当倶楽部唯一の4枚ドアで車内も意外と広く社会性もある。
でも壊れる時は壊れるのです。
半年前、見事にエンジンブローしました。
廃車?修理?さてワタクシはどういう決断を下したのでしょうか?
当記事の目次
ラパンSSが大破したのはもう半年以上前
ラパンSSがエンジンブローをしました。
くそ暑いなか長野からワタクシの実家のある千葉迄、何回か往復したのがとどめを刺したっぽいです。
走行距離は12万キロ越えたところでした。
「軽自動車は10万キロも乗れば御の字だよ。」
よく言われる言葉です。
12万キロ走ってるとはいえ、まさか自分が乗ってる車がエンジンブローするなんて考えたこともなかったのです。
これくらい走るともう何があってもおかしくないのが軽自動車、と言われています。
その際何も言われてないし。
その際何も言われてないし。
まだまだ走れると思っていました。
2022年の夏は、実家に不幸があって何度も270kmくらい離れた千葉まで往復したのですよ。
※うち関越道+外環道で都合50kmを超える渋滞も経験。オーバーヒートの故障車が何台も出る様な炎天下の日もありました。
ほんとに2022年は関東圏までたくさん往復したものです。
そんな中でも普通に走り切ってくれたのです。
※思い返せば、エンジンルームからチッタチッタ・・という音がするようになってはいました。
その後、通勤中に突然パワーが無くなりエンジンがガラガラ言い始めました。
溶け落ちてた。
ターボ車はノンターボに比べて寿命が短い。
這う這うの体で当倶楽部のガレージまで帰り着きましたが、エンジンはかかるものの力はなくそのままレッカーで知り合いの工房に持ち込まれました。
2022年9月のことです。
この時は単純に普通にエンジンの寿命だと思っていました。
でも、それどころではなかったのです。
ちなみに・・
当倶楽部のラパンSSの個体はワタクシ(というか、嫁の名義です)が初めて買った新車です。
常々「新車を買うのはバカらしい。」と言ってるワタクシですが、
出たばかりのラパンSSに 200kmくらい 試乗させてもらったらほんとにおもしろかったので契約しました。
MT車で4輪駆動でターボ。
ラパンシリーズでは「スポーツ仕様。」となはずのラパンSSでもMT車は割と売れないらしく、
当倶楽部が発注してから製造ラインに入ったので手元に来るまでちょっと時間がかかったりしました。
契約の際は、
「全てのオプションは要らない。」
「オーディオも要らない。」
「下取り車はない。」
とか言ったらディーラーの担当者が慌ててましたな(笑)
※そういう所で値引きとか利益を出そうとしてはいかんよ。
たしか、
トータルで乗りだしまで150万円くらいだったと記憶しています。
※たぶん当時の納品書とか領収書は探せばあるハズです。
今となってはデジタル表示がトリップ&オドメーターくらいで非常にシンプルで好ましいです。
そして、
「エアコンが効く。」
当倶楽部ではフェアレディZ32以来、久々のエアコンが付いてる車の配属となったのです。
ラパンSSはしばらく嫁の通勤者として活躍しておりましたが、
当倶楽部で嫁の通勤車両アバルト595を買うにあたり、旧miniERAターボを手放したワタクシの通勤車両となりました。
車中泊もしたし、スキーにもなんども通ったし、単身赴任先にも連れて行ったし、思い出がたくさんある車なのです。
リビルドエンジンに乗せ換えるだけのつもりが
しかもかなり安い。
というわけで、エンジン載せ替えというオーダーで知り合いの工房に持ち込みました。
保険のレッカーサービスを使ったので無料で♪
エンジンブローしただけなら、エンジンを乗せ換えちゃえばいいのです。
ラパンSSが工房に到着と同時にリビルドエンジンの発注をかけました。
確か16万円位で意外と安いと思いました。
※その代わり、ブローしたエンジンはそのまま下取り、という契約。
すぐに届いたリビルドエンジンはキラキラしてて良い感じでした。
リビルドエンジンってシステム、素晴らしいねえ。
その辺までは割とサクサクと話は進んだのですが、
実際に新しいエンジンがボディに搭載されるのはそれから6カ月先
になるとは夢にも思いませんでした。
というのも、
ものすごい勢いで車体下部が錆びており、これを外科手術のように総板金でしたためです。
予想外の長い工期です。
仕方なく、修理が完了するまでワタクシは四半世紀前の軽トラ(DAIHATSU HIJET)で通勤するということになりました。
※途中で原因不明の電圧の降下がおこり「お前も壊れたか!」と自棄になって買い替え迄検討したのですがやっぱり買い替えませんでした。
こんな記事もあります▼
雪国で15年以上使いまくった軽自動車の鉄板はボロボロ
これがまたシャレにならないレベルで、芋弦式に出てくるのです。
毎回、工房から画像付きで連絡があるたびに「うわ、マジか。」と言ってました。
まず、マフラーがダメっぽい。
※太鼓が腐って穴あきそうだった。振ったらカラカラしてた。ディーラーの点検ではそんなこと言われなかった。
マフラーもダメでした。
過去に一度穴空いて新品交換してるのですが。
そして、ブレーキもダメっぽい。
※ディスクもパッドも割と限界。ディーラーの点検ではそんなこと言われなかった。
などなど。
その度に、ワタクシがパーツの手配をして工房に直接送ってもらいました。
で。
ボディに穴が開きまくりだということも分かってきました。
錆で穴が開くというより、床板欠損くらいのレベルで。
※ディーラーの点検ではそんなこと言われなかった。
バケツ3杯位の錆が取れたそうな。
いやぁ、気が付かないもんだわ。
雪国の人は、たまにフロアカーペットを剥がしてみたほうが良いよ。たぶん穴空いてるから。
傾向として、妙に室内が湿気で曇るようになったら穴が開いてると思ってよいらしいです。
タンクとフロアパネルの間も錆っ錆だったとのこと。
また、ラパンSSは買ってから何度かぶつかったり、ぶつけられたりしています。
その度に泣きながら直してもらったのですが、
板金修理の際に各パネルの水抜き穴がつぶれて確保されてない部分があり、そこから錆が派生していったようです。
まあ普段は見えない箇所なのでワタクシも気が付きませんでしたが。
結局、エンジンルームの隔壁やかなり広範囲の面積の床板を板金で張り替えることになりました。
まあ、雪国で使ってるのである程度は仕方ないとはいえ、ここまで穴が開くとは思ってませんでした。
一層塗装をはがしたらこのざまです。
というか、
軽い車体なので鉄板が薄いのは覚悟してたんですがね。
普段使いするので仕方ありません。
※真冬の未明、塩カル撒いた直後の高速道路走行とかボディには最悪らしいです。
これは歩道です。車道はもっとすごい勢いで撒いています。
ボディの錆対策として出来ることは、
位しかないんですよねえ。
※塩カルってすごいベタベタするんで、軽く水で流すくらいでは取れません。
ともあれ、
職人技である板金作業をガッツりやってもらったので、予想をはるかに超える修理代となりました。
結局、直すのに100万円以上かかった
その間に車検は切れるわ、ザブングルは壊れるわ、アイアンギアは壊れるわで、お金がかかりまくりです。
※↑わからない人は突っ込まなくてよろしい。
多い時は週一、少なくとも2週に一度くらいで工房に顔だして進捗をチェックしてたので、板金作業が多岐にわたってる大変なのは知ってました。
「こりゃ、請求が怖い。」
と思う反面、
「ここまで来たらとことんやってもらおうじゃねえの。」
というワタクシもおりまして。
こちらの予算上限を伝えなかったため、
最終的な請求は車検も含めて110万円を超えました。
途中で内金を現金で2回入れました。
差額分は現金一括で支払いました。
※カードで払えないのが痛かった・・。
150万円で買った車に110万円越えの修理代です♪
毎週のように仕事終わりに工房に顔出して様子を見てた。
廃車にして買い換えるのが普通だと思うのですが、これはこれで良いのです。
※今どき110万円で新車は買えないし、面白い車も手に入らないし。
こういう 大勢から見ればどうなのよ?という 選択をする人生というものもアリなのです。
ちなみに・・
ラパンSSのエンジンブローと前後して当倶楽部の乗り物たちが次々と調子を崩し始めます。
いわゆる「厄年。」という奴です。
どんどん出費がかさむのでした。
工房に顔出すたびにどこか不具合が見つかるのだった。
次第に、ワタクシが自由に遊びに使えるお金が底をつき始めます。
※ いつもお金はないんですが それでもちょっと前は週一くらいで外食するくらい余裕はあった。
そういう時は金策に走るのです。
ガレージにあるいろんな車やバイクのストックパーツの整理と大放出を行いました。
いざという時にお宝系のストックパーツがあるとお金になるのですよ♪
※血は売らなかった。
KTMやYZなど最近出番が減ってるバイクも売ろうかと思いましたが、
2stエンジンは二度と手に入らないなので思いとどまりました。
患部を切り取って、別の車のボンネットを切り出して溶接。
という地味な作業を延々とやってもらいました。
生活でも節約します。
平日の食事代は極限まで減らし、休日は外食せず、何処に行くにもドリンクを自宅から持参しました。
※おかげで自炊激安レシピのレパートリーが増えた♪
おかげで数キロ痩せました♪
ちょっときつくなりかけてたジーパンがまた履けてラッキーなのです。
※服を買う金もないので結果節約になりました。
その他にも極力生活必需品をセーブしての生活です。
幸い、今年の冬は薪に余裕があり、高騰している灯油をかなりセーブできたのが大きかった。
薪ストーブの熱で煮込みつくって数日に分けて食べたりすれば食費を激減できるし。
スキーも今年は我慢しましたし。
進捗は遅くともやってることがやってることなので、仕方なし。
すべて手作業の職人技です。
意外と物を買わずに生きてけるものですなぁ。
※自給自足か?と思いましたが収入がないと税金が払えないのですよ。
約半年の徹底した節制おかげで何とか支払いを済ませることができました。
※ワタクシはかつてもっと究極の貧乏時代「土星貧乏(輪をかけた貧乏。)。」を経験してるので節制生活はそれほど辛くない方です。
貧乏はできるだけ気力も体力もある若いうちに経験しておくことですな。
※年取ってから初めて貧乏を経験すると耐えられないと思う。
まとめ
「復活のシャア。」とは言いませんが当倶楽部に帰ってきたわけですよ、赤い軽自動車が。
久々に乗ると新鮮で楽しいのです。
新生ラパンSSで繰り出すと、超快適です♪
なんとなく新車の匂いもします。
時間はかかったけれど、こういう修理を間近に見れる機会もそうそうないので勉強になったのだ。
知ってたけど久々に乗ると軽くて速い。
キビキビ走るし、室内広い。
軽トラのように食材を買い物しても雨に濡れない。
あと、素晴らしくエンジン音が静かになり、低速トルクが増えた気がします。
そして、燃費が1割くらい上がりました。
リビルドエンジンすげえ。
※ワタクシは引き渡し後、好みの位置でクラッチのつながりの調整をしたくらいです。
ブレーキも新品です。
ロータスのように特別扱いではなく、
アバルトのように力技で加速するでもなく、
街中でもひらひら走る普段使いが楽しい車です。
こういう車は今売ってないです。
余計な電子機器が付いてないのが素晴らしい。
「全ての公道を走る普段使いの車はラパンSSでいいんじゃないの?」
ってくらい気に入っています。
※ごめん、調子に乗って言い過ぎた。
修理に100万円越えは正直痛いですが「これで後10年は戦える。」と思えば安いものです。
ワタクシは良く出来てるけれどつまらない車に乗るのは嫌なのですよ。
今どきの新しい200万円の軽自動車を買ってもたぶん満足度は低い。
そりゃ高い買い物してアドレナリン出てる間は高いでしょうが、その後ぽっかり心に穴が開くのは目に見えています。
100万円で古い車を修理するなら買い換える方が一見得なように思えますが、
と考えるのがワタクシの生き方なのです。
少なくとも10年後まで生き残ってるラパンSSはほとんどいなくなるでしょう。
そうなれば、ノスタルジックカーショーへの参加資格を得られそうです(笑)
そういうイベントに来る車たちは、一台残らず誰かが手をかけて維持してきた車たちです。
大修理こそしなくても長年維持する努力は大変なハズで、それなりに費用も掛かっているハズなのです。
ラパンSSが久々に帰ってきたときはちょっと涙が出た。
ワタクシは車もバイクも旧車ばかり乗っていますが、
「いままで新車から乗り続けて旧車に育て上げたことはない。」
のです。
よぉく考えたら新車をずっと乗ってればいつの間にか旧車になるのです♪
実は、一生に一度はこれをやってみたかったのでした。
古くなった愛車を直し続ければ誰でも旧車オーナーになれるはずです。
ですが、
ほとんどの人はその選択をしません。
ほぼ全員がある程度のところで見切りをつけて乗り換えるのが現代社会です。
乗り換えるとお金はかかりますが最も手間も時間もかからないので、マジョリティが選ぶ正しい選択です。
※統計上、大勢の動きに乗っかって判断した方が間違いの少ない選択ができますよ。
ただし、
「みんながやることの逆張りをする方が面白い。」
のです。
※法的に問題がなく迷惑をかけない範囲なら何でも。
錆でやせ細ってる。
走行中に衝撃で折れたりすると大惨事になる。
さて。
なんのかのとありましたが生まれ変わった当倶楽部のラパンSS。
「乗り続けることがエコ。」
という大義名分を錦の御旗に掲げてあと何年頑張れるか。
※大義名分にはそれなりに負担がかかることも学んだしな。
お金は無くなったけど まだまだこれからの人生楽しいことばかりです♪
似たような考え方で細々頑張ってる人たちが日本にも少ないですが存在しているのです。
人生がツマンナイ人は当ブログを読むといいよ。
これからもラパンSSは大事に乗ろうと思うのです。