結構な峠道で前後に誰もいませんでしたので第一発見者となりました。
仕方ないのでワタクシと同僚3人で事故の初期対応をしたのですよ。
それが結構大変だったのです。
誰でも事故当事者になる可能性もあるし、事故の発見者になることはあるのです。
誰でも事故の目撃者になる可能性はある
単独車両の事故でドライバーが動けない場合もあります。
そんなとき「自分とは関係ない。」とその場を離れることができますか?
人としてできませんよな。
事故を目撃したのは車で山梨に出張した時です。
ワタクシがドライバーで3人同乗していました。
前日も山梨仕事でしたので宿に泊まり、そこから客先に向かう途中の峠で事故を目撃したわけです。
峠の対向車線をこちらに向かって登ってきた軽のワンボックス車が突然コースアウトして壁に激突。
激しくはじかれて横転しました。
横転した車の下部からはチョロチョロ炎が見えてました。
こういう場合、アナタならどうしますか?
ワタクシは爆発した時の被害低減のため、車を50mほど離れた場所に止めました。
同乗してた同僚全員は興奮状態、軽めのパニックになってたのでワタクシが指揮を執りました。
※全員初めて通る場所だし、主張先だったので土地勘もありませんが各自近くの施設を説明しながら上手く対応したようです。
そして、
誰でもいいので余裕ができたらこれから訪問する予定のお客さんに連絡。
※この場合、優先順位はお客さんが一番低い。
ワタクシは横転した車の運転席付近に駆け寄り、ドライバーのおばあさんの生存を確認後、
ドアが上になってるのでリアゲートを開けようとしましたがモノコック構造の車体が完全に歪んで空きません。
※こういう時にワンボックスタイプの軽自動車というのは本当に脆いです。
とりあえず、
上向きになってる運転席側のドアを無理やり開けてメインキーを切りました。
ガソリンポンプを殺して炎を止めたかったので。
※これでも炎が消えなければ土をかけてとりあえず消化するつもりでした。あんまりマネしない方がいいですが。
とりあえず、
これで火は消えたので一安心です。
とはいえ、
ドライバーのおばあさんは運転席に取り残されたまま。
ベルトを外すように話しかけを続けましたが気が動転しているようでした。
こちらの問いかけに頷くくらいの意識こそありますが自分でシートベルトを外すことすらできません。
そうこうしているうちに、ゴルフ場に続く峠道でしたのでゴルフ客が数組上がってきまして。
そのうちの車の一台に乗ってたおっちゃんたち4名が下りてきます。
協力して車を起こそうとしましたがフロントガラスが割れてて危ないので次善の策を取ります。
ワタクシが運転席側のドアを持ち上げている間に身軽なおっちゃんが車内に侵入、
シートベルトを開放しておばあさんを開いているドアから車外に引っ張り出しました。
※こういう事故ではベルトで鎖骨を折ることもあるのですが大丈夫そうでしたので。
おばあさんは気が動転していましたが、意識は有りまして。
自分で立てる位でしたがどこかを切ったらしく手に血が付いてました。
フラフラしてたので車内にあったマットレスを出して車から離れた場所に座らせます。
ついでに、
鞄やポーチ的な貴重品っぽいものを車内から出しておばあさんに渡しておきました。
とやってる間に救急車が来まして。
軽く事象を聞かれ、状態を聞かれましたが救急隊員さんたちがてきぱきと処置をしてくれています。
クルマは横転したままですが放置。
と言ってる間にパトカーとワンボックスの警察車両が来まして。
ワタクシは第一発見者として事情聴取されました。
※これから仕事なんですがね・・。
事情聴取と現場検証でさらに数十分。
寒い。身体が足元から冷えてきます。
※晴れているとはいえ、朝8時ちょいすぎの山梨の山の中の峠ですよ。
ワタクシ込の現場の写真を取られ、住所や名前、勤務先や連絡先まで控えられます。
軽めの容疑者ですな。
ようやく解放されたのはさらに十分以上後でして。
※後日事情聴取というかヒアリング的なものがある場合は山梨県まで出向いてもらう、とか言われて「そんなの無理。」という警察との問答アリ。
この処理のせいでワタクシの仕事上のお客さんとの約束時間に30分以上遅刻しました。
お客さんには平謝りしましたが「山梨県に貢献した。」と言い張って事なきを得、その後丸一日みっちり仕事をしたわけです。
朝の時点でワタクシのエネルギィは3割くらいしか残ってないにもかかわらず。
その日のうちに長野まで帰らねばなりませんし。
※昨晩、ワタクシが賭けに負けたので帰りのドライバーはワタクシと決まっていました(´;ω;`)
頑張れ、ワタクシ。
原則として救急車と警察に連絡
そのままスルーする人もいるようですがこういうのはお互い様なのです。
複数の車両が接触して当事者自らが事故対応できるなら余計なおせっかいな場合があるのですが、
単独事故の場合は当りかかった人が対応するのが一番良いとワタクシは思っています。
その場合、運転者の状況次第ですがとりあえず救急と警察には連絡したいものです。
※当事者がぴんぴんしてても救急は呼ぶべき。興奮して痛みを感じず、大丈夫と言い張る場合があるので。
警察には現場検証してもらう必要もあるし、車両が動かせない場合は撤去も必要です。
※警察指定の業者に車両撤去してもらうことも可能です。
複数人で対応できる場合は、
同時に連絡することもできるし、その間に運転者の意識確認などもできるハズです。
とりあえず、通りすがりの素人ができるのはここまで。
あとはプロにお任せするのです。
こういう場合、親切心からか 自分は良い人アピールをしたいからか 車を路上に止めて状況を確認しに来る人もいます。
「親切心の逆効果。」
という場合もあるので状況をよく見ましょう。
すんごくよく見かける光景ですが、狭い峠を車で埋め尽くして通行を困難にしてもいけませんし。
※でも対応者や当事者がオロオロしてたり、助けてほしいという意思表示をしてたら助けるべきですよ。
ちなみに・・
今回の事故、対向車線で山側にオーバーラン、車道をはみ出して法面に跳ねかえって車が横転したわけですが谷側だったら?
崖落ちですよ、崖落ち。
こうなったら素人ができることは通報だけです。
また、
もし今回の事故車がコースアウトではなく、センターラインを割ってくる方向だったら・・。
対向車線を走ってたワタクシも無事では済みませんな。
これが「公道。」ですよ。
危険だらけなのです。
いくら自分が正しいと言い張っても事故を起こすアタッカードライバーは存在するのです。
最大限の自己防衛をすべきですな。
というわけで、
車やバイクで峠でスピード出して遊ぶのはほどほどにしたほうがいいんですよ。
特にバイクは事故車がまき散らした破片や油脂類を踏んだら転びますよ。
それもあっさりと。
スピードが出てたら一瞬で。
峠で先の見通せないコーナーに突っ込んで行く無謀さは自己防衛とは真逆の行為ですよ。
最近はコーナー出口に車止めて山菜取ってたりする愚か者どもが多くて困りますな。
自分たちは何も悪くない、道端の花や山菜をとってるだけ、という無邪気っぽい行為ですが事故に対する想像力が欠落してるとしか思えない。
見れば善良そうに見える中高年夫婦とか。
※事故の原因になるのは必ずしも悪目立ちする奴らだけではないのです。
これが「リアル公道。」ですよ。
事故発生装置になってるのに自覚がない 想像力が欠落している ドライバーはホントに多い。
出来ればやったほうがいいけど状況に寄ることもある
※こういう時に運転者の現状確認は結構きついですが、何度かそういう経験はありますよ。
明らかに運転者が・・という場合もあります。
そういう場合、見ちゃうと寝付きも夢見も寝覚めも悪くなりますので要注意です。
※マジで寝られなくなりますよ。
それに、
火が出てる場合や路面にガソリンがこぼれている場合も車両に近寄らないほうがいいことも多々あります。
二次災害というか助けに行った人も犠牲になる場合もあるので状況判断は大事です。
※こういう場合でも車の構造を知ってると多少冷静に対応出来たりするのですが。
まだ新しいようで錆とか全然なくてもったいない。
多分、ゆがんでるので廃車。
今どきの車はすぐ廃車になる。
オイルが漏れたりしている場合、
極力拡散しないように砂まいたり、交通整理することもありますが二次災害になる可能性もあるので状況次第です。
今回の事故では幸い油脂類の流出が最小限に見えました。
最初こそ炎が見えましたがすぐ止まったし、エンジンオイルの流出も少なかったです。
※ワタクシだって燃え上がって爆発しそうな車に近づく勇気はないですよ。
ちなみに・・
車は油脂類や冷却水などたくさん積んで走っています。
これらは車がぶつかってタンクや流路が破損すると漏れだすことがあります。
※冷却水は緑とか赤とか色付きの水なので流出するとちょっとビビるくらい派手な事故に見えますな。
路上に漏れたオイルを踏むと車やバイクは一瞬であっさりと制御を失います。
事故とは関係ない後続の車がやバイクがオイルを踏んで滑りまくって二次災害になることがあるのです。
ゆえに。
事故後に油脂類が路上に放出されちゃったら直後に交通整理、
ついで拡散防止措置、最後に除去作業までをしないと事故が多発することに。
※雨や夜間はオイルで濡れた路面がわかりにくいので余計。
かなり昔の話ですが・・。
実際にワタクシは関東では有名な某峠で転倒したバイクから漏れたオイルに乗ったバイクがコテンコテンと面白いように転がっていくの見たことがあります。
※とりあえず、砂まいてオイルの拡散を防止してたっぽいですがそれでもダメでしたね。
そこは箱根方面では有名な小僧どもが溜まる峠でしたが、しばらくしてその峠は二輪通行止めになったのでした。
※ワタクシ達の年代で関東圏でバイクに乗ってた人はみんなしってるくらい有名な○ラインです。
バイク小僧どもがあれだけ無謀をしまくったので無理もない。
※二論通行止めになった峠は関東近辺には結構あるよね。
ワタクシが長野に移住してから、
かつての定番だったし毎月のようにツーリングに行ってた箱根や伊豆は遠い場所になりました。
当時はこの辺りに行くたびに転倒車がいたくらいバイクがたくさんいましたな。
何もかも懐かしいですな。
亀石峠とか超懐かしい。
とにかくパニックにならないこと
自分ごとでなくても非日常を目の当たりにすると人間は無駄に興奮してマトモな判断ができなくなるのです。
「事故慣れしておけ。」とは言いません。
※事故は自分が当事者にならなくても面白いもんじゃないので、できれば合わない見ないのが一番です。
とはいえ。
事故が起こった時に冷静に対処できるかどうかというのは、
良くも悪くも人間性とか判断力とか優先順位などが明確に出ます。
ワタクシはたまたまというか、いろんな事故を見てきているので対処法をなんとなく理解してただけです。
※峠だらけの長野で走りまわってるとそれなりに事故を目撃することがあるのですよ。
場所や状況に応じても対処順は変りますので一概には言えないのですが、
ワタクシとしましては、
「人命救助と二次災害防止。」
を重視するよう心がけています。
人というのは バイクの立ちごけのような 地味な事故でさえも簡単にパニックになる生き物です。
それが他人事であっても一瞬緊張度合いが上がるモノなのです。
普段は「冷静に対処する。」と頭ではわかっていても、
いざ非常事態&異常事態、通常と違う状況だとどうしても感情は高ぶっちゃうんですよねえ・・。
こういう時は、
「いつもならできることができなくなる。」
のです。
冷静であれ。
ただし、
経験上、往々にして地味な事故でも人的ダメージが大きく致命傷になることも多いです。
救助の際、油断していて現状を把握した途端、一気に緊張度合いがあがるとさらに冷静さを欠くんですけどね。
※だからと言って見て見ないふりは出来ないのですが。
車に同乗していたワタクシの同僚たちの慌てっぷりったらなかったのですが、まあこういうのが普通のヒトの反応なのです。
※同僚の慌てっぷりを動画にして後で売ってやればよかった。
ちなみに・・
今回事故に出くわした時に借りてた社用車には「ドラレコが付いてない。」のでした。
※SUZUKI何とかセンシングでフロントウィンドウにカメラが付いてたのですがドラレコ機能は無し。ダセえ。
「うわ、マジか。」
と思いましたよ、ええ。
※ケチくせえ。
こういう時にドラレコの画像があれば 売れる 警察の現場検証の際、めちゃめちゃ役に立つそうです。
現場検証の際、ワタクシの事故の説明は「素人とは思えない。」というお褒めの言葉を頂いたのですがそれでも、
「やっぱし絵で見たほうが確実。」
とのこと。
そりゃそうだよな。
後付けのドラレコは凄く安いのでつけるべきですよ。
※解像度とか低くても全然OK。ないより全然マシ。
ワタクシは車に電子関連の追加装備は必要ないと言い張っていますが、唯一ドラレコだけは便利だと思っています。
むしろ、
ワタクシ的には「全ての車にドラレコ装備を義務化すべき。」と思ってるのですが、
どうも世の中には安全と自己防衛よりも自分の行動を把握されたくない秘密主義の人の方が多いようで(笑)
ドラレコは自動運転とかオートライトとかよりもよほど有意義だと思うのですが、
メーカー純正だとクソ高くなりそうだから、やっぱり標準装備は要らないか。
※それでもドラレコ使えば「あおり運手自動検知。」とか出来ると思うんですが、車はそういう方向には進化しないんですなぁ。
こんな記事もあります▼
こんな記事もあります▼
まとめ
対物でもなかったし、あくまで単独、ドライバーにもダメージは少なかったので幸いでした。
とはいえ、
ワタクシの同乗者三名は軽めのパニックになっておりました。
こういう時に大人として冷静に動きたいものですな。
普段と違うことが起きると良くも悪くも人間は頭が回らなくなるのです。
よくできているようで、意外とそういうものなのですよ、人間というのは。
なので、
こういう時にだけ妙に冷静なワタクシが今回の事故初期対応の指揮を執りました。
人はパニックになると何して良いかわかんなくなるので具体的にやることを指示した方がいいのです。
※これが毎回仕事でできていればワタクシはもっと偉くなってたと思うのですが。
専門家に言わせれば「今回の対応よりもっと適切な対処法が有る。」と言われそうですが、
今回の我々は素人なりにできる限りのベストを尽くしたと思っております。
運転者のおばあさんが軽傷であることを願います。
※たぶんダイジョブ。ちゃんと立ってたし。
事故対応的には頑張ったし二次災害もなかったのでヨシ、ということで。
ワタクシは普段からかなり余裕を持って走ってる方だと思うのですが、
こういう事故を目の当たりにすると公道を走る時は一層気を付けるようになりますな。
この出張の往路で休憩した諏訪湖SAは外人だらけでビビりました。
平日の中央道って外人だらけなの?
どんな事故でも、
において「すべて無駄。」が発生します。
人生にはそれらが限られているので、どうせならもっと有効に使うべきですよ。
お金や人生、時間に余裕がない人は絶対に事故なんてしちゃいけないのです。
そう心の奥底で思っていても分かっていても意外と忘れてるのが人間です。
※自分がいつか確実に死ぬことすら忘れてるのが人間というおめでたい存在なのです。
重々気を付けましょう。
ちなみに・・
公道を乗り物で走る以上、任意保険に入るのは必須で常識ですよ。
例えば、
電動キックボードみたいなものでも無保険で対人事故起こしたら金銭的にも社会的にも人生終わると思うけど、
そういうので歩道や車道を縦横無尽に走る馬鹿どもは事故起こした時にどうなるか想定すらしてないんだろうなぁ。
よく考えればわかりますが公道では危険だらけなのですよ。
自分がどんなに気を付けていても、公道を利用する以上「自分以外の誰かの運転する車が突っ込んでくる。」という想定外の事態もあるのです。
※車の運転するにあたって性格的におかしい奴って世の中たくさんいますよ。
公道はどんなに自衛しても巻き込まれることがあるくらい危険なのです。
ゆえに。
車やバイクは常に車間距離とか速度とか余裕マシマシで運転すべきです。
余裕が全くないあおり運転とか事故誘発行為以外の何物でもないです。
車の運転中に無謀な運転や乱暴な運転をするのは事故に対する余裕を無くす行為ですよ。
※大抵性格悪い奴があおり好意をやりますのでドラレコで記録してどんどん ネットで晒して 通報してやりましょう♪
それに、
未だに減らない運転中にスマホやナビをいじる、TVやDVDなどの脇見をする、運転しながらバッグの中身を探すみたいな行為はもってのほかなのです。
高速でもスマホ見ながら運転してるドライバーが未だに多いよね。
動きが妙だからすぐわかる。
免許取った大人なのに高速で事故るとどうなるか想像もできないのかね?
100km/hで車は1秒に何メートル進むか知ってると怖くなるハズなんですが、想像力欠落している人にはわからんのでしょうねえ。
今回、出張で借りた社有車SUZUKIのエブリィ(かな?)は運転席付近でスマホを使うと怒ってアラームが鳴る仕様でした。
※助手席でスマホ使ってもアラームが鳴る。そしてドライバーの意思で無効にできるスイッチが付いてる。警告の意味ねえ。
つか、
そんな装備よりもドラレコを標準装備したほうがいいと思うのですが、
「メーカー純正は高い。」のでやっぱり自分でつけるからいいや。