確かにガソリンは円安などの影響もあり、以前より割高になった気がします。
長くバイクに乗っていると「前より燃費が悪くなったな。」と思うことがありますな。
そういう場合にチェックすることをソフト面とハード面から考えてみました。
メンテの差による燃費の差はある
調子のいいバイクというのはパワーが出ているのはもちろん、燃費もいいものなのです。
新車から1年もすれば個体ごとのメンテ状態に差が出てきます。
日頃のメンテナンス次第で実際の燃費が良くなることも悪くなることもあるのです。
例えばどんなことが考えられるのか?
具体的に知ってれば対処もできようというものです。
※こういう基本的なバイクの状態に無関心なバイク乗りが増えてるけどほんとに大丈夫?
タイヤ
そのため、転がり抵抗が増えて燃費が悪くなります。
タイヤの空気はパンクしてなくても徐々に抜けていくものです。
特にハードチューブタイヤは良く抜けますな。
タイヤの空気圧は初心者ができる最も効果的なメンテの一つです。
空気圧を適正値にしておかないとタイヤがゴミを拾いやすくなるのでパンクしやすくなるしね。
ツーリングに出かける際は最初のガソリンスタンドで空気圧をチェックすることを習慣にするといいよ。
当倶楽部ではツーリングの直前に必ず空気圧のチェックをしています。
もう儀式のようです。
オフ車での林道ツーリングで未舗装路を走る際に空気圧を抜いてグリップさせようとする人がいますが、
そういうのはコースでぬたぬたの泥に対してやるもんです。
タイヤがゴミ拾ったり、リム打ったり、パンクしやすくなったりとろくなことがないのでやめたほうが無難です。
※あんまり空気抜くとタイヤがビードからずれて中のチューブが引きちぎれたりしますよ。
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チェーンなどの駆動系
駆動系がスムーズに動かないと燃費に影響します。
駆動系の経年劣化によって駆動ロスが発生すると燃費が悪化します。
こういう状態だとバイクは遅くなります。
動きが鈍くなると言ってもいいです。
動くものは健全に動くようにグリスアップするなどのメンテが必要なのです。
錆び錆でかくかく動くようなチェーンのバイクもたまに見かけますが、バイクが可哀そうですよ。
少なくとも雨天走行後にチェーンルブをチェーンにスプレーするだけでも全然違います。
これも初心者にもできる簡単なメンテだと言えますね。
また。
古い大型車に使われている恐竜のように太くてゴツイ630サイズのチェーンは燃費が悪いし高い。
530サイズにコンバートするキットが出ていますのでサクサクと交換してしまいましょう。
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ブレーキ系
当たり前ですがブレーキを引きずってると燃費は悪化しますよ。
常に減速してる感じですので、そりゃ燃費もよろしくない。
取り回し時に押し引きして妙に重いバイクはブレーキを引きずってる可能性が高いです。
※ベテランが乗ってる大排気量バイクでもそういう個体は結構多いです。
原因はいろいろあります。
※そもそも10年落ちとか1万キロ走ってるとかのバイクのブレーキシステムを一度もOHしたことない、という方がおっかないんですけど。
ブレーキに限りませんが事故してなくても足回りが歪んで引きずることがあります。
ベアリングの油脂の状態やステムの取り付け状態で直進しないとか、メンテ不足の古いバイクによくあります。
※RZ250なんて立ちごけ程度でも足回りが歪みますよ。
こうなると燃費はやっぱり悪化しますね。
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吸気系
エアフィルターが汚れると吸気量が不足して出力が下がります。
その結果、出力が落ちている場合があります。
出力が落ちるとライダーは余計にアクセルを開けるんですよ。
バイクが遅くなったと感じたときに真っ先に疑うのは吸気系ですよ。
なので。
エアフィルターは常に綺麗にしておきましょう。
ただし。
ろ紙のエアフィルターって汚れがわかりにくいんですよねえ。
エアフィルターは結構高価な消耗品なので見送りがちですがね。

DT200WRのエアフィルタ。
新品はこんなにきれいなのだ。
バイクは新品のエアフィルターが出るうちが花ですよ。
※複雑な形状のエアフィルターが欠品になると探すのも自作も大変ですよ。
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プラグの劣化(点火系)
劣化した点火プラグは火花が弱くなります。
火花が弱くなれば爆発による力も少なくなります。
火花が弱いと特に低速域でのトルクの現象を感じるはずです。
出力が落ちるとライダーは余計にアクセルを開けるんですよ。
高いプラグは火花が強いので高回転よりも低回転での効果を実感しやすいです。
でも安いプラグの数倍するのでワタクシは安いプラグで交換頻度を高めで使います。
※イリジウムプラグとか使ってみたいもんだ。 NGKさんとか当ブログのスポンサーになってくれないかしら?
オイル系
エンジンオイルは汚れるんですよ。
汚れると本来の性能を出せなくなります。
出力が落ちるとライダーは余計にアクセルを開けるんですよ。
オイルの場合、劣化した状態でエンジンぶん回すと内部に深刻なダメージを引き起こす場合がありますよ。
しかも徐々に浸食するように各部を摩耗させたり劣化させたりしていくのでたちが悪い。
※オイル管理のされていなかった個体はシリンダーヘッドカバーを開けただけで分かります。
高回転で高性能なエンジンを搭載したバイクほどオイルに要求する性能はシビアです。
当然、高価なオイルを必要とします。
とはいえ。
高価なオイルとはいえ、寿命が長いわけではありません。
しかも高性能なエンジンほどオイルの対する要求がシビアなので交換頻度は高いのです。
高性能なバイクはランニングコストが高いのですよ。
どんなバイクでも車でも、
オイル交換した直後はエンジンの回転やトルクアップの変化の違いが分かるはずなのですが、
わからないような人も多いのでオイル交換を後回しにしがちです。
一気に壊れて泣くよりもオイル交換頻度を上げたほうがいいとワタクシは思います。
※特に軽自動車のターボ車はオイル管理が超シビア。当倶楽部のラパンSSは 一回エンジンブローさせたので エンジン載せ替えてからは3か月に一度オイル交換しています。
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このように。
バイクはいろんな原因によってパワーが出なくなります。
こういう状況にになるとライダーは無意識のうちにアクセルを多く開けるんです。
加速が鈍くなる分、アクセルを開けてパワーを補おうとするので、
エンジンの回転数が高くなればその分ガソリンを消費するので燃費が悪化するのですよ。
そもそも。
調子のいいエンジンというのは燃費がいいものです。
ワタクシがキャブセッティングの最終段階で着目するのは燃費データですよ。
※燃調を多少濃くしてもエンジンが気持ちよく回ってれば意外と燃費は悪くならないもんです。
いまどきのバイクはキャブではなく電子制御式インジェクションなので、
バイク自身が燃調を自動補正するそうですがエアクリーナーの汚れとかに気が付きにくいように思えます。
※そうなるとメーターに警告が出たりするのかね?
そもそも。
排気量がでかいバイクは大馬力なので多少馬力が落ちてもライダーが気が付いてないことも多いのではないかね?
燃費が悪くなったな、とは思うけれどメンテ不足とは思わないんじゃないかねえ。
※メンテしてわかるほどライダーが気を使ってればメンテ不足はあり得ないと思うけどね。

Z1系はここまでやっても雨ではブレーキが効きません。
ピストンがたくさんあるキャリパーはピストン個々の動きが渋いとパッドが変摩耗しがち。
放置車両はほぼ確実にピストンの動きが変になっています。
新しいバイクでもメンテナンス不足やパーツの劣化は燃費に影響するハズです。
ワタクシはバイク自身が「調子悪いから見てくれよ。」という働きかけをしてくる昔のアナログバイクのほうが好きです。
※メンテした効果ははっきりわかるのも古いバイクや車のいいところです。
そうそう。
昔のバイクと言えば2stエンジン。
構造が単純なだけに吸排気系をはじめとした問題が発生すると如実に調子が悪くなったものです。
スポンジ式のエアフィルタが崩壊してたりねえ(笑)
2stは点火系もすぐトラブルになったし。
※出先で鬼キック100連発!とかやってる2stって結構いたんだよね。若いって素晴らしいね。
メンテナンスの頻度は非常に高いけれど、ワタクシは2stのこういう人間臭いところが好きです。
ちなみに・・
メンテ状況とは違いますが、ユーザー起因のメカニカル問題で燃費が悪化することがあります。
「改造。」
です。
特に吸排気系を改造したバイクは燃費が悪いですよ。
爆音バイクの抜けの良すぎるマフラーやエアクリ取っ払ってパワーフィルターにした場合、
空燃比が変わってメーカーの設計とは異なる状態になります。
具体的には吸排気系を変更することで、
大抵は混合気が薄くなるので燃料を多く投入しないとまともに走らなくなったりします。
※パワーダウンに気が付かずにそのまま乗ってる人が多いですが。
爆音マフラーにした人は空ぶかしをしがちです。
低速トルクがなくなるため、アクセルを多く開けないと走らなくなったりします。
こういう行為も燃費の悪化につながります。
そもそも。
ポンつけのパーツで性能が上がると思わないほうが良いのです。
メーカーが大金をかけて調整したのが純正の状態ですよ。
純正をなめてはいけません。
※特にいい大人が得意げ爆音マフラーに交換してるバイクに乗ってるのを見ると痛い。
仮面ライダーがバイクに乗らない今となっては 現存するバイク乗りが格好良くなければなりません。
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はたして夏と冬では燃費が違うのか
ガソリンの気化率は気温で変わるからです。
レーシングキャブにした場合、夏と冬でセッティングを変えるのは割と普通です。
夏と冬では冬の方が燃費は悪くなりがちです。
冬は気温が低いため、ガソリンが気化しにくくなります。
さらに、冷たい空気の酸素密度は高くなるからです。
それに。
暖気運転をしたりするので燃費が悪化するのですよ。
※ワタクシは走りながら暖気するのを推奨しますが。
夏と冬ではキャブのセッティングが変わります。
レーシングキャブを搭載してる人はこの辺マメにやったほうがいい、
とは思うけれど自身が気がつかないならそれもよし。
※4気筒のレーシングキャブはとにかく面倒くさいし、セッティングパーツが高いのだ。
いまどきのバイクはキャブではなく電子制御式インジェクションはよくできていて、
マフラーに設置してあるセンサーが燃焼状態を計測してフィードバックしています。
このため、
ガソリンが気化しやすく燃えやすい夏場よりも
「排気ガスに酸素が含まれる量が多い=ガソリンが足りない。」
と判断して燃料噴射量を増やす仕様になってるようですな。
当然、燃費は悪化します。
これはアナログにはできない高度な芸当ですが、
センサーが壊れると非常に高いという問題もあったりします。
排ガスのような高温になる場所にセンサー付けたらさー・・とか思うけれどメーカーが出してるんだから良いんでしょうねえ。
昔、YAMAHAのEXUPのサーボがマフラー内で煤で死んだのを見てるからねえ。
ちなみに・・
厳密にいえば、
でも燃調は変わります。
※今のインジェクションはこういうセンサーが全部ついてんの?スゲエな。
レーシングキャブが平地ではばっちりでも標高が上がるにつれ不調になるのはこの手の影響があります。
その手のバイクはパワーフィルター仕様だったり、
ファンネル仕様だったりするので雨なんか降ったら目も当てられません。
当倶楽部のZ1-RやZ750D1がエアクリーナーボックスを絶対外さないのは普通にツーリングしたいからなのです。

Z1-R。
志賀草津道路にて。
それでもやっぱり2000m級の峠に行くと高山病にかかるけどね。
乗り方による燃費の差はある
燃費の良し悪しは乗り方が5割といってもいいくらいです。
バイクの不調やメンテ不足による燃費の悪化の問題は、
正しくメンテナンスしたり劣化したパーツを交換したり、修理したりするとある程度解決できるはずです。
が。
ライダーの乗り方は燃費に大きく影響します。
※もちろん車もそうですよ。
「ヤベえ、ガス欠かも!」
※そういう時に限ってリザーブになってたりするもんです。

Z750D1のガソリンコック。
リプレイスもんのコックは純正とリザーブとOFFが逆で嫁が全然覚えなくて困ったのだ。
その時点でメンテナンスしておけばよかった、と言っても後の祭りでどんひゃらら。
目の前のガス欠トラブルに対して自分の怠惰と不甲斐なさを反省してる場合ではありません。
「ガス欠。」目前でライダーができることは燃費の良い走りをして、
少しでもガソリンスタンドの近くまで走れるようにするしかないのです。
※それでもガス欠になったら諦めてバイクを押しましょう。 地獄の苦しみですが。
それでは燃費のいい走りとはどういうことなのか?
すぐ答えられますか?
とりあえず、
よく言われる燃費は「急。」の付く運転に影響されるということです。
ツーリングでは「急。」の付く運転を極力避けることです。
そのためには前の車との車間距離を詰めすぎないことですよ。
前の車がブレーキかけても自分は急なブレーキをかけない程度の。
※ワタクシは公道で接近戦したがる人の思考が理解できませんが。
急発進や急加速、急減速を高頻度で行うほど燃費は悪化します。
高回転を多用すればするほど燃費は悪化する傾向にあります。
峠や林道でエンジンぶん回すと燃費が悪化するのはこういうことです。
また、極低速からアクセルガバ開けするときも燃料を多く食います。
※もちろん完全停止状態からの発進も燃料食いますよ。
こういうことを踏まえて運転してれば燃費はよくなるはずなのです。
いずれにせよ。
ということに変わりはありません。
状況によっては、
高回転を使わないと速度を保てない小排気量のバイクより、
低回転で速度が乗る大排気量のバイクのほうが燃費がいい場合もあります。
※高速道路では低回転のほうがわかりやすく燃費がいい。楽だしね。
これは設計時の巡航速度設定の違いなのですが、小排気量車でもトップギアは巡行仕様になってたりしますな。
そういうギアに早めに入れて巡行するのです。
※DT200WRのトップギアは明らかに高速巡行を想定したギア比なのですが設計思想を知らないとただの加速しないギアです。
一般道でも燃費の良さそうな回転数をキープしてアクセル開け続けてたほうが燃費がよろしいです。
車の流れにを無視して加減速を繰り返すとやっぱり燃費は悪化しますよ。

VT250FH。
ほんとこのバイクはどうなってんだというくらい燃費がいいのだよ。
割とぶん回してるんだけれどガソリンが思ったよりはいらない。
当倶楽部に来る前はほぼ廃車だったとは思えない。
全然人気無いけれど、HONDAの名作エンジンだと思っています。
高回転を封印して低回転を多用するだけで燃費が良くなるというのは嘘ですよ。
※加速減速を繰り返すため高回転を使えない都市部の渋滞では燃費が良くないのが証拠です。
ワタクシの個人的な経験則ですが、
巡航速度まで早めに加速してその速度をキープするような走り方が一番燃費がよいと思っています。
フル加速とは言わないけれど、ダラダラした加速も良くないのですよ。
※要するにメリハリってやつです。
そうそう。
ブレーキで減速するということは再度加速せにゃならないということです。
車間距離が近いとブレーキをかける頻度が上がります。
前の車の一挙一動のたびに減速してるバイクとか車がいますね。
こういう乗り方、燃費悪いんだろうなぁ、と思ってみています。
※あとハラハラするのでやめてほしいけど。
車間距離を取れ、というのは安全のためだけでなく、燃費のためでもあるのです。
※だからと言って車の流れに乗ってないレベルで車間を開けすぎるのは顰蹙ですが。
ライダーができる運用で燃費向上を狙う場合、
アクセル一定でブレーキをかけずに淡々と走り続けるのがいいですよ。
※カタログ上の低地燃費はこんな感じで計測してるハズ。
要するにスムーズによどみなく淡々と走れってことです。
とはいえ。
現実的に公道でノーブレーキで走り続けるのは無理です。
が。
最も危険で燃費が悪い急ブレーキを避けるような心つもりで走っていると、疲れないし、安全性も上がります。
結果として燃費もいいのです。
ちなみに・・
最近のスーパーカブ110は燃費が50km/Lとか当たり前みたいですね。
ツーリングでは80km/Lを超えることもあるとか。
すげえなぁ、インジェクション。
大昔XLR80Rで出した48km/Lがワタクシ史上最高燃費。
キャンプ道具満載での記録です。
キャブはこんなもんなのかもしれませんな。
燃費だけ考えるとインジェクションに軍配が上がりそうです。
空燃比とかもイチイチ計算してるんだろうねえ。
電子制御のインジェクションが市販されて早20年程度。
ここまで来たかって感じです。
ただし。
10年後はどうなってるかわからない。
とか比べてみないとねえ。
※電子制御は非常にデリケートなので新車時はいいけれど保管状態によって経年劣化の差が激しいのだよ。
とりあえず。
当倶楽部で燃費の良さを誇るマシンのVT250FHは30km/L以上走るし、セロー225Wなんて40km/Lに迫る燃費です。
両方とも30年以上前のバイクで吸排気系は純正のままです。

セロー225W。使い方によってはコスパが素晴らしく高い。
エアフィルターはワタクシの自作品ですが、どうやっても燃費は30km/L前後を切らないのが不思議。
ゆえにワタクシは「アナログでもいいんじゃないの?」と思う派です♪
ライダーの体格による燃費の差
当たり前ですが同じバイクでも体格の大きい人は燃費が悪いです。
バイクの重さに対するライダーの重さは結構な比率になるのです。
重たい大排気量車はライダーの重さの比率はそれに応じて減じられますが、
軽量な小排気量車はライダーの重さの比率が高いため、影響を受けやすい。
加速時は車体+ライダーの体重が重いほうが燃費が悪いのは理解できると思います。
加減速が頻繁な都市部の渋滞路では燃費の差は歴然です。
なので。
デブはデカくて重たいバイクに乗ると良い。
※でもデブは体力ないのでなかなか難しいものがあるのだけれど。
デブほど都市部でバイク乗らないほうが良い。
そんなこと言ってもな、という話ではあるのだけれど、極論を言えばそうなのですよ。
最近、某道の駅で俺のバイクは燃費がいい!と声高に自慢してるデブを見かけましたが、
「痩せりゃもっと燃費良くなるんじゃね?」
と突っ込みたくなったのですが面倒くさい展開になりそうなのでやめました。
※みんなが休憩してるような場所で騒ぐな。いい大人なのに稚拙に見えるわ。
ちなみに・・
ライダーの体重が重ければ重いほど燃費が悪くなるのですが、ついでに言うとバイクの挙動に影響が出ます。
当然、タイヤやブレーキなどの消耗品の減りも早い。
体重が重すぎるライダーは良いことはありません。
※サスが沈んで足付きが良くなる、というのが唯一のメリットだね。
一応、バイクには設計時の想定体重はあるのですが、
物理の法則を考えると動力を持つものはすべて軽いほうが偉いのです。
ゆえに。
究極の運動性能を求めるレーシングマシンは例外なく軽量高剛性を突き詰めています。
それに。
最近のバイクは重いものを出来るだけ車体の中央下部に集中させたい、という設計思想です。
なのでテール部が尻切れトンボ的なデザインになっています。
ところが。
ライダーは車体の上部にまたがる形で搭乗しますね。
人間という重いものが車体の中心部から遠くの高い位置にあるのです。
バイクはバンクさせてコーナーを曲がりますね。
高い位置に重いものがあるだけでバンクから起き上がるのが遅くなるのですよ。
※車体が軽くても乗り手が重ければ相殺されるどころか運動性能的にはマイナスになりかねないのですな。
特に小排気量の軽量バイクではその影響は絶大です。
変なパーツ付けてパワーアップした!とプラシーボ効果に頼るより、ライダー自身が痩せろって話です。
スポーツバイクに乗るのにライダーがスポーティでないのもなんか格好悪いのです。
ライダーが痩せれば確実にバイクは速くなりますし、燃費もよくなりますよ。
それに。
健康にもいいしな。
給油は速めにするのがセオリー
そんなことはないのですよ、早めに燃料入れればいいだけです。
せっかく燃費の話が出たので給油の話も書いておきます。
自分のバイクがどれくらい走ったら給油するのか?というのを意識するライダーは確実に減っていますね。
その理由は、
「バイクも燃料計が標準装備になってきたから。」
です。
燃料計を見てなくなったら給油すればよろしい。
トリップメーターをリセットすらしませんね(笑)
※燃費計算するのに走行距離は必要だと思うんだけれどそれすらも意識してないライダーが多い。
が。
80年代90年代のバイクには燃料系がないのが普通です。
自分のバイクの燃費とタンクの容量を鑑みて、
走行中のトリップメーターで何キロ走ったかを確認して、
給油のタイミングを計ってたのです。
ゆえに。
当時のライダーの多くは自分のバイクの燃費を細かく知っていましたし、
燃費の計算が速かったのですよ。
※給油のレシートに走行距離をペンで書いて後でまとめて燃費計算するライダーも多かったのです。
前述しましたが、燃費はバイクのメンテナンス状態というか健康状態を把握する大きな指標です。
ライダーが常に燃費を把握する運用のほうがバイクの不調に速く気が付くように思います。
※当時はボロイバイクがたくさん公道を走ってたのでこういう指標が重要だったりしたのだよ。
ではそもそも設計上、燃費が悪いバイクは悪なのか?
そんなことはない。
大事なことだからもう一回書くけれど、
そんなことはない。
環境的な観点からは問題あるかも知れないけれど、多少燃費が悪くても趣味の世界なのでソレはソレでいいのですよ。
※その問題を突き詰めるとバイクなんていらない論に行きつくのは明白なのであえて避けます。
燃費が悪けりゃ早めに給油すればいいだけです。
なにも問題ありません。
日本は豪州のように「250km先までガソリンスタンドがない。」という国ではありません。
何も問題ないのです。
それに。
燃費の悪いバイクというのは大抵古いバイクなので、ガソリンコックでリザーブが選べたりします。
※燃料計がない時代は最悪リザーブという考え方だったけれど、リザーブを頻繁に使うのは割と初心者。ベテランは余裕を持ってるからベテランなのよ。
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ただ。
燃費の悪いバイクでマスツーリングに参加すると、
「お前しょっちゅうガソリン入れてるな?」
と言われたりします。
それも大した問題ではありません。

Z1-Rのタンク。
Z1-Rは排気量1000ccもあるくせにタンク容量が13Lしかないっちゅうねん。
いいんだよ、150km毎にガソリンいれても。
ガス欠になった250kgのバイクを押して歩いてみろってんだ。
ちなみに・・
最近はガソリンスタンドが急激に減っています。
夜の田舎の道は2桁国道でさえも「営業しているガソリンスタンドまで20km以上ある。」なんてことは珍しくないのです。
また。
田舎の集落にあるガソリンスタンドは休日の営業もしてなかったりします。
※割と地方都市でもそうです。複数のGSが交代で持ち回りで休日営業してたりします。
こうなると燃費の悪いバイクは結構困るのも事実。
ワタクシの行きつけのキャンプ場は最寄りのガソリンスタンドまで20km以上ありますし。
※食料を買える コンビニに毛が生えたような スーパーまでは15kmだ。
そして。
ツーリングの行き先は大抵田舎です。
「ガソリン残量的にはあと100km以上走れるぜ!」
と意気込んでも山間部の集落のGSは一軒も営業してないということは大いにあり得ます。
ツーリングの際は常にガソリン残量に気を使いましょう。
バイクはどんなに燃費が良くてもガソリンそのものが無いと走らないのです。
これから電気自動車の時代になればさらにGSは減るでしょうねえ。
どうなっていくんですかねえ。
まとめ
この辺りは人それぞれでしょうがワタクシも賛成です。
ただし、具体的に燃費に対して知っておくことは重要なのですよ。
トラブルに遭った際、その対処を知っておくのがセオリーです。
※ガス欠で痛い目に遭ったら二度とガス欠になるもんかと思うハズなので一回くらい経験してもいいとは思います。
最近のバイクは燃料計が標準装備です。
その他、残ガソリンでの走行可能な距離を表示する機能が備わる車種も多いですな。
※おまけに瞬間燃費や平均燃費なんかもでる。これらに意味があるかと聞かれればないと思うと答えるけど。
そんななので。
いきなり「ガス欠。」という 結構恥ずかしい トラブルに遭うことは少ないのかもしれません。
それでも。
田舎道で全然営業しているガソリンスタンドが無いという事態もあるでしょう。
燃料計のない古いバイクもそれなりにブームですので、
給油した際にトリップメーターをリセットすることを忘れることもあるでしょう。
そんな時は低燃費走行をするに限りますが、
どういう行為が低燃費なのか知らないとできませんね。
低燃費走行は「ゆっくり走る。」という意味ではありません。
ガス欠目前になると凄くユックリ走たりしますが、当記事で書いたように逆効果な場合もあるのです。
※そもそも交通の流れに乗れないのは危険です。
手稲ぴ走行の極意は
「とっとと加速してアクセル開度を安定させ、ブレーキをなるべく掛けないように高いギアの低回転で惰性で流す。」
です。
これ、多くのライダーはツーリングで普通にやってるんですよ。
実はこの走法が一番疲れないので。
※なのでツーリング時の燃費が普段使いと比べて素晴らしく良いという人も多いハズ。
もちろん、危険を伴う場合はその場の判断で加減速をするのは基本です。
※こういうのを自己責任というのだよ。
ガス欠で止まったバイクを押すのは本当につらいのでガス欠になる前に早めに給油することをおススメします。
素行可能距離の3/4くらい走ったら給油を考えるようにしています。
余裕が大事なのですよ。
※単独行の山の中でガス欠になりそうになればその考え方が正義だということがわかるはずです。
こんな記事もあります▼
バイクに安く乗るためのコンテンツは多いけれど乗り始めてからのお金も結構かかるのです
安く乗りたいなら燃費向上方法を熟知しておくことは無駄ではないでしょう。
※自分のバイクでいろいろやって体得するのが一番ですが。
何度も書きますが、
燃費の悪化はバイクのメンテナンス状態や健康状態を知る目安です。
燃費のいいバイクは調子がいいのです。

キャブの同調は取り直し。
こういうメンテも好調をキープしたいがためにやってるのだ。
※嘘です。単純におもしろいからです。
「金はないけど知恵で何とかする。」
貧乏人ほどメンテナンスや運用方法を工夫するのは当たり前じゃないですか。
実はこういう考え方が最も長くバイクを楽しめるのです。
※今となってはバイクは金持ちの趣味ですが古くから乗ってる人はこういう考えの人は多いのです。
こんな記事もあります▼
ちなみに・・
高速道路でのガス欠は最悪に恥ずかしい事態です。
なにせ自分のバイクの燃料残すら管理で来てない証拠ですので。
高速道路に乗る前にガソリンは満タンが基本です。
ガソリン残量が半分を超えたくらいから給油を考え始め、余裕をもってSAやPAで休憩がてら給油しましょう。
確かに高速道路のガソリンは割高ですが、高速道路を使うときは割り切るしかありません。
多くの高速道路ではガソリンスタンドが併設されているSAは大体50km間隔で存在します。
が。
田舎の高速道路では次のガソリンスタンドがあるSAまで100kmくらいある場合があるのです。
で。
次の給油可能なSAまでガソリンが持ちそうにない場合は思い切って高速道路を降りちゃいましょう。
割高になるけれど、ガス欠で止まるよりはるかにマシです。
給油タイミングを逃したあなたが悪いのです。
大抵のインターチェンジの周辺にはGSがあるものです。
※ETCだけが通れるスマートインターにはない場合が多いけど。
高速道路でガス欠になると非常に危険ですし、路肩に寄せて止まったとしても原則違反です。
※罰金もあるし点数も引かれます。
それに。
ガソリンを持ってきてもらうためのロードサービスを呼ぶのにお金もかかります。
任意保険にはその手のロードサービスがついてたりしますが、任意保険のロードサービスの連絡先はすぐ出ますか?
ワタクシはお世話になったことないですが、高速でガス欠になった場合、
ガソリン持ってきてもらうと500円/Lらしいですよ。
※これも10年くらい前に聞いた話なので今はもっと高いかも。
貧乏人はそういう努力で回避できる出費は全部避けたいのです。