ロータスヨーロッパは乗る時期が限られるうえに、そんなに距離も伸びない旧車です。
旧車は春先にオイル交換をするといい状態のオイルで暑い時期を乗り越えられます。
ロータスヨーロッパの場合、オイル交換の際にはこういう注意点があるぜよ。
と思わず土佐弁になってしますような記事です。
当記事の目次
ミッドシップの車はオイルパンが車体の中央にある
当然オイルパンも車体の中央付近にあります。
エンジンとかミッションとかの配置がフォーミュラーカーのようなレイアウトを誇るロータスヨーロッパです。
ということは、
オイルパン(交換すべきエンジンオイルをためておく場所)は車体の下側、中央にあるわけです。
東京から長野くらいまで遠い。
- ミッドシップ
- 縦置きエンジン
- 後端にミッション
という構成なので、オイルを抜くドレンボルトの位置が遠いんですよ・・
FF車やFR車のようにオイルを抜くためのドレンボルトまで全然手が届きません。
※最初はどうしてやろうかと思ったもんです。
まあ、大したトラブルはそんなにないのですが。
しかも、
- マフラーやら
- シフトロッドやら
が邪魔して、うかつに車体下にも入り込めませんよ。
※最初はどうしてやろうかと思ったもんです。
そんなわけで、車体を結構持ち上げないとオイルパンに触れることすらできません。
そして、
車体の下に潜り込まないとオイルを抜くことはできません。
油圧ジャッキで上げるだけではかなり怖い
いくら車体が軽いとはいえ、最低地上高が高いわけでもなく下敷きになったらただではすみません。
とはいえ、
ジャッキアップしなければ何も始まらないので。
- リア側に油圧ジャッキをかけて持ち上げて、
- ウマ(リジッドジャッキ)を噛ませて、
- 輪留めを前輪にかけて、
- 下に潜り込む・・
ジャッキスタンドっていうんだね・・
リジッドジャッキって言ってたよ。
という手順になります。
ただし、
ロータスヨーロッパの場合、油圧ジャッキをかける場所もウマをかける場所も特殊です。
まず、
ロータスヨーロッパって、リア側に油圧ジャッキかけるところがものすごく微妙です。
マニュアルによると、
ボディのリアホイールハウス後ろ側がFRPが厚くなってるのでジャッキをかけてもいいよ、となっています。
でも信用していません。
※油圧ジャッキで上げたら、FRP貫通しちゃう気がします。
なので、
あんまりよくはないんでしょうがミッションケースとロアクロスメンバーの接合部が強度的に高そうなのでここに板を挟んでのジャッキアップになります。
横からは手が入りません。
ウマは、サスペンションを付けた状態なら左右のラジアスアーム部に角材を挟んでかけています。
※15cm角くらいの結構太い角材を使っています。
サスペンションを外す場合は、ウマをフレームにかけます。
一旦ラジアスアームにウマをかけてホイールを外した後、再度ジャッキアップしてフレームにウマをかけなおします。
※ロータスヨーロッパの場合、意外にもウマをかけられるフレームの位置が地上から高いので仕方なしです。
どんな車でも何をするときでも車体の下にもぐる際は絶対にウマをかけましょう。
最悪死にます。
ミッドシップの車の場合、乗り上げ式のジャッキが安心
※ただし、足回りの整備には使ええません。
乗揚げ式ジャッキは足回りメンテで使えないので舐めていました。
ただ、オイル交換の際は超便利です♪
ガレージ建造の際の端材の材木を使って乗揚げ式ジャッキを作ってみました。
時間をかけて手ノコで15度の角度をつけ斜めに切って、二本ボルトでつないで作りました♪
材料の関係で一個しか作れなかったので、片方はただの2×6材に乗り上げるだけです。
左側を多めに上げて右側を少し下げた状態の方がオイルがよく抜けるのでこれはこれで良しとします。
※少しでも左右両方上げないと車の下にもぐりずらいです。
つまり、
超安定してるのでウマをかける手間が一気になくなり超便利です。
※オイルフィルター(旧mini用GFE443を流用。500円くらい)にもこの作戦でアクセス可能です。
自作品とはいえ、スロープ式の乗揚げジャッキは結構重宝しております。
最近はオイル交換の際は自作乗り上げ式ジャッキに乗り上げて、オイル交換を行っております。
ラパンSSやその他の車も乗揚げ式ジャッキで済ましています♪
もっと早くやればよかった。
アストロプロダクツやストレートなどの輸入工具店で買うと結構お高いし、
普段使わない時邪魔だと思ってましたが調べてみたら送料込みでこの値段・・
制作時はそれなりに苦労したのですけども。
しかも、結構な頻度でバーゲン対象になる(´;ω;`)
※こういう特殊な工具類は皆でシェアするのがよろしい♪
木材で自作品の方が英国のエンスーっぽくはある。
ジャッキアップする際は何であろうと、輪留めが必須です。
車が転がって、その下敷きになたらシャレになりません。
輪留めも、木材で作ることも可能です。
※ワタクシは以前乗ってたNISSANフェアレディZ32の車載工具のアルミ製輪留めを使っています。
畳める輪留めは、車載してもかさばらないので具合がいいです。
オイルパンの中央にドレンボルトがある
ロータスツインカムエンジンは、進行方向右側オイルパンの中央部についています。
水平に持ち上げないとオイルが完全に抜けません。
※ラパンSSなんか前を持ち上げてオイルを抜くことを想定してるのでドレンボルトはオイルパンの後ろ側についてます。
車体の後ろ側だけ持ち上げてオイルを抜いてもオイルパンの前側に残ったオイルは抜けない
ということです。
もう少しわかりやすく言いますと、
車体を平行に持ち上げない限りオイルがオイルパンに残る設計ということです。
ちなみに・・
いつもオイル交換の際、レベルゲージを確認しながら調整していると既定の4l用意したオイルが余るので不思議に思っていました。
なんてことはない、オイルパンに抜けきっていないオイルが残ってるだけということです。
オイルが抜けきっていないということに気が付くまで、結構時間を要しました。
※ワタクシは2年くらい気がつかなかった。
もともとロータスツインカムは、FRのロータスエラン向けのエンジンです。
フロント持ち上げてオイル交換する人が多かっただろうに、オイルパンの真ん中にドレンボルトつける英国人の神経がよくわからんです。
ロータスヨーロッパのオイル交換の際のポイント
まあ、適当でいいんですよ、オイルの量があってれば。
※古い車だし、10年くらい適当にやってますがエンジンは絶好調です。
2l容量のオイルジョッキでも1lずつ作業したほうがこぼれませんよ。
オイル交換の際の作戦は二通りであります、軍曹殿。
作戦α:車体を水平に持ち上げてエンジンを平行にしてオイルを抜く
ただし、猛烈に面倒くさいです。
水平に持ち上げるのは実に面倒くさいんですよ。
リア側を、乗り上げ式ジャッキに乗り上げるだけでも結構難しいのです。
バックギアが非常に微妙な上、後方視界に非常に難があるロータスヨーロッパですので。
※絶対バックが苦手になること請け合いです。
後方視界が悪すぎる条件で乗り上げ式ジャッキ&2×6材に上手く載せるという離れ技をやってのけなければなりません。
その際は、少なくとも1度以上は車から降りて位置を確認したほうが無難です。
※しかも、乗り降りもしずらいんですよ、この車。
関連記事▼
ロータスヨーロッパ乗る前のインプレ(早くもビビる)
乗り降りのコツはこちらの記事で。
後ろを上げるだけでも結構面倒くさいのに、さらに前に回ってフロント部を持ち上げるなんて言うのは16時半に残業言い渡されるくらい面倒くさいです。
※残業はこの世の終わりくらい面倒くさいので、ほぼやりません。ワタクシは残業しない人として社会に認知されています。
前後輪を持ち上げる作業は、ブレーキフルード交換時に一回やりましたがなるべくやりたくありません。
どうしても確実にオイルを抜かなければならないということになればやりますが、定例的なオイル交換くらいでは並行上げはやらないことにしています。
作戦β:リア側だけ持ち上げてオイルは抜けるだけ抜いて微調整する
※最近はもっぱらこの作戦で行っております。
ドレンボルトを外してのオイル交換ですが、時間をかけて抜いたつもりでも意外にオイルってエンジン内に残ってるんもんですよ
※オーバーホール時にエンジン内に残ったオイルでベトベトになるんは結構普通です。
一度抜くと再度差し込むのはちょっと難しい位置です。
多少多かろうが少なかろうがそれほど気にする必要はないと思っております。
旧車はそれくらいのバッファーがある(笑)
ちょっとくらい多くても多分もれたり、にじんだりするので帳尻は合うのですよ。
※でも油圧計はしっかりチェックしています。それにオイルは常に1l携帯しています。
ちなみに・・
この記事を読んだ人は一つだけ覚えて帰って下さい。
オイルは、つぎ足すより抜く方がはるかに面倒くさいということを。
※ロータスヨーロッパのようなジャッキアップしないとドレンボルトに届かないような車は特にです。
従って、
旧車は少なめにオイルを入れて、レベルゲージで確認しながらオイル量を調整する方が確実です。
これだけは覚えておいた方がよいですよ♪
※オイルは多少多いくらいならまだしも、多すぎると内部抵抗にもなるしいいことないです。
ロータスツインカムはドレンボルトがよくなめる
ので、特に占める場合には力の入れすぎは厳禁です。
当倶楽部のロータスヨーロッパは1971年式です。
毎年一回オイル交換したとしても、すでに40回以上はオイル交換しているはずです。
オイル交換の際、どこでどう誰がメンテしてたのかマジでわかりません。
旧車のオイル交換の際のドレンボルトの扱いは慎重にやりましょう。
※そんなに難しいもんでもないですが、きゃしゃなボルトでも思いっきり締める人は確かにいるので。
ちなみに・・
当倶楽部のロータスツインカムのドレンボルトも少し緩めです。
ここからオイルがにじんだりするくらいならまだしも、走行中にドレンボルトが吹っ飛んでオイル駄々洩れはシャレになりません。
近いうちにヘリサートきり直すかもしれません。
オイル交換の際には、
配管テープをネジ部に反時計回りに一周させてから、組み込むようにしています。
割とオイルは適当なブランドでもいい
20W-50と10W-30を15W程度の粘度にブレンドして使ています。
今更ですが、ロータスヨーロッパのオイル容量は4リッターでございます。
※オイルクーラーとか増設しているようなブルジョワジーな人はその分考慮してくださいね♪
いつもシェブロンの20W-50と、
適当な10Wくらいのホムセン安売りカストロール(4リッターで1480円)を半々にブレンドして使っていました。
安定供給の感があるシェブロンが調達が楽です。
今回は、ハーレーでも使われてるということで、レブテックをチョイスしてみました。
一本当たり送料含めて812円くらいでした。
※箱買です。Z1-RにもZ750D1にも使っています。
あんまり性能差がわかりません。
オイルを変えても素人がわかるほど変わらない、というのが第一印象です。
油圧や水温が異常値を指すようなら考えます。
※ロータスヨーロッパの場合、メーター自体があてになりません。
大昔は、バルボリンの20W-50を使っていたこともあります。
ただ、なんだか値段が倍くらいに上がったので使うのをやめました。
なんでだろ?
※当時、1クオート(約1リッター)で348円だった記憶があります。
elfの15Wが近所のホームエンターでの扱いがなくなったのはちょっと寂しくもあります。
elfはエンスーっぽくて好きな銘柄です。
ちなみに・・
廃油は画像にもあるように近所のホムセンで売ってる安売りの4.5リッターまで処理できる廃油処理剤です。
178円でしたので、ホムセンで棚買い(毎年春はこれをやる)してます。
※売り切れていると友人から「またお前か!」的な連絡がたまに来ます。もちろんワタクシのせいであることが多いです。
まとめ
オイル交換の際のポイントは以下の通りです。
リア側のジャッキアップポイントさえわかれば問題はないんですが・・
未だにどこを持ち上げるのが正解なのかよくわかりません♪
※4柱ジャッキとかどこにかけるんだろ?今度主治医に聞いてみようっと。
ドレンボルトを緩めるのを失敗すると自分にオイルがかかりまくるというリスクはありますが大したことではありません。
※少なめに入れてつぎ足す作戦を推奨します。
オイルはこぼすとその後に家族とのいさかいに元になるので慎重にいきましょう。
もしこぼしちゃったら上手くやってください♪
※古新聞とボロ雑巾を駆使しましょう。
壊れたら困るんですが。
ちなみに・・
当倶楽部では春のオイル交換祭りが毎年恒例で行われます。
※大抵ワタクシしか参加しませんが。
廃油をこぼすと家族の冷たい視線が痛いのですが、
それでも、廃油の匂いが連れてくる春を感じるとこれからのシーズンが楽しみになります♪
※真冬に調整してる際の2stオイルの焼ける匂いも大好きです。
オイルも交換したし、来週は遠出でもするかぁ・・
と遠い目をしながら思ってると翌日雪になったりします。
信州の春先(4月中旬くらいまで)は天候には気を許してはいけないのです。
※スタッドレス→夏タイヤの交換時期はGW直前まで引っ張るのが正解です。