バイク

バイクのカテゴリー別の元祖を振り返ってみる

2stの親玉。

2stの親玉。

 

ワタクシ
ネイキッド、旧車風、アドベンチャー、デカいツアラー。
最近の流行りのバイクのカテゴリーですな。
この手のバイクはいつからあったのか?
どんなバイクが原点なのか?
なんとなく思いついたので気の向くままに書いてみました。
それぞれに異論はあると思いますが当記事では自由に述べることにします。

 

バイクのデザイントレンドは時代で変わっていく

 

ワタクシ
レプリカブームが過ぎて何を作って良いんだかわからなくなったメーカーがこぞって飛びついたのがオールドスタイル風バイクです。
意外とこの流れは長く続いていて、国内メーカーだけでなく外車にもこのデザインの流れが来ているようです。
現在は 少なくとも日本国内では しっかりと人気カテゴリになっています。

 

バイク乗りの高齢化がここまで進むと奇抜なデザインの新しいバイクは売りづらいのです。
かつての勢いがなくなり、
失敗する体力がないメーカーは実験的な意味合いの「売れるかどうかわかんない。」冒険したデザインでのバイクは作れないのです。

このため、
現代のメカニズムに昔売れたバイクの無難なデザインを模した外装を付けたバイクが多くラインナップされていて、
オールドスタイルとか旧車風とか 懐古主義とか 言ってバイクのカテゴリーとして確立され、
現在は売れ線というか主力商品っぽい扱いになっています。

無難で冒険心も開拓心もない懐古趣味のように見えますが、実際このカテゴリーのバイクが売れてるんだから仕方ない。
アップハンドルは中高年ライダーにも優しいし。
※古臭いデザインなのにメーターがデジタル、ライトがLEDという点でちょっと違う気もしますが。

「昔売れたデザインのバイク。」
の落ち着いた色合いやデザインが派手過ぎるバイクを嫌う傾向にある中高年ライダーに受けるのですな。
最近のヒット作KAWASAKI Z900RSなんてのはこの最たるものでしょうねえ。

 

 

だけど、
古いデザインのオマージュしつつ果敢に新しいデザインに挑戦したSUZUKI KATANA1000はイマイチ売れてない。
オリジナルのGSX1100Sほどのインパクトはなく、
かといってイマイチオールドデザインでもなく、
最近の流行りのストリートファイター系でもなく、
ツアラーにもなりきれず、
オールドスタイルでもない。
と言った感じでイマイチ盛り上がりに欠ける。
販売開始時は凄く話題になったのですが、微妙な立ち位置であることはぬぐえません。

SUZUKIも「あれ?」って思ってると思うんだよね。
さんざんメディアで盛り上げておいて(笑)

現にツーリング先や街で見かけることはあんまりないのでした。
※ワタクシ的にはテール周りの処理がイマイチ好きではないんですが、コレはコレでカッコいいと思います。

それでも各メーカーは果敢にいろんなカテゴリーのデザインに挑戦していますねえ。

 

 

ちなみに・・

バイクにテールカウルが付くと急に現代っぽくなるのですよ。
ワタクシが若いころは既にテールカウル付きが全盛でした。

テールカウルがないとバイクは急に古臭く見えるものです。

極端な話、CB750fourや500ssなどのデザインが一見して古臭くみえるのはテールカウルの有無じゃないかと思うのです。
ワタクシがバイクの免許を取った80年代中盤は既にテールカウル付きが当たり前でしたが、
現代のバイクと違って70年代はテールカウルがないバイクは珍しくなかったのです。

たかがバイクのテールカウルなのですが、
テールカウルが付くとデザインは全体的にまとまるのでそのバイクの個性の演出にも役に立っているようで、
70年代中盤に登場したZ1/Z2がテールカウル付きバイクのデザインリーダーとして業界を牽引したように思います。

ゆえに、
Z1/Z2は性能はもちろん、デザイン的なインパクトも大きかったのでしょうねえ。

最近は旧車風のイメージを追求してテールカウルがないバイクも増えています。
テールカウルがないだけでオールドスタイルを演出できるので意外とお手軽な手法なのかもしれません。

そういえば、
YAMAHA SR400なんかは最初から最後までテールカウルはありませんな。
テールカウル全盛の時代を超えてよくそのまま生き残ったもんだと思いますよ。
※当時はワタクシも小僧だったので当時はSRを見てもただの古くさいバイクという認識しかりませんでした。

それが一回転して新鮮になっちゃったんだから世の中何がおこるかわからない。
これが「時代は繰り返す。」って奴なのかもしれません。
※SR400の中期型以降はシート後端にちょっとしたテールカウルというかカバー的な ナメクジの殻の跡みたいな パーツが付くのですが。

 

 

旧車っぽい空冷4気筒系

 

ワタクシ
4気筒旧車風デザインをブームにした元祖は間違いなくゼファーですな。
ワタクシの卒論にもなったしシリーズとして大成功じゃないでしょうか。
※デビューはもう30年前なんだよねえ・・。

 

400、750、1100。
ゼファーは凄かったのです。
既存の価値観を全部壊しちゃったのです。
400ccデビューの後の勢いもあった。

最初のゼファー(400)は、一応Z2イメージという言い方はしてたとはいえ結構オリジナルなのです。

  • メーターは他車流用の異形2連だったし、
  • タンクエンブレムはシールだったし、
  • 明らかに廉価版バイク的な位置づけっぽかった。
    ※メカニズム的にも既存の焼き直しだし エアクリーナなんてZ750D1とほぼ同じ形だし ね。

    販売台数が増えるにつれZ1/Z2イメージにより近づいていきます。
    マイナーチェンジをするたびにユーザーの要望に沿って
    メーターが砲弾型になったり各部のクオリティが上がったりという改修が行われますが、これもたくさん売れたからです。
    ※タコメーター内に燃料計が付くのが最終形態(?)

    特徴としては、
    マイナーチェンジでもレプリカ時代の様な走行性能アップ的な改修はほぼないのでした。

    ゼファー以降、400ccクラスをはじめ旧車風のカウルのない4気筒バイクが各社から販売されます。
    一時期はこの手のバイクばっかりでした。
    メーカーにより空冷、水冷、油冷とエンジン形式こそ違いますが、
    どれもなんとなく昔ながらのバイクらしい形をしたバイクというデザインに落ち着くのでした。

    が。

    数年後、この時代に販売された400cc以下クラスの4気筒バイクのほとんどが環境性能の規制で一瞬にして消えることになるのでした。

     

     

    4気筒より古い旧車っぽい系

     

    ワタクシ
    4気筒で旧車っぽいのがウケるなら!ということですが、
    250cc高回転型の4気筒を積んだ旧車風デザインというのはありませんな。
    250ccに旧車風は無理がある、かと思われたのですが。

     

    Z系をオマージュしたゼファーが 既にバイクブームがピークを越えていたとはいえ バイク業界を揺るがす一大勢力になりました。

    というわけで。

    次の仕掛けはW系をオマージュしたバイクを作ればいいということに。
    KAWASAKIはその辺がぬかりない。

    この系統の流れを作ったのは Wのように2気筒ではありませんが KAWASAKIのエストレアではないかと思います。
    実はエストレアは結構ロングセラーでカラーバリエーションも凄く多いのです。
    ※マイナーチェンジで環境性能の対応もしてたとはいえ。

    速いとか競争とか言うことを完全に捨てて旧車然としたおしゃれなバイクだったし、
    エントリーライダーにも優しい250ccだし、
    シンプルで維持が楽な単気筒だし、
    そんな理由で長く多くの人から支持されたのかもしれません。
    ※男女問わず、エストレアでバイクデビューした人ってのは意外と多いです。

    まあ250ccなので金のかからない単気筒で作ればいいじゃん♪
    という英断が当たったわけです。

    コレも後追いで他メーカーから似たようなデザインのバイクが販売されましたな
    ※安く作れるレイアウトですしねえ。

    そのうち、
     旧車風デザインにすれば採算が取れると踏んだ KAWASAKIは、
    わざわざエンジンを新設計してまで古いW系のデザインを踏襲した新生Wシリーズを生むことになります。

    新生Wシリーズは排気量や細かいバリエーションがたくさんありますな。
    排気量を問わず人気を博すのですがそれはエストレア登場からだいぶ後の話です。

    スポーツツアラー系の元祖

     

    ワタクシ
    デカいツアラーは意外と速い。
    速くてロングツーリングにも向いてて最強じゃないか?と。
    こういう「バトルツアラー。」の特集をした80年代終盤のバイク雑誌をよく覚えています。
    その元祖はなんだろね?

     

    スーパースポーツにも引けを取らない運動性能を持ったバイクがスポーツツアラーです。

    大人気のSUZUKI隼などは最近アルティメットスポーツツアラーとか言われています。
    ※誰がこう言いだしたんだろうね?ドラクエの武器っぽい。

    この手のバイクでインパクトが強かったのはKAWASAKIのZZ-R1100ですな。
    この頃、欧州では100馬力規制がかかるんじゃないか?という噂で持ち切りで日本国内で逆輸入車がブームになります。
    最後の147馬力フルパワーで300km/hを狙えるバイクとしてZZ-R1100は大人気で街中でも凄く見かけたものです。
    ※第三京浜でも伊豆スカイラインでも奥多摩でも佃煮にするくらいいたし。

    が。

    ZZ-Rの系統をさかのぼっていくとGPZ100RXに行きつきますな。
    長めの車体にデカいタンクにデカいカウルを装備したデザインでZX-10を経てZZ-Rに進化していきます。

    GPZ1000RXは、その前モデルのGPZ900Rとはデザイン系統もコンセプトも変わります。
    ※エンジンは極めて近しい、というかボアアップしただけにも見えますが。

    いつの時代もKAWASAKIって時代を引っ張るモデルを作ってるよねえ。

    そういえば、
    YAMAHA FJ1100/FJ1200とか シロナガスクジラみたいに 長いけれどこれもスポーツツアラーでしたな。
    時代的にはZZ-Rよりだいぶ前です。
    コンセプトは隼やZZ-Rと同じじゃないかと思うのですが圧倒的なスポーツ性という意味ではイマイチ弱い。
    この系列もスポーツツアラーの元祖かもしれません。
    ※のちにこのエンジンがXJRに搭載されるんですよねえ。

    SUZUKI GSX1100FとかGSX1100EFってのもいたな・・。

    ちなみに・・

    ツアラーバイクはいつの時代でもデカいのです。
    バイクは高速道路を延々と走る、みたいな安定性とか積載性とかタンデム性能を考えるとデカく長くなりがちなのです。

    欧州や米国、豪州では真っすぐなハイウェイを延々と走ることが多いのでこういうコンセプトでのバイク作りはアリです。
    BMWのRTシリーズはくそデカいカウルを纏って巨大に見えますが高速道路を長距離乗るとすんごく楽です。
    最高馬力も排気量の割に高くないですが100km/h+α程度で巡行するには十分。
    凄く良く出来ています。
    ※ちまちました日本の市街地ではデカくて大変ですが。

    逆に、
    隼やZZ-Rはあんまり馬力こそありますがツアラーっぽくなくどちらかといえばスポーツバイクっぽいデザインです。
    日本ではこういうスタイルのバイクがウケるのでしょうねえ。

    欧州のアウトバーンではみんなが200km/h以上で飛ばしてるイメージがありますが実際は意外と大人しいのでした。
    速度規制が結構な頻度であって取り締まりもあるし。
    でも飛ばす人はすんごい飛ばしますがその多くはデカいスポーツツアラー系のバイクでした。
    ※ほとんどスーパースポーツ系のバイクは見なかった気がします。

    コーナーが少なく高速網の発達した場所ではスーパースポーツよりツアラーの方が楽で速いため人気があるようでした。

    ストリートファイター系の元祖

     

    ワタクシ
    車体が短く、タンクが大きく、テールがスッパリとないデザイン。
    この手のバイクは誰が言い出したんだか知りませんが「ストリートファイター系。」というカテゴリーになりつつあります。

     

    最近のストリートファイター系バイクはLEDの異形ライトを装備し、より生き物っぽい異質なイメージになりつつありますな。
    これも時代の流れというは流行なのかもしれません。
    ※異形ライトのデザインは各車で個性を競ってるように見えますが将来「ダサイ。」と言われるような気もします。

    この手の元祖は・・。
    DUCATI MONSTERじゃないかと思うのですよ。
    MONSTERのデザインインパクトは強烈でした。
    シートが短くてタンデム出来ないじゃん、と言われてました(笑)
    ※スーパースポーツ系しか作らなかったDUCATIがカウルのないバイクを作ったというインパクトもデカかったけど。

    このあと、
    MONSTERのデザインコンセプトが真似され始めます。
    BUELLのデザインはストリートファイターそのものだったし、
    何を思ったのかBMWの一部のモデルもロックスターとか言うバリエーションを追加したりもしました。
    ※BMWのストリートファイター系バイクが出るのはずっと後です。

    外人は思い切りが良い(笑)

    外車のデザインは日本ではなじみずらかったのですが、
    次第にストリートファイター系というカテゴリで定着していきます。
    ※これも誰が言い出したんだかわかりませんが。

    国産のストリートファイター系バイクはスーパースポーツをはじめとするカウル付きバイクの系のエンジンを、

  • 車体が短く
  • タンクが大きく
  • テールがスッパリとない車体にのっける
  • のが主流っぽい。
    ※異形ライトは割と最近。

    車体が短く、タンクが大きく、テールがスッパリとしていませんが、
    なぜかKAWASAKIのザンザスもストリートファイター系としてカテゴライズされることが多いです。
    異形ライトで、有機系のタンクデザインだからか?
    ※そうなると国産のストリートファイター系バイクの元祖はザンザスかもしれませんな。

    ちなみに・・

    ストリートファイター系バイクは同じエンジンをたくさん売る手法として存在するように思えます。

    実際、カウル付きのバイクのバリエーションとしてストリートファイター系のバイクは存在しているように見えますし。
    かつてのネイキッドと呼ばれたフルカウル車のノンカウルモデルカテゴリの販売手法に似ていますな。

    同じエンジンで

  • カウル付き
  • ストリートファイター系
  • 旧車風
  • それ以外のバリエーション
  • と使いまわすのが最近のバイク業界のトレンドになりつつありますね。

    バリエーション毎に適切なセッティングが施されてるとはいえ、
    使いまわしのエンジンと思うとなんだか興ざめする気もします。
    ※性能的に必要十分であるし、スケールメリットで安くなるハズなのでこれでいいんでしょうけれども。

    専用設計のバイクが如何に贅沢であったかがよくわかります。

    アドベンチャー系の元祖

     

    ワタクシ
    アドベンチャー系とか言われ始めたのは最近です。
    以前はデュアルパーパスとかビッグオフとかいうカテゴリでした。
    以前は両方ともマイナーなカテゴリーだったのですが最近は人気ですな。

     

    国産ビッグオフ系と言えば、
    HONDA アフリカツイン、YAMAHA テネレ系、SUZUKI でかいDR系、KAWASAKI KLR系とありました。

    それ以前にもBMWの80GSがあったのでアドベンチャー系バイクはこれが元祖っぽい。

    欧州や豪州ではこの手のビッグオフをロングツアラーとして使ってる人が本当に多かったです。
    都市部の高速でも郊外の街道でもバンバンみました。

    デカいタンクで長距離走れて壊れない上に、荷物を載せやすいと当時独逸であった現地人のテネレ乗りが言ってました。
    ※かの地では長い休みを取りやすいので独逸から阿弗利加までツーリングするとか割と普通らしいです。

    このコンセプトは現代のHONDA アフリカツインにつながりますな。
    ※もはや昔のアフリカツインとはエンジン形式から違うのですが。

    現代のYAMAHAでいえばテネレ700。
    これも昔のSuperテネレとは大違いです。

    昔からある名称だけ引き継ぐ手法ですな。
    「日本のバイクは全然違っても同じ名前で出すよね。なんで?」
    と外人ライダーに質問されても半笑いで誤魔化すことしかできなかったワタクシはその時の気まずさを忘れない。

    まあ、いい。

    この手のビッグオフはロングツーリングも疲れず、タンクがデカいので航続距離は長い。

    それでもあくまでオフロードバイクの延長といった感が強く今のアドベンチャー系に直接つながらないように思えます。

    アドベンチャーにカテゴリされることが多いBMWのGSやアフリカツインはまさにこのカテゴリーなんだけれど、
    ロングツアラーに不可欠なオンロード性能も高次元だからなんでしょうねえ。

    でもスキー場のゲレンデを爆登りするBMW1200GSとか見ると大迫力。
    こういうのは腕次第。

    そもそも、オフロードに振ったタイヤをチョイスしているこの手のバイク乗りは本気でどこかおかしい。
    ※林道でビッグオフを見るとぎょっとするけど大抵ものすごく上手い。

    が。

    今売れてるアドベンチャー的なバイクというと
    「オフロードもちょっと走れるオンロード。」
    みたいな感じでいわゆるビッグオフとはちょっと違うバイクではないかと思います。

    こうなると、

  • HONDA AX-1、トランザルブ
  • YAMAHA TDR250、アルテイシア
  • KAWASAKI KLEシリーズ
  • SUZUKI ?
  • 昔はデュアルパーパスと呼ばれていました。
    ※広義ではYAMAHAのTDMシリーズも入れてもいいかも。

    いずれも大売れはしませんでしたが通が選びがちな車種でしたな。

    ワタクシの周りでもAX-1乗りやTDR250乗りはいました。
    当時は「どっちつかず。」的な評価をされた車種でしたが、
    最低地上高の低さと重さを除けば意外とガレガレのは除くとしても意外とオフも行けるバイクでした。
    ※それどころかフラットダートなんかではかなり速い。

    AX-1はシートがワンタッチで外れるので林道の脇でシート外してその上に腰かけて飯食ってる奴とかいたし。
    ※でもF君のAX-1はスポークホイールに改造してあったな・・。

    現代のアドベンチャーバイクの定義は今一つはっきりしませんな。
    悪路走破性を考えたらフロントホイールは大きい方がいいように思うけれど実際はいろいろです。

    「オフロードタイヤが履けること。」
    としてしまうと対象が狭まりそうです。
    ※17インチのキャストホイールのアドベンチャーバイクでガレた林道を走ってる人もいるようですが。

    ネイキッド系の元祖

     

    ワタクシ
    ネイキッドの定義もあやふやな気がしています。
    本来ネイキッドというカテゴリーはカウル付きのバイクがあったうえでのカウルレスモデルという意味だったハズ。

     

    そもそも昔はカウルがないバイクは特にカテゴライズがなかったように思います。

    本来、フルカウル付きバイクのバリエーションとして、
    カウルを外しただけみたいなバイクががネイキッドだ。

    ゆえに。
    ゼファーとかCB400SFはネイキッドではないのです。
    ビキニカウルが付いてたりしても。

    ところが。
    カウルのついてないバイクをメディアが便宜的にネイキッドと言ったため、
    「カウルが付いてないバイクは全部ネイキッド。」
    になっちゃったっぽい。

    じゃあビキニカウル付きのバイクはなんてカテゴリーなんだって話ですが、
    ビキニカウル付きもネイキッドに含めるみたいな雰囲気になっちゃったのでわけわかんなくなるのです。

    メディアがそういうなら・・とバイクブームが下火になりつつあったメーカーは弱気で、
     売れるなら何でもいいとばかりに それに倣っちゃったのでした。

    というわけで、
    フルカウルのバイクのカウル外しバージョンという意味では、

  • YAMAHA FZ400N(このNなんてネイキッドの略だったハズ。)
  • HONDA VFR400Z(HONDAにはZを付けるとカウル外しバージョンという文化があった。VT250ZとかVTZとかも広義ではネイキッドと言っていい。)
  • SUZUKI Wolf
  • SUZUKI COBRA
  • KAWASAKI FX400R(GPZ400Rはレプリカじゃないけれど)
  • この辺りがネイキッドバイクの元祖かと思います。

    おむすびテール&フルカウルのRZ250RRに対するノンカウルのRZ250Rもあるっちゃあるけど、
    RZ250Rは同じ名称でいろんなバージョンがありすぎ。
    RZ250系はもとがノンカウルでのスタートでフルカウルの方がバリエーションっぽいため、ネイキッドではないと思われます。
    ※この辺の定義は微妙。

    ちなみに・・

    「じゃあ、CB-1とかバリウスとかJADEとかホーネットとかバンディットとかZealはネイキッドなのか?どうなんだおい。」
    という話になるのですよ。

    「ならねえよ。」
    というのがワタクシの見解でして。

    エンジンこそレプリカと同じですがカウル付きのオリジナルと違うフレーム構成な時点でネイキッドではないのです。
    この手のバイクはいわば本来のバイクの姿なわけですが、
    現在までネイキッドの仲間としてうやむやになっていて明確なカテゴリーがないのが現状ではないかと思います。

    あくまでも、
    カウル付きバイクのカウルを外してちょっと微調整した、というのが本来のネイキッド。
    ※ネイキッド=剥き出しの、という意味ですから。

    肝心なところがレプリカと共用というチープさがネイキッドのいいところなのです。
    ※ノンカウルなので外装が細かく本家と違う所もあるのですが。

    もとはといえば、
    レプリカエンジンは開発にものすごくお金がかかっているので数が売れないと利益が出ないため、
    メーカーはあの手この手でレプリカエンジンを搭載したマシンを安易にたくさん売ろうとした結果がネイキッドです。

    ネイキッドは元になったカウル付きバイクよりはサービス価格になっていることが多い。
    とにかく数を売りたいのです。

    そういう意味では安くて高性能なお買い得バイクなのがネイキッドというカテゴリーなんですが、
    当時はレプリカブームだったのでカウルがないバイクは全然人気がなく、街で見かけることは少なかったのでした。
    ※コブラとか実際走ってるの見たことないかも。まともな個体ならちょっと欲しいかも。

    まとめ

     

    ワタクシ
    いろんなカテゴリーの元祖モデルを 暇つぶしがてら 思いつくまま書いてみました。
    異論はあると思いますがまあ大筋はあってるハズです。

     

    昔のバイクの進化の過程は本当に面白いんですよねえ。

    この手の話を同年代の仲間と酒飲みながら話すと皆思い入れがありありで(笑)
    夜も更けていくに従い、討論は白熱化していくのです。
    ※話についてこれない奴から脱落するパターン。

    とにかく。
    バイクに限らず 好景気で 過渡期というのは「カンブリア時代の生命大爆発。」みたいにいろんな派生種が生まれるのです。

    現代から見ると信じられないような方面に進化しようとしたりするのも面白いのですが、
    画期的なシステムを備えてても時代に乗れなきゃ一代限りで消えていくのです。

    逆に、
    一旦消えたように見えるカテゴリーでも時代がコンセプトに追いついたのか復活するパターンもある。

    成功したバイクのカテゴリーには必ず別のメーカーが対抗車種で追従してくる。

    現在売られているバイクはどれも基本的にデザイン面でも性能面でも機能面でも無難な作りです。
    それは過去に売られたいろんなバイクを擦り合わせた結果だということです。
    当たるかどうかわかんないような大冒険したデザインやコンセプト、性能や機能を搭載したバイクに開発費をかけずらいっぽい。

    そんな現代においても、
    果敢に攻め続けているメーカーのバイクにヒット作が出て欲しいものです。
    ヒット作が出れば新たなカテゴリーになるかもしれません。

    これからどんなバイクのカテゴリーが生まれるんですかねえ。
    新しいカテゴリーが定着するのは10年くらいかかるような印象があるので、
    もし新カテゴリーができるとしても当分先かもしれませんな。

    ちなみに・・

    ワタクシ的には、そろそろ軽量でハイクオリティな車種が出てきてもいいように思います。

    いわゆる「小さな高級車。」戦略ですよ。
    ※YAMAHA SRV250みたいな丁寧なつくりでしっかりしたデザインで。

    今後間もなく中高年の卒業バイクというか終のバイクとしてデカいバイクから乗り換える需要があると思います。
    現状の250ccクラスのバイクは軽量でいいのですが、
    エントリーライダーを考えると高価格設定できないため、いろんな箇所が安っぽいのです。

    高級素材(って言ってもアルミとかでいい)を使って職人が丁寧に仕上げたデザインに凝ったバイクとか売れそうな気がします。
    各所にこだわり切ったならそれなりの価格でも、です。

    車でいうとDAIHATSU初代コペン。
    ※今見ると超贅沢な作りです。4気筒だし。

    もしくは「貧乏だけど知恵を絞って作ってみました♪」戦略。
    車でいうとTOYOTA S800。
    大衆車のエンジンを使って頑張ってスポーツカーに仕立てました!
    みたいなやつ。
    ※割とSUZUKIがそれに近いことやってるけど。

    いずれも「デザイン。」が勝負になると思われます。

    でもKATANAの前例もあるし・・難しいかな、やっぱり。

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    Z1-Rに乗り続けて30年
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