作動音から始まってガイドの粉砕などなど。
今回、テンショナーのアイドラー(ローラー)部が粉砕しました。
何の前触れもなく。
Z1-Rのエンジンから異音がし始める
今まで聞こえなかった音です。
冬の間は定期的にエンジンかけるだけなんだけれどやっぱり気になる。
Z1系のエンジンは基本的に丈夫です。
作りがシンプルで単純な基本的な構造をしています。
異論もあるでしょうがワタクシに言わせればZ1系のエンジンのつくりは非常に簡単です。
基本的な4stエンジンの構造がわかってれば素人でも分解・組立もできるように設計されています。
それなりにコツや要領があるので安易に進めはしませんが、
ワタクシも何度もエンジンをばらしています。
記憶にある限り、少なくとも腰上は6回はバラしています。
※Z2やZ750D1、Z1-R全部ばらしていますな。
なので。
そういう設計なのでタクシのような若輩者が期間にして40年、
距離にして14万キロ以上にわたって維持し続けることができているのですよ。
40年乗っても全然不調を感じません。
さすがZ1エンジンです。
ただし。
基本的に丈夫なエンジンですが決定的な弱点が一個だけあります。
カムの駆動をつかさどる「カムチェーン。」の問題です。
カムチェーンは過走行による劣化もあるし、オイル管理が悪いだけでもすぐにおかしくなるのですよ。
当時の最高レベルの強度を確保してるはずですが、今見るとやっぱり古臭い(笑)
今どきのエンジンのカムチェーンやテンショナーの頼もしさったらないです。
それでもいいんですよ、ワタクシは自分で修理できる方が好きです。
※今どきのバイクは不調になったらすぐ廃棄されるのでかわいそうですらある。
ちなみに・・
ワタクシが40年前にZ2に乗り始めたころ。
Z1系のエンジンが発するカムチェーン音というのはお約束とされていました。
どの個体もそれなりにカムチェーン音はしてたもんです。
定期的にマニュアルカムチェーンテンショナーの調整をする必要があるのですが、
それすらやってない個体が多かったのです。
※当時はネットとか無かったので、そんなこと知らないオーナーが大量にいたのでした。
ワタクシはツーリング先のキャンプ場で、
上死点に合わせてマニュアル式のチェーンテンショナーを緩めてカムチェーンを張るのがロングツーリングの朝のルーティンでした。
※サービスマニュアルとか工具とかパーツ持参でキャンプツーリングに行ってました。
これをさぼると。
カムチェーンが弛んでシャラシャラという音を立てるようになります。
※酷くなるとジャラジャラという聞くのも耐え難い音になります。
さぼらなくても。
純正のテンショナーはチェーンを押す圧が低く、エンジンからシャラシャラ音がしてるZ1系バイクは普通にいました。
※W先輩のZ750FXも似たような音がしてたし。
これを一気に解決したのがオートカムチェーンテンショナーです。
ネットで情報を得られるようになったころ、
GPz750の純正オートカムチェーンテンショナーをZ1系エンジンに流用するのが流行り始めます。
ワタクシもこの流れに乗ったのですが、確かにカムチェーンのシャラシャラ音がほぼ皆無になります♪
※カムチェーンが伸び切ってるとかテンショナー自体が壊れてなければ。
GPz750の純正オートカムチェーンテンショナーはZ1系エンジンにボルトオンできます。
当倶楽部のZ1-RもZ750D1もこれを装備しています。
※Kawasakiのエンジンはこういう細かいサイズや設計を前機種から引き継ぐ傾向があるのだ。
すでに現在はGPz750の純正オートカムチェーンテンショナーの中古パーツ自体が手に入らないという事態になりつつあります。
が。
PMCやBITO R&Dなどからカッコイイオートカムチェーンテンショナーが販売されていますね。
※Z1エンジンの弱点がわかってらっしゃる。
しかも。
GPz750用とは違ってCVKの2番キャブパイロットスクリューの調整時にも邪魔にならないという新設設計。
さすがわかってらっしゃる♪
現在、Z1系エンジン搭載車に乗ってて純正のカムチェーンテンショナー使ってる人はすぐにでも交換した方がいいと思うよ。
ワタクシはZ1系のバイクを入手したら初期化することを推奨していますが、
間違いなく初期化メニューにオートカムチェーンテンショナーを入れますね。
エンジンのシャラシャラいう音が激減して目からうろこが落ちるはず。
※カムチェーンが伸び切ってるとかテンショナー自体が壊れてなければ。
オートカムチェーンテンショナーはZ1系エンジン搭載車には絶対入れた方がいいとおススメするパーツの一つ。
オイル交換で破損したパーツが出てくる
でもオイル交換の際に粉砕されたパーツがでて来たり、オイルに大量のスラッジが含まれるようにになったら対処するべきですね。
Z1系のエンジンは丈夫で単純なつくりなので多少不具合があっても回っちゃうんですよ。
カムチェーンの音がしてても普通に高回転まで回りますしパワー感もそこそこあります。
で。
放っておくとオイル交換の際に大量のスラッジ入りのオイルが排出されて唖然となるのです。
※ドレンボルトの頭に100円均一の円形ネオジム磁石を3つくらい張り付けておくといいですよ♪
カムチェーン音が少しするのでオイルでも交換してみるべかなー、ということで気軽にオイル交換したのです。
それほどオイルにスラッジが混ざってるわけではなかったのですが、
「カムチェーンテンショナーの破片。」
がオイル排出口から吐き出されまして。
「うわ。」
となったわけです。
※数年前はカムチェーンガイドの破片が出てきたのだが。

Z1-Rのカムチェーンテンショナー。
上のカムチェーンテンショナーは以前交換した中古品。
当ガレージにはこの手のパーツが何個もある。
速攻でエンジン分解決定です。
幸い、カムチェーンテンショナー部だけならシリンダーヘッドまで外すだけで交換可能ですので気が楽です。
※冬のエンジン分解作業は寒いので嫌なだけで。
早速、ガスケットセットとカムチェーンテンショナーを手配しました。
中古のカムチェーンテンショナーはたくさん当倶楽部のガレージに転がってるんですが、この際新品にします。

Z1系ガスケットセット。
いつも使うガスケットが限られているので余剰ガスケットが大量にある(笑)。
でも個別で買うより絶対安い。
終売になる前にストックしておくべきパーツですよ。
まとめて買った方が絶対安いのがガスケットセット。
外国のはたまに変なのが混じってたりするのでいまいち信用できないのだ。
※Z1は前期と後期でシリンダーヘッドのガスケットが違うので要注意。分割型と一体型の2種類ある。
しかも。
アイドラー部は樹脂製ではなく、金属製になった強化対策品としてみました。

Z1-Rのエンジン分解中。
赤丸の部分が強化カムチェーンテンショナーアイドラー。
寒くて写真撮影するのが面倒になったけど写真撮っておけばよかった・・。
見た目からして頑丈そうではある。
この手の純正以外のパーツは吉と出るか凶と出るかは賭けに近いものがあるのだけれど。
※でもPMCのなら信用してもいいかも。
Z1系のエンジンパーツでも強化品という名称で売られているものが多いですがいまいち信用できません。
前回は純正っぽい安い社外品を選びましたがこのざまです。
社外品は耐久性のテストも自身でしなければなりません。
一部だけ強化すると他のパーツに負荷がかかってもろもろが壊れることもあるのです。
やっぱり純正が一番です。
※でも強化品にも興味があるので 人柱として 使ってみるのだけれど。
ちなみに・・
当倶楽部のZ1-Rは以前カムチェーンのスライダー部(ガイド)がオイル排出口から吐き出されたことがあって、
その時にシリンダーブロックまで外して腰上を全部やり直してるんですがねえ。
※当然、この時カムチェーンアイドラーも新品にしたのだが強化品と謳っていても社外品の耐久性はこんなもんなのかもしれませんな。
現存する多くのZ1系エンジン搭載車はカムチェーンガイドが削れまくってるか、
当倶楽部のZ1-Rのようにすでに粉砕されてオイルパンに落ちてたりするらしいね。
要チェックパーツでパーツ単価は非常に安いのですが、
「シリンダーブロックまで外さないと交換できないパーツ。」
なので基本的にはダメージがあっても放置されていることが多いようです。
※エンジンを開けずとも確認できる方法も当ブログには書いてあるのです。有料でもいいくらいの情報ですよ、ええ。
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前回カムチェーンテンショナーを交換したのは確か4年前
こういうこともあるのですな。
あきらめてパーツを手配してパーツが届いた最初の休日に作業に入ります。
作業が楽しみで寝てらんないので朝早くから防寒の作業装備に着替えてガレージ入りします。
サクサクと
ここまで2時間くらい。

Z1-Rのシリンダーヘッド外し。
外の気温はマイナス3度。
金属パーツは全部冷たい。
※でも長年の経験で編み出した冬の冷たいパーツ作業対策はあるのだ。
エンジンバラしと組みのコツは、
「固着してても力任せにボルトやナットを回さないこと。」
につきます。
製造から50年も経過しているZ1エンジンですのでどこもかしこも経年劣化してると思ってよろしい。
力任せに作業すると一瞬でボルトの穴をなめたりしますよ。
こういう時はしっかりトルクのかかる「まともなメーカーの工具。」を使うのがセオリーですよ。
※当倶楽部ではエンジン回り作業用としてKTCのレンチセットを用意しています。高価だったので大事に扱っています。
この際のなのでカムチェーンも交換することにしました。
これも前回交換していますが、もう一回エンジン開けるのは面倒なのでついでです。
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本来、カムチェーンは腰下まで分解しないと交換できない代物です。
でも裏技もあるのです。
Z1系エンジンにはカシメ式のカムチェーンというものが存在するのだよ。
※信頼のD.I.D製。代理店はPMC。某ショップが独自に販売してるもの、らしいので探してみるといいよ。当倶楽部では現在までに4個買ってる。
作業はドライブチェーンの交換ができれば余裕ですが、作業の注意点は、
くらいですかね。
※どれも当たり前ですが専用工具もあるので自信がなければ専用工具を買えばいいだけです。
せっかくなのでシリンダーヘッドの清掃もしてやります。、
前回から そんなに走ってないし そう時間がたってるわけでもないし、屋内保管だし綺麗なもんでしたが。
※エンジンの塗装剥がれが目立つようになってきたけれど、それはこのバイクとワタクシの明確な歴史なので気にしないのです。
組みあがったエンジンをかけると、今まで聞いたことないようなギアの音が遠くでしているような気が(笑)
カムチェーンアイドラーのギア部の音でしょうねえ。
※よく聞かないとわからないくらいの音ではありますが。
まあ、いい。
少々エンジンを回してアイドリングが安定するのを確認してOKとしました。
そうそう。
質問が多いので書いておきます。
現在、当倶楽部のZ1-RのCVKのパイロットスクリューの戻しは1+3/4としてます。
季節によっても変えています。
当倶楽部のZ1-Rはほとんど純正パーツがないくらい交換してるし、
ワタクシ仕様になってるので参考にはならないと思いますが、今でも非常に問い合わせが多いので書いておきます。
※ニードルからスロージェットからスライドバルブまで純正ではありませんのでね。
とりあえず、いい感じでアイドリングが安定しています。
何よりカムチェーン音が皆無というのは非常に気分がよろしい。
※逆にタペット音が少しするけれどZ1系としては非常に静かな駆動音です。
先日交換したオイルは 惜しいけれど フラッシングとしてしばらく回してから廃棄することにしましょう。
カムチェーンアイドラーの破片やスラッジが少し含まれてると思われるので仕方ありません。
まもなく恒例の「春のオイル交換祭り。」が控えています。
その時、新しいオイルで2026年度のシーズンを迎えることとします。
冬の間にカムチェーンアイドラーの粉砕が見つかってよかった。
※これが春先のオイル交換祭りで見つかったらシーズンインが遅れるのは明白ですし。
ちなみに・・
今回はラッキーでした。
ちょっとしたシャラシャラ音がきっかけでオイル交換してみようということになったのですが、
その時カムチェーンアイドラーの破片が出てきたのは非常に幸運だったということです。
※なかなか出てこないのよ、エンジン内部の粉砕パーツって。

Z1-Rのシリンダーヘッド。
オイル交換してないエンジンはシリンダーヘッドを見るすぐ分かるのだよ。
以前、カムチェーンガイドの粉砕がわかった時も、
オイル交換したときにパーツの破片が排出されたため、状況が把握できたのです。
※この時は、スラッジもなく、異音もなく、パワーも出てて、20km/Lの燃費という絶好調だったにもかかわらず。
なので。
オイル交換ってすげえ大事です。
※でもなかなかオイルと一緒には出てこないのよ、エンジン内部の粉砕パーツって。
オイル交換くらい、自分でやった方がいいと思うよ。
※改造車や旧車なら絶対。ショップに任せるとお金が湯水のように飛んでいくよ。
何度もやってるうちにエンジンのコンディションもわかるようになるので。
この手の散在するのが好きな人もいるので強制はしないけれど。
まとめ
もしかするとZ1-Rが助けてくれって言ってたのかもしれません。
40年近く付き合ってると何となくそういう気がするのが不思議です。
ともあれ。
シャラシャラ音の消えたエンジンは非常に安定してアイドリングしてるのです。
非常に気分がよろしい♪
とはいえ、ワタクシも当倶楽部のZ1-Rもいろんな幸運に恵まれていますな。
50年前のバイクのパーツが普通に手に入る幸運は非常に大きい。
それより10年くらい新しいバイクの方が維持が難しかったりするのも不思議です。
※80年代のバイクのパーツが壊滅状態に近いらしいけどオーナーさんたち大丈夫?
そして。
田舎に住んでいても手配してから3日で届く幸運もある。
すんごく寒いことを我慢すれば 作業できる環境がある幸運。
※昔はパーツ探しで1カ月とか普通にかかったんだけれど。
こういうラッキーが重なって当倶楽部のバイクや車は維持できているのです。
当倶楽部は特に信心深いわけではありませんが、
散歩中の近所の神社はもちろん、ツーリングや旅行の出先の神社には必ずお参りするようにしています。
いつもありがとうございます。
これからもよろしくお願いいたします。
※お願い事ばかりしてはいけないのだよ。
というわけで。
毎年お前の年賀状、バイクも車も変わらねえな、と言われて数十年。
調子を崩しかけたのにまたまた不死鳥のように復活した当倶楽部のZ1-Rです。

Z1-R。
いつから粉砕してたんだろうか。
この写真撮ったときは粉砕してなかった、と思いたい。
もう勘弁してくれってZ1-Rも言ってそうでもありますが
2026年シーズンはZ1-Rの出番を増やそうと思います。
※VT250FHの使い勝手が良すぎてねえ(笑)
もう一生、Z1-Rなんだろうなワタクシのメインバイクは。
※いろいろな意見があるけれど、こういうのが「終のバイク。」というのではなかろうかと思うよ。
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