早かれ遅かれ、そういう時代が来るとは思っていたのですが寂しいのは確かです。
かつては、4気筒車しか売ってないみたいな世の中だったんですが。
これも不景気ということなんですかね。
現在の4気筒は大型車ばかり
※CB400SFやZX-25Rは本当に貴重な存在です。
これが時代が逆行してるように思えます。
ところが、
「CB400SFもいよいよ製造中止になるらしい。」
HONDAの良心というか、エンジン屋HONDAがいよいよ白旗上げたか。
CB400SFに限らず、CB1100も製造中止だしね。
CB400SFが製造終了になると転売ヤーが群がるのは目に見えていますな。
ワタクシは、何となく丸っこい初期型のデザインが好きでした。
ただし、
CB400SFは新車価格が100万円前後なので貧乏人には簡単には群がれませんが。
いつだって、お金のある所にしか富は回ってこない仕組みになっているのです。
※でも、転売するったって定価より高く400ccを買う奴はどれくらいいるのかね?
こうなると250ccクラスに唯一ZX-25Rがあるとはいえ、4気筒エンジン搭載車のラインナップは大型に限られてきます。
これは、時代を逆行してるように思えます。
4気筒の始祖的なZ1やCB750fourが主流だった時代、中型バイクでは4気筒車はいませんでしたな。
4気筒エンジン搭載車は、大型バイクだけの特権だった時代があったんです。
それくらい4気筒のバイクってのは贅沢なものなんですよ。
※ちょっと遅れてCB400fourやCB350Fourが出ましたが。
現在は歴史的に逆行しているように思えます。
つまり、
■昔
750cc → 400cc → 250cc
という風に4気筒モデルは発展してきたわけです。
■今
250cc絶滅 → 400cc絶滅 → 600cc以上で何とか生き残ってる。
という感じではないかと。
※ZX-25Rはその中で新開発エンジン搭載の貴重なモデルです。
それくらい4気筒モデルが少なくなり、中間排気量には2気筒、単気筒のバイクばかりになってるのが現状です。
※ワタクシ的には、フルカウルの中型車が2気筒や単気筒の排気音ってのはちょっと違和感があるんですよねえ。
4気筒モデルしか売られてないみたいな時代もあったんですが既に数十年前かと思うと、
「もう若くねえ。」
とじっと手を見たりしますな。
ちなみに・・
バイクは400cc以下の中間排気量であれば、4気筒よりも2気筒の方が有利な面は多いです。
などなどが考えられます。
当時、HONDAはこういう点を美徳として「2気筒の方が速いよ。」といってHAWKシリーズにこだわったんでしょうねえ。
当時は乗ってるだけで笑われるほど超不人気でしたが。
ワタクシとしては、あのだっさい2気筒のCB、HAWKシリーズが今ブームになってるのが全く信じられないのですよ。
※当時はタンク形状から「ヤカン。」と呼ばれていました。今は「バブ。」と言うの?排気音から?(笑)
KAWASAKIのZ400FXが販売されて、
当時は中免しか取れないライダーが多く、ほぼ全員が4気筒エンジン搭載車に酔いしれたのでした。
重かったですが。
無個性で贅沢な並列4気筒エンジン
一見乗りづらそううな印象を受けますが、実はウルトラスムーズで乗りやすいのです。
ただし、個性があるかと言えば微妙だったりします。
大型車から派生してきた中型車の4気筒エンジン搭載車ですが、あっという間に400ccを席巻し、その勢いで250ccまで一気に広がっていきいます。
街中で走ってる中型以上のバイクのほとんどが4気筒という贅沢な時代が本当に有ったのです。
※その中で、VT250Fシリーズや、GPX250Rなどが2気筒で頑張っていたのも確かですが少数派でした。
400ccの4気筒化
Z1の時代から数年後、KAWASAKIが出したZ400FXを皮切りに各メーカーが400ccで4気筒代合戦を繰り広げます。
※ワタクシ達の一世代から二世代上ですな。
結局、
2気筒でいいと言い張ってたHONDAがCBX400Fで 後だしじゃんけんで 全部持ってったという歴史があります。
まさにこの時代は400cc4気筒が最も熱かった時期。
※漫画:「二人鷹。」で主人公がCBX400Fで4時間耐久に出たんだよね。
その後は400ccの4st4気筒が進化しまくっていきます。
※漫画:「バリバリ伝説。」ではGSX-Rで4時間耐久に出ていますな。
最終的には、ほぼF3レーサーみたいな400cc4気筒のレプリカバイクに進化します。
※SPモデルなんかは既に公道で使えるしろもんではないです。
街中で超乗りづらい。
今まで乗ったバイクで一、二を争う乗りづらさ。
渋滞したら気が狂いそうです。
高性能で高価なパーツ満載でも、街では乗りずらく車両価格も高価でした。
が、
貧乏ライダーにはそんな最新型の車検があるバイクは買えるわけもないのでした。
レプリカ時代の末期には「限定解除。」が「大型免許。」として教習所で取れるようになるため、400cc市場は一気に縮小していきます。
250ccの4気筒化
SUZUKIのGS250FWあたりが始祖ですかね。
初めの頃の250cc4気筒は
「エンジンは回るけれど加速しない。」
とか言われていました。
友人のKちゃんが先輩から3万円で売ってもらって乗ってた。
ところが、
YAMAHAのFZ250フェーザーくらいから流れが変わります。
ジェットフィール!とか言われてた。
ちょっと女の子っぽいデザインだと思ったけど、今見ると何にも似てなくてカッコいい。
※仲間内では「ロケット鉛筆。」と呼ばれていました。
250cc4気筒は回転数で馬力を稼ぐタイプのショートストローク型エンジンを搭載してましたな。
メーカーの馬力の自主規制もあって差別化を図るために高回転合戦してた感じでした。
レブリミットが1万回転はもう普通で最終的には2万回転近く回ってた記憶があります。
が、
貧乏ライダーにはそんな最新型のバイクは買えるわけもないのでした。
4気筒エンジン搭載の400ccや250ccのエンジンは高回転型になればなるほどストロークが短く低速トルクが犠牲になるわけで。
排気量が小さい多気筒エンジンは、エンジン音や回転数の割に加速しない、というのも事実です。
ただし、
極低速でトルクがないということは、変にぎくしゃくせずにスムーズに扱えるということでもあるのです。
急激にエンジンのトルクやパワー特性が変化しないので、個性がないという評価を受けていたんでしょうねえ。
ちなみに・・
250cc4気筒のレプリカ系バイクは女子ライダーに大人気でした。
各社から、ちょっと緩めのレプリカバイクとして250cc4気筒モデルがラインナップされてたのです。
※まあ、KAWASAKIは緩い250cc4気筒車はないのですが。ZXR250はとんがったモデルだったし。
いずれも女性ライダーに大人気でした。
同排気量でも各社の2stモデルは、過激なセッティングだったのに対し、ちょっと緩いセッティングがされていたようです。
ブレーキのマスターシリンダなどは外形は同じように見えても「握りゴケしないような調整。」がされていると言われていました。
CBR以外は、400ccレプリカと同様に末期はかなりとんがった街で乗りづらい仕様に進化したのですが。
中型排気量の4気筒車はもう出ない?
少なくとも新規でエンジンを作っても回収できる見込みがないなら投資はしないでしょう。
環境性能をはじめとするいろいろな規制や次々に追加される安全基準をクリアするためには費用的に厳しいハズです。
それに、いくら新型だからと言って400ccのバイクに100万円は出せませんよ、普通。
これが現実です。
作れないわけではない
4気筒エンジン搭載車に唯一の希望があるとすれば「ZX-25Rのエンジンを使った派生モデル。」ですかね。
これなら、開発費を押さえて作れそうな気がします。
過去にもレプリカバイクのカウルをはぎ取った「ネイキッド。」スタイルのバイクが多数存在したわけですし。
※悲しいですがいずれも「売れたとは言い難い。」のが残念ですな。
レプリカ→ネイキッドの流れの歴史を考えると、かなり現実味がある噂だと思います。
同じエンジンを使って専用設計の車体に乗せたことで売れたモデルはたくさん存在しますが。
数が売れず、高価格をつけにくい中型排気量車では難しいのが現状ではないかと思われます。
言っておきますがZX-25はほぼ100万円です。
※開発費などを考えたら激安ですが。
ノンカウルモデルを作るとはいえ、10万円も安くなれば御の字ではないですかねえ。
「250ccノンカウルモデルに90万円出せますか?」
微妙な金額ですよねえ。
こう考えると、
今後新たに生み出される中型排気量の4気筒のエンジンの可能性はほぼない感じですなぁ。
今後は大排気量車であっても4気筒エンジンの新規開発は難しいハズですよ。
なにせ、エンジンパーツは2気筒車の倍ですから。
大型のバイクでもコストの面では4気筒車は不利なわけです。
年々厳しくなる環境性能に対応するのも大変なんだろうと思います。
複雑な内燃機を持つ上に、面倒くさい4気筒車です。
ガラパゴス規格の400ccは国内仕様で数が売れないので余計難しいハズですよ。
さらに、
世の中は電動バイクに追い風です。
新規のエンジン開発するなら、とっとと電動バイクを作りたいというのがメーカーの本音ではないかと思うのです。
そんなわけで、
現行モデルですら長らく生き残れる道は限りなく狭いのです。
新型なんか出る方が不思議です。
そんなわけで、
売価が低く、開発費が高く、数が売れそうもない中型バイクの4気筒車はこの後販売されるとは思えないのです。
かつては高性能車の代名詞が4気筒エンジン搭載車だったんですがね。
今後、4気筒エンジン搭載のバイクはほぼ間違いなく緩やかに絶滅していくでしょう。
ちなみに・・
KAWASAKIと提携したBIMOTAあたりが、ZX-25Rのエンジンを使って新型を作るという話はあるかもしれません。
でもねえ。
BIMOTAかぁ。
素晴らしく高価なバイクになるんだろうねえ。
ちょっと考えただけでも、200万円は超えてきそうです。
しかも、
全部オリジナルの専用設計パーツだらけで。
ヒトコケ数十万みたいな。
そう思うと、貧乏人には手が出ませんなぁ。
まとめ
したがって、今あるバイクを大事に乗り続けるしかないですなぁ。
CB400SFの販売終了に伴い、現存する400cc以下の4気筒バイクが高騰しそうな勢いです。
とはいえ、
既に中古車だって太古車に近く、まともに動く現存する個体は限られてます。
転売ヤーが中古車両を買い漁ってプレミアを付け売っても買う人はもういないのです。
こんな記事もあります▼
中古バイクの価格高騰は末期というかもう終わりかけていますよ。
今転売目的でバイクの在庫を抱えている人は売れるうちに売った方がいいと思います。
買う人もバカではないので、買っても維持できそうもないバイクを買う人はいないのです。
マニアにはもう行きわたっちゃいましたので、在庫抱えてる人は売れるうちに売った方がいいですよ。
こんな記事もあります▼
今後プレミアがつきそうな現行バイクはZX-25Rだけですので、買い漁るなら新車のZX-25Rを買い占める方がいいような気がします。
※だからと言って、大量に買い占めたところで250ccのバイクに100万円以上出せる人はそうそういないので、市場規模はそれほど大きくないハズです。
「無くてもいいけれど生活に潤いを与えるモノをいろいろ選択できる。」
ということは本当に贅沢なことなんですね。
ワタクシたち世代は、本当にいい時代を生きたものです。
超幸運♪
今はどっちを向いても、
「日本の勢いがなくなってる。」
「不景気っていやだね。」
「ものつくり日本は終わったな。」
と言われてて勢いなんてないですしねえ。
あ、そうそう。
当時の雑誌では特集として、2st250ccと4st400ccの性能比べとか維持費の比較とかよくやってましたが、
ワタクシ自身の名義では、中型排気量の4st4気筒車に乗ったことはありません。
※4st400ccなんてお金持ちしか買えない代物でした。
ワタクシは中型バイクに乗ってた頃は、2st派でした。
※2stの中古は4stに比べて格段にボロい車体が多く中古が安かったうえ、一応は400ccと張り合える性能があったためです。
今のところ、当倶楽部では中古のCB400SFの初期型を嫁の公道デビュー用として採用したのが最初で最後となっています。
CB400S初期型は何でもできる凄いいいバイクでした♪
※のちに後輩N君が全く同じ色と年式のCB400SFをしばらく運用してまして、ユーザー車検の準備を手伝ったりしましたので思い出深い車種です。
ちなみに・・
噂の域を出ませんが、
「KAWASAKIがZX-4Rの発表か?。」
というトピックスを見つけました。
かなり実現性は低い気がします。
いくらKAWASAKIとはいえ、今更日本のガラパゴス規格である400ccに新設計のエンジンを搭載したモデルを投入するとは思えないです。
ホントに出たらスゲエと思う。
バイクの世界はいつもKAWASAKIが時代を作るよなぁ。
ただし、
一縷の望みとしてかつてと同じ手法で
というのであれば多少いけるかも!と思ったりしますな。
ギリギリまで、
「ZX-25Rだってそんなの噂だけで現実味がない。」
と言われていたのです。
※アジアの某サーキットでテスト走行画像がフォーカスされるまで業界人でさえ信じてませんでした。
いつだってバイク市場を掻きまわしてきたKAWASAKIのことです。
ミドルクラスを盤石にするため、Z650RSとツートップでZX-4Rの登場に期待したいものですな。
正式に発表されれば、
「まさかの未確認生物が今になって発見された!」
みたいな大ニュースになりそうです。
でも実売価格は・・100万円を軽く超えて来るんでしょうねえ。
スケールメリットが得られなそうだし、150万円近くなるかも・・。
150万円と言えばリッタークラス並みの値段なんですよねえ・・。
※でも歴史的意義や たとえインドネシアで作られてるとしても 日本のものつくり魂を考えれば格安ですけども。