ただし、
カプラー部が漏電などの熱による変形をしてたりします。
こうなると電装トラブルの原因になりかねません。
全部新品に交換しちゃえばいいんですが意外と部品は流通してません。
ならばどうする?
と言う記事です。
古いバイクのカプラーは熱で変形することがある
原因は、メインハーネスとメインスイッチの接続部のカプラでした。
※コネクタと言う言い方もあるのですが当記事では「カプラー。」で統一します。
最近、
当倶楽部のZ1-Rのドラレコが再起動しまくる件を調査してたら、メーターライト回りの電圧が妙に低いのが気になったわけです。
こんな記事もあります▼
バッテリーは新品に交換したばかりで電圧はばっちり12V以上確実に出てるのに、メーターランプの電圧は11V前後と約2Vのドロップ。
これはどこかに原因があるはず・・。
バイク丸ごと燃えたりしたらシャレになりません。
とハーネスをたどった結果、
割とあっさりと熱で変形したカプラーにたどり着きました。
「こりゃ、電圧ドロップどころかハーネス燃えても仕方ないわ。」
何せカプラが熱で変形して外せない。
無理やり、ラヂオペンチでこじって外しました。
Z1-Rの電装
純正のZ1-Rの電装はビキニカウル内で自由な感じに配線されています。
ビキニカウル内は電装むき出しです。
ですが、
ビキニカウル本体とインナーカウル(と言うかメーターケース?)で覆われているので見えません。
今どきのビキニカウル装着バイクはノンカウルにビキニカウルを後付けする形なので、この辺はきっちり作られています。
こういう点でも、
「Z1-Rはビキニカウルありき。」
のデザインです。
KAWASAKIはZ1-Rのビキニカウルを外して運用する人のことなんか一切考えていません。
何でもかんでも過渡期なKAWASAKIの実験機ですからねえ。
ちなみに・・
当倶楽部のZ1-Rはいつノンカウルにしてもいいように、ハーネスの結線部はライトケース内に収めていました。
などなど結構みっちり入っています。
こだわりがあったんですがねえ・・。
もはや、ノンカウル仕様にすることは無いと思うからなぁ。
全部ライトケース内に収めているので、ライトケース内はハーネスや端子の接続部が充満しています。
なので、
一度、ライトを外すと再度納めるのが結構大変だったりもします。
※でも電装をいじるには必ずライトユニットを外さなきゃいけない仕様です。
Z1系バイクのカプラーの溶けやすい箇所
大雨の中走ったりすると漏電するのも頷けます。
溶けていたカプラはメインハーネスからメインスイッチに接続する4極のものです。
のラインが接続しています。
コレだけこげた形跡があると、そりゃ電圧もドロップするでしょうよ。
結構こういう状態のバイクはあると思う。
カプラーを溶かした主な熱源はバッテリーから直で常時12Vかかってる茶色の配線です。
何らかの漏電により加熱したと思われます。
※雨水・・かなぁ。防水カプラーに変えればいいんですがねえ・・。
Z1系のバイクに乗る人は電装を追加する際は、この茶色の少し太めのラインがキーになります。
超重要ですので覚えておきましょう。
※テストに出ます。
ちなみに・・
当倶楽部のZ1-Rのハーネスは、シンプルなZ1のメインハーネスに交換してあります。
※Z1のヒューズ(ガラス管の20A)は一本と言う 男らしい シンプル仕様です。
Z1系バイクはカプラだけでなく、このヒューズホルダ周辺も良く溶けますな。
※Z1純正のヒューズホルダは「どうやっても雨水が入り込む仕様。」です。
なので、
当倶楽部のZ1-Rは防水ヒューズホルダに変更してあります。
出先でヒューズが切れても「汎用的なマイクロヒューズが使えるように。」です。
もちろん、ツーリング時にはヒューズは持参していますが、出先でヒューズが飛んだら原因究明時にヒューズは数本飛ばすのは普通です。
※ガラス管ヒューズは持ち運びが不便&いざという時に入手しづらいのです。
今はもっと配線綺麗に取り廻してあります。
配線整理過渡期の画像しかないや。
Z1-R純正やZ750D1のヒューズホルダは3系統に進化していますが、これも良く溶けてます♪
※心配になった人は確認してみるといいですよ。電極とホルダが溶けて融着してる個体も多いです。
溶けて変形したカプラはどうする?
溶けたカプラを再利用する気にはなりません。
どうせまた雨天ツーリングでもしたら漏電するに決まっています。
※下手すりゃ燃えます。
カプラーは間違いなく接続できるので非常に便利な反面、
のですよ。
なので、
今回はハーネスをカプラー前後でぶった切り、
「平端子接続方式。」
に変更しました。
焦げたカプラーより100倍マシです。
平端子はネットでまとめ買い
古い車やバイクの整備をしているとどうしてもギボシや平端子が必要になります。
※目で配線を追えるのが古い車のいいところです。
ギボシや平端子はホームセンターなどでも小分けにしたものを扱ってるので買いやすいのですが実はかなり割高です。
どうせなら、
「100個単位で買ってしまえ!」
ホームセンターで買うのがバカらしくなるほど超割安です。
※端子カバーもセットになってる奴がいいです。
この際、
ワタクシはなるべく金色のやつを選ぶようにしています。
※少しでも導通が良さそうな奴を選ぶ。
規格は数種類あるのでお好みで。
ギボシは小さい雄型と大きい雌型を組み合わせると軽く抜けちゃうので注意が必要です。
ホームセンターで小分けなのを買うと数十倍高い。
ワタクシは、ロータスヨーロッパの電装を全部作りなおした際、100個入りの平端子を購入したのですが、既に在庫がない状態でございます。
100箇所近く、平端子化したわけですな。
※ヒューズボックスを16系統にした時点で64個も使ったわけだな。
困ったことにヒューズボックスの位置を変更したくなってきたワタクシがいる。
また100個入りを買うかな・・。
またなんかゼロから直すことあるのかなぁ、ワタクシ。
※すでに乗り物の置き場はない。
作業は完了です。
接続部はライトカバー内に収めるとスッキリしていいのですが、無理やり押し込んで接続部が緩んで漏電するのもバカらしい。
※よくある。
しばらくはライトカバーの中に入れずに、外で平端子同士を結線して様子見です。
※なんかあった時に少しでも簡単に対応できるように。
ちなみに・・
配線をいじる前にはバッテリーを外しましょう♪
バッテリー自体を車体から外さなくてもいいので端子は外しましょう。
電装いじりの基本なんですが意外とみんないい度胸ですな。
特に、12Vの常時電源を触る場合は絶対です。
ちょっと車体に触れるだけでスパークしてメインのヒューズ飛びます♪
※今回油断して一個ヒューズ飛ばしました(;^_^A
カプラーから電極を抜く裏技的方法
大昔、旧miniの電装を何とかしようとして各種カプラー類を集めまくった経緯があります。
今回はカプラーを使っての補修はしませんでしたが、
古い外車の場合、カプラーを全部交換するのは電気トラブルを回避するのに非常に有効な手段とされています。
「カプラ自体の品質がダメ。」
という信じられんような品質なものが多いのですよ、古い外車。
※英国車の電装はほんっとにダメダメ。工作レベルは頭の悪い中学生並み。
この焦げ方を考えると、防水以外のカプラーは使いたくないな。
80年代位まで「何処の国製の車でもカプラがダメ。」と言うことは珍しくないのです。
※溶けるわ、燃えるわ、断線するわ。
古い英国車はスイッチ類は のきなみ ダメですが(笑)
車やバイクに使うならカプラーは防水がいい。
カプラから電極を抜く
カプラに電極を差し込むと取れないように爪が起きます。
一旦、電極をカプラにはめ込んじゃうとなかなか取れません。
※よくやる。1日3回くらいやると人生どうでもよくなるくらい落ち込むのです。
この爪がコツがわからないと押せないので電極がカプラーから取れないのよ。
ワタクシは、カプラから電極を抜くのに「ワイパーの鉄芯。」を使っておりました。
※ワイパーには平たく細い鉄の芯が入っています。
これを、細く薄く加工したものを使っておりました。
※でも良く無くす。探す時間が無駄なので探さずにまた作る。。
最近、いろいろ面倒をかけているN君から聞いたのですが、
「カプラーの電極を抜くのに革細工ようの針を使うといい。」
と聞きました♪
確かに、
※そうなると洩れなく廃棄
「なるほど♪」
今後、針供養待ちの革細工用の針は、廃棄せずに新品カプラーケースに入れておくようにします。
バイクや車趣味なら冬に革細工はおススメ!
すごく個人的な業務連絡
KERKERのサイレンサ、錆が酷いので対応よろしく頼む。
マジでよろしく頼む。
いつ持ち込んだらいいのか相談したい。
まとめ
あの小さい防水機能のない4極のカプラーで12Vの常時電源を取るのはちょっと危ない気もしています。
実際溶けてたわけですし。
※電極同士の物理的距離がある大きなカプラーを使うならまだいいのかもしれませんが、ライトケース内に収める都合上、仕方ないのかもしれません。
メインハーネス側のカプラーはライトケースに収めるには結構長さがギリギリです。
カプラーを切除した分、ハーネス自体の長さも短くなるわけで。
一瞬、
「この際、ハーネス延長するか?」
とか思いましたがその部分が悪さする可能性も捨てきれませんので、平端子化で正解だと思っています。
ステアリングを切った時に突っ張らないように、平端子で接続する部分はライトケース外に出しました。
早速、120kmほど山の中を走り回りましたが全く問題はありませんでした。
道の駅「あおき」でコンパラソフトというなんだかわからないけれど、すっぱ美味しいソフトクリームを食べてきました。
長野の山の中はバイクで走ると楽しすぎてあっという間に100kmくらい走れる♪
※青木峠は相変わらず酷道ですな。国道なくせに。
嫁に一口貰った。
なんだか得体は知れないが旨い。
行くたびに施設が増える気がする道の駅「あおき」
ちなみに・・
ギボシ加工や平端子加工は数をこなすほど上手くなります。
「電工ペンチを使え!」
と言われそうですが、そんなの出先で持ってることは稀です。
なので。
ラヂオペンチでバンバン端子作業できるようになっておいたほうが良いです。
ラヂオペンチは手にしっくりくるいいものを持っておくことを強くおススメします。
やすもんは所詮安物です。
※とはいえ、2000円位で結構いいのが買えます。
使い慣れておくことです。
そして、
ツーリングには必ず携帯しましょう。
※たまにグリスアップしないと錆びますが。
ワタクシが使ってるのがまさにコレ。
配線加工ができる奴で、握り部がスプリングリターンができる奴。
意外とないのよ。