この快走路の西側。
とんでもない山の中に「旧善光寺道。」が存在します。
凄い傾斜のある山道を昔の人は徒歩で越えたのです。
一応、舗装路ですが1人で行くのは止めたほうがいいです。
久々に善光寺道を行く企画を進めてみる
全然善光寺道を探索できずにいます。
というのも善光寺道には「ちょっとした見どころが少ない。」からなのです。
ワタクシだってちょっとした見どころでもあればもう少し優先順位を上げたのです。
いつも ワーワー言いたいだけなので なんかしら目標物が欲しい。
そう思って地図を眺める日々が過ぎていきました。
ですが、
紅葉が付いてくる季節なら地味なルートでも話は変わってくるのです。
空いてる山の中で紅葉を見ながらのツーリングなんて、粋なもんじゃないですか。
※どうせ人なんかほとんどいないんだし。
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やばそうな道
聖高原あたりの旧善光寺道。
やばそうな匂いがしますな。
※長く県道散策とかやってると、こういう感覚だけは研ぎ澄まされるようになる。
こういう「道があるんだか無いんだかわからん場所に行く。」時は、オフ車が一番です。
多少道があれていようが何とかなるし、車体が軽いのでUターンも楽です。
トップスピードなんていらないので、確実に走破できることが重要です。
まあ一応舗装はしてあったのですが。
例えグリップの良くないツーリングタイヤでも大抵の公道レベルのステアケースならクリアできる自信がありますし。
※若いうちに一生懸命練習したかいがあったってもんです。
でも、
「突き詰めるとやっぱりスーパーカブ。」
ということになるようです。
※ワタクシはまだその域まで到達していません。
この日は午前中は目いっぱい所用で使ってしまったので午後からのスタートになりました。
※最近のワタクシの忙しさは異常。
秋のツーリングはあっという間に日が落ちるので16時くらいまでしか走れないと思った方がよいのです。
特にオフ車の場合、絶対的にライトが小さい。
どんなにライトを強化しても暗いし照射角格が狭い。
日が暮れた街灯のない田舎道は真っ暗になるため、行灯みたいなライトでは走りにくいのです。
だからと言って、
ライトはデカくすると重くなってハンドリングに影響が出るので止めたほうがいいですよ。
というわけで、
短時間決戦になるのでした。
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ちなみに・・
オフ車のライトと言えば、一様に暗いのが相場です。
こんな薄っぺらいH4ですらないライトですので暗くても仕方ない。
レンズは樹脂製ですでにだいぶ曇っていますし。
HIDのヘッドライトが出た時分、これをTT-Rに搭載した友人Iちゃんがいまして。
純正とは比べ物にならない驚異的な明るさで夜の林道走りまくっていました。
なにせ、夜でも道が見える。
「見える、私にも道が見えるぞ!」
とか言いながら調子に乗っていました。
ちょっとうらやましかったけど、バッテリーレスのワタクシのDT200WRにはそんな物は搭載できない。
何よりDT200WRの綺麗なデザインが崩れるくらいならライトなんて暗いままでよろしいのです。
ところが。
HIDは振動に強くない。
むき出しに近いバーナーなどの機器は水にも強くない。
ということで、
あぼーん♪
「夜の林道って漆黒♪」
という名台詞とともにHID搭載は終了しました(笑)
結局最終的にはH4にしたんだっけか。
当時から同じバイクに乗ってるのはもうワタクシだけになっちゃいましたな。
今回は有名なツーリングスポット聖高原周辺
これが、マジで急勾配でした。
※車だと狭くて行きたくないし、デカいバイクだと落ち葉で滑りそうで怖い。
こんな場所歩いて越えてたのか。
昔の人スゲエ。
聖高原と言えば長野市周辺のバイク乗りや車乗りには有名なツーリングルートです。
聖高原を南北に貫くR403はグネグネ道が続くのでワタクシは大好きです。
※特に長野市方面から聖湖を抜けて麻績方面に向かうグネグネ道が大好き♪
このルートには毎年少なくとも10回は行きます。
また来たかっていうくらい行きます。
当ブログには関連した記事も多いです。
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でも今回は走りやすい国道のR403ではなく、一本西側の善光寺道なので、いつもと違って気合を入れています♪
※なにせ、プロテクタ装備です。オフジャージは 仰々しいので 最近はあんまり着なくなりました。
こういう未開のエリアや道が悪いと思われるツーリングをする場合は、装備は重要です。
なにせ、怪我でもしたら救助は来ませんので。
※下手すると携帯電話も通じない場所も少なくないし。
それに、
こういう未開のエリアで道が悪いと思われるツーリングをする場合は、いつも以上に安全運転が重要です。
なにせ、怪我でもしたら救助が来ませんので。
何事も自己責任って奴です。
「何があっても人のせいにすんなよ。」
ってことですよ。
千曲市から旧R403で聖湖
が。
最近、新しいR18の整備に伴って、R403も新道エリアができまして。
今までのR403は長野県道390に併合される部分も出てくるようです。
※2022年10月現在、青看板がだいぶ変わっています。この時点ではGoogleMapはまだ古いままです。
この旧R403は、善光寺道と並走、もしくは旧街道がそのままという個所が多いのです。
ただし、
この聖高原峠越え部分の善光寺道に関しては大部分が新設された道っぽい。
※その他も新しく新設されてる場所ばかりですが。
この辺りは、国道がごっそり新設されているので、旧街道がごっそり残っているという寸法です。
※興味がある人はGoogleMapを見てみればいいけど、善光寺道はかなりぶつ切りになっているので、まとまって残ってるところは少ないのです。
というわけで、
細かいところはザックリとオミットします。
※「無視する。」というのを柔らかく言いたいときに「オミット。」というのはとても便利で角が立たない大人の言い方です♪
ここから善光寺道に入ります。
すぐ後ろが旧国道なので引きで写真取れなかった。
すぐに目立たない茶色い看板が現れるのでこれを左折。
※今回の旅はこの茶色い看板のわかりづらさにだいぶやられます。
この看板が非常にわかりにくいのですよ。
そもそも看板が道の方向指してない。
左折すると、すぐに名所の看板があります。
こういった古いいわれのある看板を今回の度は全部止まって読んでみました。
※急勾配に立ってたりするのでキックスタート&キャブのDT200WRは結構きつい。
ちょっと走ると木々の隙間から綺麗なため池が見えます。
この辺りは山なので貯水用のため池が多かったっぽい。
途中に二箇所ほどかつての峠の茶屋あとがありますが、東屋がある位で何もありません。
当然誰もいません。
当時でも狸に騙された、みたいな話もあったのではないかと。
こちらもため池っぽいですが、より一層人の手が入っているように見えます。
なし崩しに既成事実を作る方法は昔からあったんだね。
この辺りは、旧麻績藩と旧松代藩の領地の境だったようで、昔からいざこざが絶えなかった、というような名所の看板もアリ。
※石碑を立てて、勝手に領土主張してたらそれがそのまま通った、みたいな中華の国や北方の熊みたいな国みたいなことを昔は日本人もやってたんですなぁ。
あっさりと、R403の聖湖手前まで出ま湖
この分岐は・・やっぱり目立ちません。
※何度も走ってるワタクシたちもはっきりした場所は今回までよくわかってませんでした。
それでも、興味本位で入ってくる人は多いんでしょうねえ。
立て看板には 出来れば入って欲しくない雰囲気ムンムンの 文言が書いてあったりして。
まあここでトラブルを越して怪我でもしたら、最悪数日見つからないなんてこともありそうなくらい人気がないです。
※でも熊はたくさん出そうです。
怖いじゃないか。
短い距離ですが急勾配で路面が落ち葉だらけ、看板がわかりづらいという迷い要素はたっぷりです。
「善光寺道最大の難所。」
と呼ばれるのも分かる気がします。
こんなところ人が歩いたんですねえ。
しかも物資を積んで。
そりゃウマも怒りますよ。
これで、今回の善光寺道は終わり・・ですが、短すぎるのでちょっと寄り道していくことにしました。
ちなみに・・
このエリアの善光寺道は側道の宝庫です。
名もなき林道というか未舗装路が結構たくさんあるので、林道マニアの人は散策したら飽きないと思います。
看板によると完抜けしている林道もあるようですが、どこにどうやって抜けているかすらわかりません。
案内板はある。
が、示される道がこんなだ。
ふつうは行かんよな。
善光寺道ですらほぼ人も車もいません。
こういう枝道林道で遭難したらヘタすりゃ数か月単位で見つからない可能性すらあります。
決して一人ではいかないようにしましょう。
※でも面白そうではある。血気盛んにオフロードに燃えてた15年前なら絶対行ってたな、ワタクシ。
なんだか神々しい光が差してきた。
当ブログでは珍しい縦写真。
聖湖から三峰山山頂を目指す
秋の日はあっという間に落ちるのでタイムアップまでそんなに時間はありません。
聖湖の先で名もない道路を西側方面に進んでR19にでるか、長野県道498(聖高原千曲線)で東方面に進むか。
※東に進む長野県道498のルートは「東山道支道。」と言ってこれまた由緒ある旧道だったりします。
今回は東ルートを選びました。
※そのうち、県道の旅シリーズで長野県道498の一気走りも記事にしようと思います。
長野県道498の途中ちょっと北側に向かうと聖高原スキー場の裏、三峰山の頂上付近まで乗り物で行ける場所があります。
分岐が非常にわかりずらい上、廃墟の様な別荘地を抜けていくので普通の人は来ないかもしれません。
行く場合、絶対迷いますので分岐のたびにGoogleMapを確認しましょう。
多数の徒歩での散策コースが設定されているし、北側からだとリフトで登ることもできます。
リフトで登って、スカイライダーという いまいち人気のない仮面ライダーみたいな名前の スライダーで降りるというのも乙です。
手前の銀色がスカイライダーのコース。昔やったけど結構面白い。
チェーンが張ってあって行けないのですが三峰山の山頂まではドン付きから徒歩ですぐです。
これが結構いい景色でして。
長野の絶景スポットとして有名になった鷹狩山と張るくらいいい景色が望めます。
※こちらは長野市の善光寺平が見えるので、大町市を見下ろす鷹狩山より夜景の規模がでかいですが、夜来るのは怖いので止めましょう♪
道がわかりにくいので、イマイチメジャーにはなりづらいですがワタクシは結構好きなのですよ、ここからの景色が。
お弁当持ってくるのもいかもしれませんな。
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ちなみに・・
聖湖周辺はもっとメジャーになってもいいと思うんですよ。
聖湖で釣りする人はもちろん、面白い博物館もある。
※ジェット戦闘機が野ざらしになってる。エリア88でセラが乗ってた「スターファイター。」があったりする。
聖高原キャンプ設備もあるし、山の中には、大池キャンプ場(市営のキャンプ場っぽい。要予約)があったりする。
今はキャンプブームなのになぜかいつでも空いている気がするのですよ。
施設は素晴らしいので、もっと利用すればいいと思うんですが。
この日も行く先々でチャリで回ってた人と会いました。
※この急こう配の上り下りを考えただけで一口ゲロが上がってくる気がする。
軽装だったので恐らくキャンプ場にベースを作って拠点として回ってたと思われます。
こういう遊び方が正しい総合アミューズメントエリアだと思うんですよ。
名物の美味しいものでもあればもう少し有名になれるハズなんですが。
おまけの姨捨エリア
「田ごとの月。」という言い方でも有名ですな。
せっかくなのでこの辺りも散策してみました。
姨捨エリア
「姨捨。」と言えばいまでは、
と言った小奇麗なイメージです。
ところが、
そもそも「姨捨。」というのは文字通り BBA お年寄りを捨てに行く、という酷い名前の土地なんですよ。
※姨捨駅にその手の伝記が記されていました。
今、そんな酷い話しようものなら選挙で落ちるのはもちろん、SNSで叩かれまくるような制度です。
※この地の殿様が言い出したとんでもない制度らしい。痛い目見て最終的に改心する、という日本昔話のようなきれいな終わり方の物語になっている。
この辺りは高台なので景色はすこぶるよろしい。
まずは変った駅である「姨捨駅。」です。
ここはスイッチバックで勾配を登っていくという独特の作りで有名です。
なので、駅の表示もスイッチバックしている線路なのです♪
そして、
鉄道ファンにはこの駅からの眺めは長野県内でも有名な絶景ポイントとして知られています。
※車やバイクなら「千曲川展望公園。」が有名。
駅構内には結構自由に入れるので、見晴らしのいいホームまで行ってみました。
ベンチが全部景色のいい方向に向いています。
そして、
高級観光列車が止まる時だけ使われる夜景の見えるバーカウンターが駅構内にあって贅沢な作りです。
※普段は鍵がかかってて入れない。
この絵だと、左側がバーカウンタールーム。
超高級列車だと飲んだくれる人もいないんだろうねえ。
姨捨と言えば棚田
棚田だらけと言っても過言ではない長野県でも多分一番有名な棚田郡があります。
今回、ワタクシがざっと見ただけでも120個以上の棚田があります。
※一つ一つに番号札が立ってる。そして、各々の札にオーナー企業名や学校名が記載されている。
田んぼに水を引いた直後に各々の田んぼに月が映る様が「田ごとの月。」というわけですな。
※5月くらい。
そして、
10月中旬ですので既に稲刈りは終わってました。
田植えも稲刈りも効率が悪そうです。
とはいえ、
農業の繁忙期に観光客がフラフラしてると邪魔でしかないので、なかなか難しいのですよ。
※棚田は全体的にすごい傾斜地です。ここに田んぼ作ろうなんて普通は思わない。北向きだし。
地図のあたり全体がそうです。
すごい傾斜なので低速トルクのないバイクは気を付けないと登らない。
※斜面でのキックスタートのつらいことったらない。
とはいえ、
長野県には平地が少ないので姨捨の様な傾斜が急な土地に田んぼを作ったり、駅を作ったりしなければならなかったのです。
もちろん、
人の生活は連綿と続いてきているわけですな。
遠くまで見渡せる稲刈りの後を見ていろんなことを考えますな。
ワタクシのこれからの人生の来し方生く末とかな。
まとめ
もちろん、峠を越える街道もあるわけです。
その前後には旅籠がひしめき、宿場町になる。
こういうものをシッカリ見届けるツーリングというのも悪くないのです。
・・ワタクシが行くのはそんなところばっかりなので、当ブログのアクセスが少ないのだな。
でも観光地や美味しいものを求めていくツーリングばかりだと飽きるんですよ。
それに、
大人数だと、いちいち止まって立札読むなんてこともないのです。
ちょっとした空き地にバイクを止める、面白そうな場所があれば引き返す。
凄い地味ですが「こういう旅が面白くてしょうがない。」のですよ。
美味い肉はたまにでいいのです。
コンスタントに飽きない白米の美味さを再確認してるみたいなもんです。
こういう所に行くには少人数のパーティでゆっくりと時間をかけて回るのが正解な気がします。
地味ですが、また来ようと思うくらい印象深い旅となりました。
「何でも面白がる。」
多分これが充実したツーリング旅をするコツです。
何でも面白いと思えば、面白いように見えてくるから不思議です。
これは誰かに連れてってもらってるだけのバイク乗りは、100点からの減点法なのでわからないでしょうねえ。
自分でプロデュースする地味な旅は全部が加点法なので、100点が満点じゃないんですよ。
積算していけば、200点にも500点にもできるのです♪
※こういう旅の仕方をしてる人は異常に道に詳しい傾向にあります。
秋ですな♪
そうそう、
※ぶつ切り状態の善光寺道を全部トレースするのはさすがに面倒くさすぎる。
そんな感じでツーリングとしての条件は決して良くないのですが、
「次はどのエリアにいこうか?」
と考え始めている自分がいます。
せめて10kmくらい連続した善光寺道を走れるといいんですがね。
※松本や塩尻市街地の善光寺道に冬の間に車で行ってみるのも面白いかもしれませんな。
ちなみに・・
長野県内のぶつ切り状態の旧街道と言えば、天下の中山道もそうなのです。
※岡谷とかすんごい山の中の道が中山道だったりします。高ボッチスカイラインの入り口あたりにも旧中山道が残っています。
ワタクシの出身地、千葉県の水戸街道もだいぶ旧道と現在のR6とは離れています。
※徳川慶喜とかマジで行き来してたらしく、写真がたくさん残っててビックリです。
調べたことはないですが、おそらく東海道も旧道と今の国道はだいぶ違うのではないかと思います。
アナタの住む街にも旧街道はあるはずですよ。
今よりずっと街と街が遠かった時代の人の思いを考えてみるのもなかなか一興ではないかと思うんですよ。
こういう考えになったのは、
ただ単に「ワタクシが年取っただけ。」という話もある。
だがそれは言うな。