いわゆる旧車は、国産だろうが外車だろうがそれなりにボディが錆びています。
錆との戦いは素人にはとても厳しい物です。
だからと言って錆は放っておくとどんどん増殖します。
※錆が原因で廃車になった車両は少なくないんですよ。
錆と戦う際の強力な助っ人が最強の防錆塗料「POR-15」シリーズです。
余計なお世話コメント
※過激な画像や音はなりませんが、極力会社には、ばれないように慎重に盗み見てください。ばれても知りませんが。
もちろん携帯からは何時でもご覧いただけるようになっております。
当記事の目次
いろいろ防錆剤は試してみた結果「POR15」が最強
エスコ、シャシーブラック、錆チェンジャーなど・・
ワタクシもいろいろ試してきました。
その中でも、POR-15は最強だったわけです。
多分、錆止め剤は眉唾物も含めると十数種類は試しています。
当然、全く効果が感じられないものもあったりして、
「こんなもんか・・」
とあきらめていました。
が。
いやぁ、すごいですよ「POR15」
大きい缶だと一見得っぽいですが、使い切れない場合、残りは固まります。
悪いことは言わないので小分けの缶を使い切る方が得です。
黒とシルバーとクリアが選べますが黒が一番使い勝手がいいです。
塗りたくってるうちにどんどん粘度が上がって塗りずらくなります。
薄め液「ソルベント」で薄めながら使います。
POR-15本剤と同時購入をおススメします。
POR施工手順
事前に錆の粉が出ないくらいまでワイヤブラシで落として、パーツクリーナーで洗い流します。
大まかに
だけです。
それほど神経質にならなくても、錆ごと固めてくれるので大変よろしいです。
※鉄の芯までグズグズに錆びちゃったり、穴が開いたりしてると根本的な板金対策が必要ですけどね。
乾燥がゆっくりなので、刷毛で塗っても意外に刷毛目も残りません。
乾燥後の強度を試せばよくわかりますが、
POR-15を使っちゃうと他の錆止め剤がちょっと頼りなくなるくらいです。
※あとで書きますが、コンプレッサーで一気に塗ることは基本出来ません。
ちなみに・・
POR-15は塗膜が超厚いです。
塗膜が厚い上に硬度が高いので多少ひっかいたくらいでは傷が付きません。
いったん硬化しちゃえば全然はがれません。
※旧miniのガソリンタンクもPOR-15の黒で外側を塗っちゃいました。
刷毛や筆は一回使ったら二度と使えないくらい固まります。
要するに使い捨てです。
100円均一の筆で十分です♪
ワタクシはこれから車を買う際にはタイヤハウス内はあらかじめこれを塗って固めちゃおうかと思っているくらいです。
アンダーコート塗るにしてもPOR-15が下地であればほぼ最強です。
見えないところはPOR-15を塗りっぱなしで十分です。
POR-15だけでガラス繊維を固めて簡易FRPにもできるほどの実力
やってみればわかりますがFRP作業は手間がかかるんですよ。
ほんの少しの補修くらいでFRPの匂いに耐えつつ、FRP樹脂を含侵させるのはちょっときついです。
※硬化剤の混合量間違えるとすげえ熱くなりますしねえ・・
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POR-15だけで固めたガラス繊維でも強度は結構出ています。
「もうFRPじゃなくてPOR-15でいいんじゃないか?」
と思うくらいです。
※つるりとした表面処理にはそれなりに技がいりますよ、念のため。
ちなみに・・
当倶楽部の通勤車両:ラパンSSのタイヤハウス内に大穴が空きましたが、ガラスクロスとPOR-15でふさいじゃいました♪。
ガラスクロスで大まかに穴を埋めた後、ガラスマットでさらに補強したのでタイヤハウス内はかつてないほど屈強になっています。
※軽自動車はタイヤハウスの中の鉄板が弱いよね、特にSUZUKI車はタイヤハウス内に穴があく傾向がありますね。
見えないので仕上げは適当です。
叩くとコンコンとFRPの音がします。
POR-15は硬化すると恐ろしいほど固い塗膜になる
作業には細心の注意が必要です。
※写真とかとってる場合じゃないです。
普通の塗料や油汚れって何度かお風呂で頭あらうととれるじゃないっすか?(笑)
POR-15にそれを期待してはいけません。
手につくと普通に生活してたら1週間くらいは取れません。
マジで取れません。
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ちなみに・・
POR-15が付着して乾いた爪は表面削るくらいしないとだめです。
もう爪ブラシレベルでは全く歯が立ちません。
※爪ブラシ+クリームクレンザーで大抵の手に付いた塗料やオイルはきれいになる・・はずなんですが。
いったん手にPOR-15月たら乾ききるまでにできるだけふき取ったほうが賢いです。
※あわててPORだらけのウェスで手を拭くとパニックになります・・
POR-15の上手な使い方のコツ
こぼして床に付いたりしたら家族会議もんです。
POR-15は最小単位で購入
できるだけ一回で一缶を使い切ることをお勧めします。
残った塗料を再度使う際は、缶の蓋がPOR-15で固着しています。
缶を破壊するくらいのパワーが必要です。
どうしてもPORが残る場合は缶の蓋をする前に「サランラップ」で一層作ったうえで蓋をするとだいぶマシです。
それでも半年もすると残ったPORは完全に硬化していました。
残ったら「薄め液(ソルベント)」で薄めてから蓋すればもう少し持つかもしれません。
※ワタクシは塗りやすいので最初からソルベントで多少薄めてから使っています。
POR-15は試塗してから
どうでもいいパーツで試し塗りしてから使いましょう。
塗料やパテ系はなんでもそうですが、見えない部分でテストしてみることをお勧めします。
完全乾燥後ドライバなどで削ってみてくださいな。
多少傷はつくけど全然はがれないので塗りなおしとかできません。
※軽く焦ってください。ココは笑うところです。
POR-15は体に付けない
POR-15の作業中は薄手のビニール手袋をすることをお勧めします。
ワタクシは普段は整備中に手袋はしません。
細かい作業ができなくなるので手袋嫌いなんですよ。
でも、
POR15を使用する際は絶対に使い捨てビニール手袋を二重にして使います。
※手に汗かくから手袋は嫌だ、とか言ってる場合じゃないですよ。
ただし、
安い薄手のビニール手袋は作業中にたまに破けます。
※軽くパニックになります。
それに、
PORの作業中に写真撮影とかできると思わない方がいいですよ。
写真撮る余裕なんかあるかい!ってくらい、
※POR-15とはいつだって真剣勝負です。
POR-15は吹付塗装は不可能
使い始めて10年以上たちますが吹付塗装したという文献は見たことないです。
人柱として一度吹付塗装にチャレンジしようと思ったことはあります。
※塗料としてはかなり高いんで無駄に使えないし。
PORは吹付塗料としてガンに入れて使うために薄めるには限度があるようです。
個人の設備では難しいのではないかという結論です。
※POR-15を吹き付けしてる人はいるのかなぁ。いたらすげえなぁ。
POR-15の弱点
実体験から数点弱点を上げてみます。
いずれもしいて言えば、といったところです。
当然のように注意書きに記載はあります。
PORは紫外線に弱い
旧miniの屋根の雨どい内側に塗ってみました。
しばらくしてパリパリと剥がれてきました。
恐らくですが直接の紫外線には弱いのではないかと推測します。
※このときはPOR-15のクリアを使用しました。
PORは熱に弱い
旧FIAT500のエキマニの一部に塗ってみました。
意外に頑張ってくれましたが熱とともに次第に溶けて冷えたらまた固まってました。
耐熱温度は282度となっていますが耐熱性脳を謳ってるわけでもなくそれくらいあれば十分な気もします。
※サーモバンテージでエキマニ覆ってその上からPOR-15を塗れば・・エンジンルームの熱を緩和できたりして♪
PORは荒れてない塗装面に弱い
意外に荒れてない鉄への密着は弱いみたいです。
紫外線にさらして、さらにつるつるの面に塗るとパリパリと剥がれてきます。
※それでも数か月は持ちましたが。
下地処理を適当に荒らしてない外装に塗りっぱなしだと薄くはがれます。
塗料を塗るのに「下地をサンドペーパーなどで荒らして足付けしないというのは非常識」ではあるんですけどね。
POR-15様も弱点がある人の子だったというわけです。
※何を言い出すんだ、ワタクシは。
POR-15シリーズのラインナップ
全部把握してPOR博士になっておきましょう。
きっと、飲み屋で語れる貴重な知識になります。
※誰も聞いてくれないかもしれませんが。
POR-15のカラーのラインナップは少ない
PORのカラー
カラーのラインアップは複数あります。
各カラーをまとめて検索できますので一番安いショップで買いましょう。
いずれのカラーも購入してテストしてみました。
おススメはブラックです。
ブラックは塗ったところがわかりやすくてよろしい♪
クリアはどこまで塗ったかわかりづらいです。
シルバーは顔料が沈みますので使う前にはかき混ぜましょう。
シルバーはどんな塗料でもそうですが顔料の粒子が荒いので沈殿するんですよね・・
※慎重にかき混ぜないとこぼして床が大変なことになるので注意が必要です
PORの容量
容量は以下のバリエーションがあります。
とあります。
※なぜかアストロプロダクツとストレートでは容量が微妙に違う♪
小さい缶を使い来るのが結果的に得です。
割高でも使い切ることを考えて少量のものを選びましょう。
理由は使い方のコツでも触れましたが、
「いったん使って缶の蓋閉めたら空かなくなる」
からです。
ワタクシは気休め程度にラップを敷いたうえで缶の蓋を締めています。
蓋が固着すると、マイナスドライバ程度では蓋は開きゃしませんよ。
※無理やり蓋をこじって塗料をこぼすという負の無限ループになります。当然、床にこぼせば全然取れません。
POR-15の薄め液「ソルベント」は同時購入すべき
絶対PORの本剤と一緒に買っておいた方がいいのは、このソルベントです。
慎重に塗ってるうちに次第に粘度が増してくるように思えます。
塗装する際のセオリーとして薄めた塗料をなんども重ね塗りしていくときれいに仕上がります。
薄めてシャバシャバにして塗る方手間はかかりますが結局きれいに仕上がるし刷毛も出にくいです。
これは刷毛塗りでも吹付でも同様です。
刷毛塗りで嫌なのは、
刷毛の毛が抜けて塗装物に張り付くことです。
刷毛の毛がPOR-15で固められて乾くとマジで取れません。
そこでソルベントである程度薄めて使うのが狙いです。
絶対あった方がいいです。
POR-15が乾いてくると塗りながら筆の毛が抜けます。
安い刷毛使うのがいけないというアナタ!
刷毛はPOR-15を使ったら2度と使えなくなります。
もうガッチガチに固まりますよ。
※刷毛は使い捨てです。
なので、安い刷毛を使い捨てするのがおすすめです。
※安い刷毛は毛が抜けやすいんですよ・・
POR-15タンクリペアキットでガソリンタンクの内部コーティング
旧車のバイクや車のタンクには非常に頼もしい存在です。
タンクの錆防止にいろんなコーティング剤を試しましたがPOR-15タンクリペアキットが最強です。
鉄タンクの旧車乗りには絶対的におススメできるのがPORのタンクリペアキットです。
当倶楽部の所有する旧車(車もバイクも)は、すべてPOR-15でガソリンタンク内のコーティング施工をしています。
旧車のガソリンタンクは大抵錆びています。
ガソリンタンクは見た目がきれいでも内部は思いっきり錆びてることは珍しくないです。
そして、
程度のいい中古品はほとんど手に入らないか超高額です。
特にヤフオクなどで中古を購入したガソリンタンクは絶対POR-15タンクリペアキットで処理すべきですよ。
錆がちで入手が困難なガソリンタンクに冷や冷やするより、
思い切って内部をPORでコーティングする方がよほど健全です。
少なくとも10年以上たちますが一切剥がれてきません。
※非常に頼りになります♪
旧車のキャブセッティングで悩んでいる人は多いですが、ガソリンに錆が混じってる状態でセッティングなんてありえません。
タンクの錆は、キャブやインジェクションを詰まらせますよ。
こうなると分解清掃しないと直りません。
※不調の癖がつくことも珍しくないです。
なにより、
旧車はタンクの鉄板が厚いのでちょっとくらい錆びても穴が開きませんが、80年代以降の旧車はタンクの鉄板が薄く錆びが進行すると穴が開きますよ。
※ガソリンタンクの給油口からのぞいても底面の錆には気が付かないんですよ・・
タンク内の錆処理もしてくれます。
絶対的に信頼しているので当倶楽部のバイクは全て施工済です。
今まで一切トラブルないです。
PORタンクリペアキット
PORのタンクリペアキットは
- MARINE CLEAN 1L x1
- METAL READY 1L x1
- U.S. STANDARD TANK SEALER 240ml x1
がセットになっています。
タンク内のさび落とし、タンク内の表面処理、タンク内をコーティングという三種の薬液のセットです。
※これ以上の旧車のガソリンタンクの錆対策があったら教えてほしいです。
ちなみに・・
リペアキット1セットでバイクなら2台くらいはいけます。
なので、
友人のバイクと一緒に作業して費用を折半するのが賢い方法ですよ。
※うちはZ1-R、Z750D1の二台分でちょうどいいくらいでした。
タンクのガソリン内容量よりも内部構造の複雑さが影響すると思います。
特に最後のシーラーはタンク隅々まで行き渡せるためにはタンクにシーラーを入れてまんべんなく回転させなきゃいけません。
もうこの辺は説明書をよく読んで使ってください。
各々の薬液は単体でも購入できます。
念のため言いますが、燃料系のセンサーとかある場合はそれなりに工夫しなきゃなりませんよ。
※燃料系のセンサーとか外さないと容赦なくそのまま固められちゃいます♪
ついでに言いますが、ネジ穴とかは捨てボルト刺しておいた方がいいと思います。
※ネジ山がPORで固まるのを防止するためです。
タンクの給油口の周りもコーティングしておきましょう。
給油口付近は、給油ノズルで塗料がはがれがちですがタンクシーラーで塗ってあると保護になります。
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POR-15タイコートプライマー
POR-15の上にほかの色の塗料を載せる場合に使います。
いわゆるプラサフだと思えばいいです。
塗装をする際に下地を作った鉄板と
といった役割があるのがプラサフと呼ばれる下地塗料です。
下地と塗料は相性があるので適当なものを使うと塗料が剥がれたりします。
POR-15専用のものを使う方が塗料の相性ではがれることはありません。
※塗料はウレタン系、アクリル系、ラッカー系では相性があって上手く色が乗らない場合があります。
POR-15タイコートプライマーは
どちらも足付け無しで密着性が得られます。
POR15で防錆加工したうえに、
などで色を載せたい場合はPOR-15タイコートプライマーを使うと安心です。
色の乗る外装に使う場合は必須ですよ。
POR-15パッチパテ
実はこれ使ったことないんですよね・・
※高いんだもん・・
あんまり外装の補修で「パテ」というものにいい思い出がないので・・
GM83とかの超硬化パテは使ったことあるんですが♪
※値段も高価でしたが。
ガソリンタンクの錆で穴が開いたピンホールを埋めるのに使うといいようですよ。
※なるほど♪
ぼろいガソリンタンクを買った際に使ってみたらインプレ書きますね。
今のところ必要を感じてないですが次の旧車のレストア始めたら考えますね。
POR-15関係のまとめ
何より錆が広がらないので気が楽です。
POR-15シリーズは恐らく素人ができる最強の防錆対策だと思います。
塗膜も固いし、厚いし、きちんと錆部分を処理してPOR-15で固めちゃえば塗料とは思えないほど耐久性があります。
素人が見えない部分の防錆加工&補修する分には十分ではないでしょうか?
見えないフレーム部やタイヤハウスの内側、
比較的見えずらい足回りなどはPOR-15を塗りっぱなしでいいので板金の技術も不要だしかなり楽できます。
施工してから5年以上経つけど、全く問題ないです。
ただし、
バイクのフレームなど大物を全部塗る
外装を全部塗る
のであれば焼付塗装を頼んだ方がいいでしょう。
紫外線に弱いっぽいので表面塗りっぱなしは避けたいですしね。
扱いが少し難しいので失敗しつつ楽しんでみましょう。
まず最小単位で買ってみて実験してみましょう。
錆止めとして極めて高性能な塗料です。
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ちなみに・・
こういう防錆とかの濃いめのノウハウは飲み屋で語ると
嫌われる誰もついてこない話題なので適当にしておくのが吉です。
※ムフフ♪と自己満足の極みでもいいんですよ、趣味なんだし♪