Lotus EUROPA クルマ

ロータスヨーロッパ、常磐道で炎上。スーパーカーは結構燃える。萌える、ではない

あーあー貴重なロータス47GTが・・

あーあー貴重なロータス47GTが・・

Toos

2019/04/21 夜に古い友人からLINEが入る
「これってさー、ロータスじゃね?」

動画のアドレスとアイキャッチからも薄々わかってはいたのですが・・

じっくりと食い入るように動画を確認したところ・・・
「ロータスヨーロッパですわ(汗」
※これって某専門店の47GT(ロータスヨーロッパのもろレーサー)じゃね?!

そう、スーパーカーってよく燃えるんですよ

ロータス炎上の動画が上がっているというので早速チェック

高速道路の路側帯で派手に黒煙ふいて燃えています
いつワタクシたちもああなるか・・(セイラさん風に

とりあえず、ドライバーさん(53)は軽傷ですなとのことでとりあえずはホッとしましたが、貴重な車がなくなる&同好の士が人様に迷惑をかけたということに心が痛みます
※どんな車でも(たとえ今の車でも)燃えるというリスクはゼロじゃないですよ

ちょっとこれについて解説しますね

ロータスヨーロッパに限らず、特に古めのスーパーカーはよく燃えます

今の車も結構燃えるんですよ♪
プラ部品ばっかりだし♪

ロータスヨーロッパの燃えやすい原因

ガソリンがたまっているキャブの真下で、点火用のデスビが火花を散らしているという作り
※さらにボディが、プラスチック(FRPですが樹脂)なのでとても燃えやすい♪

という作りですので、
キャブからガソリンが漏れるような症状があると、そりゃもう発火装置となってしまうんですよ
しかも火花が散るデスビのそばには大量のガソリンが入るタンクが鎮座しています

一度火が付いたら、おそらくは消火器一本程度では消せません
多分爆発します

あくまでも勝手な推測ですが、今回の事故は高速道路で起こっていることから、
おそらく、この事故についてはオーバーフローからの発火じゃないかと思います
※インジェクションやフルトラデスビ(非接触)に変更してあったらこれじゃない気もしますが何とも言えません

とはいえ、
エンジンルームとの隔壁(バルクヘッド)もプラスチックだし、
乗り降りしずらいので有名なロータスヨーロッパですので、
ドライバーさんはそれほど重症でなかったのは不幸中の幸いでしたね・・
47GT(超貴重)だとすれば左ハンドル仕様しかないはずなので、高速でも路側帯に逃げることはできたでしょうねえ
※これが原因で、渋滞にはまった人たちはたまったもんじゃないですけどねえ

-->乗り降り他、ロータスのお茶目な実態も記事にしています

ちなみにFRP(樹脂というかプラスチックですね)のボディやドアは・・
跡形も残らないほど完全の消失しますぜ

車は一回燃えると全焼コース。ロータスは一回火が付いたらほとんど再生はできないよ

車は一回燃えると全焼コース。ロータスは一回火が付いたらほとんど再生はできないよ

実はほかのスーパーカーも燃えやすい

バブル後期、渋滞でフェラーリF40が燃えたのは有名な話

■参考記事
-->フェラーリって実はよく燃える。ランボもそう。という外部参照記事です

-->レストア直後に燃えたフェラーリF40の記事もある

フェラーリF40クラスになると、そもそもレーシングカーにボディをかぶせただけです
したがって、渋滞の坂道でアイドリングを長くするような作りになっていません

アイドリングをしばらく続けた後、かぶり気味のところでブリッピング(アクセルをあおる)とかやったんでしょうか?

写真でしか見たことないですが、エアクリーナーもないような大排気量の車で渋滞にはまると、かなりガソリンくさいはずですよ
※高速でディアブロの後ろ付いたことあるけど、数百メートル離れててもガソリンくさかった記憶があるんですわ

こういう燃え残った濃いガスが、狭いエンジンルームに充満すると何かのきっかけで、火花が散った瞬間爆発します

走っていないとろくに冷却ができない車ですよ、アレ
ラジエターとかリアカウルの中にもあるし・・昔の前がとんがったスーパーカーは結構そんな感じです
古めのミッドシップ車は軒並みエンジン冷却が足りてない気がしますね
とにかく、走って走行風でエンジンルームの熱を逃がす&エンジンルーム内に溜まったガスを抜く、という作りだと思われます
※よって渋滞が大の苦手

とはいえ、最近のスーパーカーはそういう所もだいぶ改善・調整されているっぽいです
※車ってどんどん乗りやすくなるよね

燃えるクルマはスーパーカーに限らない

桜のように燃え散るとかシャレになりません

桜のように燃え散るとかシャレになりません

例えば、旧mini

ターンフロー式というキャブとマフラーの構成になっています
※マフラーの真上にキャブがある

対してバイクの様に、キャブがエンジンシリンダの後ろ側、マフラーが前側というようなレイアウトをストレートフローといいます
※一部、YAMAHAのTZR250後方排気などはこれが逆(とんでもなく整備性が悪い)

ターンフローの構成のエンジンは、全長を短くできるというメリットがあります

小型車にはもってこいのレイアウトですが、
これまたガソリンがオーバーフローすると、漏れたガソリンが漏れなく高温のマフラー(エキマニ)に、しったかしったか垂れるわけですよ
すごい勢いで、気化したガソリンが狭いエンジンルームに充満します

これに何らかの電気回路がショートするなどして火花が散ると・・爆発しますよ♪
英国車は伝統的に伝送系が弱いです(笑)

-->ロータスの電装系を泣きながら直す記事がこちら

例えば、80年代以降のインジェクション車

ネオヒストリックとして最近は旧車イベントにも結構出てきますね

このころの車ってエンジンルームは結構ぎっちぎちに詰まっています
※フェアレディZ32がそうでした・・

当然、エンジンルーム内は猛烈な熱にさらされます
ゴムが劣化しなわけはないです

年式こそ新しめですが、インジェクター(燃料を機械的に噴射して気化させる装置)周りの配管がひび割れたりすると、結構な勢いで、燃えるように調整された霧化したガソリンが噴出します
※エンジンルーム内のゴム系はジョイントは全部交換すべきですよ、部品があれば

ちなみにワタクシのZ32は、ラジエター周りのゴム配管がひび割れてオーバーヒート、エンジンがゆがんで廃車になりました・・

車炎上のトラブル&故障を防ぐためにすること・できること

この燃えたロータス、ロールケージ入れてたね。普通はこれも燃え残りません

この燃えたロータス、ロールケージ入れてたね。普通はこれも燃え残りません

オーバーフローは要注意

とにかく、普段からマメな清掃と整備をしましょう

右側のウェーバーキャブの下を今拭いてきた

右側のウェーバーキャブの下を今拭いてきた

出かける前にキャブの下側をウェス(雑巾)で拭いてみてガソリン漏れの兆候があったら、直るまで乗らないほうが無難です
その他、乗ってるときに妙にガソリンくさいとかも気にしましょう
年式的にも、もう十分経年劣化していますし、寿命をとうに超えたパーツが大量に現役で使われていると思っていいです

ワタクシは、ロータス乗ってるときは野焼のにおいが自分の車のトラブルじゃないかとひやひやしますよ
※幸い、今までそんなことは一度もないけど

とにかく、燃料配管系のどの部分からも絶対にもれてはいけません
爆発する燃料を数十キロ積んで走っているという意識が大事です

出先は渋滞にはまらないところを選びましょう

ドライブの目的地は渋滞がなさそうな非観光地がお勧めです

オーバーヒートは部品がゆがむうえ、ゴムやプラ部品は一気にダメージを食らいます
水温が落ち着いたとしても・・
燃料配管に限らず、プラやゴム部品がゆがむと水も燃料もその他もろもろがもれます
※エンジンの鉄やアルミもゆがみますよ

■参考>オーバーヒートの原因いろいろ

  • 古い車は渋滞対策が甘い
  • 外車は日本の渋滞を考慮した設計になってない
  • 各部品が経年劣化してる
  • パーツの取り付けが甘く水や油系がもれている
  • 電装ファンが回らない
  • ラジエターが汚れて詰まり気味
  • ラジエターの前に何か風邪を遮るものを入れた
  • ラジエターとボディの間に隙間があり廃熱を逃がせない
  • 基本的に、とんがった性格の車ってのは、そのとんがり度合いに比例して渋滞が苦手です
    ※まあ、ロータスヨーロッパなんてショボいのできわめて普通の車に近いんですけどね・・

    とはいえ、急な渋滞もありますので、そういう時は水温計、油温系に注意を払ってください
    で、
    いつもより高めな数値だなぁ、と思ったら潔く休憩するのが無難です
    ※ワタクシは、強制空冷ファンを増加することも考えていますが、田舎なので観光地以外はそれほど渋滞に合いません

    変な車乗りは田舎に暮らすととても幸せになります
    できれば、雪が降りずらいところがおすすめ。雪国は冬は完全に整備の時期になります
    ※税金も保険料もその分割り引いてほしい

    まとめ

    昨今、旧車ブームといわれています
    今まで人気なかったような車が軽い整備で街に出てきているように見えます
    春先は特に、冬眠してた車が未整備でどんどん出てくるし、気温が上がるとオーバーヒートやガソリンの気化率が上がるので、燃える条件が一つ増えます

    それでも、自分だけの失敗ですめばいいんですよ
    今回のような事故があると、乗り手次第では結構な問題というか社会に迷惑をかけてしまいます
    これは結構恥ずかしいし、

    あんなの乗ってるからだと普段から色眼鏡(懐かしい表現)で見られがちな我々旧車乗りですので重々注意して乗りたいもんです

    人に迷惑かけるのは、ダメ、絶対。です

    ○○ブーム、とかになると大体レベルの低い輩が増えます
    盛り上がるのは歓迎ですが、レベル低下で結局いろいろ足枷くらうのは勘弁してほしいもん
    です

    そんな変な奴らは、数パーセントですが大体悪目立ちしてとばっちりを食うのが歴史の常ですねえ・・
    ※バイクブームも、スキーブームも経験しましたが全部とばっちりを受けるのはいつも良識
    ある人たちなんですよね・・

    ともあれ、
    ヘンテコ車は偏見をもって見られがちですので、

  • これ以上残念なトラブルを起こさない
  • 貴重な車両をちゃんと維持する
  • という意識を再認識しましょう♪

    誰も事故しようとか、故障しようとか思って乗ってる人はいません
    でも起こるのが事故でもあります

    車の整備や日頃んじょメンテナンスには最善の注意を払いましょう
    いいですね!ワタクシも自分に言い聞かせていますがアナタもですよ(笑

    よろしくお願いします、といいつつ早速自分の車のウェーバーキャブの下側を拭きに行ったのだった
    ※大丈夫でした♪

    当ブログはアフィリエイトプログラムに参加しています。

    =============================

    Z1-Rに乗り続けて30年
    東京から長野に移住して15年
    ロータスヨーロッパに乗り始めて10年
    そんなワタクシのリアル実体験「北信州のりもの倶楽部。」です。
    車・バイク共に旧車生活の長さや田舎への移住経験、気が付いたことを記事にしています。
     使えない&くだらない 知識量には自信があります♪

    もちょっと詳しいプロフはこちら↓
    当倶楽部のオーナーはワタクシです。

    =============================

    お問合せはこちら

    -Lotus EUROPA, クルマ