ツーリング

【紅葉もすごいし意外に近い】南信州ツーリングのススメ

Z1-R。

Z1-R。

 

ワタクシ
「人と違うツーリングをしたい。」
のであれば、長野県の南エリア「南信地方。」の旅をおススメします。
取り立てて観光地がないのですが、特に飯田市より南は走るだけで非常に楽しいエリアです。
意外に関東圏からも中京圏からも近く、現代の「陸の孤島感。」を味わうには最適なエリアです。
ツーリングの行先に困ったら「南信ツーリング。」をおススメします。

 

【陸の孤島】長野県の南の方

 

ワタクシ
長野市から高速道路で南に長野道を100kmほど。
ココから南はいわゆる「南信地方。」と呼ばれる一帯があります。
 ここは何もないのですが バイクで走るにはとんでもなく素敵な場所なのです。

 

緊急事態宣言が解除されそうもないので長野県内で遊ぶことになります。

とはいえ、
当倶楽部の所在する長野県の北の方はいつでも行けます。
北信地域をはじめ、中信地域、東信地域であれば、日帰りの散歩と変わりありません。
※志賀草津道路やビーナスラインがこれに当たります。

シルバーウィークに一泊程度で出かけるなら片道200kmは走りたいもんです。
となると、
「南信。」
が行先候補に挙がるのです。

長野県は縦に長く、長野市から180km南下しても一歩も長野県から出ることはありません。

梓川SA。すんごい久しぶりに高速乗った。

梓川SA。すんごい久しぶりに高速乗った。


バイクの駐車スペースの扱いがひどい。ひどすぎるぞ梓川

南信とは何ぞや?

南信の意識は長野県人でも人によって言うことが違うのです。

  • 塩尻より南は南信。
  • いや、伊那から南が南信だ。
  • 木曽は南信なのか?
  • 等と長野県民でも南信の定義は個人個人いろいろ思う所があるようです。

    それ以前に、長野県は北信や中信、東信の区分けもすごく微妙だったりします。
    観光ガイドとかは結構適当です。
    ※各々、代表する都市はあるのですがその境は全部グレー。

    公にはと言うことらしいです。

    wiki 南信
    読んでもよくわからない。

    まあ、長野県人はそんなことを全然意識せずに暮らしているのです。
    ナンバーの地名もすごく適当です。
    南信の飯田と「中信と言い張ってるけどかなり北にある白馬。」が同じ「松本ナンバー。」謎です。
    ※なぜか真ん中に「諏訪。」というナンバーが存在するのも謎。

    それくらい長野の地域の区分けは適当なのです。

    南信から県庁所在地は遠い

    地元の人に聞くと、
    「南信の片田舎から長野市の県庁所在地迄、公共交通機関を使うと1日では着かない。」
    と言う自虐ネタを聞くことがあります。

    マジで着きません。そんな県、ほかにあるの?
    ※特にJR飯田線経由だと果てしなく時間がかかります。

    飯田市から長野市まで高速バスで3時間。
    南信地区の多くの集落から飯田市まで出るだけでも数時間かかります。
    ※バスは1日数本です。

    こりゃダメだわ。

    このように 行政からも見捨てられつつある 南信地区に発展はないのですがその分自然は豊かなのです。

    陸の孤島っぷりを体験するには「南信地域。」は最適です。
    当然、自然だらけなので「紅葉もものすごい。」のですがイマイチメジャーになり切れないのです。

    ちなみに・・

    長野県内では北信、中信、南信、東信でみんな仲が悪い。

    それぞれ文化が全く違うし、方言も食べてるものもだいぶ違う。
    そんな民族を長野県として「ひとまとめにしよう。」としてもうまくいかなかったらしいのです。

    そこで、
    長野県全域のメジャーな個所を歌詞に盛り込んで作られたのが
    有名な「信濃の国。」と言う県歌らしいです。
    歌で長野県民をまとめるのが目的で作られた、とまことしやかに噂されています。
    ※歌でけんかを鎮めるとか「超機動要塞マクロス。」っぽい。 俺の歌を聴け! 

     

    縦に何本も新旧街道が走る南信地方

     

    ワタクシ
    南信ツーリングの際は、旧街道に沿った南北縦に走る国道を主軸としてその周囲にある県道を走るのがセオリーです。
    お互いの主要道同士のアクセスが非常に悪いのです。

     

    例えば、
    高速道路は木曽ルートを選択する場合は結構遠い。
    山を越えただけで文化の違いがすごいのでうs。

    南信地域全域を回るには2、3日では足りません。
    ※攻略したくなってきませんか?(笑)

    ワタクシのおススメは、
    関東圏からくるなら伊北ICまで高速道路を使い、そこから県道や農道を駆使して南下する方法です。
    ※中京圏、関西圏からなら園原ICで降りて北上ですかね。参考まで。

    南信は 人工が少ないくせに 国道の市街地部は軒並み混むのです。
    お店などが集中するんですよ、この狭いエリアに。

    南信は全部谷

    日本中を回るとわかるのですが、旧街道は川に沿ったルートが多いのです。

    大昔の旅は川沿いを歩けばキツイ峠越えもないし、下っていけば間違いなく海に出ますので。
    最悪船で楽することも可能ですし、飲料水にも困ることはありません。

    木曽川、天竜川と言う二台大河(ちょっと無理がある)沿いには旧街道がおおいのです。

    南信は、基本的にこの二本の大河沿いに旧街道が形成されています。
    これが整備されて国道に昇華しているわけです。
    要するに谷底に主要道があるんですよ。
    ※南信の住民は崖みたいなところに へばりつくように 住んでるイメージです。畑なんか傾斜の酷さが半端ない。

  • 木曽川沿いにはR19という天下の二桁国道があります。
  • 流れはすこぶる良い物の、木曽はここ以外、逃げ道がないルートです。
    ※中山道なので旧宿場街が点々と残るいいツーリング&ドライブルートではあります。

  • 天竜川ルートはR153(街ごとに大渋滞する)が縦軸です。
  • ですが、小さな街でもちょっと混みます。

  • R152(有名な分断国道)は長野県上田市から浜町市の市街地まで南北になぐいいルートです。
  • ※ただし、R152は酷道マニアにはおススメしますがデカいバイクではちと疲れます。

    狙い目はR153の両脇の旧街道です。
    旅情たっぷりで景色もよく、交通量も少なめ、信号も少なめです。

  • 伊北から飯田まで天竜川の西を南下するには、伊那西広域農道が便利です。
  • 伊那から飯田まで天竜川の東を南下するには、長野県道18(ちょっと酷道区間あり)が便利です。
  • 飯田から南は、どういうルートでも混みませんので適当に思いつくまま走ればいいです。

     

    街道から外れるとすごいことに

     

    ワタクシ
    飯田より南は県道、国道混ぜて適当に走ると気分がよろしい。
    信号も少なく空いてるので、豪快な山の中のルートを楽しめます。
    春から秋まで、ツーリングシーズンを通しておススメです。

     

    正しい日本の山の田舎が味わえるのは南信地域です。
    「原風景。」というイメージがぴったりです。
    飯田から南、静岡や愛知の県境までは基本的に人口密度が低いです。
    ※山の中では人工的な光がないので、星もよく見えるのです。

    それでも最近は道の駅の整備が進みましたな。

    それでも最近は道の駅の整備が進みましたな。


    一昔前はAコープとか地場の小規模スーパーくらいしかなかったのだが。

    よくまあこんなところまで電気通したね?
    と言うような集落を通過するツーリングはちょっと面白いのです。
    ※聞けば最寄りのガス屋さん(集落から20kmくらい)が閉店してからしばらくカセットコンロで煮炊きした、みたいな話も数多い。

    南信の秋と言えば

    秋の南信の名物として「干し柿。」があります。
    飯田市北部の市田が発症なんだと思うんすんですが「市田柿。」が超有名です。
    ※非常に高価ですのでワタクシは食ったことないのですが。

    晩秋(大体10月後半くらい)に入ると農家の軒先からビニールハウスから、家の二階全面が全部干し柿だったりするので一見の価値ありです。
    ※非常にフォトジェニック。

    南信の飯田市外で11月に撮った干し柿の写真。

    南信の飯田市外で11月に撮った干し柿の写真。


    規模の大小はありますが、南信の農家では一斉に柿を干すのです。

    交通量が少なく、スピードの乗る南信の国道では轢かれてる動物が多くてビビる。
    ※ハクビシンとかアナグマとかマイナーな哺乳類も轢かれている。

    普段は、人間よりも大自然が勝ってるのが南信の飯田より南の地域です。
    当然、紅葉はどこに行ってもすごく綺麗です。

    南信の天竜峡は紅葉で有名ですな。

    南信の天竜峡は紅葉で有名ですな。


    この両脇が紅葉する。
    散策路もあるけれど、川下りが有名です。
    連休なのにお客さんぜんぜんいなかった・・。

    連休なのにお客さんぜんぜんいなかった・・。


    足湯(有料)もある。
    晩秋のツーリングではありがたい。

    そして、
    特に南信地域の山間部は国道県道を問わず、崖崩れでの通行止めは結構頻繁にありますし、お金のない長野県はなかなか直せないっぽい。
    なので、
    通行止めがあっても怒らないことが肝要です。
    ※長野県全域そんな感じですが。

    ちなみに・・

    南信に限らず、田舎では
    「ガソリンスタンドが20km先までない。」
    とか普通です。

    特に田舎のガソリンスタンドは土日祝日は休み、と言う所も多いのですよ。
    人気のない山の中でガス欠でバイクを押す・・。
    ちょっと想像したくない悪夢です。
    ※キャンプ装備した250㎏のバイクを押すのは想像するだけで嫌です。

    いつもの6割くらいのタイミングで給油しておくことです。
    せっかくの楽しいツーリングが、ガソリンのことで頭がいっぱいになるのは楽しくないですよ。

    そして、
    「数十キロにわたって商店はおろか自販機すらない。」
    のも割と普通です。

     

    長野県の南にはメジャーな観光地が少ない

     

    ワタクシ
    南信に観光地なんかないですよ。
    天竜峡や昼神温泉などはありますが、名前が売れてる割に何処も小規模です。

  •  南信の観光地には行ってもいいけど行かなくてもいい、感じ。 

  •  

    今回、下条村という南信の小さな村で地域おこしをしているシードル工場を訪ねました。
    ちょっと仕事の関係もあって、興味があったので行ってきた、と言う感じです。

    移住してきた若者たちが、地産のリンゴを使ってシードルを小ロットで製造、いろんなフレーバーを細かく試しつつ制作しているとか。
    ※ビール工場も新設する予定だとのこと。

    結構評判もいいので、ちょっと味を見てやろうかと上から目線です。
     普段、女子供の酒とバカにしているワタクシですが シードルを3種類ほど購入してまいりました。

    Z750D1。シードル工場の前で。

    Z750D1。シードル工場の前で。


    夜は友人宅の庭でシードル飲み比べ。

    夜は友人宅の庭でシードル飲み比べ。


    やっぱり、女・子供の酒でしたが。

    工場見学もさせてもらえる(有料)ので話を聞くとさらに面白い。

    やはり、
    地域おこしは、若者・よそ者・馬鹿者がキーワードだよねえ。
    とはいえ、
    地域の既得権益ガッツリ持ってる老害の方々が首を縦に振らなかったばかりに、地域が丸ごと衰退したという街は長野県内でも数多いのが現状です。

    それでも、ちょっと観光を入れないと怒る嫁が同行したので天竜峡他にはちょっと寄りました。
    せっかく寄ったのに散策ルートは崖崩れで通れず、「天竜川はなんかどぶ臭い。」と言い垂れて終りです(笑)
    ※天竜峡駅の駅前の小さな食堂のラーメンが素朴で美味しかったです。

    天竜峡駅前の時間が止まったような食堂のラーメン。

    天竜峡駅前の時間が止まったような食堂のラーメン。


    おばあちゃんが作ってくれる素朴なラーメン。

    それでいいんですよ、南信は。
    道路と景色自体が観光資源です♪

     

     

    まとめ

     

    ワタクシ
    人と違うところに行くツーリングとして「南信州。」はおススメです。
    春の花桃、夏の新緑、秋の紅葉は絶対きれいですし。
    ※人が居ないということは自然がやりたい放題ってことです。

     

    参考までに今回の下条村までのザックリしたルート

  • 長野市から高速道路
  • 伊北ICで降りて
  • 伊那西広域農道で飯田市街
  • R153で南下
  • 三遠南信道路の無料区間経由
  • R151でさらに南下
  • という工程で 公共交通機関で堅調に行くまで一日以上かかる 下条村まで片道4時間弱。
    この間、180kmくらいですが一歩も長野県を出ません♪

  • 刈入れ前の田んぼとソバの花を間近に、
  • 遠くに南アルプスや中央アルプスを見つつ、
  • 秋晴れで快適な気温の中
  • 快適な速度で淡々と走る。
  • 秋の南信ツーリングは最高ですな。

    別に峠とか林道とか走らなくても、それなりに楽しいのですよ、ツーリングは。

    それに、
    お肉好きな人は南信ツーリングいいですよ、駒ケ根のソースカツどんをはじめ、飯田市近辺は肉食文化が盛んで肉屋さんが多い。
    ものすごくフォトジェニックな写真が撮れます。
    ※ワタクシは、ツーリング中にソースカツどん(大抵、ほぼ大盛りのサイズ)を食せるほど若くないのだ。気持ち悪くなる。ので食べない。

    帰路は、多少北上して伊那市の家族と同じ扱いの友人宅に無理やり泊まってシードル祭り。
    ※去年も伊那の友人宅には同時期に来たし。

     

     

    南信でも北部に位置する伊那市周辺はツーリングルートとして素晴らしく良いところが多いです。
    伊那の中心部は意外に街だし南信地区でも住みやすい街として、最近UターンやIターンで注目されているようです。

    伊那と言えばローメン。スーパーにも普通に売ってる。

    伊那と言えばローメン。スーパーにも普通に売ってる。


    羊肉も「ローメン用。」として売っているのでキャンプの際はそれだけ買ってツマミに飲むのがおススメ。

    伊那から長野市までのルートは高速を使わずとも片道4時間弱で日帰り可能、往路復路で楽しめるし、もう少し頻繁に来てもいいなぁ。
    ※大きく迂回して佐久から高速の無料区間を使います。

    ちなみに・・

    本当は今回の記事は今回ほぼ全線走破した「県道18号。」の記事としてまとめたかったのですが、 長野県道18号という看板を取り忘れたので 先送りにするということにしました。
    ※なので、ピントがボケた記事になっております。

    県道の看板って意識しないと撮らないね。

    県道の看板って意識しないと撮らないね。


    ドラレコ画像じゃ広角すぎてブレブレだし。

    長野県道18号は天竜川の東側を飯田市街地から伊那迄走るルートです。
    基本的には快走路なのですが、狭路区間がすさまじい(笑)
    崖の横に1車線、ガードレール無し区間あり、落ちたら天龍川にダイブ。
    車は絶対すれ違えないし、譲る場所もない(笑)
    今どきの大きな車は通るのも難しいかも。

    林道入り口と勘違いしそうな長野県道18号の狭路区間。

    林道入り口と勘違いしそうな長野県道18号の狭路区間。


    でかい車は通れない旨の看板はある。

    なので、車の交通量は少ない(ナビに騙された観光客はいる)です。
    ※ノーヘルの原チャリオヤジとか普通に走ってるくらい田舎なのが凄い。

    そのうち、長野県道18号の攻略記事も書こうと思うのですが早くて来年ですな。

    実は南信の秘境中の秘境エリアに長野県道1号線があるのです。
    憧れの長野県道1号線完全走破の記事を書くためだけに一泊以上で南信地方にツーリングに行きたいが時間が全然ないのです。
    ※県道散策は一人で行くに限りますな。連れがいるとうるさくてしょうがない。

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    Z1-Rに乗り続けて30年
    東京から長野に移住して15年
    ロータスヨーロッパに乗り始めて10年
    そんなワタクシのリアル実体験「北信州のりもの倶楽部。」です。
    車・バイク共に旧車生活の長さや田舎への移住経験、気が付いたことを記事にしています。
     使えない&くだらない 知識量には自信があります♪

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    当倶楽部のオーナーはワタクシです。

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