でも装着にはコツがあるのです。
オイル交換のたびにマフラー付け外しする人は知っておくべきですよ。
意外に皆さん苦労してるようですがワタクシはこうやっていますよ、という記事です。
4気筒エンジンのエキマニの装着を考える
4気筒なら4本。
カッコいいですが装着するのは大変なのです。
エキマニをシリンダーヘッドに装着する場合、
という人が多いように思います。
ただでさえ知恵の輪のようにエキマニをフレームにくぐらせるだけでも大変なのに、低い位置で押さえてるので腰も辛い。
フランジもカラーもガスケットも、気を抜くとすぐ落ちる。
で、何度もやり直しているうちにガスケットがつぶれて排気漏れするという始末に。
こういう経験したことある人、多いのではないでしょうか。
構造を考える
各々はネジなどで固定されているわけではなく、シリンダヘッドからのボルトを締め付けることでいっぺんに固定されるという仕組みです。
したがって、
どれも同時に押さえながら装着しなければなりません。
シリンダ数が増えれば増えるほど、同時に装着しないと排気漏れやボルト折損という羽目になります。
単気筒なら、エキマニは一本だけなので余裕ですが、4気筒ともなれば手が足りないのです。
これを踏まえたうえで同時にできれば四気筒分一気にやりたい。
そんなあなたに朗報です♪
※何を今更、と言ってる諸兄はニヤニヤしながら読むと良い。この程度のことを知らん小僧どもからのお問合せが多いのだ。
まさか手順を知らんわけではあるまい
サイレンサー部は重いんですよ。
4気筒のエキマニを交換する際、サイレンサー側を固定するのはセオリーです。
仮止めで構いませんのでステーに固定する。
※ワンピース型というかサイレンサー一体型のマフラーはサイレンサー側で調整できるように取付穴が長穴加工されてるものも多いです。
結構大事です。
この手順を省くと、エキマニのガスケットを高確率でつぶします。
サイレンサーを固定してからエキマニを取り付けないと、
といった弊害があるからです。
Z1系エンジンでは、中期以降シリンダヘッドから生えているエキマニ固定用ボルトが6mmから8mmに変更になっているのはあまりに折る奴が多かったから、と言われています。
※が。折れる時は何やっても折れます。
もっと言うと、
サイレンサーを固定したらマフラーの下に木片等を噛ませて全体を浮かせるようにして作業すると楽です。
※もしくは奴隷作業させられる後輩などをだまして、常に持ち上げさせておくという手もある。
とにかく、
フランジやカラー、ガスケットを取り付ける前の前段で、
「いかに楽するか。」
を考えておくことです。
こんなの、至難の業ですよ。
きっとお釈迦様にだって難しいに決まっています。
ちなみに・・
複雑な組み立て式マフラー(PMCのザクロス管とか)の場合は、装着前に必ず一回仮組しましょう。
ワタクシが知ってる限り、設計通りの組み立てをしなくても無理やりつけられちゃったりします。
※格好悪いですが、付くには付く。
既に新品は入手困難になってるので探してる人は早めに。
実車に取り付ける際、組み立て方をあーでもないこうでもないと悩むと、
と、なりがちです。
それぐらい4気筒のマフラーは面倒くさいんですよ。
素人が軒先で作業してガスケットつぶしちゃって排気漏れのまま走ってる個体も少なくないんです。
段取り8割&各パーツを押さえる工夫
ならば、落ちないように工夫すればいいのです。
シリンダーヘッドに内包されるマフラーガスケット。
Z1系エンジンの場合、銅製ですな。
これが柔らかくて密閉性は高いのですが困ったこともあります。
ちょっとしたことで歪んだり歪んだりして(ゆがむとひずむって同じ漢字なのね)排気漏れを起こすんですよ。
※一度歪むと基本的に再利用はできません。
当倶楽部では一応ストックがあるのですが、ガスケットの類はいくらあってもいい。
ガレージを探したら2セットのストックがあった。
単体では意外とと安いですが、何せ4枚必要です。
※今でも普通に流通してるのはありがたいですが。
裏技として
決しておススメはしません。
が、歪んだガスケットを二枚重ねで使うという手もあります。
あくまで最悪の手段と思ってくださいな。
でもね。
人のZ1系エンジン搭載車のマフラー交換を手伝うと、
「普通にガスケットが2枚入ってたりする。」
んですよ(笑)
意図的なのか、単に前のガスケットを外し忘れてるのか。
まあ、これで排気漏れしなければ結果オーライってことなんですが。
旧車なんてのはこれくらいいい加減でも普通に走れちゃったりするのです。
話がそれました。
マフラーのガスケットの話でしたな
当倶楽部流では、
「マフラーガスケットは液体ガスケットで仮止めする。」
です。
これも賛否両論ありまして。
「液体ガスケットは絶対使わない派。」
という人たちが存在します。
確かに、
液体ガスケットは便利ですが、外す際にゴミが出たりはみ出た部分が悪さしたりということを聴くことがあります。
でも、
何もしないで4気筒分のマフラーガスケットを同時に挿入しつつ、エキマニを取り付けるのはワタクシには無理なんです♪
※ 奴隷のカードは使い切ってしまっているので 基本一人作業ですし。
液体ガスケットをちょっとした接着剤代わりに使う。
というのは別に問題ないと思っています。
カラーはどうする?
次に厄介なのは、フランジとエキマニを固定するためのカラーです。
という仕組みです。
この二個ある23番がカラーです。
両サイドから挟むようにして装着します。
これがフランジを締める際にぽろぽろ落ちるんですよ。
ならば、
「カラーを輪ゴムで止めちゃう。」
んですよ。
これで落ちません♪
フランジでカラーを固定しつつ、カラーが落ちないくらいになったら、カッターで輪ゴムを切って除去すればいいのです。
この輪ゴムカラー作戦は大昔に大先輩から教わった技です。
大先輩は輪ゴムを除去せずにマフラーで焼ききっていたので、ものすごいゴムが焦げる匂いがしました。
※それに、カラーにゴムの焦げた跡が付く。
この作戦を知らずに、4気筒のエキマニを一人で固定するなんて考えられませんな。
※でも昔は、紺の作戦も知らずに何のかのと言いながら付けてたんだよなぁ、若いって素晴らしいが無駄が多い。
切り忘れても焼ききれますが、すんごい臭いです。
フランジはどうする?
Z1系のマフラーフランジはフレームを避けるようにフィンが欠けています。
予め、このフィンのかけた場所を合わせたうえで、先にエキマニに通しておくんですよ。
※フランジは最初にエキマニに通しておくのは鉄則です。
こんなわかりやすいことでも、人間は慌ててやるとなかなか上手く装着できないのです。
前のめり気味に作業してると、フランジをエキマニに通し忘れてる場合があります。
そうなるとほぼ最初からやり直しになるので、二度手間なのです。
4気筒のバイクのマフラー取付の際は、マフラーの取り付けポイントをしっかり押さえたうえで作業にかかったほうが無駄がないのです。
「段取り8割手間2割。」
まさにコレです。
いつものように勢いだけで前進してはいけないのです。
ワイヤブラシであっという間にきれいになります。
まとめ
まあ、よく考えれば当たり前のことなんですが。
しってる人は、「あるある♪」と読んでいただけのなら幸いです。
バイク乗りは バカが多い 真っすぐな性格の人が多いので、なんでも作戦なしに挑んだりするんですよねえ。
段取りと作戦です。
何度もやってれば自然と身に付きます。
たかが輪ゴム4本ですが作業効率が一気に上がるのです。
素人が作業する際に、プロの技を真似するのはセオリーではあるのですが、工具や作業場所なんかまではなかなか真似できないんですよねえ。
ならば、
先人たちの知恵を借りたり、先輩方が苦労の末編み出したりした技&素人ならではのアイデアを教わって対処するのは有効な手段ですよ。
実は、マフラー取り付けに限らず、こういう素人ならではのノウハウはいっぱい転がっています。
※当ブログでもそれなりに紹介はしていますが、まだまだ紹介する機会がない技もたくさんあったりします。
とりあえず、
お問合せから意外と苦戦している人が多いという印象を受けましたので、この際まとめてみました。
当記事が4気筒のバイクのエキマニを交換する際のお役に立てれば光栄です。
ちなみに・・
マフラーは純正が手に入るならそれに越したことはないです。
超高価なリプレイスマフラーがいいとは、まったく思いません。
確かに、高価なリプレイスマフラーなら軽量化されますがその分耐久性が下がります。
個人的に サイレンサーの消音材をケチってまで軽くした レース用のマフラーの爆音は大嫌いです。
※単気筒でもツインでも全然消音出来てないマフラーは迷惑です。
うるさいマフラーのバイクに乗ってると、長距離走ると疲れますよ。
※ロングツアラーほど爆音マフラーをつけてない傾向にありますし。
それに、
純正の出来の良さと耐久性の高さは、リプレイスマフラーでは絶対に真似できません。
実はこの過程が一番時間を食うのです。
凝り始めるとキリがないので、たいがいにしておくのがポイントです。
ただし、
「純正に不具合がある。」
とか言う場合もあるにはあるのです。
Z1-Rはフルバンクさせると集合部が路面と接触して激しく火花が散ります。
※ワタクシのZ1-Rは穴が開く寸前まで削れてました♪
マフラーの性能は、消音効果&耐久性&メンテナンス性を優先するのが当倶楽部流です。
高価で軽量な薄っぺらいリプレイスマフラーが立ちごけでベッコリ凹んだりするのを見ると、もったいないなぁ、と思いますな。
※30万円とかするんだよねえ、いまどきのリプレイスマフラー。中古バイク買えるじゃん。
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