変摩耗してない新品なので当たり前かもしれませんが。
ちょっと前のバイクの操作系はすぐに重たくなったもんです。
特に雨天ツーリング後放置したり、屋外保管だったりするとね。
それを軽くしてやろうって話です。
バイクの操作系が重いと疲れないかね?
林道走行は結構慎重なアクセルワークが必要なんだけれど。
持ち主が気にしないならそれはそれでいいんですけれども。
セミレストアを請け負ったXR250なんですが、
これって走ってて疲れませんかね?
ワタクシとしてはスロットルを開けて放したら、出来るだけ早く全閉の状態に戻って欲しいのですよ。
バイクで峠で遊んだり林道で遊んだりするときは、スロットルは軽いほうが良いと思っています。
みんな無意識かもしれませんがバイクのリアタイヤのトラクションを掛けたり抜いたりするのに、スロットルで微妙なコントロールを行っています。
※アクセルで曲げるってやつですよ。
せっかくエンジンやキャブのレスポンスが良いのに、
スロットルが重たいという整備不良的な事象で性能を生かせないなんてメーカーの設計者様に申し訳ないのです。
というわけで、
ワタクシはスロットルに限らず、バイクの操作系は重たいと極限まで軽くしてやろうとする主義です。
いろいろ路靴っぽく言っていますが、スロットルなどの操作系が重いと
「無駄に疲れちゃうから。」
なのですよ。
※特に長距離走るとその差が如実に出ます。
スロットルはアクセルなど他の言い方もありますが、
当記事では以降「スロットル。」に表現を統一します。
ちなみに・・
KTMのエンデューロマシンの多くには「油圧クラッチ。」が使われています。
慣れる迄操作系がちょっと重めではりますが、ワイヤ式にはない特徴があります。
「レースの途中で泥が詰まったりして操作感覚が変化するのを防ぐ。」
です。
それくらい微妙な操作をライダーは肌感覚でやってるんですよ。
気が向いたら今度写真撮っておきます。
ミネラルオイルというよくわからんオイルで駆動します。
エンデューロレースは
と言うワイヤ駆動の操作には最悪な状況が続きます。
こういう状況なので、
レース後半になると体力どころか握力すらなくなってきます。
※あまりにクラッチ使うセクションが多いと左手が攣ってきます。
こうなると微妙なクラッチ操作の変化に対応できないんですよ。
他の箇所はソレこそグラム単位で軽量化しているKTMですが、
「一定の操作感を維持するため。」
に重い油圧クラッチをわざわざ装備しています。
※KTMってのは凄いメーカーですな。
意外と高速巡行ではスロットルは重めな方が楽
高速道路で一定速度での巡行する場合がそれにあたります。
高速道路のように、
「スロットルを一定開度開け続けてそれを維持する。」
と言う状況では、
「あまりに軽すぎるスロットルは逆に疲れちゃう。」
んです。
だったりします。
※そうはいっても、あんまりスロットルが重いと手のひらの皮が突っ張る感じになりますが。
小排気量車が高速がイマイチ苦手と言うのは、
「高速巡行よりも一般道でのスロットルレスポンスを優先させたキャラクターだから。」
ですよ。
小排気量車の高回転エンジンにわざわざ重たいスロットル設定する意味はありません。
極力軽く作ってあるはずなんですよ。
※でも最近のアドベンチャー系250ccなんかは高速巡行を考慮してスロットルは重いのかもしれませんが。
ちなみに・・
初期のZ1、Z2には高速巡行用にスロットルを重めに可変させるネジと言うかツマミがついてました♪
※マニュアルには「アジャスティングスクリュー。」と記載がある。走行中にも調整できなくもない。
ただネジを閉め込むだけなんですが。
北米がメイン市場だったZ1なので高速(いやハイウェイと言うべきか)の走行が大前提だったはずです。
※「白バイ野郎ジョン&パンチ(声に出して言いたい古き良き日本語訳だな)」がまさにそれです。
ワタクシが昔乗ってたZ2にもついてた記憶があります。
でも、
「スロットルが重くなったら、かえって危ないんじゃないか?」
と思っていたのでほぼ使わなかった気がします。
※若かったので軽いアクセルでも全然気にならなかった。
最初期以外のZにはついてませんな。
※やっぱり危なかったんじゃないかと。
日本のせせこましい高速道路ではオートクルーズなんて意味ないしねえ・・。
※昔乗ってたフェアレディZ32のクルーズコントロールも東北道の上の方で使ったことあるくらいで関東圏では危なくて使えなかったです。
バイクのスロットルを軽くする手法
スロットルを軽くする手法を紹介しましょう。
この3パターンを徹底することです。
最低でも年一くらいでメンテしてあげましょう。
ワイヤのグリスアップ
スロットルワイヤに限らず、
ワイヤで駆動しているシステムは全てインナーとアウターの間のグリスが抜けると動きが渋くなります。
ワイヤー内に水分が侵入してグリスを洗い流しちゃいます。
こんな小さな穴から水なんてそうそう入るもんじゃない、と思ったアナタ。
「甘い。ルノアールのココアより甘い。」
水分は毛細管現象でガンガン細かいところに侵入してきます。
しかも、
ワイヤが動くことでさらに水分が内部に導かれます。
入った水はワイヤの下方から排出されますが、この際少しずつ油分を奪っていくのです。
グリスが抜けたワイヤーはすぐにガサガサになり、しまいにゃ切れます。
「ワイヤのグリスアップはメンテナンスのイロハのイ。」
というくらい大事なんですよ。
あふれたグリスは拭き取らないと埃を吸います。
ワイヤーを車体からから外して、ワイヤーインジェクターで注油してあげましょう。
当倶楽部では、CRC-556などで軽く洗浄、チェーンルブなどの粘度が高いグリススプレーを吹くようにしています。
その場合は、ビニールテープで関節部を覆ってしまうのですよ。
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スロットルのグリスアップ
スロットルとハンドルの隙間のグリスも流れ出します。
特に、オープンエンド型のグリップを使ってるとすぐ抜けます。
バークバスターやバーエンドウエイトなどを入れて、オープンエンドのグリップを装着しているバイクはグリスが抜けやすいですよ。
※当倶楽部のオフ車は全てクローズドエンドのハンドルグリップにしてあるのはこのためです。
スロットル内部のグリスが抜けると、スロットルやハンドルが 驚くほど摩耗するのですよ。
※アルミのハンドルなんか柔らかいのですぐ摩耗します。
こうなると段がついたりしてさらにスロットルは重くなります。
末期には、スロットル自体に穴が開いたりしますよ。
グリスが切れてカタカタ言ってるようなバイクを多く見ますが、世界中のバイクのスロットル外してグリスアップしたくなる。
※嘘ですが。
そうなる前に、
スロットルをハンドルから外して、ハンドルとスロットル内部を清掃後、モリブデングリスなどを塗布しましょう。
さらに、
スロットルを保持する箇所(ワイヤーとスロットルが接続されてる辺り)もグリスを塗布しておきましょう。
動くところの油分切れは全部操作系の重さにつながります。
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スロットルドーナツ(造語?)
実際なんて言うパーツかよくわからんのですが。
右ハンドルグリップと右スイッチボックスの間にドーナッツ状に切った塩ビの板を入れます。
これを入れるのは、
ハンドルグリップのゴムとスイッチボックスの摩擦抵抗でスロットルが重くなってることが多々あるからです。
柔らかいハンドルグリップ装着バイクには効果絶大。
こんなの適当な使い古しのクリアファイルをドーナッツ状にカットして使えば十分です。
スロットルを外して組み込むのが面倒ならば、ドーナッツの一部に切れ込みを入れて装着すればOKです。
※その際、スイッチボックス側にうっすらグリスを塗布するのがポイント。
意外にこんなもんでもスロットルは軽くなるんです♪
※それどころか、ほぼタダ同然の工夫で劇的な変化がある場合があります。
まとめ
いやぁ、見違えるほど操作が軽くなって小さく満足♪
あまりにボロい場合は、新品が入手できる限り新品に交換します。
※この手のバイクは、いつ部品が入手できなくなるかわからんので。
今回は、
という状態で3年寝てた個体ですがスロットルは新車並みの動きになりました♪
なんかこの食い物画像にファンがついてコメント貰うことが増えてきて、非常に複雑な思いでございます。
古いバイクや過走行車は、ワイヤ自体が痛んでいる可能性が高いので思い切って交換をした方がいいかもしれません。
樹脂製のガイドがスロットルボディとワイヤの接続部に入ってたりする車種は、このガイド自体が摩耗、抵抗になってることもあります。
この辺のパーツを刷新するとさらに見違えます。特にワイヤーん交換は効果絶大です。
※ついてたパーツは捨てずにストックとしてキープです。簡単に死んでもらっては困るのです。
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また、
複雑な取り回しでワイヤを配置している車種も多いです。
このワイヤの取回し次第でもスロットルは重くも軽くもなります。
※ワイヤにストレスが最もかからない取り回しが最高の取り回しです。
スロットルのワイヤに限りませんがワイヤの交換の際には元通りに組み付けることが大事ですよ。
という当たり前のメンテナンスの記事でした。
※ワイヤ関係のグリスアップはちょっとした時間があれば「だれでもできる効果がわかりやすいメンテナンス。」です。