どんなにオイル交換しても、エンジン内部の異物は完全に抜けることはなく長年のゴミなどが底に溜まってるものなのです。
この度、初めてZ750D1のオイルパンを外して見ました♪
当記事の目次
普段は外さないけど興味があるオイルパンの中身
エンジン底部にあるオイルパン。
通常、ここにはオイルが溜まっていてポンプで持ち上げられてエンジン内部を潤滑しています。
※ドライ散布エンジンは除く。
「オイルパン。」いわゆるオイル溜まりです。
このオイルだまりの中身の形状がどうなってるのか知りたくないですか?
今回せっかくマフラーも外れていることだし、エンジン分解中だし、ということでオイルパンを外してみました♪
※積年のオイル滲みによって、泥や埃が凄かったので分解清掃したかった、というのが本音です。
果たして、40年以上頑張って走ったバイクのエンジンのオイルパンにはどんなもんが入っているのか。
エンジン積んだままでもオイルパンを外せるZ1エンジン
素人でもメンテナンスを積極的に行えるような設計になっていますな。
Z1系エンジンは車体に乗せたまま、シリンダーヘッドやシリンダーが外せるのはよく知られています。
実はそのまま、オイルパンも外せるのですよ。
車体の下側に潜りこむような体制を強いられますが。
それでも、
整備が面倒くさいエンジンは多々あるのです。
そういうバイクはショップは面倒くさがってやってくれません。
※今のバイクはトラブルがあると工場送りとか普通らしいですなぁ。
Z1系のバイクを得意としているショップも腰下まで分解するなんてことはあんまりないです。
ということで、
「オイルパンを外す。」
という行為自体非常にレアと言えましょう。
絶対内部に残ったオイルがこぼれるので下には新聞とか敷いたほうが良い。
ワタクシも実は今まで別に外す必要を感じなかったので初めてオイルパンを外しました♪
組付けにはオイルパンのガスケットが一枚とオイルポンプの下側のオイルシールが必要です。
これももう何年も前に買ったガスケットキットに入ってたやつを使います。
単体で買うとすごく高いガスケット。
※純正品なんてビックリするくらい高い。
まとめて買うと割安ですが品質がイマイチとも言われていますが、無いよりマシです。
手に入るうちに買っておくのが正解です。
ちなみに・・
Z1系のバイクをメインに扱うショップは昔から多いです。
その理由の一つは「整備が簡単だから。」という要因があるのは間違いないのです。
という理由ももちろんあるとは思うんですが。
整備の腕や宣伝の仕方はショップによってまちまちです。
腕があっても宣伝能力ないショップはどんどん消えていくし、
腕が無くてもメディアで派手なことをやるので有名になったショップもある。
※そういうショップも結果的に消えていくんですが。
ショップ選びにはこの辺の見極めが大事です。
もしバイク屋を営業したい人がいるなら、
「バイク屋なんて 客がほぼ全員貧乏なので 儲からない商売。」
だと言ってあげたいもんです。
※湯水のようにお金を使うお客さんなんて 景気が良かった昔は結構いたかもしれませんが もう絶滅していませんよ。
オイルパンの底にあったスラッジは粘度のある粘土っぽい
どんな異物が入ってるか興味もあったのですが綺麗なもんです。
とはいえ、
オイルパンのそこには経年劣化でたまったヘドロっぽいものが少し沈殿していました。
これアルミの粉とかが粉砕されまくった成れの果てなんですかね。
今まで色んなメディアで読んだり見たりしたことはありますが、どれもこの沈殿物についての記載はあんまりないんですよねえ。
画像だと結構汚く見えるけど、40年以上たってるのでマシなほうなのではないかと。
沈殿物は結構ねっとりしてて、取り除きづらいのですがウェスとパーツクリーナーを駆使して流しました。
※こういう時に箱式のオイル処理剤は便利ですな。
長い間、空気に触れなかったオイルパンの内側ですので、沈殿物が無くなったら新品のようです。
内側だけは、ですが。
すごい頑張って掃除しました。
オイルパンの外側はオイル漏れであんころ餅状態
滲んだオイルとゴミや埃などが混じった層が出来ています。
当倶楽部では、これを「あんころ餅状態。」と呼んでいます。
割とまめに洗車はしていたのですが、しっかりオイルパンを洗ったことはない・・かも。
そして、
エンジンの「あんころ餅状態。」はオフ車とか2stとか空冷エンジンによくありがちです。
作業途中の画像です。
業務用掃除機で常時そぎ取った汚れを吸い取りながらの作業です。
いずれも、
オイルなどがゴミやホコリを吸って固着したものです。
※大体面倒くさい箇所とか手が入らないような箇所が「あんころ餅状態。」になりがちです。
こうなると洗車程度では落ちません。
ので。
スクレーパーやマイナスドライバーを駆使してわしわしと取り除いていくしかありません。
大雑把にその手の工具で取り除いたら、ワイヤブラシなどで地味に清掃作業をしていきます。
※金属粉が出ることが嫌でなければ、金属たわし「ボンスター。」が効率がいいです。100円均一で売ってるし。
この手の作業は始めると時間がどんどん経過していくものです。
いつも、あっという間に数時間経っています。
予定していた作業が全然進まない主な原因は作業が遅いのではなく「掃除に手間取ってるから。」なのでした。
※手も真っ黒になるので写真なんか取ってる場合ではないのですよ、ええ。
バイクはユーザーが洗うもの
バイクを整備に出したとしても、よほど親切なショップでない限り基本的には清掃はしてくれません。
清掃の様な地味な上に作業時間がかかるような作業料金をお客に請求なんかしたらボッタクリショップの烙印を押されるからです。
無理言ってやってもらったとしても清掃は別料金というか、普通に工賃に追加されますよ。
派手なパーツが付くわけじゃないしねえ。
ジムカーナやってる人はエンジン下側もよく磨くといいますが。
派手なパーツや高価なパーツが付いてなくても、
綺麗にされているバイクを見る人が見ればどれだけ大事にされているかどうかはわかるもんなのです。
自分のバイクくらいは自分で清掃/洗車するのは当たり前と思うのですがどうですかね?
ちなみに・・
レストアやメンテナンス作業というのは半分以上が「掃除。」です。
外したパーツが全部綺麗だったら、作業時間は思いっきり短縮できるでしょうねえ。
レストア作業やメンテナンスというのは、
調子に乗ってパーツを磨くとか再塗装とかやるとさらに作業時間UP。
という流れなんですが、一番時間がかかるのは「パーツを清掃する。」行程なのですよ。
清掃する工程で落として壊したり。こうなると「余計なことしたからだ・・。」と反省しきり。
清掃してみたら、パーツが摩耗限界になってることも多々あります。
こうなると追加でパーツ発注することになったり お金がかかったり するんですが、早めに対策するに越したことはないのです。。
※まあ、消耗パーツは早め早めに交換するのがセオリーですが。
Z750用のクランクシャフトって今は全然手に入らないんだってねえ。
清掃が適当だとパーツ同士の接合部にゴミを噛みこんでオイル漏れにつながったりするんですよ。
「掃除が嫌いな奴は良いメカニックになれん。」
とワタクシのメカの師匠が良く言っていました。
※お師匠は人様に言うほど掃除が上手くはなかったのですが。
それに、
バイクや車を清掃するための工具や用品、ケミカル類は凄く多いです。
洗車を突き詰めるだけでもブログになりそうな気配すらします。
※清掃用品のレビューするだけで 当ブログよりましなブログになりそうで 毎回新製品を見ると買っちゃいそうになるのです。
まとめ
Z750D1のオイルパンを外して清掃したわけです。
思いのほかきれいになったので気分的にスッキリしました♪
手はものすごい汚れましたが。
エンジン下側なんてあんまり清掃する機会はないのですが、今回は良いきっかけにになりました。
時間はかかりましたが、オイルパンの見た目も綺麗になったし、内部はもっと綺麗だし♪
清掃は整備の基本ですな。
オイル漏れとかちゃんと整備してあげないといけませんなぁ。
※空冷エンジンなんてのは多かれ少なかれオイルは漏ると思ってたほうが気が楽です。
整備するにも長野の冬はすんごい寒いんですが。
画像では暖かそうに見えますが、12月は日中でも気温は一桁ですよ。
※日が落ちると一気に体の芯から冷える寒さ、痛くなる寒さです。
実はこの時点で作業ミスしてるっぽい。
うわマジか。
ガスケット再利用できるか(´;ω;`)
Z750D1は既に40年以上前のバイクです。
その頃に一緒に走っていたバイクは9割以上は廃車になっているハズです。
少なくとも後10年は出来るだけ綺麗にしておいてあげたいのです。
※その前に嫁が「もう重いバイクはヤダ。」とか言い出しそうですがね。
バイクに乗れる時間は以前に比べると全然ないのですよ。
数時間かかってはがしました(´;ω;`)