結構よくあるお粗末トラブルです。
20年ぶりくらいに発生したので対処しました。
知らないとちょっと焦る系のトラブルですが一瞬で対処できます。
※ショップに頼んだらいくらかかるのかねえ。
当記事の目次
Z1系のスピードメーターにはトリップ計がある
Z1系バイクのトリップメーターとオドメーターは、いずれも機械式のアナログ計器です。
走ると数字のドラムが回って走行距離を教えてくれます。
アナログ式メーターが実にZ1系のデザインによく似あうんですよ。
メーターは常に視界に入るので、気に入らないとずっと気になるのです。
Z1系の独立したメーターは現代でも通用する良いデザインだと思います。
※Z1-Rは独立メーターじゃないですが。
トリップメーターとは
区間距離を測定することができるメーター。
ユーザーが任意でリセットすることが可能です。
安っすい車種とか古すぎる車種ではトリップメーターがない場合があります。
※当倶楽部では、軽トラと旧FIAT500に箱の装備がないです。
バイクは長らくこのトリップメーターでユーザー自身が燃料の残量を目測する方式でした。
※ZZ-Rの様にツイントリップメーターがあると、燃費計算とロングツーリングでの積算走行距離が計れてちょっと羨ましかったりもしました。
ZZ-R1100は出た当時最強のバイクで並み居るレプリカ軍団を押さえて走れたバトルツアラーでした。
※何人も知り合いが乗ってた。
アナログ式は円筒の数字ドラムが回る仕組みです。
リセットは、
が存在します。
※Z1系はカリカリ回すタイプですが、J系以降リセットボタンになります。
ワタクシはダイアル式が好き。
オドメーターとは
総走行距離を記録するものです。
ユーザーが任意でリセットできません。
車検証に記載する走行距離の積算値ですね。
※車検証に走行距離を記載するのは最近な気がするけれど、もうだいぶ前からなんだよね・・
デジタル式複合メーターは壊れたらとんでもない金額請求されそうでねえ・・
デジタル式では、一つの表示ディスプレイをオドとトリップで切り替えて使うものが多いです。
※この辺が味気ない。
個人的には、アナログメーターが好き。
機械式のアナログメーターは生産効率の悪さとコストダウンの関係でどんどん駆逐されています。
※最近はリプレイスメーターも完全なアナログ式がほとんどないと知ってビックリです。
旧車は大事にしたいもんですな。
ちなみに・・
最近の昔のバイクを意識したデザインのモデルには当然のようにデジタルメーターが付いています。
コレが結構、雰囲気を損ねるのです。
車体は古臭いデザインでもメーター周りは最新。
エストレア800め。
LEDのバックライトも味気ないしなぁ。
見てくれは良いし性能もいいんでしょうけれど。
「ぽわぁぁん。」
とつく行灯みたいなフィラメント式メーターランプに照らされるアナログ式メーターの方が旧車には似合います。
※スパッとつくLED電球は古臭いデザインのバイクには似合わない気もします。
とはいえ。
最近のバイクはアナログ式の計測方式ではないので、
デジタルメーター→アナログメーターへのコンバートが難しい様です。
※スピードメーターワイヤの取り出し口がそもそもないし。
Z1系のトリップメーターは突然リセットが出来なくなる
突然動かなくなることがあります。
ワタクシは記憶にあるだけで3つ壊しましたが、
Z1系のメーター本体は非常に頑丈な作りなのです。
※スポンジマウントをしっかりしてあれば、です。
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トリップメーターのリセットが出来なくなるのは、
基本的には、
「リセットダイアルがメーター本体から外れてる。」
ときに起こります。
※メーター本体が破損してなければ大抵これです。
トリップメーターリセットダイアルが外れてるとカチャカチャ動くか、挟まって動かなくなる。
普通に使ってればそうそうリセットダイアルが外れることは無いんですが・・
ダイアル部のゴムブッシュが劣化して縮むと外れることがあります。
■パターンA
リセットダイアルが物理的に回せなくなる。
今回の当倶楽部のZ750D1の場合はこれでした。
内部で引っかかってたので簡単に動かず、ツーリング後に帰宅してから修理することにしました。
こういう状態で無理矢理力任せにまわすと、リセットダイアル自体が破損したりします。
■パターンB
リセットダイアル回してもメーターがリセットされなくなる。
こういう状態では、まず落ち着くことが大事です。
ちなみに・・
トリップメーターがリセットできなくなると、無理やりダイアル部を回したくなりますが全く逆効果です。
焦ってパーツを破損するのが関の山です。
素人はよくやるので、メーター自体を壊しかねません。
※ワタクシも一個壊しました。
少なくとも純正パーツにはリセットダイアルノブ単体では買えません。
メーター丸ごと交換になります。
メーターはリプレイスパーツがあるので壊す前に一個予備を買っておくのも手です。
※当倶楽部にもストックしてあります。
Z1系のメーター片っぽ新しくするともう一方も新しくしないと日焼け具合に差が出る。
※最近の一体式メーターより全然安いからいいんですけどね。
原因はトリップメーターリセットダイアル取付ネジが緩んで外れただけ
まあ40年以上も経つと各部が緩んで外れるのもご愛敬です。
メーターカバーを外して対処します。
Z1系のメーターカバーは一か所プラスネジを緩めるだけで外れます。
あんまり細かく書くと盗難の指示書になりかねないので、最近は少しぼかして書くようにしています。
※詳細を知りたい場合は、問い合わせください。
メーターカバーを外すと、トリップメーターリセットダイアルが浮いていることがわかるはずです。
Z1系のメーターカバーのドレスアップが昔は流行ったんですが。
外れて居るトリップメーターリセットダイアルをよく見ればわかるのですが・・
シャフト部にネジ山が切ってあり、これでメーター本体と接続されています。
このネジが緩んで、メーターからハズレちゃうと、リセットが出来なくなるって言う寸法です。
すみません、写真撮ってません。
大抵、修理完了後に気が付く。
最近そんなのばっかりです。
いよいよ死期が近いのか?
※今回の写真はわざわざ完了後に外して撮影したのです。
対処はネジロック剤とグロメット
なんですけどね。
せっかくなので、ちょっといたずらをします。
一度緩んだものはまた緩まないとも限りません。
今回は幸い、走行中にトリップメーターリセットダイアルが外れて無くしませんでしたが、次も無くさないとは限りません。
こういう基本的に緩まなくてもいい箇所は「ネジロック剤で固めちゃう。」んですよ。
リセットダイアルの付け根、メーターと接触する箇所にグロメット入れています。
衝撃緩衝とネジのゆるみ防止、ダイアルの動きをかっちりするためには有効です。
手順
という感じです。
※メーターカバーを取り外す工程も含めても15分くらいですかね。
まとめ
※大抵は理屈がわかればツマラナイことなんですが。
何事もそうなのですが・・
トラブルには理屈があります。
それを分かったうえで対処しないと、根本的な解決にはなりません。
※表面上だけ直すと出先で大変なことになるかもしれません。
目で追える仕組み、考えれば素人でもわかる仕組みが好きです。
アナログ式は仕組みが目に見えることが多いので、素人でも対処しやすいんです。
アナログ式のトラブルシューティングは非常に面白いのですが・・
焦って早く結果出そうとすると余計な出費になりかねません。
※「慌てる小僧は貰い事故。」ってやつです。
旧車との生活の醍醐味は「ひたすら直し続ける。」ことにあります。
中古バイクなんて、「買った時点で100点なんてのはなく最初から30点くらい。」なもんです。
良く動いておるな。
未だにちょこちょこ直して遊べるいいバイクです。
なので。
自分で30点を100点に近づければいいんですよ♪
※新車は100点なので減点にしかなりません。これではツマランし物足りないのですよ。
大事なのは、猫かわいがりすることではなく、
「いつもと違う違和感をいかに早く感じ取って対処できるか。」
ということなのです。