バイク

バイクの維持費は年々上がる。同じバイクに長く乗るにはお金と時間と愛情が必要です。

Z1-R。Z750D1。

Z1-R。Z750D1。

 

ワタクシ
これからバイク趣味を始めようという人にとって、バイクの維持費は気になるところです。
残念ですがいいニュースはありません。
この先、バイクの維持費はもっと上がる傾向にあります。
特に中古で買った古いバイクは大変ですよ。

 

中古バイクの維持費が高い訳

 

ワタクシ
中古バイクはどんなにいい状態でも初期化作業はすべきです。
よほどの新古車でもない限り、ほぼ乗り出すためのメンテナンス作業は必要です。
その作業で必要な部品代が上がっています。

 

中古バイクを手に入れたら、まず最初に全体的に初期化をすべきです。
出来るだけ新車状態に近づけるために、です。
※何処か壊れてるバイクを街乗りに使うなんて怖いことこの上ないです。

個体ごとの差異で新車に近づける作業が多いか少ないか?
これがいわゆる「中古車の程度。」って奴です。

中古バイクの程度

昔から中古バイクの程度は、

  • 製造年数からの経過
  • 走行距離
  • で、ある程度の評価をするのかセオリーです。
    これで、大体の市場価格がなんとなく決まってるように思えます。

    でもですね。

    製造から一年も経てば、保管状態で全然変わってきます。

  • むき出し
  • カバー掛け
  • 屋根付き
  • ガレージ
  •  経験上、ガレージ保管以外は極端に変わらないと言っても過言ではないのですが。 

    それでも、
    屋根のある駐輪場で

  • センタースタンドなどで地面からなるべく浮かせた状態で
  • 高級な湿度を逃がすカバーをかけて
  • 下回りも包んで保管
  • という工夫でかなりいい状態をキープできる可能性はあります。

    マジで東京のマンションの駐輪場でこの方法で20年以上赤銀のGSX1100Sを維持してるM氏。
    いつ見てもバイクはピッカピカ。感心します。

    むき出しで雨ざらしだと、あっという間にバイクは傷みます。
    ※酸性雨と紫外線、温度変化、鳥糞はそれほど強力です。

    中古バイクは一台毎に程度が全然違います。
    走行距離や製造年からの経過時間だけで程度を判断しないことです。
    ※同じ年式で同じような走行距離で中古価格が全然違うこともよくあります。

    バイクはオーナーの意愛情次第で寿命が全然違うものなのです。

     

    オフロードバイクはマメにワイヤに注油してあげましょう。

    オフロードバイクはマメにワイヤに注油してあげましょう。


    ワイヤにまめに注油するだけでもだいぶ違いますよ。

     

    中古バイクを入手したら少なくとも、

  • 各操作系が全部完全に動くか
  • 各消耗品が使用限界に達してないか
  • 各油脂類の鮮度が落ちてないか
  • のチェックはしましょう。

    当倶楽部では、中古のバイクを入手したら一通り全部チェックしています。
    そしてその作業工程で、全体の状態のチェックも行います。
    その際、少しでも違和感を感じたら最初に全部交換してしまいます。

    ワタクシ的には少しでも不安が無いような状態で乗りたいのです。

    中古バイクは一見価格が安いように思われますが、実は手に入れてから結構お金がかかるのです。
    とはいえ、
    最初にしっかりと初期化しておけば、その後はそれほど維持費がかからないハズなんです。
    その作業を行ったほうが気が楽だし、安くつく場合も多いです。

    中には延々と不具合が出続ける「呪われているバイク。」もあるにはあるんですが。
    ※そのほとんどは整備ミスです。大抵呪いじゃない(笑)

    そもそも、
    この初期化作業をしないと誰がどう乗ったかわからない中古バイクなんて怖くて遠出とかできませんよ。
    ※中古バイクショップでも「納車整備費をとるだけ取って洗車するだけ。」みたいなショップは実際にごまんとあります。

    ちなみに・・

    バイクを押したり引いたりするときに異常に重く感じるバイクもあります。

  • ベアリングが死んでるんだか
  • ブレーキが固着してるんだか
  • タイヤの空気が減ってるんだか
  • チェーンがさび付いてるんだか
  • 何かが曲がって抵抗になってるんだか
  • ※バイクの取回しが重い原因だけ見ても結構いろいろあるのです。

    そんな状態でも外装が綺麗で走行よりが少ないと「程度極上。」とか言って高値で売られてたりいますな。
    ※ヤフオクなどの個人売買はマジで要注意です。絶対車体を見てから買うべきですよ。

    「旧車だからそんなもん。」
    とかいうのは、売り手側の逃げです。
    ※押し引きがまともにできないバイクなんてありえない。

    実際、中古バイクのタマ数不足が長引いているので、こういう個人売買も横行しているように見えます。
    ※初期化にお金も時間もかかりますので「かえって高くついた。」なんてことも良く聞きますし。

    カチカチになったひび割れたタイヤ付けて「程度極上。」も何もあったもんじゃない。
    ※タイヤなんて最初に交換すべき部品の一つですよ。

    中古バイクの純正パーツは出るだけマシ

     

    ワタクシ
    長く作られた車種、人気のある車種。
    メーカーにもよりますが、こういうバイクは意外と製造終了後もしばらく部品が出る傾向があります。
    とはいえ、いつまでもあるわけではないのです。

     

    大抵の場合、初期化にはパーツが必要です。
    ※清掃とグリスアップだけでいい場合も多いですが。

    基本的にパーツはメーカー純正を注文することになります。
    メーカーの純正パーツストックがあるなら入手的には問題はありません。

    ただし、
    純正パーツは年々価格が上がると思っていた方がいいです。
    「ええ!こんなパーツがそんなに高いの?!」
    と言うことはよくありますよ。

    Z1系のカムチェーンローラーなんて、一個12,000円越えですよ。
    ※それも二個必要だし。

     

    Z1-R。こういう地味な部品が高いのよ。

    Z1-R。こういう地味な部品が高いのよ。


    外から見えないし、人にも威張れない部品なんですが。

     

    まあ、メーカーにあるだけありがたいのです。
    ※Z1系のエンジンパーツはだいぶ欠品が増えています。

    そして、
    必要となるパーツが汎用的なパーツならまだマシですが、車種専用設計のパーツだったりすると大変です。

    専用設計パーツ

    「専用設計パーツ。」
    その車種にだけ使われるいわば特注品です。
    ※豪華で贅沢な響きですよねえ。

    これが新車時にはアピールポイントになるのですが、実際中古車だと維持にはマイナスになることが多いです。
    ※車種ごとの専用パーツの最たるもの、バイクの外装は割と早めに「欠品。」になりがちです。

    特に 不人気車 マイナー車の部品調達は大変です。
    ※最近は 不人気車でも レア車とか言われて高額取引されたりしてますが。

    販売された数が少ない車種は絶望的にパーツがない場合があるんですよ。
    その一つのパーツが欲しいために、もう一台中古バイクを買うなんてのもよくある話です。
    ※特殊仕様や限定仕様なんてのは、あとでパーツ調達に困ること請け合い。

    ヤフオクなんかでも、
    「こんな状態の悪いパーツがこんな値段なの?」
    というのを見かけます。

    中古車価格が 不人気車だけに 安かったとしても、その後の維持費は安いとは限らないのです。

    ちなみに・・

    昔から生産終了後のパーツが高いメーカーとして有名なのがYAMAHAです。

    ホントに律義に毎年価格改定があり、下手すると1割くらい値段が上がりますな。
    古いバイクほどパーツが超高い。
    ※DT200WRのパーツが高い。欠品がかなり多いけどあるだけマシ。

    古いバイクのパーツの値上がりの原因は、
    パーツの維持管理費
    パーツと言えど資産計上されるため課税されるため
    などと言われています。
    ※ほんとか?真相は知りませんが。

    YAMAHAのパーツは、他メーカーのほぼ同じパーツと倍くらい値段が違うのも良くある話です。
    オフ車のフォークブーツはYAMAHA純正を買ってはいかん!と埼玉の大師匠Mさんに言われました。
    確かにセロー225WのフォークブーツはSUZUKIの某車と互換が効くし半額以下でしたねえ♪

    とはいえ。
    最近はYAMAHA以外も古いバイクのパーツの値上げに踏み切ってるようです。
    ※SUZUKIよ、おまえもか。

    そして、すぐ欠品になるHONDA。

    なので、
    古いバイクの維持費は年々上がっていく傾向があり結構大変なのです。

    旧車の維持費は高い

     

    ワタクシ
    パーツの調達を考えると旧車の維持費は非常に高いです。
    コスパを考えると旧車は選ばないほうが良さそうです。

     

    というわけで、旧車の維持管理費は超高いのです。

    なので、
    基本的には旧車でスポーツ走行なんてするもんじゃないのです。
    コケて外装パーツを破損でもしたら立ち直れないくらいのパーツ代になります。
    ※不用意に立ちごけなんてのはもってのほかです。

    旧車は適度に楽しく乗れればそれでいいんですよ。
    逆に、だからこそ安全運転になるし、危険行為はしなくなる、とも言えます。

    それでも、人気車種にはリプロパーツというありがたいものが存在します。

    リプロパーツ

    リプロパーツとは、
    「バイクメーカー以外が本物のパーツをコピーして販売してるもの。」
    です。

    昔はそれこそ、子供だましレベルの造形というか、適当な作りなパーツが多かったです。
    ※ほぼ外装。FRPで型を作って量産した、みたいな。

    ところが、
    最近のリプロパーツはかなり出来がいいのですよ。
    ※下手すれば本物のオリジナルより良く出来てたりする。

    Z1系では有名なリプロメーカーが何社かあって、本当に細かいパーツまで提供してくれています。
    ※超ありがたい。

    ただし、
    安くはないですねえ。

    それに、
    一通りパーツを必要としている人にはリプロパーツが行き渡っちゃったようで、リプロパーツも欠品というか製造終了ものが増えています。
    ※商売ですので売れないものは作らないしストックしないです。

    そして、
    リプロパーツメーカーも商売ですので、
    「基本的にリプロパーツの数が売れそうな人気車種。」
    だけしか対応してくれません。

     

    板麺。

    板麺。


    お堅い話になってきたので、美味しそうなものの画像でお楽しみください。
    ※いいお店見つけたのでそのうち記事にします。

     

    強化パーツ

    「強化パーツ。」
    とは純正パーツよりもパーツの強度が増してるというか耐久性が優れているとかそんな奴です。

    基本的には、
    「レース用。」
    が多く、街中で使うにはオーバークオリティなものも多いです。

    性能のほどはよく知りません。
    非常に高価ですので、それなりの効果がある・・のかね?
    ※レースは耐久性度外視で短時間の高性能だけ求められるような気もします。

    ワタクシは、一部だけ強化パーツにすると他のパーツにしわ寄せが出る可能性があると考えています。
    とはいえ、
    純正品もリプロパーツもなければ、そういうパーツに頼るしかないこともありますが。

    こういうパーツ事情を考えると、うかつに古いバイクに手を出すべきではないですよ。
    パーツが無くてバイクが動かなくなるだけならまだマシな方で、走行中にパーツが破損して事故に遭うなんて最悪です。

    現在、高額で取引されている古いバイクですが、
    不動車になる
    事故車になる
    と、信じられないくらい安く買いたたかれますよ。

    古いバイクは調子よい状態で維持できて、初めて価値があるのです。

    ちなみに・・

    2022年のGWと夏休みに二度にわたって行った

  • Z1-Rの腰上分解
  • エンジン内カムチェーン周りパーツ交換
  • バルブシール交換
  • で大体10万円位パーツ代がかかりました。
    ※高価なシリンダーヘッドの分割メタルガスケットを再利用しても、です。

    パーツ調達は、

  • メーカー欠品有
  • リプロパーツ無し(製造終了)
  • ヤフオクを漁る(デッドストックのパーツがあったりするけど高い。でも仕方ない。)
    とまあかなりの手間がかかりました。

    さすがのKAWASAKIでも40年以上前のパーツのストックは完全ではないので仕方ないです。
    ※イマイチ信用できない海外製のリプロパーツでも無いよりマシです。

    ばらしてみて初めて分かるパーツの多さよ。

    ばらしてみて初めて分かるパーツの多さよ。


    細かい部品でも1000円とかする。
    積算するととんでもない金額になる。

    バイクショップに頼めば恐らくは、作業工賃としてさらに10万円は飛ぶでしょうねえ。
    ※Z乗りってだけでさらに足元見られる傾向があるので、もっとかかるかもしれません。

    十数年ぶりにバルブすり合わせなどもやったので時間がかかりましたが、おかげで絶好調を取り戻しました♪

    当倶楽部の場合、コレと同じことをZ750D1でもう一回やるのです。

    4気筒はパーツが単気筒の4倍必要なのを恨むところです。

    もちろん、
    トータルで10万円超えのパーツを発注します。
    ※まだプレーンメタルベアリングとか新品であるのが凄い。これが16個必要。

    見た目は全然変わらんのですが、古いバイクの維持って言うのはこんなもんなのです。

    実は一番維持費が安いのはバイクの新車を買うこと

     

    ワタクシ
    維持費だけを考えると一回転して新車が一番安いです。
    何せ交換するパーツがないので。

     

    目先の車体購入費用だけに目が行きがちなので、新車は高いと思われがちです。

    たしかに、
    今どきのバイクは非常に高い。
    ※多くの250ccクラスバイクは安さが突出してる気がしますが。

    400ccクラスでも100万円近いですからねえ。
    もはや、ブルジョワ層しか乗れないですな。

    とにかく、
    新車は100点なんですよ。
    何せメーカーが威信をかけて販売してるわけですので完全体と言ってもいいのです。

    もちろん初期化済の状態なので初期のメンテナンスはほぼ必要ないですし。

    そして、
    ココから時間の経過と使用状況、オーナーの愛情の度合いに従い、次第に100点から減算されていくわけです。

    新車は オーナーのミスで壊さない限り 壊れる心配も不具合の心配もほぼないので、気が楽なのです。

    ちなみに・・

    最近多いのがバイクの外車。

    バイクも車も外車が増えましたよねえ。
    これも日本の企業の勢いが落ちてる証拠なのかもしれません。

    ですが。
    車と違ってバイクの外車はディーラーが少ないです。

    どこで、パーツ買ったらいいのかイマイチわかりません。
    ※KTM125EXCの初期化作業する時のパーツ手配なんか大変でした。今はだいぶマシですが。

    それでも、BMWやHARLEYなどはショップが増えていますね。
    ※この間、東京と千葉に行ったけれど、街道沿いに結構この手のショップが増えててビックリしました。

    とはいえ、
    これらの新車はとんでもなく高いことには変わりありません。
    ※バイク一台300万円とかしますが結構売れてるようです。

    それ以外の外車メーカーのバイクは、中古がかなり安いです。
    新車はくそ高いけれど、中古になるとかなり割安です。
    ※車ほどの大暴落はないですが。

    というのも、
    「パーツが手にはいりにくい。」
    からじゃないかと。
    ※絶対的にマイナーなので整備情報もなさそうですし。

    最近はツーリングでよくバイクの外車を見かけるようになりました。
    マイナーなメーカーのバイクは個性的でいいのですが新車のうちはともかく10年経ったら・・と考えるとねえ。

    マイナーなバイクの外車ディーラーはすぐ日本から撤退するしねえ。

    いずれにせよ、
    最近のバイクは素人がいじれるようになってないのは国産でも外車でも変わらないみたいですが。

    バイクの新しい乗り方や新しい価値観もある

     

    ワタクシ
    メカの知識がない、メンテナンスをしたくないのであれば新車一択です。
    「車と違って中古価格が落ちにくいバイクは特に新車の方が得。」という考え方もあるのです。

     

    「新車を買って短期間で乗りまくって、資産価値があるうちに売る。」
    「状態がいい新車を効率よく楽しめてメカの心配が一切ない。」

    これが正解というライダーも多くいます。

     

    かた焼きそばとチャーハンのセット。

    かた焼きそばとチャーハンのセット。


    チャーハンって改めて食べるとおいしいよね。

     

    アニメ「装甲騎兵ボトムズ。」の主人公キリコのように乗りかえるのが当たり前という発想もありっちゃありです。

    拝島の先輩I氏がまさにコレ。
    同じバイクを何台も乗り継いだりするのがよくわからない人です。

    I氏がいうには、
    「バイクは乗るのを楽しむものであって、メンテナンスするのを楽しむものではない。」
    と言うことらしいです。
    ※I氏はDUCATIとセロー225、NINJA250(300も)を何台も乗り継ぐという変態。雑誌に取材もされたことのあるマニアですが話が長い変態。

    そういう考え方もあるのです。

    ただし、
    「バイクをポンポン乗り換えられるくらいお金持ちであることが大前提。」
    ですがね。

    ワタクシは、すぐバイクに愛情感じちゃうのでその方法はダメなんですよ。
    「今あるものは徹底して楽しみつくしてあげるのがオーナーの勤め!」
    とか思っちゃう。
    ※貧乏だからってものあるんですが。

    ちなみに・・

    「バイクの高い車両代や高い維持費を考えたらバイクを買わないのが得。」
    という人もいます。

    最近は、
    「バイクなんてレンタルでいい。」
    という人も結構いてビックリします。
    ※最近バイクの免許を取った嫁の会社の若者K君がそれです。

    感覚としては車のレンタカーやカーシェアみたいなもんですかね。
    そういえば、
    最近、メーカー直営のショップでは盛んにバイクレンタル事業を行っていますね。
    長野にもそういうショップが多いです。
    ※ヘルメットとか装備だけ持って旅行にきて、バイクは現地で借りる。アメリカ人のように合理的。

    なるほど確かに、
    バイクに乗ることだけを純粋に楽しますな。
    そしていろんな車種に乗れる。
    保管場所も気にせず、消耗パーツも気にしなくていい。

    目的地まで延々と陸送したり、フェリーで長時間ボーっとしたりしなくていい。
    北海道だって飛行機で行っちゃえばすぐですし。

    そりゃ楽だわ♪

    まあK君の場合、
    「免許取って装備を買ったらバイクを買うお金がない。」
    というのが主な理由だそうですが、今どきの若者っぽくドライな考え方で大変よろしい。
    ※飽きるかもしれないバイクに、大金を突っ込んで失敗したくないらしい。

    でも、愛車に乗りまくってメンテスキルやライディングスキルを上げるというのもアリなんじゃ・・。
    今どきは、その手の考え方がオッサンなのかもしれませんなぁ。

    まとめ

     

    ワタクシ
    お金もないのに知識もない。
    そういう人はもはやバイクには乗れない世の中ですな。
    バイクは新車も旧車もすでに「お金持ちの乗り物。」ですよ。
    貧乏人はバイクには乗れません。
    特に古いバイクには。

     

    昔は、今と比べれば非常に安価に中古車が手に入ったし、中古パーツも多く出回っていました。

  • バイクを先輩から安く譲ってもらうとか
  • 解体屋さんでパーツ買ってくるとか
  •  安全かどうかは別として 素人が「あーでもない、こーでもない。」とバイクをいじくれたんですよ。

    それに、
    電子制御パーツなんてほぼなかったので、機械的な細かいパーツを変えるだけでも結構なんとかなったんです。
    ※キャブのジェット類なんかはその代表格。

    調子がいいか悪いかは別として、バイクがある生活は今よりもっと身近なものだった気がします。
    昔は自賠責が今よりはるかに高額でしたので車検も高かったです。

    それでも、
    景気が良かったので、必然的にバイクは車を買えない人たち、特に学生の安い移動の足としてバイクが活躍していました。
    ※バブル時は大学生でも東京都下の実家暮らしなら普通に車を持ってましたし。

    この頃大量に売れたバイクが、今中古バイクとして高価格で流通してるとはねえ。
    年式相応に傷んでいるし、経年劣化もあるし、使い減りもしてるハズ。

    そんなバイクがまともの動くわけはなく、それなりに整備や部品交換が必要です。
    ※部品があれば、ですけど。

    整備にも部品交換にもお金はかかるのですよ。
    それも、ビックリするくらい。

     

    KDX125SR二号機。

    KDX125SR二号機。


    最近、買い戻したKDX2号機。程度はアレなので部品取りにするか復活させるか悩み中。

     

    ならば、
    バイクは車に比べて中古車の値落ちが少ないので、新車の方が得という考え方もあります。

    とはいえ、
    今の新車バイクを10年も使ったら維持費は凄く高くなりそうです。

    今のバイクのパーツは最初から非常に高価ですし。
    しかも、
    ユニット単位でしか交換できないパーツも多い。
    ※LEDの異形ヘッドライトなんかがその代表格。

    異形のヘッドライトは樹脂のクリアが曇るとほぼユニット交換ですし。
    ※軽くコケてライトとメーター一式を壊してごらんなさい。莫大なパーツ代に驚きますよ。

    ともあれ、
    今後バイクを長く維持するには今まで以上の維持費が必要になりそうです。
    それは古いバイクであっても新しいバイクであっても、です。

    3年くらい前までは、ちょっと古いバイクの維持はまだマシだったんですがねえ。

    現在は中古バイクの最大のメリットである入手金額が安いというメリットがありません。

  • パーツ代が高騰
  • パーツが入手できない絶望感
  • トラブルの多発
  • 特にメンテナンスできない人にとっては恐怖でしかないハズ。

    ただのリスクにしかならないなら、もう買う人いないんじゃないかと思うんですよ。

    どんなに雑誌やメディアで取り上げても、
    「かつての名車や人気車種でも絵に描いた餅。」
    となってしまうような気もしています。

    かつては、
    「買わない理由が値段なら買え。買う理由が値段なら買うな。」
    とか言ってたもんですが、今は、
    「リスクを理解したうえでしっかり維持できないなら買うな。」
    と言ったところですかねえ。

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    Z1-Rに乗り続けて30年
    東京から長野に移住して15年
    ロータスヨーロッパに乗り始めて10年
    そんなワタクシのリアル実体験「北信州のりもの倶楽部。」です。
    車・バイク共に旧車生活の長さや田舎への移住経験、気が付いたことを記事にしています。
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