長野が誇る美ヶ原を含む有名ツーリング&ドライブスポットです。
ただし、
多くの人が行かない美ヶ原エリアがあるのです。
古くから人はそのエリアを「裏ビーナス。」と呼んだりします。
何だそれは?
出来れば教えたくない長野のスポットだったりします。
当記事の目次
「裏ビーナス。」とはなんだ?
実は美ヶ原にはもう一つの顔があるのです。
高速道路からアクセスしやすく関東圏や中京圏からの観光客が非常に多いのが「ビーナスライン。」です。
非日常というか、日本じゃないような風景と2000m級の割と整備が行き届いた快走路なので人気のスポットです。
※とはいえ結構な割合で霧が出たりするんですが。
全行程70kmを超え、標高2000m前後まで登る快走ルートなのでシーズンに入ると超混みます。
夏は涼しいし。
バイクや車だけでなく、いろいろな山へのアクセスがいいので登山客も多い。
駐車場待ちの渋滞があったり、無防備な登山客が歩いてたりします。
そんな中、バイクで暴走する人達も多く事故が絶えません。
それでも、
休日ごとにいろんな車やバイクのオーナーズクラブミーティングが盛んにおこなわれていますな。
全国のナンバーを付けたバイク集団は言うに及ばず、オープンカーの集団とか某外国車の集団とかを見ることができます。
ですが。
ワタクシはハイシーズンの「ビーナスライン。」は避けています。
危ないったらないし、駐車場でのマナー違反も多く気分が悪いので。
※人間ってのはどうして群れるとこう狂暴になるんだか。 バッタか?
ですが、
これだけ暑いとワタクシも標高が高い涼しい所には行きたいのです。
というわけで、
今回は皆が行かない「裏ビーナス。」に行くことにしました。
長野県道62号の車で行ける終点「うつくしテラス。」までの数キロは昔から「裏ビーナス。」と呼ばれています。
誰が言い始めたかは知りませんがすごくいいネームセンスです。
「裏ビーナス。」は「表ビーナス。」の西側に位置するのですが、直接アクセスすることができません。
「裏ビーナス。」と「表ビーナス。」を行き来するにはかなり迂回せねばならないのです。
※わかりやすく言うと映画「私をスキーに連れてって。」の苗場と志賀の関係です。
地図で見ると直線距離で「うつくしテラス。」から「美ヶ原高原美術館。」までは直線距離で3キロくらいしかないんですが、
車やバイクは進入禁止です。
※散策路に放ってるので大勢の登山客というかハイカーがいます。
「行きずらい。」
これが最大のハードルになってるので「裏ビーナス。」は空いているのです。
長野県内には他にもマイナーな涼しいところはあるんですがね。
※関連記事の下にも記事は続きます。
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ちなみに・・
「裏ビーナス。」の存在を知らないライダーやドライバーは結構います。
長野県民でも「裏ビーナス。」ってなに?という人は数多いのです。
それくらい、
「裏ビーナス。」はドマイナーな存在になのです。
一般的に「美ヶ原。」といえばメジャーな「ビーナスライン。」のことであって、
「美ヶ原高原美術館。」や「霧ヶ峰パーキング。」、「白樺湖周辺。」を指すのです。
いずれも、
道が整備されていて車やバイクでアクセスしやすいし、
比較的手軽にリゾート気分や日本じゃないような風景を楽しむことができます。
これがいわゆる「ビーナスライン。」です。
※当記事ではわかりやすいように「表ビーナス。」と表記します。
コレはコレでいいのですが、
地図をよく見ると・・!!
「この道はなんだ?!」
ということがよくあるのです。
スマホの小さい画面の地図ではなく、広域の大きな紙の地図をシッカリ眺めるのは大事ですよ。
※ワタクシがマイナーなどん付きの抜けられない県道とかを面白がって走るのはそういうことです。
空いているが絶景の「裏ビーナス。」
何が凄いかっていうと大変空いているのです。
「表ビーナス。」はいろんなメディアやSNSで絶景を報じられているので当ブログでは割愛します。
そんななので「表ビーナス。」は大変混んでいます。
運が良ければ富士山も見えるのですが富士山の見える駐車場はいつだって大変混んでいます。
※しかも、写真撮るのに駐車場の陣取り合戦がすさまじい。油断も隙も無いです。
「裏ビーナス。」はそんな大人気の「表ビーナス。」の西側に位置します。
富士山こそ見えませんが、
「表ビーナス。」からだと山の陰になって見えない北アルプスや白馬連邦が「裏ビーナス。」からなら見えるということですよ。
ついでに、
浅間山ももちろん見える。
いずれも真っ暗な山から見える市街地なので夜景は綺麗なはずですが、車中泊やキャンプは厳禁です。
※朝夕に見回りの人が来ますので早々に撤収しましょう。ここでもマナー違反者が多いそうでやれやれです。
早朝には運がよければ「表ビーナス。」と同じように雲海が見えます。
「うつくしテラス。」は標高1900m以上あるので。
「うつくしテラス。」の駐車場に結構車があったとしても周辺には散策路があるのです。
「表ビーナス。」と違い、ちょっと歩けばこれらの景色がほぼ貸し切りで見れるのです(笑)
食事は持参、ゴミは持ち帰る
一応、山値段でもお金は落としてあげたいのですが、
今回、ワタクシ達が行ったときは「水道が止まってる。」という理由でパンと飲料しか売ってませんでした。
※昔来た時は軽食があったのですが、これも山なので仕方なし。
資源を山の下から持ってくるのはすんごく大変なのです。
※自分自身で登山をすれば分かります。
なので、
飲食類は山値段でもなるべく施設維持や従業員さんのために多少はお金を落としてあげましょう。
これが普段から山の管理をしている人たちへの礼儀ではないかと思います。
※山を使わせていただける状態にキープするのは大変なのですよ。水は貴重だし雑草とかすぐ生えるし。
この日は水道が止まったらしく、軽食の提供はありませんでした。
せっかくなのでいくつかある長野県のソウルフード「牛乳パン。」を買いました。
※街の3杯位の値段ですがこれはこれで仕方ないのです。
嫁はこれをもってダッシュで青空の下に撮影しに行きました。
ついでに雲の上ソーダを。
こちらもいい値段ですが インスタ映えしますよ♪
雲の部分は・・綿あめです♪
※すんごい面白いアイデアです。
そして、
観光客が少ないのでオーバーツーリズム的要素が少なく比較的綺麗ではあるのですが、
自分が出したゴミは各自で極力持ち帰るようにしたいものです。
駐車場の脇にタバコの吸い殻とか捨ててあると情けなくなります。
まだそんな奴がいるのか。
※中華の国か。
ちなみに・・
景勝地やキャンプ場では「来た時よりも美しく。」と学校で習ったはずなのですが、
最近のキャンプ場のゴミの散らかり様は酷いですな。
※最近、無料のキャンプ場に食料差し入れに行ったのですよ。
この手のマナー違反をしているとあっという間に有料化、最悪閉鎖になると思われます。
どんな事情があっても「来た時よりも美しく。」の精神を忘れていはいかんのですよ。
キャンプブームで食材に凝る人が増えましたがそれに伴ってゴミが増えてるような気がします。
※散らかったごみ見ても結構凝ったもん食ってるな、という感想を持ちました。
アウトドアを楽しむ際は、
「ハンターに追われている動物のように撤収する際はそこにいた気配を完全に消して立ち去る。」
のが一番カッコいいのです。
こういうカッコよさを含めたキャンプブームにすればいいのだけれど、
なんでもスポンサーが付かないとブームにはならないんだよね。
※「ラマダン(断食)。」が「ハロウィン。」のようにブームにならないのは飲食業界に旨味がないからだと思うのですが。
2024年現在アクセスルートは限られる
のに、空いている原因はズバリ「アクセスしづらいから。」です。
※マイナーで知名度が低いから、とも言いますが。
「表ビーナス。」への最も北側からのアクセス路として、
長野県上田市のR152から長野県道62(美ヶ原公園沖線)を西に向かい、
武石観光センターを南下して「美ヶ原高原美術館。」に到達する長野県道464号(美ヶ原公園西内線)があります。
※荒れた狭い道ですがデカい県外の車がバンバン走ってるので要注意です。
武石観光センターをさらに西に向かうと武石峠の長野県道62号と美ヶ原スカイラインの分岐で南下すると「裏ビーナス。」にアクセスできたのです。
・・以前は。
この道も結構酷い道ですが、通れるだけマシだったのです。
ここ数年、この武石観光センターから武石峠の間はずーっと通行止めになっています。
※ゆえに、ここ数年でより一層「裏ビーナス。」はマイナーになりました♪
ココが通れないと「裏ビーナス。」には西側からしかアクセスできません。
松本市の浅間温泉街のはずれから「美ヶ原。」という看板に従って、
東に向かうのですが急勾配&ほっそい道をガンガン上がることになります。
一応、舗装されていますが軽自動車はエアコン入れると登らないレベルの勾配&ヘアピンです。
ココは昔、美ヶ原林道と呼ばれていました。
※ワタクシが昔黒いZ2で通った30年くらい前は一部未舗装だった記憶もあり。
もう一方のアクセス路として激しくわかりづらいですが、
R254から松本浅間カントリークラブを目指して南下する手もあります。
※R254との交差点には信号もないです。
その他、R254から「美鈴湖。」の看板に従って入る道もありますが結構な頻度で通行止めです。
いずれのアクセス路も結構な峠道だと思ってよろしい。
※デカいバイクやデカい車は走りずらいのでみんな引くのです。
ココを抜けると「美鈴湖。」という人造湖に着きます。
一旦、ほっとした景色になります。
が。
ココから先、さらにグネグネの勾配度が14%にもなる見通しの良くない荒れた峠道を東に向かいます。
このルートは一応「美ヶ原スカイライン。」と呼ばれることもありますが見通しは良くありません。
※カラマツの隙間から北アルプスが見えることもあるけど止まるところないです。
しばらく進むと、
武石峠の通行止め看板を見ることが可能です。
一応、雑な看板がある。
王ケ頭は「オウガトウ。」と読む。
これを左に見ながらさらに東に進みます。
ここからがいわゆる「裏ビーナス。」ハイライトです。
「裏ビーナス。」に行く人は漏れなくこの延々と続くかのような悪路の峠道を通ることになります。
この峠道、空いているとはいえ意外と交通量があります。
※松本駅からマイクロバスも出てる。1日二本だけど。
この道中で事故を起こして怪我したら恐らく救急車は数時間単位できません。
これがガラガラなのよ(笑)
※よく見ると前方で知らないライダーが写真撮ってるのだ。
「裏ビーナス。」景色がいいだけに地元民のデートスポット(笑)になってるらしいのですが、
車で出向く場合、この道中でもれなくドライバーの腕が試されます。
※いい車に乗ってても車の運転がヘタ、というのは致命的にダサいのですがこういう所でバレるんだよねえ・・。
そりゃ、デカい車の若者がこの道を避けたがるのも分かる気もします(笑)
ゆえに、
頑張って運転して家族を連れてきたお父さんドライバーは「うつくしテラス。」でぐったりしてるのです。
電波塔がドラクエのラスボスの城っぽい。
駐車場の車の中で
ずーっと通行止めの長野県道62号と464号の併用区間(美ヶ原公園沖線)
※酷道ぶりはこちらも捨てたもんじゃないのですが単純に距離も時間も短いから。
この区間がここ数年ずーっと通行止めです。
長野県は道路整備を頑張ってもらいたいのですが、
毎年の災害でバンバン国道レベルの道が崩れたり、堤防が決壊したりしているのでそんな金はないのですなぁ。
長野市周辺の交通量の極めて少ない林道なんかもう数年にわたって崩落&土砂崩れが放置状態だし。
どうしても自治体の修繕計画は観光道路より住民優先ですしねえ。
※上記の通行止め区間はほとんど人なんか住んでない山の中だし。
それに、
冬になったら作業できないしねえ。
ちなみに・・
このエリアに限らず、今後は人が住んでない県道や市道というのはどんどん寂れていくと思われます。
近いうちに自治体は生き残るために小規模な集落を見捨てる決断をせねばなりません。
崩落やがけ崩れがあっても修繕は後回しになるし、次第に廃道になっていくでしょう。
人口が減るってこういうことなのです。
言い方は悪いですが人口が少なくコスパの悪い過疎地域を守るより、
いっそ切り捨てるか、
「受益者負担の原則。」に基づき、道路や水道光熱費などのインフラ維持や整備代を住民に請求する等の議論がされ始めています。
※こうなると過疎地域では水道光熱費は都市部の数倍に跳ね上がる可能性が高い。
政治家は誰も公言しませんが全体として生き残るための選択と集中っていう奴です。
人口が減って税収が減るってこういうことなのです。
勢いある日本はもうないんですよ。
メジャーで行きやすい観光地を巡る旅も捨てがたいですが、
一通り回った後にアクセスしずらい場所を楽しむのもアリですよ。
いつアクセスできなくなるかもしれないような田舎の観光スポットや集落を見て回るのも結構いいものです。
それができるのは、
まだ何とか田舎の県道や市道が生きている今のうちだけかもしれません。
生きているうちに、車やバイクで行けるうちに田舎の原風景を自分の目で直接見ておくのです。
ワタクシ達は幸い、機動力のあるバイクに乗ってるのですし。
※逆に言えばバイクには機動力しかないんですが。
今行かないでどうすんですか。
まとめ
方が何かとストレスがないのです。
でも涼しいところに行きたい場合は、ちょっとアクセスが面倒くさいですが「裏ビーナス。」はおススメですよ。
標高が高く、景色もいい。
でも有名観光地ではないスポットというのはそう多くはありません。
「裏ビーナス。」は関東圏からも中京圏からもアクセスしづらいし、
最短距離ルートが通行止めです。
だからこそ現在の「裏ビーナス。」のマイナーっぷりが健在なわけですよ。
行くなら少なくとも通行止めの解除の気配すらない今なのです。
※美ヶ原スカイラインが通行止めにならないとも限らないし。
実はワタクシ的には「裏ビーナス。」は当ブログでは扱いたくなかったのです。
混んだら嫌なので。
それぐらい信州のマイナーな秘密ツーリングスポットだったりします。
ただ、仲間内には有名でして。
この日も某駐車スペースにて、打ち合わせたわけでも無いのに現地で知り合いのIちゃんに会いました(笑)
この辺りは国の施設や放送局もアンテナを立てる位電波の状態がいいので無線趣味には最高らしいのです。
厳選した秘密の穴場スポットに来たハズなんですが台無し(笑)
あまりの偶然に激しく笑ったがまた会おう!
ちなみに・・
「裏ビーナス。」へのアクセスは通行止めがなかった時も決してよくありませんでした。
なので、
「表ビーナス。」を何十回も走ったことがある人でも、
バイクブームの時でも行ったことないひとはかなり多いはずです。
しかも、
デカいバイクで走ると面白くない。
※それどころか落ちたら崖、みたいな箇所ばかりです。
※美ヶ原スカイラインあたりで雨に降られたら泣きそうになりますよ。
同じ理由で車で走っても全然面白くないですよ。
※でも部分的にドリフト小僧どものタイヤの跡があるにはある。
というわけで、
バイクのグループが「裏ビーナス。」に積極的にくることは少ないと思われます。
短いエリアですが絶景ポイントはたくさんあるのだ。
現にこの日も「うつくしテラス。」にいた全てのバイク乗りがソロか二人組程度のグループでした。
バイクの団体が多い山の峰の向こうの「表ビーナス。」とは客層すらも違いますな。
「裏ビーナス。」はソロツーリングに慣れたベテランライダーにおススメです。
「表ビーナス。」の無法状態や行くたびに悪くなるマナーを知ってるだけにあまりメジャーにしたくない気もします。
※暴走する人達は「表ビーナス。」のように暴走できないので来ないかもしれませんが。
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