KDX125SR

KDX125SRに乗るならフロントフォークオイルシール交換スキルは必須

KDX125SR。フロントフォーク分解中。

KDX125SR。フロントフォーク分解中。

 

ワタクシ
どうもKDX125SRはフロントフォークからオイル漏れが持病っぽいです。
※持病がたくさんあるな、このバイク。

工具さえそろってれば難しくない作業でもあります。
※作業場所は必要ですが。

旧世代のモンスター2st125cc、延命作業は大変ですわ。


 

KDX125SRはフォークオイルが漏れやすい

 

ワタクシ
初期の頃の倒立フォークで原付クオリティなのでフォークオイル漏れは仕方ないのかもしれません。
まあ、30年前のバイクですのでねえ。

 

とはいえ。
もう何度もフロントフォークからのオイル漏れを経験しています。
※まあ距離も乗ってますが。

KDX125SR。フォークガードを外すとなんだか情けない。

KDX125SR。フォークガードを外すとなんだか情けない。


こういう画像なら倒立フォークということはよくわかる。

かつて当倶楽部に存在したKDX125SRの2号機もオイル漏れしていました。
フロントフォークからのオイル漏れのたびにオイルシールは交換しています。
※そんなにハードに走り回ったわけでもないんですが。

オイル漏れしやすいのは確かなようです。

 

KDX125SRのフロントフォーク

KDX125SRは原付2種のくせに生意気にも倒立フロントフォークを装備しています。

ただし、

  • 鉄製(磁石が付く♪&錆びる)
  • 片側しかダンパー入ってない
  • 結構重たい
  • という、はっきり言えば「格好だけ」の倒立フロントフォークです。

    KDX125SR。鉄製のフォークには磁石入りのトレーが張り付く。

    KDX125SR。鉄製のフォークには磁石入りのトレーが張り付く。


    だから何だって話ですが。

     

    性能的には、普通に林道ツーリングするレベルなら、こんなもんじゃろ?って感じです。
    ※お金持ちはもう一式フォークを用意してダブルダンパーにしてるようですが、あんまり必要性を感じません。

    動力性能はともかく、オイル漏れの癖があるようでして。
    大体、1万2千キロに一回くらいの割合でオイルシールの交換しています。

     

    ちなみに・・

    バイクのフロントフォークからのオイル漏れを放置しておくと怖いですよ。

    漏れたフォークオイルがフロントブレーキにかかって・・止まらん!ってことになりかねません。
    ※倒立でも正立でも同じですよ。

    出先でフォークオイルの漏れを発見したら、とりあえず布切れなどをインナーフォークに巻いてタイラップなどでしっかり固定してオイルの飛散を防止すべきです。

    KDX125SR。フォークオイルが漏れたらとりあえずオムツはしておこう。

    KDX125SR。フォークオイルが漏れたらとりあえずオムツはしておこう。


    マジで危ないって。

    ブレーキが効かなくなる前に、です。

    それに、
    オイルが漏れて量が減るとダンパーがまともに動かず、車体の挙動が変になりますよ。

     

    KDX125SRのフォークオイルシールのシール交換は難しくない

     

    ワタクシ
    マニュアルにオイルシール交換の手順は書いてあります。
    マニュアルには専用工具が要るとか書いてますが要りません。
    ※そこまで分解しなくてもシール交換くらいできます。

     

    車体を固定するのが大変

    実際に大変なのは、フロントフォーク(サスペンション)を抜いちゃうので車体が単体では立ってられなくなるということです。

    オフロードバイク用のジャッキスタンドがあればそれに越したことはありません。
    ※オフロードバイク乗りで自分で整備したい人は必須アイテムです。

    オフ車のジャッキスタンドはダンパー付きが安心。

    オフ車のジャッキスタンドはダンパー付きが安心。


    ダンパーなしも買ったことあるけど使えねえ・・
    オフロードのリフトスタンドはダンパー付きがおススメ!
    created by Rinker

    ダンパー無いと降ろした時のショックでバイク倒れます。
    あと、あんまり安いのは上げずらいです。

    最悪、体力自慢のアナタならジャッキスタンドはビールケースなどで代用は可能です。
    ※ある程度力業で乗せる必要はありますが男の子なら何とかなるでしょう。

    メンテは気合です。

     

    いずれも、
    慣れないとバイクに浴びせ倒しを食らいます。
    ※車体がジャッキの上でぐらつくと焦るんですよ、マジで「スワ!」と叫びますよ。

    KDX125SR。すでにいつ倒れてもおかしくない状態だ。

    KDX125SR。すでにいつ倒れてもおかしくない状態だ。


    リアホイールが地面に固定できればいいんですがね。

     

    オイルシール交換手順

  • ホイールのアクスルを緩める
  • フォークトップボルトを緩める
  • KDX125SR。このフォークトップボルトは車体から外す前に緩める。

    KDX125SR。このフォークトップボルトは車体から外す前に緩める。


    車体からフォークを外しちゃうとまず緩みません。
  • 車体を持ち上げる
  • ホイールを外す
  • ディスクガードを外す
  • フォークガードを外す
  • ブレーキキャリパーを外す
  • トップブリッジとアンダーステムのフォーク固定ボルトを緩める
  • フロントフォークを車体から抜く
  • フォークトップボルトを外してフォークを逆さにして残ってるオイルを排出する
  • インナーロッドのスプリングガイドを外す
  • インナーフォークのカラーを外す
  • インナーフォークからスプリングを抜く
  • ※この時点でインナーの各部品に付いたオイルは拭き取っておく

  • アウターのダストシールを外す
  • アウターのリテイニングリングをマイナスドライバーなどを使って溝から外す
  • インナーを数回伸縮させて勢い付けてアウターから外す
  • ※この際、オイルシールも一緒に抜けます。

  • インナーフォークからスライドメタル(2種類)を外す
  • インナーフォークからワッシャーを外す
  • インナーフォークからオイルシールを外す
  • ※この際、オイルシールの向きを確認

  • インナーフォークからリテイニングリングを外す
  • インナーフォークからダストシールを外す
  • インナーフォークの傷を確認
  • ※段差があればヤスリとオイルストーンで段差がなくなるまで修正

  • インナーフォークにダストシールをつける
  • インナーフォークにリテイニングリングをつける
  • インナーフォークにフォークオイルを塗ったオイルシールをつける
  • インナーフォークにワッシャーをつける
  • インナーフォークにフォークオイルを塗ったワッシャーをスライドメタル(2種類)をつける
  • インナーフォークをアウターに装着
  • オイルシールをシールドライバーを使って装着する
  • ※この工程が一番難しいですが、これが終われば終わったようなもんです。

    フォークオイルはフォークを逆さにして廃油BOXで受けます。

    フォークオイルはフォークを逆さにして廃油BOXで受けます。


    フォークオイルがまだ綺麗だと非常に悔しいのである。
  • リテイニングリングをアウターの溝にハメ込む
  • ダストシールをアウターに組付け
  • インナーにスプリングを入れる
  • インナーにカラーを入れる
  • インナーロッドにスプリングガイドをつける
  • フロントフォークを車体に組付ける
  • トップブリッジとアンダーステムのフォーク固定ボルトでフロントフォークを固定する
  • フォークオイルを入れる(右470ml、左477ml)
  • KDX125SR。フォークオイルは車体に組み付け手から入れる主義。

    KDX125SR。フォークオイルは車体に組み付け手から入れる主義。


    ストロークさせてエア抜きしやすい。
  • 軽く数回ストロークさせて空気を抜く
  • フォークトップボルトを組み付ける
  • ブレーキキャリパーを組付ける
  • フォークガードを組付ける
  • ディスクガードを組付ける
  • ホイールを組付ける
  • 工程は多いですが、結構簡単です♪

     

    初心者ほど使うべき専用工具

    ■オイルシールドライバー

    コレがないと大抵ドライバーなどでオイルシールをたたき込もうとします。
    そうすると、ほぼ確実にオイルシールがゆがんで再度オイル漏れの原因になります。


    ワタクシが使ってるのはコレ。
    いまいち使いづらいですが無いよりは、はるかにマシです。

     

    ちなみに・・

    KDX125SRの場合、アウターフォークの一部アウターチューブホルダが別体パーツになっています。

    アウターチューブホルダはアウターチューブに小さいトルクスネジ(星形のイモネジ)1本で固定されてるんですが・・
    このイモネジが緩んで、固定できなくなっていることがあります。
    ※見るからに錆びてて固着してそうですし。

    KDX125SR。トルクスのイモネジで固定するの禁止。

    KDX125SR。トルクスのイモネジで固定するの禁止。


    近いうちに工具探してこなきゃ・・

    こんな小さいイモネジ(しかもトルクス)なんて見たことありません。
    ※特殊工具設定もないし汎用品なのかしら?誰か持ってない?

    オイルシール挿入時にアウターチューブホルダが動くとオイルシールがアウターに上手く挿入できません。
    ※当倶楽部では、万力様のお力をお借りして何とかしましたがアウターがゆがんでも知りません。

     

    ネットショップに出回る粗悪品の41mmオイルシール

     

    ワタクシ
    ネット上にはアフターパーツとして41mmのオイルシールとダストシールがセットになった格安部品が流通しています。
    ざっと、値段は純正品の半額くらいです。

     

    きちんと、対応車種に「KDX125SR」と記載があったので買ってみたのですが・・
    外形が一回り小さくて手で軽く挿入できますよ(笑)
    ああ、やっちまった感がさく裂します。

    右が純正、左が汎用品。

    右が純正、左が汎用品。


    もう純正しか買わない、と決めました。

    当然、
    すっかすかですのでオイルは駄々洩れするはずです
    ※また無駄なもんを買ってしまいました・・

    適用車種にKDX125SRがあっても使えないのがこの手のオイルシール
    created by Rinker

    買ったのはこの手の格安オイルシールです。
    以前買った「モノ〇ロウ」のやつはちゃんと入りましたが30kmくらいで漏れ始めたので、やっぱり純正品がいいです。

    もしかすると他車種にはちゃんと会うのかもしれませんが、KDX125SRのフロントフォークには合いませんです。
    一度、フォークオイルを塗っちゃったので返品もできなそうです。
    ※誰か欲しい人がいればプレゼントしますよ。連絡ください。新品です。

     

    多少高くても純正品のオイルシールを使う方が安心

     

    ワタクシ
    まだ新品の部品が出るので高くても新品のオイルシールを使う方が安心です。
    ワタクシは、ちょっとのお金をケチったために手間も時間も無駄にしました。
    純正でもどうせ漏れるんだけど、寿命は長いです。

     

    どうせ純正部品を頼むのであれば、
    インナーフォークのスライドメタルなどの消耗品も一新してしまうのも手です。
    ※他の車種も使ってるようで30年前のKDXの純正部品まだ出るのがありがたい。

     

    純正フォークシール

    部品番号:92049-1370(現在は、92049-1363に変更されています。)
    部品名:シール(オイル),フォークアウタチューブ
    単価:1,012円(2020/08現在(税込み))

     

    ちなみに・・

    今回、フォークオイルの交換作業をした際に、ステアリングステムの動きが渋い不具合を発見しました。

    フォークを外した状態でステアリングを左右に切ると自然にステアしないんですよ。
    明らかにステムベアリングの動きがおかしいです。

    ベアリング部を清掃&グリスアップを試みたのですが・・一大事に発展しました。

    それはまた別の記事にします。
    賢明な読者様にはトラブルの内容は大体想像つくでしょうが

     

    まとめ

     

    ワタクシ
    KDX125SRのフロントフォークのオイル漏れは割と頻繁に起こります。
    そのたびにショップの世話になってたら、ただでさえ高めなKDX125SRの維持費はさらに跳ね上がります。
    自分でできるようになっておいた方がいいに決まっています。

     

    KDX125SRは、

  • 設計の問題なのか
  • 素材の問題なのか
  • 当倶楽部の個体がダメなのか
  • は知りませんが、当倶楽部で面倒見た個体はすべてフロントフォークからのオイル漏れを経験しています。
    ※盲腸みたいなもんかもしれません。

    KDX125SR。この状態で車体が揺れると軽く緊張する。

    KDX125SR。この状態で車体が揺れると軽く緊張する。


    そしてそれが大事件につながるのである。

    倒立フォークはオイル漏れしやすいの?
    と思いましたが、
    倒立フォークを装備しているDT200WRやKTM125EXCは耐久性がはるかに高いです。

    まあ、いいや。
    手間はかかるけど大したことないし。
    フロント周りの整備のきっかけになればいいや。

    とにかく!
    フロントフォークオイルから漏れしてるバイクは危ないのですぐなんとかしなさい。
    マジで止まれなくても知りませんよ。
    ※油面が指定外の値だと車体制御も不安定だしねえ・・

    ブレーキ強化して何とか標準レベルのストッピングパワーのKDX125SRですのでなおさらです。

     

     

    あ、そうそう。
    もう一度言っておきますが、
    KDX125SRのフロントフォークのオイルシールは純正をおススメします!
    ワタクシのようにわずかな金額をケチって賭けに出ると大抵負けます。
    ※部品が来るまで作業は止まるし、何よりタイヤの外れたバイクは移動もできず邪魔です。

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    Z1-Rに乗り続けて30年
    東京から長野に移住して15年
    ロータスヨーロッパに乗り始めて10年
    そんなワタクシのリアル実体験「北信州のりもの倶楽部。」です。
    車・バイク共に旧車生活の長さや田舎への移住経験、気が付いたことを記事にしています。
     使えない&くだらない 知識量には自信があります♪

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    当倶楽部のオーナーはワタクシです。

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