バイク メンテナンス

【メーター交換・巻き戻し】中古バイクの走行距離は当てになるのか?

Z750D1。メーターリプレイス後。

Z750D1。メーターリプレイス後。

 

ワタクシ
中古バイクの走行距離なんて当てにならないと思った方がいいです。
国内流通モノならまだしも海外から持ってきた中古車は全く信用なりませんよ。
ついでに言うと、不人気車より人気車の方がメーターは当てにならないです。
どういうことなのか?

 

中古車の走行距離神話は根強い

 

ワタクシ
中古バイクを買う場合、誰だってなるべく走行距離の少ない車体が欲しいのです。
ゆえに走行距離の短い中古車両は同じ車種でも高額になりがちです。

 

既に周知のことかもしれませんが、
中古バイクは一物一価と言って同じバイクでも個々の状態で価格が異なります。

  • 車種
  • 傷み具合
  • 走行距離
  • これらの要素が中古バイクの価格の決め手になります。

    多くの人が欲しがるのは、

  • 人気車種
  • 人気の色
  • 傷み具合が少ない
  • 走行距離が少ない
  • という個体です。

    この条件に合えばあうほど、その中古バイクの価格は上がるのです。

    が。

    逆に言うと、
    「中古バイクは同じ車両で同じ色で同じような傷の程度なら走行距離が多い方が安く買える。」
    ということです。

    更に逆に言えば、
    売り手が中古車両を売る場合は
    「走行距離を少なくすれば高額で売れる可能性が高まる。」
    ということでもあるのです。

    これ、手間がかかりますが出来ないことではありません。
    昔は普通にやってる人がいました。

    もしかしたら今でもいますよって話です。

    ちなみに・・

    素人が中古車両を買う場合、その場で見て判断できるポイントは多くはないので、
    個体の見た目に加えてメーターを見て走行距離のチェック程度で決めるのがほとんどらしいです。
    ※約8割くらいがこのパターンっぽい。

  • 年式などの書類チェック
  • 常識の範囲で整備すべきところのチェック
  • 等の車体の細部の摩耗度合いまで舐めるように見る人というのはほとんどいないみたいです。

    中古業者はその点よくわかっていて、
    買い手が素人だと判断した瞬間からどんどん調子に乗って話を勧めてクロージングに入ろうとしてきます。
    ※不人気不良在庫系の車両だと推しも強くなるのが面白い。

    ワタクシの様なうるさい客は基本的に少数派ですが業者からは嫌がられるのです♪
    ※もちろん、ワタクシは中古バイク屋さんの前では 面白いので わざと素人を装います。

    今でもたまーに、
     昼飯奢るから 中古バイクを見に行くのを付き合え。」
    と言われることがあるのですがそこで思うことは、
    今時の中古バイクって 程度を問わず すんごい高いってことですね・・。

    ハイテンションの素人は目先にバイクがあるとすぐに商談に乗ろうとします。

    なので。
    そういう場に付き合った際には「いったん冷静にさせるのがワタクシの仕事。」だったりします。
    ※数十万円の買い物なのに脇があますぎる。うかつすぎるぞ。

    そもそもメーターの走行距離は信用できるのか?

     

    ワタクシ
    個々の中古バイクの生涯の総走行距離を示すのが「オドメーター(走行距離計)。」です。
    というのは一般的には間違いではありませんがメーターの値を信用しすぎるのは早計なのです。

     

    「オドメーター。」は、スピードメーター内に設置されていることが多いです。
    そのバイクが走った分だけ、距離が積算されるメーターのことです。

    何もなければ「オドメーター。」はそのバイクが生まれてからの総走行距離を示しています。
    ※最近の「オドメーター。」は液晶表示が多いですが、液晶には寿命があるのよ。知ってる?そのうち古いゲームウォッチみたいになるよ。

    間違えやすいものに「トリップメーター。」があります。
    これもスピードメーター内に設置されています。

    トリップメーター

    バイクの走行距離を測るメーターは「オドメーター。」の他に「トリップメーター。」があります。
    ※やっすいバイクにはないこともあります。

    これはボタンやダイヤルでリセットすることができる走行距離計で主に短期間の距離を積算します。
    昔はガソリン給油のたびにリセットして満タンから何キロ走ったか?でおおよそのガソリン残量を計算してたのです。
    ※今はガソリンメーターがあるので死にかけてる文化ではありますが。

    また「ツイントリップメーター。」を装備する車種もあって。

  • 片方をガソリン残量計算用
  • 片方をこのツーリングで何キロ走ったかの積算用
  • として使えてロングツーリングの際は結構便利っぽかったです。
    ※ZZ-Rに装備されてて羨ましかった記憶があります。

    話がそれました。

    当記事はリセットできない「オドメーター。」の話でしたな。

    「走行距離は少ないバイクは高く売れるのであれば、メーターを細工して走行距離を誤魔化して高値で売る。」
    という手法は昔から普通にありました。

    80年代とか90年代初頭の中古バイクは総走行距離が1万キロを超えると急激に価格が下がったためです。

    悪質な中古バイク専門店には、
    「ストックしてある数十台の個体は年式にかかわらず、全部走行距離が1万キロ以下。」
    という明らかにおかしいショップもあったのです。
    ※1万キロなんてすぐじゃんね。

    それでも バイク乗りはバカなので メーターの走行距離を信じて買っちゃうんですよねえ。

    アナログ式のメーターはウソかホントか知りませんが「巻き戻し。」という手法が使われてたようです。
    やり方は知りません。

    初期のデジタル式のメーターは誤魔化せないっぽいと言われていましたが、
    裏技があったっぽく、容易に「リセット。」出来たという噂を聞いたことがあります。

    今はどうか知りませんが、
    昔の中古バイクは「オドメーター。」の巻き戻しやリセットをして高値で売るのは当たり前だったのです。

    それを問題視したお国の機関は「オドメーター。」の走行距離を車検証に記載するようになりましたが、
    これがまたとんでもなくザルな制度なので厳密にいえばあんまり意味がないのでした。

     

    セロー225Wのメーター周り。

    セロー225Wのメーター周り。


    当倶楽部のDT200WRについてたメーターを流用しています。
    走行距離はこんなもんですよ。

     

    車検証に記載されるようになったけれど

     

    ワタクシ
    メーター巻き戻し防止策として車検証に「オドメーター。」の距離を記載するようになりました。
    これでめでたしめでたし♪とはならないのですよ。

     

    たしかに。
    中古バイク情報雑誌を見ると昔よりはるかに過走行な個体が売られるようになりましたな。
    ※30年前の中古バイク専門雑誌には走行距離が1万キロを超えた個体なんてほぼなかったですが(笑)

    そういう意味では車検証に明記制度はそれなりに機能していると言ってもいいでしょう。

    でもね。

    いつの世も悪い奴は要るもので。
    メーターを変更して車検受けると変更したメーターの値になるのですよ。
    車検証には前回の値も記載されるのですが二回受ければ昔の走行距離の記録はなくなるのでした。

    当然、
    車検のない250cc以下のバイクの場合はやりたい放題です。

    デジタルメーターの普及により以前のように巻き戻しは少なくなったと思いますが、
    事故車などから走行距離の少ないメーターを入手したりして搭載するとか今でも普通にやってるっぽいです。

    ただし、
    こういう手間やお金をかけるのは人気車であることが多いようです。
    人気車ならメーター交換の手間やお金やリスクを負っても、それ以上に高く売れるからです。

    ちなみに・・

    車検証に走行距離が記載されるようになったとはいえ、車と違ってバイクには整備記録がない個体が多いです。
    ※中古バイクには整備記録なんてないのが普通ですし。

    驚くことに多くの中古バイクショップでは、
    手間もお金もがかかるのでマニュアルに則った本来すべき整備はまずしません。
    ※取り扱ってる車体のサービスマニュアルを持ってない中古バイク屋さんは世の中に多いと思いますよ。

    プロは最小限の手間と費用で多くの儲けを出すが目的ですのでこういう誤魔化し方が旨いのです。

    それに、
    大手の中古バイクショップでも整備士資格があるんだか無いんだかというメカニックが弄ってたりします。
    走行距離が短い綺麗なバイクはそれこそ洗車だけして納車されたりするのです。
    ※それでも納車整備料を取る。 洗車料と言い換えたほうがいいのでは? 

    中古バイクを見に行く際はよくわかってる人を同行させるべきですな。

    その際は同行者の交通費とか食費とか飲み代とかは負担するのがマナーですよ。
    ※その価値がある同行者が周りにいる人はラッキーなのです。

    人気車はメーターを更新して売る

     

    ワタクシ
    古い人気車は走行距離を誤魔化すケースが多いのですよ。
    高額取引されてるのでメーター交換で+10万ならメーター代を引いても利益になるからです。

     

    古いと車検を何度も経験するので走行距離を誤魔化しやすい。
    ※メーター更新して倉庫で4年寝かせれば走行距離はリセットされるわけですし。

    それに、
    海外から持ってきた個体もひどいです。

    国内に走行距離の証拠がないので国内新規登録時にメーターをリセットしちゃうわけです。
    ※完全に新品でなくて少し走ったリアルっぽい値を示しているメーターに交換したりするのでタチが悪い。

    このようにまともな状態の中古バイクはメーターを更新して売るわけですが、
    業者自身が整備するのが面倒くさい状態の悪い個体はメーターそのままで「走行距離不明。」とされることが多いように見えます。
    そういう個体のメーターは大体8万キロとか壮大な距離を走ってるのも珍しくないのです。
    ということは、
    同年代のバイクであればメーター上で低走行でもそれくらい走ってると思うのが普通です。
    ※世の中には掘り出し物なんてないのよ。

    もはや海外にもまともなZ1系のバイクなんてマニア以外持ってないので、年々酷い状態のZ1系が国内に入ってきているようですな。
    ※もはや部品取りにもならないようなZ1系バイクが数十万円で売られていることに驚くよ、ワタクシは。

    というわけで。
    海外から持ってきた中古のZ1系なんてのは走行距離なんてただの文字くらいの意味しかありません。
    ※メーターだって動くんだか微妙なレベルだし。

    Z1系に限らず、古い人気車には社外品のレプリカメーターが売られていることが多いのです。
    ※メーターに数万かけても中古バイクが10万円以上高く売れれば全く問題ないわけです。

    なので、
    メーター回りが妙に綺麗だったり、その周辺とやれ具合が異なるような個体は要注意ってことです。
    ※文字の日焼け具合が周りと違うとか、見るべきところはたくさんあるのです。

     

    Z1-R。このメーター周りの景色を見続けて四半世紀です。

    Z1-R。このメーター周りの景色を見続けて四半世紀です。


    当倶楽部の個体は少なくとも4回はメーターを変更しています。
    Z1系のメーターって緩衝スポンジがヘタると振動で壊れるのよ。

     

    ただし、
    業者もその点はよくわかっているようで。
    走行距離の少ない事故車から中古メーターを移植するなどの手法を使うパターンもあって。
    メーターとその周辺だけ見ても走行距離が読み切れない中古の車体が多いのが実情だったりします。

    全部が全部そういう悪質な業者だとは思いたくないのですが、
    そういう業者がすごく多いので買う側はそれなりの知識やスキルを身に着けてないと容易に騙されますよ。

    ちなみに・・

    昔は中古バイク屋と言えばそんな悪質な手合いが多く 客の多くはガキだったので 騙し放題だったらしいですな。

    小僧どもは中古業者に口八丁で半分騙されたようにバイクを買ってたわけですが泣き寝入りした人も多かったんじゃないかと思います。
    ※ワタクシも右も左もわからない小僧時分に中古バイク屋でバイクを買ったことがありますが、半年でタンクが錆て穴空いたりして程度は悪かったですな。

    当時の中古バイクというのは仕入れ価格が安く、高く売れる結構利率がいい商売だったようです。
    いつの世もそういう 頭を使わなくて儲かる 業界にはゴロツキが集まりやすいのです。

    バイクブームが去って久しいので今はかなり悪質な業者は淘汰されている・・と思いたいのですが、
    店頭販売せずにネットで売ったりする業者も多いので本質はほとんど変わってないのかもしれません。
    ※高価な中古バイクを一見もせずに買う人がいるのも信じられないんですが。

    ネットのショップや販売者にたいする口コミを信用するほどお人よしはもはやいないと思うのですが、
    個体差があるので買う側にそれなりの知識がないと危険なのは変わりがないんですよ。

    そもそも中古バイクなんてのは一物一価です。
    ネットで情報を調べられるので相場も分かりやすいです。

    極端に安い中古バイクはどっかおかしいと思った方がいいし、
    強気な値段で売られてるからと言ってマトモだとも限らないのです。

    残念だけど悪徳中古バイク販売車は多い

     

    ワタクシ
    中古バイクを買う際は少なくとも実車を自分の目で見て決めるたほうがいいです。
    ネットで個人売買する場合は確実に現物を見てからお金を払いましょう。
    出来れば中古パーツであっても現物は見たほうがいいですよ。
    ネット越しの画像では見えないところもあるし、悪質な売り手はそういう個所を隠しています。

     

    ネットの中古バイク売買の様は酷いね・・。
    まあそれでも最近は強気な売価を付けている個体は全然売れてませんな(笑)
    遊びに高額を支払える人には行き渡ったんでしょうねえ。

    それ以外の流行に流された買い手は その古いバイクにそれだけの価値はないということを 学んだのかもしれません。

     

     

    ネットで中古バイクを個人売買をするのは珍しくなくなったとはいえ、
    最近のヤフオクをはじめとする中古バイクの出品者は業者だらけなのが現状です。
    元々ヤフオクは個人同士の売買だったハズですが、
    現在は中古バイクの車体はもちろん、中古パーツの出品者も業者だらけで高額設定なので買う気しないですな。
    ※もはや新品より高いものもあって、見る価値はあんまりないです。

    遠くの出品者から買う場合、買った車体を見るのは発送されてきた時が初めてということも多い様で。
    売り口上に騙されちゃった人は少なくないっぽいですが、それは自業自得というものですな。

    そんななので、
    最近はヤフオクも出品する個人が減ってるみたいで運営が大変そうです。

    中古バイクを買う場合、車両を直接見て判断するのが基本です。
    実際に見ないと状態や程度なんて判断できませんよ。
    特にネットでの取引には注意が必要です。

    走行距離はともかく、
    程度が悪すぎてショップの下取りにもならないような状態の良くない個体がいい値段で売らてるのがネットです。

    実際モノを見て少なくとも押し引きとエンジンの始動くらいは確認させてもらいたい。
    ※コレだけでだいぶわかります。

    走行距離が少なくても、

  • 異音だらけだったり
  • 異臭がしたり
  • 見えない箇所が酷い状態だったり
  • 稼働すべき箇所が動かない状態だったり
  • ブレーキ引きずったり
  • してる中古バイクは珍しくないのです。

    こういうのは画像だけではわかりません。
    ※動画でもわかりにくい。

    直接見て状態の悪い個体をつかまされたなら勉強不足だと思うのですが、
    それでもバイクを中古で買う場合、少なくともお金を払う前に見てから契約という流れをおススメします。

    ちなみに・・

    ワタクシもネットで売買されてた中古バイクやパーツの口上を信用して痛い目に遭ったことは何度もあります。
    ※中にはいい人もいるんですが明らかに確信犯的な悪質な出品者が結構いるのです。

    悪質な売り手は業者よりも個人出品者の方が酷いように思います。

    VT250FH。

    VT250FH。


    これを直すのか・・と自分の手を見つめたことは何度もあるのですが、今では最高のツーリングマシンとして復活しています。

    業者は悪評が付くと今後に差し支えることがありますが、
    個人はやりたい放題やって売りっぱなしで逃げ切ることもできるので、
    取引履歴の少ない出来たばかりのアカウントは要注意です。

    中にはいい個人出品者もいるのですが、個人出品者にはより一層の注意が必要なのですよ。
    お互い見ず知らずの人ですので適度な警戒は必須です。
    特に高額取引の場合は要注意ってことです。
    ※ネットの世界では基本的に性善説を信用しすぎないほうがいいです。

    そういうバイクを見ずにネットで契約して高額を支払ってもキャンセルできないこともあります。
    ※バイクの輸送代ってかなり高いですがキャンセルした場合は少なくともその往復分の移送料は負担しなければなりませんし。

    「安物買いの銭失い。」
    は中古バイクにも当てはまるのです。

    中古車は走行距離よりも整備状態を見る

     

    ワタクシ
    中古バイクを買う場合は走行距離は参考程度でよろしいのです。
    走行距離よりも整備状態をきちんと押さえるべきなのです。

     

    今時のバイクはちゃんと乗れば10万キロくらい普通に走りますよ。
    ※当倶楽部のZ1-Rは今時のバイクじゃないですが少なくとも14万キロ以上は走っているハズです。

    ですが。

    経験上、バイクにはちゃんとメンテナンスしながら乗らないとそれこそ1万キロくらいで壊れます。

    今時のバイクはちゃんと整備しながら乗れば10年くらいは普通に走りますよ。
    バイクの古さというか製造されてからの経過期間もあんまり関係ないです。

    ですが。

    経験上、オーナーが気に掛けなくなったバイクはちゃんと管理しないとそれこそ数年で壊れます。

    悲しいけれどバイクは生活必需品じゃありません。
    あくまでも趣味のもので乗らなくても生活に支障がないのです。
    それに維持するだけで意外とお金がかかります。

    ゆえに。

    所有者がバイクに対して飽きることが非常に多いのです。

    「バイクを長持ちさせるコツは興味を持ち続けること。」
    なのですが多くの人間はそういう生き物ではないようです。
    ※せっかく一生懸命頑張って免許取っても、車両や装備にお金かけても、仲間に熱く語っても飽きるんですよ、人間って。

    飽きて放置されたバイクというのは急速に傷みます。
    そういうバイクは割と走行距離が少ない傾向にあるのですが、
    どんなに走行距離が短くても1年以上放置された車両は確実に傷んでいます。
    そしてそういう個体は外装が綺麗だったりするものです。
    ※ちゃんと走ってればそれなりに痛むか所もあるんですよ。

    中古でバイクを入手する場合、走行距離よりも整備されてたかどうかを見るのですよ。

    前のオーナーが手間とお金をかけて大事維持したバイクは一見して分かるものです。
    ※注油度合いとか走行距離に対する消耗品の減り具合とか。

    もう一度書きますが、
    中古バイクを扱うショップは見た目の綺麗さを最優先します。
    それは、
    中古バイクを買う客がそれしか見ないし、きれいなバイクは売価で数万違ってくるからです。
    ※汚いバイクは下取り価格下がるので将来高く売りたいなら日ごろから綺麗にしておくべきです。

    中古バイクは綺麗さや走行距離の少なさよりも整備状態の方が大事なのです。
    ちゃんと整備されてるバイクは数万キロ走ってもピンシャンしているものです。

    実車を見たら逸る気持ちを押さえつつ、
    素人ながらプロの話を聞きつつ、一生懸命整備状態をチェックするのです。
    素人でも大人ならそんなのは重々分かってはいるハズです。

    が。

    大人と言えども欲しかった実車を目の前にして冷静になれる人はそう多くはありません。
    ※別の個体見に行くのも面倒くさいしね。

    ちなみに・・

    バイクを個人売買する場合、ショップから買うよりも整備状態がリアルにわかることが多いです。

    前のオーナーの使用状態そのままで引き渡されることがほとんどだからです。
    ※話をして売り手の人と形を見ることもできるし。

    個人売買の場合、
    お金を払う前に実車を見に行った際にさりげなく各操作部分の油脂のチェックをしてみましょう。
    オイルや冷却液、ブレーキフルードのチェックはもちろんですが、
    ワイヤーやチェーンの油脂の残りとかもチェックしましょう。
    傾向としてワイヤーやチェーンが乾ききって錆び始めてるような個体のオーナーは大抵整備について無頓着です。

    まあ、
    ワタクシのように
    「消耗品とか駆動パーツは全部交換するのでエンジンだけかかればいいよ。 その分安くして。 
    という買い方もあるのですがリスクは高いです。

    セロー225W。当倶楽部に来たばかりの頃。

    セロー225W。当倶楽部に来たばかりの頃。


    最初にできるだけバラして清掃&注油するだけでもだいぶ違うのだ。

    そもそも古いバイクの場合、
    部品がメーカー欠品になってることが少なくないため、新品部品への交換が難しい場合があります。
    そういう場合は、

  • デッドストック探し
  • 中古部品再生
  • という「中古バイク再生プロジェクトが発動。」という想像を絶する別の沼が待ってるのです。
    ※こうなるとバイクが公道デビューするまで時間がかかるので素人はマイナーな古いバイクに手を出してはいけないのです。

     

     

    まとめ

     

    ワタクシ
    中古バイクを買おうとする素人が出来ることは多くありません。
    購入基準を走行距離に頼るのも分かります。
    でも、
    走行距離が少ないバイクが必ずしもいい状態のバイクではないのです。

     

    中古バイク屋さんにはたくさんのバイクが並んでいます。
    中古バイクというのは同じ車種であっても一台一台状態が違うのです。

    中古バイクを見て普段整備をしたことがない素人にわかることは車種と色と走行距離と値段位なものです。
    なかでも、
    走行距離というのは差が出やすいので重要な判断基準になるのも分からないではない。

    でもちょっと考えてみましょう。
    10年前のバイクが妙に走行距離が少なかったら?
    長期間放置されたのを疑うべきです。
    ※普通に乗られていたバイクなら年間3000kmくらいは走りますよ。

  • 人気車種で走行距離が少なかったら?
  • メーター回りだけ周りのやれ具合と違ってたら?
  • こういう場合はメーター交換されている可能性がありますので集中的にチェックしましょう。
    ※中古車屋さんは高価なパーツはよほどのことがないと交換しないのでブレーキパッドやタイヤの減り、チェーンやスプロケの伸びや摩耗具合を見ましょう。

    付け焼刃で対処した整備は慣れてくるとなんとなくわかるのですが、
    購入するかもしれないバイクを目の前にして浮かれている素人がわかるほど甘くはありません。

    現在は昔のようにボロイバイクを安く手に入れて、
    半泣きになりながら強制的に整備を覚えてステップアップしていく、という時代ではないのですな。

    今でも勢いがあるアジア諸国はそういうバイクを商店街の軒先で直していたりします。
    こういうのがちょっと前の日本だったんじゃないかと思うのです。

    「モノ作り日本。」を再生させるためにはその方がいいような気もしますが、
    そのようなボロイバイクを何十年も直し直し乗り続けるとワタクシが出来上がるような気もしますな。
    ※Z1-RもDT200WRもKDX125SRもVT250FHも全部最初は廃車リーチ状態だったのでした。

    それは 新しいものを売って内部需要を高めるためには 良い事じゃないのかもしれません。

     

    KDX125SR2号機。

    KDX125SR2号機。


    人気の2st125ccですがもう30年前のバイクですよ。
    お金払えばだれでも乗れるバイクではありませんよ。
    ※現に当倶楽部に来る前は泥遊びのまま洗車もされてないレベルの放置車両でしたし。

     

    最近のライダーは公道デビュー前のバイクを購入する時点ですでに運を試されているようです。

    ゆえに、
    自分で中古バイクの状態をチェックする自信が無ければ、
    契約したりお金を払ったりする前に大人しくメカに詳しく冷静な人を連れて行くのが正解な気がします。
     ※ワタクシをご指名する場合は有料になります。 

    個人的にはいつのまにか中途半端な排気量になって不人気になった750ccとかねらい目だと思うんですがね。

     

     

    ちなみに・・

    当倶楽部に来るバイクは、

  • ワタクシが思うレベルでそれなりに直しがいがある車種で
  • ワタクシが承諾したうえで対処できる範囲でのボロさで
  • ワタクシが納得できる価格で取引されたもの
  • だけです。

    当倶楽部にある個体は一台残らず中古で入手しています。
    来た個体は着た瞬間から分解整備というプロセスを経ることになります。
    ※じゃないと中古バイクなんておっかなくて乗れませんよ。

    表面上の汚れはもちろん、

  • 操作系
  • 電装系
  • 駆動系
  • 制動系
  • 動力系
  • の操作、動作、状態、固着、異音、違和感などを徹底して分解チェックします。

    ワタクシは中古バイクに関して今までさんざん酷い目に合ってきましたので、
    ワタクシは他人が整備したバイクを信用してないのです。

    自分の目で徹底的にチェックして、自分の手で納得いくまで徹底的に直すことにしています。
    コレをやってるのは 暇だからじゃなく 自分の命を乗せるの値する状態であるかどうかをチェックしているのです。

    お金はかかりますが見捨てられたようなバイクを路上復帰させるのは結構楽しいのです。

    もちろん、
    見落としがあることもあって公道復帰後もお金はかかることもあります。
    それでも、不安を抱えながら乗るよりもできるだけ最初に全部手を入れたほうが気が楽です。

    それに、
     安く買ったはずなのにデビュー前後の整備で意外とお金がかかることがあっても 
    公道に出す前に一通りチェックした方が実は安くつくことが多いです。
    ※事故して怪我したり大金が飛ぶことを考えれば安いもんです。

    結局、バイクも車も買い換えずに出来るだけ直したほうが安くつくのです。

    ワタクシにとってはボロイバイクが直っていく過程はたとえようもないくらい楽しく、
    メーカーの技術者の設計の甘さやこだわりがわかることが嬉しい・・のですが、
    Notバイク乗りの人様から理解を得ずらいが困りものです。

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    Z1-Rに乗り続けて30年
    東京から長野に移住して15年
    ロータスヨーロッパに乗り始めて10年
    そんなワタクシのリアル実体験「北信州のりもの倶楽部。」です。
    車・バイク共に旧車生活の長さや田舎への移住経験、気が付いたことを記事にしています。
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