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今バイクを買うなら何を買う?旧車を買うのは高すぎてバカらしいよ

高速道路にて。かっこいいけど車種わからん。

高速道路にて。かっこいいけど車種わからん。

 

ワタクシ
バイク買いたいんですが何がいいですか?
こういうお問合せをたまにいただきます。
「自分で決めなさい。」と言いたいところですがそれも冷たいので毎回一生懸命考えて回答しています。
というわけで、ワタクシが今初めてバイクを買うならという観点で記事を書いてみました。

 

ブームの旧車にのっかるには大金が必要なご時世

 

ワタクシ
先日、カレンダー欲しさにMr.Bike BG誌を購入したけれど、何この薄さ。
中古バイク写真付きの価格ページなんかほぼないのが悲しい。
中古バイク販売雑誌として、かつては少なくともこの倍の厚さはあったはずなのですが。

 

相変わらず古いバイクがブームではあるけれど、いわゆる人気の空冷4発搭載のバイクは200万円を下らない状況。
Z系はもちろん、CB、XJ、GS、GSXなどの中型車でも人気車はそのくらいの値段で流通していますな。

 

CB400T HAWK

CB400T HAWK


驚くことに中型ツインエンジン搭載車も100万円位というプライスタグを付けています。
※ワタクシ達世代の多くはかつては見向きもしなかったような車種が、です。

 

とまあ、こういうプライスタグを付けた中古車しか掲載されていないと言っても過言ではないのです。
はっきり言って中古バイクの価格じゃない。

たしかに、
70年代とか80年代は既に40年とか50年前。
その頃の車やバイクにクラッシックというか骨董品的な価値があるというのは理解できなくもないです。

昔のバイクは走行性能が極端に低いなんてことはないですし。
※まあ確かに、雨でブレーキが効かなくなったりするはするのですが。

実施に乗ったことがあれば、
「それはそういうもん。」
として受け入れられるレベルのものですし。
※完全に調子が良ければ、という前提が付きますが。

旧車といえども、サーキットならともかく公道でその限界性能を試せるもんじゃありません。

とはいえ、
数百万円という価格は適切なのか?

ワタクシなら買わない。
というか買えないです。

かつては、
Mr.Bike BGという雑誌はバイク小僧たちが穴が開くくらいまで読み倒して、適当な価格のバイクに目を付けていたもんです。
何せ情報がそれしかなかったので。
少なくともワタクシはそう言う小僧でした。

高校生がバイトで買える中古車なんてせいぜい10万円強、大学生だって20万円位ってところ。
バイクに最も興味のある若い世代は頑張ったってバイクに出せる金額は30万円ってところじゃないですか?
※バイクを先輩や知り合いからお店で買うより安く売ってもらうのも昔は良くある話だったのです。

 

RZ250R。今このjまま販売されたら即予約します。

RZ250R。今このjまま販売されたら即予約します。


安かったんだよね、RZ250R。
1万キロくらいしか走ってなくて、12万円とかさ。

 

若者にとってローンは学費や生活費を考えると現実的ではないのです。
それは今も昔もあんまり変わらないと思うし。
※良いんだか悪いんだか。日本はホントに貧しくなったよね。

悲しいことに、
若者が買えるような価格帯のバイクは、最近の中古バイク雑誌にはほとんど載っていないのですよ。

誰が買うのか、この雑誌。
※特集はそれなりに面白いんですがやはり中古バイクに特化した情報誌としては内容はお粗末です。

バイクの価格が100万円・・。

普通は買わないよ。
軽自動車のアルトなら100万円以下でもエアコン効くし。
※AT車しかないのが残念。

こんなことでは、
新規にライダーになる人はどんどんいなくなるのではないかと危惧してしまいますな。

高額なバイクを買うのは、ほとんど金のある40代以上の中高年だと思われます。
中高年世代が昔の懐かしんで買うにしては高額過ぎる気もしますが投機目的というのもあるのかもしれません。
買う人がいれば、高い値付けでもいいのかもしれませんが、そんな人はそれほど多くはないのです。

 

 

ワタクシが当記事で言いたいのは、
「高価すぎる古いバイクを若い人たちが何年もローンを組んで買うのはおススメしません。」
ということなのですよ。
今のご時世、借金は大きなハンデです。

ちなみに・・

単一車種の特集ということであれば、かつてはMr.Bike BGが独壇場だったと思っています。
※他の雑誌の特集は全部後追い。

この表紙、何もかも懐かしい。

この表紙、何もかも懐かしい。


もちろんこの号も持ってました♪

ワタクシが高校生、大学生くらいの頃はさかんに単一車種の特集が組まれていて、読みごたえがあったもんです。
絶版車という単語もたぶんこの雑誌から。
ワタクシの 今ではほとんど役に立たない バイク知識の多くはこの頃のMr.Bike BGを覚えるまで読み込んだからといっても過言ではありません。

当時はほぼ毎月買ってたし、今でもガレージには当時の記事の切り抜きがたっぷりファイリングしてあるくらい好きな雑誌でした。

今はカレンダー欲しさに年一で買うくらいです。
※当倶楽部のトイレのカレンダーは毎年Mr.Bike BGの付録と決まっています。

中古バイクってそれほど流通しなくなったのか、それとも中古バイク屋が広告を出さなくなったのか・・。
多分その両方ですね。

かつてMr.Bike BG誌の画像付き中古バイク欄を埋め尽くしていた小規模なバイク店は軒並み淘汰されちゃったのかもしれませんな。

赤男爵なんかは新聞広告に折り込みチラシ入れてきますけどね。
※新聞媒体を頼る時点でバイクは高齢者の趣味っぽいよな。

新車を買った方がいいのではないか?

 

ワタクシ
そんな高価格の得体のしれない中古バイクを100万円以上も出して買う人が本当にいるのかどうかは別として、正直新車を買った方がいいのではないかと思います。
ただし、現行新車というのは当時に比べてはるかに高価格になってたりしますのでそれはそれで手を出せないのですが。

 

製造から30年も経てば、バイクなどの工業製品はいつ壊れてもおかしくないと思っておかないといけません。
バイクの完全調子を維持するために、それなりに手を加え続ける必要があるのです。

古いバイクが故障したり破損したりした場合、現行車のようにすぐにパーツを取り寄せて交換するということは難しいのです。
何せパーツがメーカーでも欠品している可能性が高い。
外装はもちろん、細かい電装部品やワイヤー類も簡単には手に入りません。

結局、ヤフオクなどで中古パーツを探しまくるしかないからです。
※最近のネットオークションは買い手の足元見てるので中古バイクのパーツでも値付けが最初から高額スタートですな。

そんな手間のかかることはショップはやってくれません。
基本的に古いバイクは自分でメンテナンスするしかないのです。

現行の新車並の価格で古のバイクを手に入れたとしても、その維持にかかる費用は現行車の比では無いということです。
お金だけでなく、手間も暇もかかると思っておいた方がいいです。
それでも高価な中古バイクを買う勇気がありますか?

 

バイクパーツの外装系は欠品になりがちです。

バイクパーツの外装系は欠品になりがちです。


タンクやカウル、メーターは真っ先に欠品になりますね。

 

要約すると、
「古いバイクを高額で買うことは苦労を買ってまでするのと同じ意味。」
だということです。

中古バイクの価格高騰は前述した中古バイク雑誌の影響やメディアの過熱報道、映画やドラマやアニメの影響と思われます。
それらに乗じて金持ちユーザーを洗脳してそれほど価値のないものに高い付加価値をつけて売る。
既にお布施というか旧車崇拝教というレベルにまでなっているように思います。

驚くことに人気車と同じ時代の車種というだけで高額取引されることがあるのです。
しっかりしろよ、買い手が。

 

 

では現実的なバイクは何だ?

 

ワタクシ
ワタクシが今おススメするバイクは・・ないです。
どう考えても高すぎるから。
どうしても、というなら書いてみますが。

 

当倶楽部によくお問合せが来るのです。
「おススメのバイクは何ですか?」

・・知りません。
財力も知らないし体格もスキルも知りません。
好きなバイクを買えばいいんですよ。

予算の範囲内で。

話を元に戻すと「古いバイクは高いけど新車もそれなりに高い。」ということです。

「古すぎないバイク。」
という年代の車種を絞り込んでお買い得車種を探す。
のが一番ではないかと。

 

今では全く見なくなったCB1000SF-T2

今では全く見なくなったCB1000SF-T2


1300は現役ですが1000はねらい目なBIG-1。

 

車種的には10年くらい前、20年くらい前までのなるべく数が売れて部品の流通が多い車種です。
※これくらいの年式でもパーツ供給はイマイチ良くない可能性も高いですが。

 

 

バイクは20年落ちは車ほど傷んでいない個体も多いのでそれを探しましょう。
趣味性が高いバイクは整備状態や保管状態が良ければヤレ具合はそれなりだったりします。
そもそも積極的に雨天で使うものでもないし、塩カルの上を走り回ることもないですしねえ。
※使い方が荒い人のバイクは5年くらいでボロボロになってたりもするので一概には言えませんが。

そのくらいの年式でも空冷4気筒は止めたほうがいいです。
年代的にゼファーシリーズは割高感しかないので除外です。
※デカいXJRシリーズは多少割安感がありますな。

より具体的にいうならば、
水冷4気筒シリーズが割とマシな価格で流通していますな。
※この時期、大型免許が教習所で取れるようになり大型バイクがたくさん売れたのでタマ数が多いです。

もっと言うと、
2気筒は割安。

さらに言うと、
リアサスがツインよりもモノショックがおススメ。

こうして行くと大体割安な車種というのが絞られてくきますね。

お買い得バイクはない

そもそもネットでお買い得バイクの情報を聞いて回っても調べても無駄なのです。

現在は情報が溢れた世の中ですので、掘り出し物なんてないです。
あったとしても個人売買で知り合いに流れるとかそんなパターンだけです。
ショップも大抵は焦って安売りするより、時間がかかっても相場価格で売れる方を選びますしねえ。

それに、
ネット上の情報なんてのは、誰かが都合よくこねくり回した後の情報だったりします。
※要するに、ショップで不良在庫が多く売りたいバイクをお買い得として持ち上げる手法がネット上には蔓延しています。

ワタクシなら、
最初は狙いを絞った車種に少なくとも5年以上乗ってる人のブログなどのレポート複数名分を熟読しますな。

車種を絞ったうえでバイク屋さん周りを地道にするのです。
やっぱりバイクそのものを直接見る、お店の人の話を聞く、というリアルは最強なのです。
※同じ車種を複数台見るのもいろいろ学べますし。

実際に動いて足で情報を稼ぐんですよ。

では具体的な車種は何だ?

 

ワタクシ
当記事ではここまで書くつもりはなかったのですが、以前書いた当倶楽部へのお問合せの回答に加筆して書いておきます。

 

■HONDA

  • 単気筒のCBR250R
  • VFR800
  • VTR1000F
  • X11
  • 600cc以上のホーネット
  •  

    このCBR、人気無いの?

    このCBR、人気無いの?


    割安だとは思うけども。

     

    ■YAMAHA

  • TRX850
  • TDMシリーズ
  • FZ400(新しい方)
  • ディバージョンシリーズ
  • FZ1フェーザー
  • でかいXJシリーズ
  •  

    テールカウルを見ないと1200と区別がつかんよXJR1300

    テールカウルを見ないと1200と区別がつかんよXJR1300


    どうしてこのエンジン搭載車はいまいち人気がないのか。

     

    ■SUZUKI

  • 油冷エンジン搭載車
  • GSFとかバンディット1200とか
  • SVシリーズ
  • TL1000S
  • ■KAWASAKI

  • Ninja250R(割と初期のモデル)
  • Ninja300R
  • Ninja400R
  • Ninja650
  • および

  • そのネイキッド系Zシリーズ
  • 外車は全体的にやめたほうがいいです。
    DUCATIのモンスターシリーズやSTシリーズが信じられない安値で取引されていますが、維持は大変。
     外車ディーラーはあんまり長くバイクに乗ってもらいたくないような気すらします。 

    全般的に、
    排気量を問わずツアラーは安めで大事にされてたモデルが多い気がします。
    ※バイクの性格的に無茶しないライダーが多いためかな?

    排気量を問わず2010年前後の水冷エンジン搭載車が割安に感じますな。

    理想は乗り出しで40万円程度。
    頑張って60万円ってところですかね。

    とはいえ、
    バイクは安いからと言って価格だけでは決められないものです。
    「強いて言えば。」
    という感じで思いつく限りリストアップさせていただきました。

    コスパがいいバイクなんてのは無いのです。

     

     

    ちなみに・・

    バイクに乗り出して最初の頃はどうしてもコケるのです。

    そうなると小奇麗でお高いバイクは要らないのです。
    ※カウル付きでコケると傷が目立って少なくとも3日くらいはクヨクヨしますよ。

    そう考えれば割安で乗り始められるバイクを選ぶのが最良の選択です。
    どうせ壊すんだし。
    ショップもそれくらいの年代なら何とか直してくれそうだし。

    乗りながらスペアパーツや補修パーツを探して自分で取り付けてもいいんだし。
    ※こういうことがバイク乗りの楽しみ方の一つだったハズなんですよ。

    まとめ

     

    ワタクシ
    結局どのバイクを買うかなんてのは人次第です。
    値段より格好が優先という選び方でもいいですし。
    この記事では「強いて言えば。」という目線で書きました。

     

    「基本的に古い工業製品は性能が低く価格も低い。」
    この常識が主に情報操作によって崩れ始めている気がします。

    全てが消耗品だった時代はその価値観でよかったのですが、
    消耗品を止めようということになると一定数の「昔は良かった。」という人が出てきます。
    ※アナログレコードとかカセットテープとかね。フィルムカメラとか。

    それなりの覚悟があれば、思い切ってその世界に飛び込むのも面白いと思います。
    が。
    現在は価格という高すぎる飛び込み台あるのですよ。

    ワタクシの師匠の名言を思い出しました。
    「買う理由が値段なら買うな。買わない理由が値段なら買え。」
    そうはいってもお金には限りがあるのですよ、師匠。

    古いバイクや車に乗るというのは、
    「新車や普通の人が買える価格で入手した車両を気に入って何十年も経っちゃった。」
    というのが一つの理想ではないかと思います。

    Z1-Rに30年近く乗ってるワタクシはよく、
    「世界の方が勝手に一回転しちゃったのだ。」
    という言い方をしますが、同じバイクに20年30年と乗り続けると、何度も痛い目にあいます。

     

    DT200WR。

    DT200WR。


    実はDT200WRも20年以上乗っています。
    ※もちろん結婚する前からです。

     

    ワタクシは 知っての通り ケチで貧乏です。
    なので、
    バイクで痛い目にあっても手放さず、何とか工夫して乗り続ける主義です。
    ※当倶楽部のバイクはほとんど人が見れば「それは廃車だぞ。」というレベルの故障から何度も ワタクシの執念だけで 生き返らせています。

    痛い目にあった分だけ、そのバイク個体の癖や壊れそうな箇所を理解しているものです。
    ※そういう痛い目にあうとすぐ手放す人もいますけどねえ。

    痛い目にあうたびに、

  • それなりの予備部品のストック
  • それなりの整備の知識
  • それなりの予防措置
  • と言ったスキルやパーツ類が溜まっていくものなのですよ。

    こういうことを繰り返すと旧車の維持は格段に楽になるのです。
    ワタクシがそうです。

    もう一度結論をいますと、
    バイクを買うならプレミア価格が付いているような高額の中古車はおススメしません。
    維持するのでいっぱいで乗るのがツマラナクなったら悲しいですし。

     

    Z1-R。

    Z1-R。


    こんな作業普通のバイク屋さんではやってくれません。
    もしくは、とんでもない対価を請求されます。
    旧車に乗るということは、こういうメンテ作業がもれなく付いてくるということなのですよ。

     

    バイクに乗ることが楽しくて維持がそれなりに楽。
    ※ノーメンテでいいというわけではないですよ、念のため。

    そのバイクを気に入って数十年乗り続けた結果、いつの間にか旧車になってた♪
    今どんなバイクを選んでも20年もたてば立派な旧車であなたのかけがえのない相棒になってるはずなのです。

    こういうのがやっぱり理想な気がしますがどうですか?

    当記事は山口県のHさんからのお問合せメールに対して返信したものを再構成しています。
    ※2022年11月に書いたものです。

    ちなみに・・

    当ブログでも何度か書いていますが、ワタクシの憧れのバイクはCB1100Rです。

    HONDA CB1100R。

    HONDA CB1100R。


    やっぱこの迫力には勝てないのですよ。

    実は何度も実車(もちろん中古)を見に行き、見積もりをもらったりしました。
    ※でもZ1-Rを手放してから乗り換える・・と考えるとどうしても踏み切れませんでした♪

    当時はCB1100Rと言えども今と比べたらものすごく安かったのです。

    今の流通価格を知ってたら、
    「借金してでも見積もり貰った車両全部買う!」
    とか言いかねませんが、それは結果論。

    今、現実的な価格でCB1100Rが目の前に出てきたら買うか?

    多分買いません。

    維持することを考えると、16バルブヘッドのCB-F系エンジンはワタクシの手に余るのですよ。
    ※くれるなら貰うけど。

    生産台数が少ない車種ですので部品なさそうですし。
    そもそも、
    あんな設計者の魂背負ったバイクにワタクシごときチンピラが乗ったら失礼だと分かっていますので。

    当ブログはアフィリエイトプログラムに参加しています。

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    Z1-Rに乗り続けて30年
    東京から長野に移住して15年
    ロータスヨーロッパに乗り始めて10年
    そんなワタクシのリアル実体験「北信州のりもの倶楽部。」です。
    車・バイク共に旧車生活の長さや田舎への移住経験、気が付いたことを記事にしています。
     使えない&くだらない 知識量には自信があります♪

    もちょっと詳しいプロフはこちら↓
    当倶楽部のオーナーはワタクシです。

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