Z1系バイクに限らず古めのバイクによく使われてるのはYB14L-A2というバッテリーです。
実はバッテリーはセルモーターを回すのが主な任務です。
最大の電力はセルモーターを回すことに使われます。
セルの回転に勢いがなくなったら、
バッテリーの充電か交換することになります。
実は灯火類はエンジンが動いていればバッテリーの負担は少ないんです。
当記事の目次
Z1系バイクのバッテリーの型番
標準では「YB14L-A2」という開放型バッテリーです。
この型番のバッテリーはZ1系だけでなく80年代中盤くらいまでいろんなバイクに使われています。
マニュアルで標準指定されてるのは昔ながらの開放型バッテリーです。
※当時はバッテリーに選択の余地なんかなかったんでしょうね。
マニュアルでは「YB14L-A2」とありますが、
国産、中華製問わず、いろんなメーカーの互換バッテリーが販売されています。
今のところ製造元や販売価格にかかわらず、大体寿命は2年ですね。
※メーカーに拘らず毎回安いのをまとめて買っています。
バッテリーは冬買う主義です。春先は需要が高まるので品薄な気がします。
バッテリーは交換したら、交換日を油性マジックでバッテリーに書いておくといいです。
こうすると大体の寿命がわかるし、そろそろ交換だなーという気分にもなります。
ちなみに・・
YB14L-A2 の YB は YUASA BATTERY の略です。
なので、
3桁目以降が、14L-A2であれば互換性はあります。
※互換性があるバッテリーは大体この頭の二桁のアルファベットが違うだけです。
ACDelco製の同型バッテリーは「DB14L-A2」
よくわからん中華製のは「CB14L-A2」
※チャイナバッテリーの略か(笑)
手元で確認できるのはこれくらいですが、
他のメーカーでも同じような型式名で売られているはずです。
バッテリーの種類:開放型バッテリー
80年代中盤くらいまでの古いバイクは「開放型バッテリー」というバッテリー液を補充するタイプです。
現行車には開放型バッテリーはほとんど使われてないはずです。
※農機具とかにはあるかもしれませんが。
開放型バッテリーという名前の由来は、バッテリーのどっかしらに穴が開いてて常に開放されてるからです。
バッテリー内部で発電の化学反応時にガスが発生しますが、これを開放個所から逃がすために穴が開いています。
開放型バッテリーは、何らかの原因でバッテリー液が漏れた場合に車体外に排出するドレンホースが出ています。
バイクをコカしたりすると、この穴からバッテリー液もれますよ♪
※車体に漏れたバッテリー液(基本、希硫酸)がかかるとそこから容赦なく錆びます。
POR-15で錆対策しなければなりません。
液を入れる都合上、搭載方法が限られる
という理由で最近はバイクや車に使われなくなっています。
でも開放型バッテリーって安いんですよ。
バッテリー液入れなきゃ新品のままだし・・
※大体いつも当倶楽部には中華製の新品が2つストックされています。
ちなみに・・
20年以上この手の中華製品使ってますが、サドンデスしたことは今のところなしです。
発電状態も問題なし!
冬季は外して、Z1-R用とZ750D1用を1週間ごと交互に充電しています。
無理やり3年持たせたこともあるけど、最後は明らかに性能低下してました。
※セルでエンジンかからず、無理やりキックでエンジン始動したものの出先で調子崩したことがあります。
バッテリーの種類:密閉型バッテリー
完全にふさがれていて密封されたバッテリーだと思えばよろしいです。
最近はこの手の密閉型バッテリー搭載車が主流です。
液がこぼれないのでバッテリー搭載方向が自由です。
密閉型バッテリーはMF(メンテナンスフリー)バッテリーとも呼ばれます。
搭載場所の限られているオフ車は、小さい上、縦や斜めにどうやって搭載してもいい、という大きなメリットが大きいです。
電子制御がたくさんついてるからか、朝起きたらバッテリーが突然死(丸3年で)。
生産後時間があまりたってない新鮮なものを選ぶべきです。
製造後は、基本的にバッテリー液補充などのメンテナンスできません。
しかも発電し続けてることになります。
※ということは、鮮度が落ちていくということになります。
ネットで密閉型バッテリーを購入する際は製造年月日は運任せなのかもしれません。
でも大抵ネット購入ですよねえ・・バイク屋さん実店舗で買うと高いんだよね、バッテリーって。
※最近ではリチウム系のバッテリーもあって軽くて長持ちするんですが、MFタイプよりさらにお高いです。
バッテリーの外し方と取り付け方
バッテリーには外し方も取り付け方も順番があります。
間違うとパチっとなるかもしれません。
せっかくなので覚えておくといいですよ♪
+端子か-端子かの判別はバッテリーに書いてあるので間違えない様に。
※よく見ればバッテリー自体に書いてあります。
バイクにバッテリーを付ける場合
大抵、バイクのバッテリー端子はプラスドライバーで外せます。
※つけ外しの際はバッテリー端子を車体に接触させない様に注意しつつバッテリーを外さないとスパークしてかなりビビります。
ちなみに・・
バッテリー上がりのバイクを他車のバッテリーで駆動しようとしてジャンプケーブルをつなぐ場合の手順は以下の通り
※まあバッテリーが上がっちゃったら、おとなしく交換したほうが出先でエンジンかからなくなるよりはるかに安心できますが。
死にプラ生きプラ死にマイ生きマイ
と呪文のように覚えましょう♪
必ず、救助車のエンジンをかけて、できれば多少アクセルをふかしてあげましょう。
※少しでも救助車の発電量を上げてレギュレーターの負荷を下げ、故障車のセル回転動力に回したいためです。
きっとあなたの人生で役に立つときがあります。
※こういうピンチには陥りたくはないですね。
バッテリー交換のタイミング
バッテリーの寿命は大体2~3年ほどと思ってればいいです。
開放型バッテリーはメーカー問わず大体2年くらいで死にます。
最近のバイクはインジェクションをはじめ、各種電子デバイスを搭載しているのでバッテリー負荷が高いです。
バッテリーの負担が大きいので、乗らないとどんどん放電します。
時計とかメモリー機能とかもあるしねえ・・
※アイドリングストップ機能付きの車のバッテリーは同型のアイドリングストップ機能なしの車より大容量のバッテリーが求められます。
そして、容量の大きいバッテリーはお高い・・
古いバイクは、ほんとにセルだけ回ればなんとかなっちゃうもんですがね・・
※でも、バッテリー弱ってるとジェネレーターにもレギュレーターにも負荷はかかりますよ。
開放型バッテリーは買うとバッテリー液(希硫酸)がついてくる
ちなみに・・
バッテリーの寿命が近づくと、電力不足でセルが回らなくなります。
セルが弱弱しく回っても、エンジンがかからない・・
こんな状態のとき古いバイクはキックスタートすることも可能なんですが・・
Z1系の場合はキックアームがついてるので無理やりキックでエンジンかけることも可能です。
※バッテリーの信頼性が低かったんだろうか?
ただし、
走りながら充電しつつ走っても、死にかけたバッテリーはアイドリングでエンストしたりします。
※そうなったら、とっととバッテリー交換しないと、発電系を痛めてさらなる余計な出費を強いられます。
それに、いったん調子を崩したバッテリーは本調子に戻る可能性はかなり低いです。
Z1系エンジンは発電量は申し分ない
Z1系は発電量はエンジンかかってれば3000rpm付近から14V前後安定して出ています。
この電圧に下げている機能がレギュレータです。
Z1-Rは20年くらい前に一度発電系は全部部品交換しています。
ジェネレータ(発電機)自体も交換しています。
それから10万キロ以上走っていますが、全く問題なく発電してくれています。
そういう意味でもZ1系のエンジンってかなり丈夫だと思うんですよ。
バイクの発電系のチェック方法
テスターをバッテリー端子に当てて、エンジンふかして電圧を見るだけです。
※暖機しないと発電が安定しない
このチェックだけすれば問題ないです。
テスター(やっすいので十分)があれば暖機時間も入れて10分くらいですかね。
導通で音が鳴って、電圧・電流が計測できれば問題ないです。
毎年春先の出撃前全部点検時に発電量とバッテリーの状態、液量をチェックしています。
特に問題がなければ、それぐらいの頻度のチェックで十分です♪
※大体、このタイミングで弱ってるバッテリーは交換しちゃいます。出先でバッテリートラブルよりマシです。
当時のレギュレーターを今どきのものに変えてみる
Z1、Z2系の当時ものレギュレターは信用ならないです。
リプロ品というか最近のMFバッテリー対応のレギュレータに変更しないと遠出する気になりません。
Z1、Z2系の純正のレギュレターは非常に脆弱で壊れるんですよ。
当時のKAWASAKIもその辺は知ってたようです。
その証拠に、
Z1-Rには電流監視用の電流計が標準装備されていました。
※今どきのレギュレーターに変えることで、レクチャファイアという交流で発電されたものを直流に変換する整流器も不要になります。
レギュレーターを今どきのものに変えたら密閉型バッテリーでも運用は可能
リプロ品というかアップデート品(ゼファーのものと思われる)レギュレーターに変更するとロングツーリングに不安がなくなります。
もう安心感が段違いです。
レギュレーターを信頼できるものに変えるだけで、理屈的に密閉型バッテリーの運用は可能なはずです。
もちろん、MFバッテリー対応商品として売ってますのでこれを使うのが簡単でいいですよ。
※一度バッテリーが沸騰してごらんなさい。この世の終わりかと思いますよ。
ちゃんとZ1系のMFバッテリーも互換品が売ってるのがすごい。
ちなみに・・
密閉型バッテリーは、安定した充電環境が必要です。
密閉型バッテリーを使いたければ安定した電圧が必須ってことです。
弱い電流を流し続ける用に制御する必要があります。
つまり、
バイク自体の発電量をきちんと管理して、バッテリーに高電圧がかからないようにしなければなりません。
高電圧がかかり続けると、バッテリーが膨れて最悪破裂します。
※走ってる最中にバッテリーが破裂とかシャレにならないっす(高速で高回転キープ中にバッテリーが破裂したりすると多分事故ります)
こうなる前に、リプロ品のレギュレーターに変えることをおススメします。
っていうか、これ交換しないといくらバッテリー替えても怖くてロングツーリングなんか無理です。
これはZ750D1のテスト結果・・バッテリー液減ってないしなぁ・・でも交換かなぁ。
開放型バッテリーでやった事ありますが、レギュレーターが破損すると高電流が流れ続けます。
そうなるとバッテリー液が沸騰してまじめに温泉の匂いがします。
もちろん、バッテリーは超熱もって、膨らんでいました・・お亡くなりです。
※バッテリーが死んだ時点で、レギュレータはあきらめた方がいいです
まとめ
次はZ1-Rに密閉型バッテリー搭載だ!と言い続けて早10年以上経ちます。
開放型バッテリーよりメンテが楽で液もこぼれないし良いことばかりなんです。
でもいまいち踏み切れないんですよね・・
前回交換は1年前の春でした♪
開放型バッテリーって安いんだもん・・
しかも、
まだ新品ストックが当倶楽部ガレージには2セットあるし。
※バッテリー液を入れなきゃ、新品のままですしねえ。
と思ったら、
結構お値打ちの密閉型MFバッテリーが出回ってるようです。
新品ストックがなくなったら試してみようかと思います。
ちなみに・・
当倶楽部のある長野県では冬は基本的にバイクに乗れません。
少しでもバッテリーをいたわるためには、バイクから外して充電器にかけると多少長持ちするようです。
充電しないものと比較したわけではないので気休めかもしれません。
※当倶楽部が使ってるトリクル充電器だとバッテリー満充電で充電カットしてくれるんで、ずぼらな管理ができて便利でいいです。
毎年バッテリー買った方が安いという話もある。
以上、
バイクのバッテリーには気を使ってあげようぜ!消耗品なんだし!って話でした♪