旧車バイクには太い630サイズチェーンが使われています。
これを今時のサイズにコンバートしようってことです。
チェーンとスプロケのセット買いがお得です。
減速比表も付けました♪
当記事の目次
530チェーンへのコンバートのメリット
いいことづくめなので、さっさと530サイズのチェーンにコンバートすることをおススメします。
Z1系の初期化作業の代表的なものと言えばチェーンを530サイズにダウンするというものです。
割と古くからある定番のファインチューニングです。
※25年前にはこの考え方は既にありました。
Z1のチェーンを530サイズにコンバートするのは既にZ系バイクのオーナーには常識になりつつあります。
530サイズでもチェーンの強度は全く不安はありません。
※既に倍以上の馬力のバイクでも520サイズのチェーンが採用されています。
メリットしかない。
630サイズのチェーンから530サイズのチェーンにコンバートするにあたりデメリットはないです。
もう笑っちゃうくらい、良いことだけです。
パッと思いつくだけでも
というメリットがあります。
※誰にでも真っ先にわかるのは燃費の良さです。余裕で1割以上違います。
もちろん、押し歩きも楽になります。
部分的に少し錆びてきた気もする。
逆に、
現時点で630サイズのチェーンを使ってる人は
のいづれかでしょう。
この手の人でなければ一刻も早くサイズダウンすることをおススメします。
※チェーンは大事に使えば10年くらい、5万キロは余裕で使えますので早くやればその分メリットを享受できる期間が長くて得です。
ちなみに・・
チェーンは抵抗の塊ですので、油分が切れると抵抗になります。
新品のグリスまみれの状態でも太いサイズのチェーンは抵抗デカイです。
※すごく重いし。
「燃費を気にするなら、チェーンのメンテはしっかりしろよ。」
と強く言いたい。
雨天走ったら絶対グリスアップしておいた方がいいですよ。
新品でも一日雨天走ったらグリス抜けてます。
※実体験アリ。
チェーンに合わせてスプロケも変える
コレが商品ラインナップを考えると純正サイズと違った丁数になるので悩ましいのです。
630サイズチェーンは大変ゴツイのでスペースの関係からドライブスプロケが大きく出来なかったのか、
「Z1系エンジン搭載車は共通して15丁が採用。」
されています。
スプロケの呼び方
エンジン側:「ドライブスプロケット」
ホイール側:「ドリブンスプロケット」
と呼びます。
※結構逆に覚えてる人もいます。
40丁をチョイスしています。
あやふやなら
「フロントスプロケット」
「リヤスプロケット」
でいいんでしょうけど。
スプロケで加速性能が変わる
ドライブスプロケを一丁、二丁減らして極低速からの加速を強化する手法です。
オフ車は最高速なんかいらないのでこの手法が良く使われます。
※メーカー出荷時の組み合わせは街乗りを考慮して結構ロング(高速巡行型)のセッティングです。
ドリブンスプロケット÷ドライブスプロケットを計算して、
大まかな調整をドライブスプロケット側で調整、して微調整をドリブンスプロケで行うのが一般的です。
ドリブンスプロケを大きくいじると、チェーンが足りなくなったり余ったりします。
なので、
ドライブスプロケを1丁増減するくらいで遊ぶのが金銭的負担が少なくて大変よろしいです。
※十分変化がわかりますよ。
公道走行を全く考えてないKTM125EXCなんて、
が純正でセットされています。
※そりゃ猛烈に加速するわな・・逆に60km/h以上の巡航は苦手です(笑)
ちなみに・・
ドライブスプロケの回転数から速度を計測している車種があるのですよ。
割と初期のデジタルメーター搭載車に多い気がします。
代表的なものは、TT-R250シリーズです。
純正以外の前後スプロケの組み合わせだと、スピードメーターがまともに動きません♪
当然、トリップメーターも狂ってくるわけです。
ということは・・
「低速寄りにスプロケ変えて燃費が悪くなった!エンジン回してるからな!」
とか言う人がマジで居ましたが、少し脳みそが不足気味です。
意外となかったZ系の減速比表
なんて親切なんだ。
ホイールの径が違うのでLTDは除く。
※LTDは周りに乗ってる人が今まで一人もいなかったので身近ではないんですよ・・
■純正のスプロケの組み合わせと減速比一覧
F | R | 減速比 | |
Z1 | 15 | 35 | 2.33 |
Z2 | 15 | 42 | 2.8 |
Z1000 | 15 | 35 | 2.33 |
Z1-R | 15 | 33 | 2.2 |
Z1R2 | 15 | 35 | 2.33 |
Z1000Mk2 | 15 | 35 | 2.33 |
Z750D1 | 15 | 42 | 2.8 |
Z750FX1 | 15 | 42 | 2.8 |
Z1-Rだけバカみたいに高速巡行型ですが、Z1-Rで高速道路を走ると結構怖いです。
※ワタクシ的な最高速度は・・です。Z1-Rの純正のまま200km/h出せる人なんていないんじゃないか?
チェーンカバーが無いとチェーンオイルが飛び散りまくりです。
こんな記事もあります▼
そして親切にも
■530チェーンコンバートの際のスプロケの組み合わせ目安表
※減速比が比較的近いものも表に入れました。
No | F | R | 減速比 | 適合車種 |
1 | 17 | 40 | 2.35 | |
2 | 17 | 42 | 2.47 | |
3 | 17 | 44 | 2.59 | |
4 | 17 | 46 | 2.71 | |
5 | 17 | 48 | 2.82 | Z2、Z750D1、FX1 |
6 | 18 | 40 | 2.22 | Z1-R |
7 | 18 | 42 | 2.33 | Z1、Z1000、Z1R2、Mk2 |
8 | 18 | 44 | 2.44 | |
9 | 18 | 46 | 2.56 | |
10 | 18 | 48 | 2.67 |
530チェーン対応で純正と同じ15丁なんてドライブスプロケはないのです。
※探せばあるかもしれませんが、17丁、18丁が主に流通していますので安く手に入ります。
ぶっちゃけ、もちろんどんな組み合わせでも付くっちゃ付くのですが、チェーンの長さが変わってきます。
一応、スプロケは年式やモデルを確認したうえで発注しましょう。
※セットで買えばコマ数を調整したチェーンが付いてくることが多いので楽です。
何故かZ系のパーツは楽天が充実していますな。
迷ったらここで探す。
ちなみに・・
当倶楽部のZ1-Rのスプロケは純正の減速比に一番近い(F)18-(R)40の組み合わせです。
特に問題なく使い続けています。
まあこれもZ750D1より燃費がいいことにも貢献しているのでしょうねえ。
とはいえ、
「誰も言いませんが昔の4気筒って重さの割に意外に低速ない。」
んですよ。
なので、
やっぱり18-42のZ1減速比のほうが良いような気がしています。
Z1-Rってホントに何がしたかったんだかよくわからんバイクです。
こんな記事もあります▼
最近はチェーンとスプロケのセットで売ってる
とはいえ、
まだ一般的ではありません。
530コンバートのメリットの一つは、
「スプロケとチェーンがセットで売ってていろいろ選べる。」
ことにあります。
とかフルチョイスしてると高くなりがちです。
そのうちショップがセット売りしてくれるようになると思うのですが旧車は今後減っていきますからねえ。
走行距離が短めでメンテサイクルが短い旧車だと5年や10年はチェーンやスプロケを交換しない人も多いだろうし。
※サンスターでは4万キロくらいで交換してね!って書てあるけどちゃんとメンテしてれば5万キロくらいは余裕です。
ちょっとずつ、ファインチューニングをし続けて四半世紀。
ともあれ、
Z1系なら、シールチェーンとスプロケのセットで30000円前後から買えるのは本当にありがたいです。
※スプロケだけ単体で買うと1万円くらい普通にしますのでセット購入がいかに割安かがわかります。
ちなみに・・
スプロケの素材は、
等がありますが何でもいいです。
そんなに変わりません。
カッコよく綺麗なのは最初の内だけです。
雨のツーリングでも行ってみなさい。
一瞬でピカピカのスプロケが汚れますよ。
どうせ、チェーンのメンテでチェーンルブ吹まくるんだし、鉄でもほぼ錆びません。
Z1に630チェーンが採用された背景
昔はチェーンの強度がなかったのです。
シールチェーンが出るか出ないかという時代には恐竜のように頑丈なチェーンが必要だったわけです。
当時としては超ハイパワーだったZ1のパワーに耐えられるチェーンとして極太な630チェーンが採用されたのでしょうねえ。
※米国人はガンガンアクセル開けるし。
Z1が世に放たれた70年代前半はチェーンの強度が今よりずっと低かったようです。
※Z1やZ2の左サイドカバー内には、オイルタンクがあって走行しながらチェーンにオイルを垂らすシステムが採用されていました。
ワタクシが乗ってたZ2は既にチェーンオイルタンクが外されてなかったです。
シールチェーンは革命
チェーンのコマの関節部にオイルリングを圧入、グリスが保持されるシールチェーンの登場でチェーンの寿命が超延びました。
これによりユーザーのチェーンメンテは格段に楽になりました。
だからと言って、メンテナンスフリーじゃないっすよ。
※シールチェーンでも雨天走行では一気にグリスが抜けるし、チェーンの部分伸びもします。
もちろん強度も上がっていますので530で150馬力くらいまで大丈夫っぽい。良く知らんけど。
※値段も上がっていますが。
ちなみに・・
シールチェーンはノンシールチェーンと比べてフリクション的に結構不利です。
粘度の高いチェーングリス自体がチェーンとしての動作の抵抗になります。
※実際チェーン単体で動かしてみるとよくわかります。
小排気量のレーサーバイクはチェーンの抵抗による馬力ロスを嫌ってノンシールチェーンを採用してることも多いです。
※当倶楽部ではYZ85LWがノンシールチェーンです。
ノンシールチェーンは新品でもクタクタに動きますが、すぐ伸びるのでマメな調整が必要です。
シールチェーンに比べればクッソ安いのですぐ交換する前提何でしょうね。
※ワタクシはケチなので、ひたすら調整しまくりますが部分的に伸びるんですよねえ。
まとめ
Z系バイク乗りは、チェーンとスプれロケのセットが格安で売られているので幸せです。
特に古い大型バイクで純正が630サイズのバイクに乗ってるなら、チェーンの530サイズコンバートをおススメします。
ビックリする位フィーリングが変わります。
どうせ旧車を手に入れたら初期化をするんだし、その際にチェーン周りがピッカピカだと気分がいいもんです。
「派手さはないけれポイントを押さえて実利を取る。」
こういったファインチューニングはわかってないとできないのです。
ワタクシは、人のバイクを見せてもらうときには必ずこういう走行に大事なポイントをチェックします。
※高価なマフラーとかハイグリップタイヤとかブランド物のサスとか、どうでもいいんですよ。
背表紙はボロボロだわ、中はオイル染みだらけだわ。
最初のころは、心配性なのでこのマニュアル持ってロングツーリングに行ってたのですよ♪
旧車でごちゃごちゃ弄ってあるわりにチェーンが錆び錆だったり、コマが固着寸前だったりする個体を 良く たまに見かけますが・・
・・まあ、人のことなのでどうでもいいですな。
旧車で普通にツーリングしたければ初期化が必要です。
その際、チェーンコンバートは検討してみたらいいポイントの一つです。
※大体、何十年も交換されてないチェーンで走るなんておっかないですし。