化すればよろしい。
フォ論とフォークが片一方ずつ動くからいけないのであって、左右同時に縮んで左右同時に伸びるようにすればいいだけです。
大人を舐めんなよ。
ということで、
左右のフォークを固定してフロントフォークの動きを均一化するという狙いで、
「スタビライザー。」を突っ込むことにしたわけです。
ちなみに・・
本来、スタビライザーというのは安定化装置とも言われます。
フロントフォークスタビライザーの場合、
というようなことを防ぐための装置です。
簡単に言うと、
左右のフロントフォークをなるべくステムやホイールのシャフトから遠い位置で連結させるだけの代物です。
当時の小僧どもはこういう効果をろくに分かってないのにオシャレアイテムとして付けてたような気がします。
※DA〇TONA製とかよく見かけました。
VT250FHには、オマケ程度に純正のスタビライザーがついています。
フェンダー固定金具も兼ねていますが、なんとなくスタビライザーの性格を持たせているような気がします。
※ないよりマシ、レベルですけど。
いい写真がなかった。
フェンダーの上、フォークの間にある鉄板がソレ。
割と最近のバイクはフロントフォークの剛性が高いのか、純正でスタビライザーをつけなくなりつつありますね。
でもね。
純正のフェンダーが樹脂だけで出来てるバイクあるでしょ?
この手の車種の中にはフェンダーが割れがちな車種が存在します。
これは、
フロントフォークがよじれることで、固定されているフェンダーもよじれて割れるということです。
こういうバイクにスタビライザーをつけてフロントフォークのよじれを防止するとフェンダーが割れ無くなったりします。
設計ミスというか、コストダウンというか・・見てて悲しくなりますな。
今書いてて思ったのですが、
VT250FHの純正スタビライザーと思ってたものは、もしかすると「ただのフェンダー割れ防止機構。」なのかもしれませんな。
※もしくは単純にフェンダーをフォークに固定するための金具。
スタビライザーで左右のフォークの動きを均等化する狙い
どうせ中古品なので歪んでいる可能性もあるし。
驚いたことに今ではハイクオリティのアルミで旧車にあうスタビが売ってたりします。
しかも安い。
ネットってすごいよね。
こういうもんまで家にいても手にはいるのです。
しかも、数千円という安さ。
割と色んな車種に対応しています。
結構80年代のバイクにも対応しているようです。
気になった人はこのリンクから調べてみるといいよ。
届いたスタビライザーはこちら。
値段の割に出来がいいのでびっくりした。
「安いなりに適当な作りでも左右のフォークが連結されればそれで良し。」
と思っていましたが5ピース構成で おまけ程度の インナーフォークガードまで付いてます。
※インナーフォークガードは歪んでましたがそれは愛嬌。ちょっと矯正して使うことにします。
5ピース構造なので 頭使わないと上手くつないため 取り付けには多少コツが要りますが、ちゃんと固定できました。
「精度はどんなもんかいな?」と思っていましたがこれも杞憂でして。
当たり前ですが シッカリ隙間なく左右のアウターフォーク同士を固定できています。
というわけで、
スタビライザーを構成する各ボルトをネジロック剤で固定する前に試走して見ます。
ちなみに・・
バイクの話ではありませんが、いわゆる狼世代 (漫画「サーキットの狼。」に洗脳された人達) は洗脳度合い強いですな。
当倶楽部のロータスヨーロッパを見ると、
「スタビライザー大丈夫?」
と良く聞かれます。
ものすごい良く聞かれます。
これは劇中で主人公のロータスヨーロッパが「レース中にスタビライザーを破損してまともに走らなくなった。」という描写に由来するようです。
ワタクシは 絵がヘタ過ぎて生理的に受け付けないため まともにサーキットの狼を読んでないので、
詳しいことは知らないのですが、あまりにも人から言われるので「そういうもんだな。」と思うようになりました。
※確かにロータスヨーロッパのスタビライザーは車体の下に張り出していて、脆そうな鉄パイプ製なのですが、車高落としたりしなければ割と大丈夫です♪
すんごい暇ができたら一度くらいは 実物を知っているため半笑いで 原作をじっくり読んでみたい気もします。
結果はダメだったが変化はあった
「おお!もしかして良くなったのでは?」
と思ったのは最初の数秒でした。
今までステムの左側から発生してた ように思える 衝撃が、左右均等にステム周り全体に出るようになった感じはあります。
そして、
その衝撃は今までより気持ち少なくなったように感じます。
※あくまでもワタクシの感じです。こういうのは文章や言葉では表現しづらいな。
もしかして衝撃が左右に分散されたからかしら?
こういう状態で試走してきました。
推察するに、
そして、
ということなのでしょう。
ワタクシとしてはもっと改善してもらいたかったのですが仕方ありません。
結果は結果です。
ちなみに・・
こういう新たなアフターパーツをつけると「プラシーボ効果で良くなった気がする。」のですよ。
お金をかけたから良くなってるはずだ、というのはただの思い込みですよ。
でも「自分をだませるのは自分だけ。」という格言があるように、気のせいであることが非常に多いのです。
トラブルシュートの際は「このパーツでは効果がない。」という冷静に切り分けが必要です。
人生には いちいちお金をかけた分の効果を得られないからと言って クヨクヨしている暇はないのです。
駄目なら原因と思われる次の手法で解決に臨めばいいだけです。
「この手法はダメだった。」
という経験を得るための勉強だと思えば安いもんです。
ちょっとかっこいいので効果があるに違いない!と思いたいのもわかります。
当記事には関係ないですが、
「高価なパーツを組んだから性能が上がってるはずだ。」というのもプラシーボ効果です。
社外品でメーカー純正を超えることはなかなか難しいのはもちろん、大幅に性能ダウンしている場合もあるのです。
※使い勝手の悪さは間違いなく性能ダウンです。
「レース用のサスやキャブ、マフラーを組んでも、公道でのツーリングでは使いづらい。」
こういうのは典型的な性能ダウンです。
誰しも一度は通る道ではありますが、
「派手なカスタムマシンより純正のままの方が扱いやすくて速い。」
なんてことは普通にあるのですよ。
根拠と理屈の無い無駄な改造に何一つメリットはありません。
※まあそれも面白いんですが、売る時泣くよ。
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まとめ
期待外れでしたが、数千円の出費でいい勉強になりました。
スタビライザーを装着することで路面からの衝撃は確実に何割か減った感じです。
「衝撃の分散化。」「衝撃の緩衝化。」という意味では効果があったと思っています。
とはいえ、
ワタクシが求めているのは、ツーリング中に気にせず路面の凹凸に突っ込んでいける安心感なのです。
当倶楽部のVT250FHは 見た目が世の中にイマイチ受けが悪いことを除けば この問題以外はオンロードツーリングマシンとしてほぼパーフェクトなので、逆に気になるのですよ。
今回は、
「スタビライザーで左右のバランスを取ってやれば衝撃を緩衝できるかも!という作戦はさほど効果がなかった。」
という結果になったわけです。
お金もかけて結果が伴わないと たいして期待してなかったにもかかわらず 激しくくよくよしたかったりしますが、気分転換も必要なのです。
こういう時は飯食いに行くと、気持ちを落ち着かせる効果があります♪
マジで。
今一つ原因が特定できないというのも気になるのですが、
次に考えられる原因として「ステアリング周りのベアリング全交換。」となります。
ステムベアリングの交換なんてのはやることは簡単なんですが作業は面倒です。
センスタが付いてるので助かるのですが、この手のバイクの場合はカウルが作業の邪魔になるなのです。
※しかも、カウルが小さいのでステアリング周りのごちゃごちゃっぷりが凄いし。
さらに、
この時代のバイクっぽく、ボールベアリングをグリスに埋め込んで固定した状態でステムを取り付けるという面倒くさい仕様です。
※テーパーローラーベアリングとは言わないまでも、せめて全部のボールが樹脂で連結されているユニット式がいいな。
まあ、いい。
原因と思われることを一個一個つぶしていけばいいだけの話です。
大人を舐めんなよ。
ちなみに・・
ステアリングステムベアリングの異常は、今のところないように思えるのです。
というのも、
フォークを外した際にチェックしましたがステム自体にガタはないし、動きも引っ掛かりなどなくスムーズです。
なので、
後回しにしてきたというか対象から外していたというか。
※今までステムベアリングに異常があったバイクはもっと顕著にガタがあったり、動きに引っかかりがあって明らかに動きが不自然でしたし。
レストアの際にステム周りを分解しているわけではないので、
古いグリスの撤去と新しいグリスの塗布だけでも分解する価値はあるとは思いますが。
とはいえ、
フォークのオーバーホールした際のスライドメタル交換をケチったために二度作業になったという経験を踏まえて、
この際一気に交換できるパーツは交換してしまおうという考えです。
※幸いにも すんごい高いけど 純正パーツがまだ出るのが凄い。たぶんいろんな車種で同じパーツを使ってるんだと思います。
既にパーツは発注しました。
※これもネットで出来る。便利な世の中だわ。
ああ、そういえばステアリングステムのでかいナットは30mmだわ。
そんなソケットないわ。
これも買わねばなりませんのでネットで発注しました。
※発注後に気が付いたのですが、ロータスヨーロッパのステアリングを固定するソケットが30mmでした。トランクの工具入れに入れたまま忘れてたわ。
デカいソケットって、割とその場所にしか使えない特殊工具だったりするんですよねえ。
そんな訳でまた工具も増えることになるのでした。
当倶楽部には応用の効かないでかいソケットレンチがたくさんあります♪
しかも今回ダブった(´;ω;`)
この手の工具は貸せますので、貢物を持ってくるように。
※K君、毎回手ぶらで来んじゃねえ。そういやだいぶ前、クマ肉大量に貰ったっけか(笑)