冬の間になんとか出来る予定でしたがいろんなヤバい箇所を修正してるので遅れています。
今回はライト回りの回路についての記事です。
当記事の目次
ロータスヨーロッパのヘッドライトスイッチ
古い車のスイッチ類は、車の基本的な操作系がある程度統一されている今どきの車とはだいぶ違うのです。
古い車はいろいろオリジナルというか、余計なよくわからない個性をフルに発揮してたりするものです。
ワイパースイッチなんかは、知らないと作動させることすらできません。
※しかもすごく壊れそうだし。
ロータスヨーロッパのヘッドライトスイッチは結構タッチが固く「そのうち壊れそうだな。」とうすうす思ってはいたのです。
そしたら。
この度、イマイチ調子が悪かったヘッドライトスイッチのポジションがほぼ完全に死にました。
※出先で死なれるよりはるかにマシなので、ラッキーくらいに思っておきます。
電装系見直しプロジェクト
この件も含めて2021年11月後半から「2021年ロータスヨーロッパTCの電装系見直しプロジェクト。」で各配線を見直し&作り直ししています。
※特にダッシュパネル裏とコラムスイッチ周り、ヒューズボックスの移設には力を入れています。
プロジェクト開始以来、ずっとです。
こんな記事もあります▼
ヘッドライトスイッチは、二段階に動きます。
がそれぞれ点灯します。
まあこれが普通のなのですが。
なぜ点かないのか、この時点ではワタクシから「?」マークが三つくらい出ています。
ポジションランプの反応が全くないので、テスターでライトスイッチの裏のポジションの位置で導通するはずの端子をあたってみます。
そしたら、
「ライトスイッチのポジションのポジションで電力が供給されない。」
ことが判明したのでした。
ポジション回路
という流れです。
※カッコ内は配線の色。
今回の件、具体的に言いますと、
「ヘッドライトスイッチを動かしてもヘッドライトスイッチの裏からの(赤緑)の配線に電力が供給されない。」
ということです。
そしてその原因は、
「どうやらヘッドライトスイッチ自体の破損。」
です。
というわけで、
このままではヘッドライトは点いても、各部のポジション照明とナンバー灯が点きません。
※もちろん車検には通りませんな。
そりゃ困る。
ちなみに・・
ロータスヨーロッパのステアリングコラムからは言えているバーは、ハイビーム、ロービーム、パッシングを司さどっています。
今の車と違い、ライトのオンオフ、ポジションのスイッチとは完全に独立しています。
特筆すべきは、ロータスヨーロッパのコンビネーションステアリングコラムスイッチは作りが意外としっかりしててビックリです。
※たぶん他社の車のパーツ流用だと思われますが。
他のスイッチ類がすごく華奢で安っぽいので 全部のスイッチがこのクオリティだったらよかったのに。
※オリジナルのスイッチは加工レベルが低すぎ。小学生の理科の実験器具みたいな精度です。
壊れたヘッドライトスイッチが外せない
ところが。
ヘッドライトスイッチを取り外すのが超大変なのです。
ロータスヨーロッパのヘッドライトスイッチ自体を外すのは、かなりというか「すごく大変。」な作業です。
※ダッシュパネルのスイッチは全部大変。ついでにメーターも外すの大変。
何せ、スイッチ類は「ダッシュパネルの裏側に木ネジで直接固定されている。」ためです。
とにかく、この木ネジまで簡単にアクセスできないんですよ。
ダッシュパネルを外せれば楽なんですがそれも大変なのです。
ダッシュパネルが外せない
実はロータスヨーロッパのダッシュパネルを何度か外そうと試みたのですが、そのたびに諦めています。
※その他隠れてるネジがあるハズ。
等で複雑に固定されていて大変なのです。
しかも、極太の配線が電流計に直接配線されていて、下手に引っ張るとスパークします。
※二回くらい火花見た。狭い空間で自由が利かないだけに結構ビビります。 あらかじめバッテリーを外せば問題ないのですが。
この状態にするだけでも結構大変な作業なのです。
パネルを取り外すには、まずガレージを片付け、バイクをガレージから出して、両方のドアを開け放っての作業になります。
さらに、
ロータスヨーロッパは、室内が凄く狭いのです。
ただ乗るだけでも狭いのに、そこで身体を捻ってダッシュパネルを外すのは知恵の輪みたいな作業になるのでした。
※なんども諦めているのはこういうわけです。
そんなわけで、
ワタクシにとってロータスヨーロッパのダッシュパネルの脱着は鬼門なのです。
※未だに一度も攻略できていません。もしかしてマニュアルに載ってる?熟読してみようかしら。
スイッチが外せない
ダッシュパネルが外れないならスイッチだけでも外せないかと試みたこともあるのです。
それがね。
場所が全然わからない上にすぐ舐めるんですよ、このネジが。
さらに、
下はともかく、上はいろんな配線をかいくぐって外さなければなりません。
よしんば、
※穴の位置なんか木ネジなので適当です。
「やってられるかぁ!」
という話なのですよ。
そんなわけで、
スイッチを外すのさえ、ダッシュパネルを外さないと不可能級な作業でもあるのです。
「ダッシュパネルもスイッチも外せない。」
そのまま数日が経過しました。
長らくどうするか懸念していましたが仕方ないので次善の策をとります。
「潔く、ダッシュパネルもスイッチも外しません。」
※このように問題を先送りにするのは、いい加減止める時期に来ているかもしれません。
ポジションランプは潔く捨てる
要するに「ヘッドライトを点灯させたらポジションランプ類も一緒に点く。」でいいじゃないですか。
という
そう決めたなら話は簡単なのです。
2016年式のアバルト595コンペティオーネは今どきの車なのにポジションスイッチがありませんし。
ポジションランプスイッチなんて別になくてもいいっちゃいい。
そして特徴的なのはココから。
ロータスヨーロッパTCの純正の配線では「ポジションランプとメーターランプは別々なスイッチで点灯する。」のです。
パネルスイッチの謎
ロータスヨーロッパTCのダッシュパネルには「PANEL」という見かけない印字があるのです。
下にハザードのマークがセロテープで貼ってある。
※前のオーナー作業。このまま10年も乗ってる(笑)
配線図によると「PANELの配線はメーターランプを点灯させるための独立回路。」になっているのでした。
※旧FIAT500もメーター照明は独立しています。昔はそれが当たり前だったのかしら?
当倶楽部のロータスヨーロッパTCは、前のオーナーによって「PANEL」のスイッチは「ハザード。」に変更されていました。
※純正のロータスヨーロッパTCには「ハザード。」機能はありません。
メーターの照明はポジションランプの回路に連動するようになっておりました。
まあ、ワタクシでもそういう変更にするわな。
ところが、
この前のオーナーが行ったと思われるハザードの配線作業が適当に行われていたため、すごいわかりにくいトラブルを引き起こすのでした。
※それはまた別の記事にします。
話ががそれました。
方針が決まれば、あとは作業するだけです。
旧車の配線は簡単なのでワタクシレベルでも余裕でこなせます。
ヘッドライトの回路からポジションランプの回路を分岐させれば良いのです。
ロータスヨーロッパTCのポジション系の配線は純正ヒューズボックスから赤が三本一緒くたにまとめられている奴です。
※配線図通りでとてもわかりやすい♪
ヘッドライトスイッチから出ている配線(赤茶)を分岐させて、ポジションに流せば完了です。
が。
ヘッドライトの回路にはまだ他にも問題があるのでした。
ちなみに・・
この手の配線作業で一番大変なのは、現状の配線の取回しの整理です。
配線をなるべく交差しないよう、絡まない様に整理するのです。
※当倶楽部では「配線のリストラクチャリング作業。」と呼んでいます。
配線が絡んでぐっちゃぐちゃになってると やる気が起きません。 経験上、トラブル時の対処時間が何倍にも増えるのですよ。
ただし、
この「リストラクチャリング作業。」は、
※なので、わかってはいましたがずっと本腰を入れて作業していませんでした。
それに、
一旦、問題を発見するとその解消には時間もパワーもセンスも技術も必要なのです。
※それでも、一度問題を見つけると気になるので絶対解決したくなるのがワタクシです。
絶対元に戻せる自信があります♪
旧車の場合、
「あんまり電気的に明るくない前のオーナーにより酷い配線作業をされている場合が本当に多い。」
のですよ。
※これもまた別の記事にします。小説書けるくらいネタはあるのです。
今回の「2021年、ロータスヨーロッパTCの電装系見直しプロジェクト。」作業でも画像取っておけばよかった、と思うものが多数発見されました。
そのたびに、ほぼゼロから作り直していますので異常に時間ばかり食っています。
個別にブログネタになる位文章書けるのですが、そんな記事をだれも望んでいないと思って写真撮りませんでした♪
大体、新規に作る配線の長さ決めて、細かい端子とカシメて、絶縁作業を繰り返してる最中にスマホ取り出して撮影するなんて面倒くさいにもほどがあるのです。
手が4本あるなら話は別ですが、口にも工具を咥えてるような状況ですよ。
※ワタクシは、作業中に写真撮るのが本当に苦手です。整備系ブログのオーナーさんは皆えらいよね。
ロータスヨーロッパのヘッドライト回路にはヒューズがない
ここは驚くところですよ。
数々のショボい電装を搭載するロータスヨーロッパTCですが、昔の車の電装はみんなこんな感じだったんですかねえ。
おかげでワタクシレベルでも、車の配線が追えます。
一応、誰かの役に立つかもしれないので簡単な回路を書いておきます。
ヘッドライトの回路
※ヘッドライトHi(青白)は分岐して、ハイビームインジケータへも行く
という流れです。
※カッコ内は配線の色。
・・ヒューズが入ってないがな。
おいこら。
アンソニー・ブルース・コーリン・チャップマン。
もう少し真面目に車作れ。
※貴様、パワーウインドにもヒューズ噛ませてないやろ。
ココには前のオーナーが、ゴツくて邪魔なカプラーで、これまたゴツイラインヒューズを噛ませていました。
※カプラの角がとがってて、手が傷つくってどういうこと?
それもなぜか、ヘッドライトLowの回路にだけ。
ラインヒューズボックスはごついくせに内部が溶けてるという始末。
この際、全部作り直します。
もう一個ヒューズボックスを増設するかも検討中。
ヒューズボックスの置き場すらスペースがないのよね、この車。
ついでに、
Hiビームの回路にもラインヒューズを入れておきます。
当倶楽部のロータスヨーロッパTCにはダッシュパネルにヘッドライト消し忘れインジケータを増設してあります。
※ヘッドライトインジケーターの記事、昔書いた記憶があるんだけれど、下書きのまま放置したかもしれませんなぁ。
リクエストがあれば、暇なときに気が向いたら下書き探してアップします。
ちなみに・・
ワタクシはラインヒューズは嫌いです。
特に後付け感ムンムンのラインヒューズは大嫌いです。
旧miniで散々な目に遭ったので凝りました。
※やっすいガラス管のねじ込み式ヒューズホルダは滅びていいです。
トラブル時にわかりやすいように、できるだけヒューズはヒューズボックスに集中配置してもらいたいものです。
ただし、
古い車はヒューズBoxに搭載できるヒューズの数が限られています。
車一台でヒューズは全部で4本とか普通です。
※この4本を複数の電気回路で使いまわしてたりします。
古い車はそれくらい電装がシンプルです。
ゆえに、
後付けの電装品をつけるたびに、ラインヒューズが増えるという仕組みです。
コレが結構適当な位置についてたりするのですよ。
今回も本来ならライト系の追加した回路に使うヒューズは増設したヒューズボックスを経由させるのが筋です。
いろいろ電装品を増設してるからね。
でも、今回ヒューズボックスを丸ごと移設してしまい、面倒なので次回以降の課題にすることにします。
※これもまた先送りしてしまいますな。次シーズンオフの課題ができてうれしいくらいです。 →強がり。
まとめ
多分、スイッチ自体を直すことはできますが、スイッチ自体を外すことは凄く大変です。
それなら、次善の策をとるのもいいのではないかと思うのです。
税金が高いわりに走行時間が多く取れない旧車は純正部品にこだわって、走れない時間がさらに減るのはもったいないです。
それでも、
ロータスヨーロッパの純正のスイッチは英国をはじめ、米国などでもまだ入手できそうですのでまだマシです。
※近頃は円安なので個人輸入でもパーツは凄く高いです。
それに、
あんな単純な作りのスイッチに数千円も出す気にはなれません。
秋葉原のラヂオ会館でパーツ集めれば普通にできそうです。
ヤフオクなどの中古のスイッチ類は程度が悪そうだし、まともに動くとは限らないし。
結局、一番いいのは「各種スイッチ自体を少しずつ新しく信頼できるものにコンバートしていく。」ことなのかもしれません。
※既に、ワイパースイッチやウインドウスイッチは非純正品にコバート済です。
しっかし、
ヘッドライトの回路にはヒューズが入ってないのに、ポジションランプ回路にはヒューズがあるという設計の不思議。
「古い英国車の電装はダメダメ。」
と言われていますが、まさにそれです。
まあこういうのを調べて自分で完成度を上げていくのも面白いのです。
自分のスキルレベルがどんどん上がるのがわかります。
雪国では旧車は長い冬の間は乗れません。
従って、こういうガレージ作業が中心になります。
冬の間の車検代や保険代がもったいないのですが古い車乗りはみんな同じ思いをしていますな。
※こういう減税をしてくれる政党があれば支持したい。街おこしの旧車イベントに参加したら減税とか、そういう制度望む。
ただでさえ、こんなに苦労してるんだから維持費を下げて欲しいんですが。
誰に言えばいいのさ?
ちなみに・・
旧車の配線自体は単純です。
ただし、
製造されてから数十年もの間、誰がどう電装を弄ったかわからないのです。
人がいじった配線を解き明かすのは凄く時間がかかるし、発想がセオリー通りじゃないと何がしたかったんだかわからず凄く困るのです。
「配線のリストラクチャリング作業。」をせずに、新旧多種多様な配線が入り乱れているのはホントに困ります。
※増設配線の色が全部同じとかマジで困るのです。
ですが、
純正と違ってる箇所を全部純正通りに直せとは言いません。
ファインチューニングでダメな部分を切り取って、いい部分に置き換えて運用するのは大いにありです。
ただし、
少しでも「純正とどう違っているか?」くらいは理解しておきたいものです。
※オリジナル部分は、正規のマニュアルの意味が全くないのでトラブル発生時に大変なことになる。
それにはタグ付きタイラップが非常に有効です。
レストア時に限らず、自分でいじる派の旧車乗りなら持っておいて損はないです。
古いバイクでも役に立ちます。
旧車の電装いじりにはタグ付きのタイラップは必需品です。
直らなくなるどころか、そのまま廃車になりかねません。
※適当な配線つないで出火とか笑えません。
納得いくまで何度もやり直すとタイラップは100本くらいすぐなくなりますな。
そして、
自分でオリジナルの配線を追加した場合も全ての配線にタグをつけることをおススメします。
自分がなにをやったか絶対に忘れるからです。
そういう場合のタグ付きのタイラップです。
タグ付きのタイラップは旧車や古いバイク乗りは常備すべきアイテムですよ。
いくらあってもいいくらいですが、専門店以外ではあまり流通していません。
こういうものこそ、ネットで買えばいいのです♪
愛車がお不動様になるとか、燃えちゃう前に配線のタグ付け作業をやっておきましょう♪
※その過程で、ヤバい所見つけたら直せるので必要な手間だと思うのです。
こんな記事もあります▼