蛍光ピンクや蛍光グリーンの耐油ホースは使えないことはないですが寿命が短いです。
ホームセンターの耐油ホースを車やバイクに使う場合、あくまでも一時的な利用に限ったほうがいいですよ。
安くて入手しやすいので使い勝手は良いんですが。
当記事の目次
ホームセンターで売ってる耐油ホースはバイクや車には不向き
蛍光ピンクや蛍光グリーンの耐油ホースですよ。
一見、素人がメンテナンスをするのに便利そうに見えます。
ワタクシも大量に買い込んだ時期があります。
確かにホームセンターの蛍光ピンクや蛍光グリーンの耐油ホースは一時的には使えます。
新しいうちは割かし綺麗です。
ただし、
常時ガソリンに接するような箇所につかうと不具合があります。
早ければ一カ月しないうちに少し縮んで硬化します。
硬化がひどくなると割れます。
※出先でガソリンホースが割れるとどうしようもないです。
テスト的にジャンジャン使うにはいいですよねえ。
ただし、内径8mmのラインアップはないようです。
なので、
ホームセンターでメーター売りしてる耐油ホースはメインのガソリン経路に使うなんてことはしないほうが無難ですよ。
ちなみに・・
一つのバイクでガソリンホースの径が6mm、8mmと混在している場合があります。
入りが6mmで出が8mm・・とか。
こうなると6mm内径のガソリンホースを無理やり8mm内径の接続部にを突っ込みたくなるというものです。
でもね。
サイズ違いのホースの運用はやめた方がいいですよ。
ガソリンホースが伸びて傷みが激しくなります。
※固いホースだと切り口から裂けやすくなります。
こういう場合は、ホースの内径変換アダプターで対処しましょう。
※ホースが短くても、しっかりホース固定バンドで絞めておきましょう。
DT200WRの初期型は、タンク側が6mm、キャブ側が8mmです。
昔は初期型の純正部品をとるとホースが途中で内径が変わるものが届きました。
※途中からマイナーチェンジでタンク側も8mmの内径に変わり、それに応じて部品をとると内径8mmのホースが届くようになりました。
困るんですけど・・
内径変換アダプターで対応していますが、とにかく距離が短く曲がりがあるのでホース固定バンドでつながないとガソリンが漏れます。
強度的に金属製がおススメですが、複雑な形状のものは樹脂製しかないですねえ。
ホームセンターの耐油ホースは劣化すると硬化して割れる
これが、
完全に硬化すると取外しするだけでホースが割れます。
あくまでもホームセンターのホースは「耐油」ホースなだけであって、「耐ガソリン」ではないですよねえ・・
縮んで硬化した耐油ホースは変色しています。
蛍光色がなくなり、白化したり茶色に変色したらもうほぼ終わっています。
もとはもっと鮮やかな蛍光グリーンです。
こうなると、なかなか外れないんですよ。
ホースクリッププライヤーでもなかなか外れません。
※無理やりラジオペンチなどで外そうとすると、高確率でホースが折れたり割れたりします。
ラジペンだとホースに傷が付きますが、これならするっと抜けます。
重宝しております♪
タンクのブリーザー(息抜き)やドレンホースとして使うなら問題はない気がします。
ただし、
ガソリンコックからキャブやインジェクターなどの気化器につながるホースに使うのはリスクが大きすぎますね。
※ホームセンターの耐油ホースは透明なので、ガソリンが落ちるさまが見えるのが素敵ではあるんですが。
やはり燃料系に使うガソリンホースは専用のもの使う方がリスクが少ないです。
インナーメッシュタイプとアウターメッシュタイプがあります。
インナーメッシュの方が汚れが付かなくて好みです。
出先で硬化したガソリンホースが割れると面倒
出先で、振動やちょっとした接触で割れたらたまらんですよ。
それくらい硬化しきるとカチカチになります。
出先でホースが割れてツーリング中止、レッカー引取なんて言うのは極力避けたいですね。
ほんの数十円、数百円のパーツでも、きちんと機能しないと全ての機能がストップするといういい例です。
ゴム製品や樹脂パーツにはよくある話です。
※英国の古い車用の樹脂パーツは部品供給は豊富なんですがデッドストックものだと新品でも割れたりします。
ワタクシも何度かホームセンターの耐油ホースを使ってみたことはあります。
やはり、
使えないことはないのですが早いタイミングでホースが硬化するので取り換えてしまいました。
※出先で変なトラブルはネタにはなるけどなるべく避けたいのが本音です。
ちなみに・・
キャブセッティング(特にアイドル付近)の調整用に使ってるガソリンフィラーにはホームセンターの透明なガソリンホースを使っています。
ガソリンが流れるのが目視できるからです。
※透明なホース間に噛ませるガソリンフィルターでも目視はできるんですが。
調整などで使う場合はガソリンが流れる様子が目視できる透明素材のホームセンターの耐油ホースは使い勝手がいいです。
バイクや車には専用の耐ガソリンホースを使うべき
わずかな金額をケチってトラブルに遭うより、よほど安心できます。
本当にいい時代になりました。
扱ってるショップが近所にない田舎在住でも、この手の素材の入手に悩まなくていいんですもん。
※流通にかかわる人たちには頭が上がりません。
売ってる店が圧倒的に少ないのですよ。
買う場合は、耐ガソリンホースは長めに買っておいてみんなでシェアするのがいいと思います。
それほど高価なものではないですが、使う機会はそれほどありません。
ちなみに・・
余ったガソリンホースは、カウルなどの保護に使えます。
ホースに切れ目を入れてC型にします。
これを、カウルの縁やタンクの溶接しろなどにかぶせると・・
ちょっとした保護に使えます。
整備の際にタンクを直置きすることが多い人はお試しあれ。
永劫的にスクリーンの縁の保護などに使う場合、細い耐候性のあるホースの方がカッコいいです。
コの字型のゴムもホームセンターでメーター売りしてますが♪
※これだと厚いカウルにはまらないことも多いです。
耐ガソリンホースの種類
メッシュで強化されてるホースは、インジェクションやターボ仕様などで燃圧が高いものに対応しています。
頑丈でいいのですがホース自体が硬いので取り回しが大変です。
補強が入ってるので硬くてちょっと太い。
断面にメッシュが入ってるのがわかる。
ピンボケで済まんです。
古いバイクは大抵、
ヤカンのようにただガソリンが重力にひかれて落下する方式
を採用しています。
なので、
そこまで耐圧性能は必要ないと思います。
※メッシュなしの耐ガソリンホースでも十分です。
当倶楽部には常時ストックしてあります。
ただし、
車のように後ろにガソリンタンクがあって前のエンジンまでガソリンをポンプで搬送しているような距離がある場合は、少しでも強度のあるガソリンホースを使いたいですね。
※旧車は特にホースが腐るので金属製パイプのガソリンラインを持ってる車も多いです。
耐圧・・という文言がある商品を選びましょう。
ちなみに・・
両方手の取って曲げてみればわかりますがホース自体の強度はメッシュ式の方がはるかに高いです。
※ホース自体が固いです。
メッシュ式は強度が高めなんですが・・
ゴム自体の伸縮性の関係からか切り口部分が裂けやすい傾向にあります。
数年も経つとホースの切り口(ジョイント部)が劣化して裂け始めることがあります。
特に、
急角度で曲げたりするとストレスが切り口付近(ジョイント部付近)にかかるのでより裂けやすいようです。
※角度が付く場所は金属のL字ジョイントを使って、ストレート部はゴムのガソリンホースを使ってる旧車は結構多いです。
一方、メッシュで補強していないホースは急角度で曲げると、そこで燃料供給が滞ったりします。
こうなると、高回転時に「ガス欠?」「リミッター?」といった失火が起こります。
※こういう場合は、ホースのジョイントで90度曲げるのがセオリーです。
そして、ガソリンホースもゴム製品ですので必ず劣化しますよ。
なので、
どんな素材のガソリンホースを使っても永久にメンテナンスフリーってわけではないんですよね。
まとめ
ホームセンターの蛍光のやつは・・やめた方がいいと思いますよ。
どんなガソリンホースでも比較的安価な消耗品ですが重要な役割を持っています。
ホームセンターの蛍光ピンクや蛍光グリーンの耐油ホースは、使えるには使えますが寿命が圧倒的に短いです。
しかも、
劣化すると割れることすらあります。
切り口が汚い&汚れやすいのであんまり使いません。
ガソリンホースは定期的に交換する部品とはいえ、寿命が長い方がいいように思えます。
バイクのホースのように外から確認できるならまだしも、車のように車体の下でガソリンが漏れてるなんてのはちょっとおっかないです。
※ターボ車なんか過給時に燃圧が変わるので、ホースが避けてるとガソリンがぴゅーっと吹き出しますよ。
旧車のゴム類は、ブッシュやマウント系のリフレッシュをするのも大事ですが、各ホース類の劣化にも気を配っておきましょう。
ガソリンホースが原因でツーリング中にトラブったら、ネタは増えますが顔は引きつりますよ♪
ホース類がシャキッとするだけで気分がいいもんです。
ガソリンホースも、メンテナンスフリーではありません♪
※旧miniERAターボで全部の燃料配管を作り直してからガソリンホースの大事さと種類の多さを学びました。
しかも、耐圧ラジエターホースとかもストックがある。
何屋なのだ?ワタクシは。
ちなみに・・
当倶楽部では、旧車のバイクには後付けのガソリンフィルターを装備しています。
※ガソリンタンク内部をコーティングしてあるとはいえ、念のためのタンク内の錆対策です。
実は、プラ製の後付けガソリンフィルターは割れることもあります。
ガソリンフィルターは、動かない程度に軽くタイラップなどで固定しておきましょう。
出先で割れると、ホースが破れたのと同じ状態になります。
※バイクの振動でフィルターが配管周りにぶつかりまくるんですよ。
ガソリンフィルターが原因でツーリング先で動けなくなったら困るので・・
当倶楽部では、ツーリングの際に20cmくらいに切った専用のガソリンホースを携帯していたりします。
※万が一、フィルターが割れてもフィルターレスでホース配管できるようにしています。
実は一度、伊豆のツーリング先でガソリンフィルターが破損して呆けている人を助けたことがあります。
旧車は何があっても不思議じゃないです。