ずいぶん前からグローブボックスの痛みが気にはなっていたんです。
それでも見て見ないふりをしてきました。
取り外す勇気がなかったのですよ、ワタクシには。
当記事の目次
グローブボックスが紙でできている車「ロータスヨーロッパ」
コレも軽量化の一環なのかもしれませんが。
だからってグローブボックス自体を【紙】でつくるこたぁないじゃないですか。
ロータスヨーロッパのグローブボックスには蓋すらありません。
グローブボックスと言うのは、大抵どんな車でも助手席の前側ダッシュパネルにある収納スペースのことです。
グローブボックスに蓋がない時点で 内装なんて飾りです的な やる気のなさが伝わってきます。
ロータスヨーロッパのグローブボックスは昔の外国の 粗悪な変な匂いのする 段ボールみたいな厚紙にビニールっぽい塗料を塗っただけの紙製です。
※段ボールを丸めてリベットみたいな奴で止めてボックスにしているという格安方式です(笑)
紙なので超軽い。
ロータスヨーロッパと言う車、ボディがFPPと言うプラスチックでできてる上に、グローブボックスは紙です。
お金のないメーカーで有名な 昔のロータス社ですので高級な内装なんてのは鼻から期待していませんでした。
「コストで素材を選んだな。」
と言う貧乏メーカーの裏側を見た想いでorzです。
※「これが軽量化なんだ!」とロータス信者は 目を輝かせて強がりを 言いますが冷静になれ。ほぼ呪いだ。
ちなみに・・
最近の旧車ブームのせいかロータスヨーロッパですら中古価格は高騰しています。
※最近の中古価格は異常です。
グローブボックス紙なくせに。
サーキットの狼で主人公が乗ってたという以外は どこもかしこも安っぽい車ですので無理して高いお金払ってまで買う車じゃない気もしています。
貧乏人がお金かけずにあれこれ工夫して楽しく乗るのがロータスです。
※速くはないけれどすごく楽しいのは確か。
などと強がらないと、
高額で手に入れた気の毒な オーナーさんの中にはグローブボックスが紙製だという事実を受け入れられない人もいるコトでしょう。
でも、事実です♪
紙のグローブボックスは経年劣化でボロボロになる
多分新車当時から約50年、このパーツは歴代オーナーに受け継がれてきたのでしょうねえ。
50年物と言われれば「結構マシ。」に見えますな。
紙とはいえ、思ってる以上に丈夫です。
それなりに厚紙(って言っても2mmくらい)を使っています。
表面というか見える側にはビニール塗料みたいなものが塗布してあります。
裏面は紙むき出しです。
ロータスヨーロッパの内装には装備を追加できるスペースはほぼありません。
人が乗るのがやっと、ドリンクホルダーを付けるところも悩むくらいです。
※数年悩んだ結果、ドリンクホルダは肘置きの後ろ、バルクヘッド前のルームランプ下に設置しました。
恐らく前のオーナーさんはグローブボックスに何か配線したかったのでしょう。
思いっきり人工的な直径15mm程度の穴が開いています。
それも開けっ放しなので開け口がガビガビしています。
細かい物は入れないでね、という但し書きがあるよな作り。
そして、
グローブボックスをダッシュパネルに固定している「のりしろ。」部分が切れかかっていてすき間だらけです。
※当然ですが「のりしろ。」部も紙です。
ちなみに・・
ロータスヨーロッパのグローブボックスは紙とはいえ、結構強度があるようです。
普段、CDとかサングラスとかティッシュとかお守りとか無造作に突っ込んでいます。
振動多めな車ですがとりあえず、ボックス本体の強度はありそうです。
小学生の時に図画工作で風船に新聞紙を何層にも貼り付けて作った「張り子の牛。」っぽい強度です。
ロータスヨーロッパのグローブボックスの取付はダッシュパネルの裏から木ネジで。
小さな木ネジで。
ダイレクトに。
「のりしろ。」は左右と下の三方のみです。
※上部には「のりしろ。」はありません。
なので三方の複数の木ネジを外せばいいということです。
ところが、
恐らく木ネジの定位置はなく、個体ごとに取り付けてあるネジの本数も位置も違うように思えます。
紙を直接木ネジで貫通させて木製のダッシュパネルに固定している という素人DIYみたいな 作りです。
当倶楽部に所属している個体のグローブボックスは小さいプラスの木ネジで固定されていました。
このネジが「異常に外しづらい。」のです。
無理な体制で
見えるところなら一瞬で外せるような木ネジですが見えない手探り作業は効率が悪いのです。
しかも、
ネジ自体が小さく舐めやすいんですよ。
超イライラすること間違いなしです。
ちなみに・・
古い車は鉄板ビスや木ネジを多用しています。
特に古い英国車は鉄板ビスが大好き。
もう面白いほど多用しています。
※ボルトナットが使われてるとホッとしますわ。
金属パーツ同士の接合にも鉄板ビスなので何度も付けハズシをしたり、錆びたりすると穴が広がってネジが緩むんですよ。
こういう時に「ナッター。」と言う工具が活躍します。
※リベッターでもいいですがこちらは付けハズシ頻度が極めて少ないもの用です。
旧miniのフロントグリルは純正では鉄板ビス固定されています。
しかも、
その裏には配線が走っていますので長い鉄板ビスなんか使うと断線したりショートしたりします。
こういう場合は、「ナッター。」でボルトナットを使えるようにして対処しましょう♪
安いもんですよ、ナッター。
そして、
あんまり外さない個所は「リベッター。」が便利です♪
付け外しする頻度が高いならナッター使ってボルト止めがおススメ
チャンバーのサイレンサー部とかマフラーのエンブレムとか盗まれそうなパーツやほぼ外さないパーツならリベット止めがおススメ
ダッシュパネルを外さないとグローブボックスの取り外しは不可能級
ダッシュパネルの固定自体は簡単なのですが、ダッシュパネル裏は配線がダイレクトに固定されてたりするのでたまったもんじゃありません。
※特に電流計裏にはバッテリーからダイレクトに大電流が入っていますので、バッテリーは外すのが得策です。
タグ付きの配線は全てワタクシの10年にわたる修正の繰り返しによるものだ。
とはいえ、
ダッシュパネルをある程度浮かせた状態にして、手が入る程度のクリアランスを確保せねば作業どころじゃありません。
あれを動かして、これをずらして・・とか始めると、あっという間に時間がかかってしまいます。
※室内がすごく狭いので作業効率が最悪というのもあります。
従って、手に傷が絶えないのですよ。
大体、ダッシュパネルをずらすまでで慣れてないと2時間くらいかかります。
このダッシュパネルを外す作業がスゲエ面倒くさいのでグローブボックスの件にはあんまり深く踏み込みたくなかったのです。
グローブボックスは自作したほうが良いと判断
最初は直して再利用しようと思っていました。
でも、
「純正品は保管しておいて、好きにグローブボックスを自作すればいいんじゃないか?」
と言う考えになりつつあります。
まだ、具体的に動いてないのですが。
一応純正品の採寸はしました。
※純正品は角が丸くなっててきちんとした四角ではないのが適当さを加速させていて採寸も微妙ですが。
多機能グローブボックスに進化する予定・・もあるのだが。
純正のグローブボックスは仕切りもないし、電装の固定箇所もありません。
それに、
「もう少しギリギリまでスペースを使えたらいいな。」
と前々から考えていたので、この辺を改良したグローブボックスを作成する予定です。
例えば、
の機能追加を考えています。
ただし、
「強度的に大丈夫なのか?」
と考え始めるとフレームから作らなきゃならんのではないかと思い始めました。
固定する場所を新設しない限り、木製のダッシュパネルに直付けですし。
グローブボックスの固定方法も検討しなければなりませんがアイデアはありません。
検討事項だらけです。
※でもグローブボックスの内装は得意の革細工で本革張りしようかと思っています。
こういうのこそ、
「冬やる作業。」
なんですがダッシュパネルを外す作業が他にもあったんだよ。
何故かホーンがならなくなったので配線追ってたらいろいろ不具合が見つかりまして。
※ばらすだけばらしたのですが、当倶楽部のある長野では12月になるとガレージでも寒すぎて工具が持てないのですよ。
この作業環境の悪さは特筆もんです。
※センターコンソールを背中に付けて頭を下にして作業してたらちょっと吐血するレベル。
まとめ
いろいろショボいところはありますが、紙製のグローブボックスには参りました(笑)
この状態で2週間放置中。
グローブボックスの仕様が決まらないのですわ。
ただでさえFRPボディは燃えやすいと言われていますが、
紙製の内装があったりすると完全燃焼しちゃいますな。
※難燃性素材なんて絶対使ってない。
それでも。
「面白いからいい。」
のです。
こんな体験、他の車ではまずできないですからねえ♪
※色々整備したり、分解したりしてるとニヤケル場面が多いです。
そろそろ食いもんの画像で胡麻化すのは卒業しようと思うのだがどうか。
現存するこういう整備が素人でも出来る車自体が年々減ってるようだし、ひどい状態の中古車でも強気な値付けされてるようだし。
こういう遊びが出来る車ってどれくらい残ってるんでしょうか。
内燃機関の車趣味は滅びゆくだけなのですかね。
ホントにもったいない。
共通の趣味人が相憐れむくらいしかできることはないんでしょうねえ。