ハンドルポストに共締めで取付位置が妙に高くて気に入らないし。
これを一気に小型化してスッキリさせます。
意外とやってる人がいないのでワタクシがやってみました。
デカくて古臭いKDX125SRのメーター
レーサーにはメーターないからメーターは後付け感アリアリなのです。
KDX125SRは原付二種なので売値が安く、数も出ないので開発に予算をかけられない。
それはわかるよ。
30年以上前のバイクについて言われても、というKAWASAKIの立場も分かるが言わせてもらう。
「メーター回りのゴツさはもうちょっと何とかならなかったのか、KAWASAKIよ。」
他車流用なんでしょうなぁ。
KDX125SRの純正のライトカウルが「エジプトのファラオのお面。」のようにごついのは恐らくメーターを隠すためですな。
よそのメーカーのオフ車がこぞって軽量小型なメーターを採用していたのに対し、
多分、複数車種で流用しまくってると思われる丸型のアナログメーター。
※大型で見やすいというメリットはあるのですが。
KDX125SRは、いかにも後付けのメーターステーがモリモリついているのですよ。
オフ車のメーターなんてのは軽い方がステアリングへの影響が少なくていいハズなのですがKAWASAKIは詰めが甘い。
※オフロードレーサーに乗るとハンドル周りが軽くてハンドリングの素直さというか軽さにびっくりします。
KDX125SRはここまで割り切った というか適当というかの 設計なのに非常にもったいない。
KDX125SRのメーター回りを全面的に改良している人は多くはなく、ネット上でもほとんど見かけないのは「スゲエ面倒くさい。」からです。
面倒くさい理由の一つは、
「メーター自体がハンドルクランプの前側と共締めされている。」
という聞いたことないようなメーターの設置方法です。
※メーターのないレーサーを模した結果「メーターを後から付けたらこうなった。」という匂いがプンプンします。
なんとかならんかったのか、KAWASAKI。
一応、トップブリッジにはメーターステー取付け用みたいな6mmのネジ穴が2箇所開いているのですが、
「もしかしてメーター回りの設置に紆余曲折合ってもうこれでいいんじゃね?」
って着地だったりするのかもしれませんな。
※KAWASAKIにとっては30年以上前の話を蒸し返すのもなんですが。
ちなみに・・
バイクの後付けのメーターと言えば「多機能デジタルメーター。」がありますな。
の機能まで付いていたりするのでびっくりです。
※もちろん、その分の各種センサーが必要なんですが。
台湾のメーカーであるAcewellとかが有名です。
※安いけどモノは良いよ、当倶楽部でもKTM125EXCに搭載した実績あり。
バッテリーレス車でもエンジンがかかってればちゃんと機能します。
※でもトリップメーターはあてにならない。
ハイエンドも出るなんて多機能すぎて全部動かす場合、センサー集めるの大変なので最低限のでいい気がする。
ですがね。
KTMもそうだったのですがバッテリーレスのバイクではデジタル式のトリップメーターがイマイチ信用ならんのです。
しばらく乗らないとリセットされそうですし。
タンクの小さい2stオフロードバイクはトリップメーターが超重要です。
KDX125SR1号機の場合、 田舎はマジでガソリンスタンドがないので 大体、満タンからの走行距離が100kmを超えたあたりから給油ポイントを探し始めます。
※でも公道のオンロードツーリングではリッター25kmとか走ることもあるので給油量が少なくて拍子抜けすることもあるんですがね。
ゆえに。
バッテリーに関係なく表示が出来るアナログ式ワイヤー式のメーターが理想的なのです。
ですが。
アナログ式のメーターって社外アフターパーツはメッキだったりしてKDX125SRの雰囲気には似合わないのですよ。
なので。
アナログメーター自体を探さなければなりません。
※KDX125SR2号機には純正のデカくて重いメーターを使う気は最初からないです。
バッテリーレスのKDX125SRのメーターを交換するったってそんなに簡単ではないのですよ。
※バッテリー積んでりゃデジタルメーターが選べるんですが最近は・・ねえ。
他社のオフ車用メーターに変えてみる
ヤフオクとかで中古アナログメーターを狙いますがどれもぼろくて高いのでどうしようもありませんな。
という思いからヤフオクを眺めて他車流用を考えていましたが撃沈です。
ヤフオクだと中古のアナログメーターは高いし、ボロイのですよ。
※動くかどうかもわからん30年くらい前のパーツに1万円とか出せません。
メーターはコケて破損する可能性が高いし、壊れるときは壊れる。
乗るときにはいつも目に付くパーツなので人気が高い人気のパーツなのです。
と思っていたら、
当倶楽部で以前レストアした「セロー225W用メーター。」がガレージにはあるではないですか。
こう見るとそんなにデカくない。
でもステーとか含めるとやっぱりデカいんですよ。
「もしかして♪」
と思いながらKDX125SR用のメーターワイヤをセロー225Wのメーターにつなげてみたら「ピッタリ♪」です。
※まあ走ってみて正しいスピードや走行距離が出るかどうかは別問題なのですが付くには付く。
これでいいや♪
そういや、昔エリア88のマッコイ爺さんが言ってたな。
「機械ってのは口径が合えば大抵なんとかなるもんだ。」
※その通りですよ、マッコイ爺さん。尊敬しています。
というわけで、
メーター自体はセロー225Wのもので決まり。
インジケータはKDX125SRのものを外して使います。
※純正のメーター一式からインジケーターだけ外せます。今回初めて知った。
それと、
里子に出した先で取り付けられていた水温計をつけることにします。
※セロー225Wは空冷なのでメーター内に水温警告灯がありませんので。
これが今回レストアするKDX125SR2号機のメーターの機能になります。
というわけで、
早速ステーの試作を始めました。
ちなみに・・
KDX125SRの水温計センサーは左側のシュラウド内にあるラジエターに直接刺さっています。
これがなんの防御もない配線でして。
すると、
水温センサーの配線がもげます。
※今までみた 激しく使われた KDX125SRの多くは配線がもげて切れてました(笑)
KDX125SRはハイパワーで二人乗りもできて街乗りでは使い勝手がいいのですが、
二人乗りして登坂路を延々と走るとオーバーヒート気味になって水温が上がり水温警告灯が点くことがあるのです。
※二人乗りして長野市街から山の上の戸隠に行く間に警告ランプが点きまくったことがあります。
林道やコースで普通に走る分には水温警告灯を点灯させるのはなかなか大変ですがね。
※ハンクラ使いまくるとあっという間に水温上がるんですが、そういう走りを原チャリに求めてはいけないのです。
もとになったレーサーのKX125は左右のシュラウド内にラジエターがあるのに対し、KDX125SRは左側にしかラジエターがありません。
※右側のシュラウド内はオイルタンクというすさまじいレイアウトです。
2stは水温が上がりすぎると焼き付きを起こすので水温管理は重要ですよ。
※筑波で溶けたピストンを見たことあります。クランクやシリンダーより先にピストンが死んだわけですな。
というわけで、
2stエンジンを積んでいるKDX125SRにとって水温警告灯は重要なので一応ちゃんと機能させたい。
ですが、
純正の水温センサーを買うのは高いし、どうせまた切れるので躊躇してしまいますな。
※もう少しどうにかならんかったのかね、KAWASAKIよ。
里子に出した先で水温計が付けられたのは当然かもしれませんな。
※さすがエンデューロレース経験の多いMくん、わかってるな。
つか、これ動くのかね?
※電池が切れてて動いたのをまだ見たことないぞ。
仮設のステーを作ってみる
そのまえに、革細工で使う鞄の底板を切ってステーの試作をします。
この試作作業が 楽しいけれど 面倒くさいのです。
この作業の日、当倶楽部前の外気温はマイナス3度。
※ガレージだって同じ温度ですよ。風が直接当たらない分、コンクリの床は足の先から芯まで冷えますな。
屋内作業にしました。
この時点ではまだインジケータや水温計のステーは考慮していませんので自由に行きます。
※こういう作業が楽しいのよ。
試作ステーは革細工で使う鞄の底板の樹脂を使います。
加工しやすいので非常に使い勝手がいい。
鞄の底板で作った試作ステーは柔らかいので
などが自由にできて都合がいい。
※いきなり金属で作ると作り直しとかシャレにならんので。
ああでもない、こうでもないと悩みつつ、設置するイメージを膨らませます。
ほんとKDX125SRの純正メーターに比べてYAMAHAのオフ車メーターはこじんまりしてていいわ。
結局、トップブリッジ前面の6mm穴二か所を使ってステー固定し、
ステーを介してメーターを出来るだけ低い位置に取付けることにします。
メーター自体が小さいので小さいライトカウルにも収まりそうですしねえ。
※ところがこれがそうもいかない事態になるのですが、それはもっと後の話です。
スッキリしてよい感じ
経験上、これ以上薄い板だと振動で割れますので。
メーターステーは90度近く折り曲げなければなりません。
ステーの素材はガレージに転がってた3mmのアルミ板です。
※ロータスヨーロッパのヒューズボックスを作った時の余りと思われ、当時の試作の穴が開いているけど どうせ見えないので 構やしません。
とはいえ、
厚めのアルミ板の折り曲げ加工を素人ガレージでやるには結構難易度が高いです。
ワタクシはカッターで浅く筋をつけて、筋を降り目にするように万力様に挟んで、ゲンノウで軽くたたきながら調整して曲げます。
機械のように均等に曲がるにはかなり難しい技と経験が必要なのですが、ワタクシにはそんなもんはありません。
いいんですよ、適当で。
どうせ後処理でごまかします。
「なから。」
という長野弁でいう所の「大体。」でいいのです。
※どうせ売りもんじゃないんだし、ワタクシの楽しみの範疇です。
アルミ材はグラインダーでカット、切断面は鉄ヤスリで均しておきます。
機械のように真っすぐに切断するにはかなり難しい技と経験が必要なのですが、ワタクシにはそんなもんはありません。
ゆえに。
なからなから。(長野弁)
とはいえ、
この手のステー類は仕上げをシッカリしないと、
「すんごくボロイバイク。」
というイメージになります。
小僧どものバイクはこういうのが赤貧っぽくて素敵なのですが、いい大人がやってると「ダサい。」のです。
※たまにいますな、適当な仕上げの自作ステーとか機能だけ優先で見た目が汚いバイクに乗ってる大人が。
ステーを綺麗に見せる仕上げ方法には秘密の作戦があるので今はとりあえず、
メーター類が確実に固定されて各機能に影響がないことを確認したいのです。
※あまりに仕上げが汚い場合はプロに制作を依頼する予定。 そんなお金ないけど。
メーターが付いたら、
また悩みます。
メーターを中央に配置。
メーターの右上にステーを延長してインジケータ取付け。
トップブリッジのフォーク取付ボルトに共締めして水温計ステー取付け。
と言う位置がいいかなと。
インジケータステーはガレージに転がってたL字アルミ材を切り出して制作です。
こういう片側止めの派生ステーは振動に弱いので、
出来るだけ両側で止めたいですが 面倒くさくなってきたので とりあえず位置決めでステーを作ります。
水温計ステーは里子先で付けられた金属製ステーを ゲンノウで叩いて 90度曲げて使うことにしました。
※たぶん鉄製。
ちなみに・・
KDX125SRはものすごい振動がハンドル周りに出ます。
当時のレーサーがそうだったのか、KDXシリーズの設計思想なのかは知りませんが振動がデカいんですよ。
アイドリングでバックミラーがまともに見えないくらい。
「2stは振動が多めだぜ。」
とか昔のイメージで言ってほしくないのです。
設計思想の差なのか、KAWASAKIだからなのかは知りませんが、
同じ同時期の2stバイクでもワタクシが20年以上乗ってるDT200WRはハンドルには振動がほぼありません。
2stの最終時期なら振動込ここまで軽減させてバイクを作ることができるハズなのです。
まあ、いい。
実は振動ってのは意外と厄介でして。
常に振動を受けているとステーなど車体から遠い細い部分はダメージが蓄積するのですよ。
※金属疲労という奴です。
そうなると意外とあっさりステーなどは折れますし、ナンバーがもげたりもします。
※振動が多い昔の単気筒乗りには有名な話ですな。
というわけで。
アルミなどの金属で作った自作のステーなんてのはあっさり折れると思ったほうがいいのです。
それでもなんとか長持ちさせたい。
こういう場合は「ラバーマウント。」を考えましょう。
金属同士を直接ボルトで固定するのではなく、
ゴムなどの振動を緩和する樹脂を金属同士の結合部にサンドすることで振動を逃がす、という思想です。
80年代初期くらいからバイクにも普通に使われている手法です。
※KDX125SRにもそこら中にラバーマウントがあります。 振動対策だと思うけど ハンドルポストも凝ったラバーマウントですし。
今回、自作するステー類は基本的にラバーマウントします。
ホームセンターで売ってる耐候性の高いゴム板を加工してもいいし、車やバイク用のグロメット類も役に立ちます。
※専門的な素材を扱うホームセンターならゴムのワッシャなどを扱ってたりもします。
その都度探しに行ったり加工したりするのも楽しいのですが、効率が悪いので当倶楽部ではグロメットセットを常備しています。
こういう消耗品のストックがものをいうことは多々ある。
そして。
アナログメーターというのは振動で破損することがあるので、スポンジマウントなどで振動を逃がすのが普通です。
Z1系のメーターなんてメーターステーに挟むスポンジ状クッション材がないとあっという間に壊れますよ。
コレも考慮しなければなりません。
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メーター関係その1のまとめ
※流用したセロー225Wのメーターが変な動きをしなければ、ですが。
KDX125SR2号機のレストアというか改造は、
まとまった時間がなかなか取れないので進捗は遅めですがゆっくり進んでいます。
とりあえず、
ライトカウルに収まりそうなメーターのセレクトが完了ということです。
なんとなくかっこよくなったので作業する意識が上がりました。
※見た目も変わらず、機能も変わらず、という作業を延々と続けるとモチベーションが下がりガチです。
何となくいい感じに見えるのですが、実は既に大変な事態になってるのです。
とはいえ、
「今の段階ではメーター類が付くだけ付いた。」
というだけです。
と作業は山積みです。
※面倒くさいのでみんなやらないんだな。
見た目的にはライト周りが一新されただけで結構カッコイイのではないかと思います。
※KDX125SRのデザインは古臭いんですよ、とにかく。同時期のDT200WRのスタイリッシュさを見習え。
やはり問題は起こる
ここまでは調子よく進んだように見えるメーター回りの改修ですが。
当倶楽部のお約束でスムーズに進むわけはないのです。
この時点で実は大きな問題が発生してたのです。
メーターを仮設置後、各種配線とメーターケーブルを這わせてみたら・・。
「これではライトカウルが付かん。」
のですよ。
その対策は「その2。」で書くことにします。
さてどうしたもんか?
ちなみに・・
KDX125SR2号機のレストアについてはメーターはまだ序の口なのです。
この先、まだまだ外観の回収作業が続きます。
※エンジンはかかるようにしたのでとりあえず後回し。その話はまたいつか書きます。
なので お金の続く限り どんどん行きますが、メーター回りを完結させてから次に進むかな、とも思っています。
この辺は臨機応変と気分次第です。
課題はアリアリですが一個ずつやっつけていきます。
オフタイヤをはかせるかどうかすらも悩んでいますし。
地味な記事なので美味しそうな画像でごまかしておきます。
ちょっと高いけどうどんは美味しいお店を見つけました。
うどんで1000円超えるとちょっとな、と思うよねぇ。
とはいえ、
悩んでいる間も楽しいのです。
※お金が続かないのは楽しくないんですが。