30年ほど前のバイクブーム時に大量発生した中型バイク
その中でも、贅をつくした4st250cc4気筒というカテゴリ
初心者から手練れまで対応できる懐の深いモデルでしたが、ここ最近ほとんど見かけません
というわけで、当時と今の新車事情を踏まえて記事にしてみます
当記事の目次
マルチクォーターというカテゴリだった
かつて、国内4メーカーとも4ストローク250cc4気筒のバイクをラインナップしていたんですよ、今では信じられませんが
厳密には、4ストローク250cc4気筒のレーサーのもとになるモデルなんかないんですが、レーサースタイルとしてのレプリカ時代は否応なくこのクラスにも波及してきたわけですね
これが逆転して、初心者がサーキットで走れるバイクとしての位置をマルチクォーターが確立したといえます
一時期は、250ccの4stであろうとも、4気筒でなければ、45馬力でなければバイクではない!位の勢いでバイクブームは過熱していきました
レプリカ全盛期を過ぎてもネイキッド(このころネイキッド、というジャンルが生まれた)として、レプリカのカウルを外しただけのものからエンジンだけ流用したスタイリッシュなモデルとなり、しばらくエントリーモデル的な位置づけを確立していました♪
かつてバイクのメカニズムが超贅沢だった時代がある
毎年のように最新技術をふんだんに盛り込んで新型が出た
同じ車種名でも毎年形が変わるもんだから、もう覚えるの大変(笑
一年ごとに、カラーリングや外装はもちろん、足回りもブレーキも進化、値段も高騰していきました
どんどん過激に進化していきましたが、驚くことに4ストローク250cc4気筒は「初心者向け」と言われていました
実際に、女性ライダーも多くこのクラスに乗ってたもんです
※今思えば、逆に低速がないので乗りづらいと思う
そう、80年代後半、90年代前半くらいまでは女子ライダーは4ストローク250cc4気筒かVTシリーズが定番でした
※この頃から大型バイク女子(限定解女)も増えてくるんですが。
これは、初心者が握りゴケしないためにわざわざソフトタッチに作りこんだという話を聞きました
さすがYAMAHAですね♪
とまあ、各社とんがった仕様と相反する初心者にも安心♪という作りも盛り込むという超贅沢な仕様となっていたわけです
メーカーはコストや販売量を考えて単気筒や二気筒という選択
とにかく贅沢な4ストローク250cc4気筒
あの小さい排気量に
・・今では中型バイクは単気筒とか二気筒(ツイン)のエンジンばかりになった今では考えられないですよねえ
しかも、後述しますが物価の関係があるとはいえ新車が安いんですよ、驚くほど。
数が売れたので、それなりの量産効果があったことは確かでしょうが、それにしても安すぎる
※90年代初頭あたりにタイムスリップして全財産バイク買って現代に戻ってきたいですわ
再販をやってくれそうなのはKAWASAKIかSUZUKIかYAMAHAか?
例>Z400FX
■前触れなくぶっ飛んだものを出してくるSUZUKI
例>RG250γ、GSX-Sカタナシリーズ
■最後の一発にかけるまだ諦めちゃいねえぜのYAMAHA
例>RZ250
各メーカーさんも今はきついでしょうが、バイクの市場の将来を考えれば、エントリーモデルの充実と、リターンライダーにも受け入れられるマシンを作って置くのもいいんじゃないかと・・
でも今作ったら、100万近くになっちゃうのかもしれませんね・・(後述しますよ)
※4気筒ではないCBR250RR(ABS)の新車買うと83万9,160円(驚!
ちなみに、最近のHONDAはなんか経営とか儲けばかりに気を取られて、変に賢いので、何もやってくれなそうです
※今のラインナップに何が不満なの?とか言いそう
今4ストローク250cc4気筒を手に入れるなら中古しかない
そもそも中古の車種はほとんど存在しないのが不思議
当時あれだけ街中走ってたのに、
どちらにしても本当にもったいない
現行車で4ストローク250cc4気筒は存在しない
の二車種
こちらも品薄ですが、中古市場でもまれに見かけます
※あっても超高いですが
※扱われ方が荒かった、というのもあるしこけて外装がぼろぼろになってもカウルが高すぎて直せない人続出、そのまま飽きられて放置という感じでしょうか?
いずれも価格は初期型の一番安いグレードの新車価格です
いずれの車種も今持ってれば、ひと財産になるはずです♪
それこそ、いろいろ難ありでもとりあえず動く、という状態でも売れるはず
CBRという同じ車種で、新車価格がこの30年で1.53倍になってるというのもバイク離れを加速させているんだろうなぁ・・
フルカウル付レーサーレプリカモデルはまともな個体があったら即買い
4ストローク250cc4気筒のモデル(特にレプリカ)は残すべき日本の遺産です
あれこそが「モノづくり日本の技術の象徴」のような気すらします
※アンティークの時計かと思うよ、あのエンジンの細かさったら
整備性の悪さも残存しづらい理由なのかもしれません
※余計わかりにくいという話もある
レビンは20年くらい前は5万でどう?持っていかないといわれてた車種が、あっという間に100万近くの市場価格に跳ね上がりました
恐らく、4ストローク250cc4気筒は今この状態です
ネオヒストリックとか言われて現在値上がり傾向になった80年代の車のように、バイクにもこの波が来る可能性は極めて高いです!
状態や車種にもよりますが、ひと財産ですわ
※FZR250を実家に置いておいたら、母親が勝手にバイク王に電話して3万円で持っていかれた友人の実話とか涙なくして聞けません
4ストローク250cc4気筒のメリットデメリット
今更ながらですが、ちょっとまとめてみます
メリット
デメリット
※特にあのエンジンばらすには相当の知識と腕がいるはず
4ストローク250cc4気筒、再販の可能性
開発には金がかかりすぎるので再販の可能性は極めて少ない
そりゃ数売れればいいんでしょうが。
インジェクションになった時点で、過去のノウハウをそのまま・・手わけにもいかないでしょ
うし、整備性が悪いってことは生産性も悪いわけで。
※それでも、KAWASAKIが4気筒を試作してるという噂はちょっと前からある
-->ヤングマシン’18年5月号の見所!
ZX25R(仮称)
※アクセルワイヤがないアクセル開度をセンサーで判断する機構「スロットルバイワイヤ」機構が有力視
・・っていうか、こんなの買えるわけないじゃん
中古の古(いにしえ、と読む)のマシンを買うわ!
※古くても性能的には全然負けてないと思うし
Ninja250が好評なうちに盤石体制を・・とはいえ、そんなに売れてないしねえ
本気でまじめな車種を作っても売れなきゃねえ・・
4気筒でもオンロードバイクでもないがYAMAHAのWR250R、メーカーの威信をかけた素晴らしい完成度ですがやはり高額なイメージがぬぐえず、売れなかったのは本当に惜しい
ワタクシも、DT200WRを持ってなければちょっと欲しかったくらいの出来です
※あまりに本気すぎてYAMAHAのオフ車の堅い足回りを使いこなせないと結構怖いはず
こんな例もあるので、メーカーは開発に踏み出せないのかもしれません
ちなみにWR250Rは70万1400円です
※DT200WRは41万9千円
まとめ
4ストローク250cc4気筒なんて、初心者向けとか言ってた自分が情けない
当時のワタクシは、2st大好き、250ccは2st以外興味ない、とか言ってました(泣
今思えば新車を買えないひがみだったのかもしれません
※当時、生活費にも困るくらいの超貧乏学生でしたので生活費を削れるだけ削ってボロバイクを買ったもんです
改めて思うけど、4ストローク250cc4気筒ってほんとよくできてる
あれをキャブで制御してんだから、そりゃバイクや泣かせだよねえ・・
日本のモノづくり、こういう所で意地を見せてほしいもんです
今、4ストローク250cc4気筒のオーナーさんたちは大事にしてあげてくださいね
※手放したら二度と手に入りませんよ
っていうかもっと街中で見かけてもいいように思います♪