こういう時はとりあえずワイヤーのチェックをしましょう。
もしかしたらワイヤーに異常があるかもしれません。
でも取回しを確認したら元々間違ってた♪なんてこともあるのです。
車種によって最適解は違いますが多分最もワイヤーにストレスをかけない取り回しが正解です。
当記事の目次
Z1系バイクのアクセルワイヤーは2種類ある
アップハンドル用とセミアップハンドル用です。
昔からアップハンドルのZ1系バイクをセミアップハンドルに変更する場合はZ1-R用を使うのがセオリーでした。
※そうしないとワイヤーが余るんですが、取り回しを工夫することで対応可能。コレはコレでちょっとカッコいい。
当倶楽部のZ1-Rはアップハンドル用のアクセルワイヤーを無理やり使っています。
というのは、
ツーリング時にZ750D1と部品共用したいからです。
※ロングツーリング時に予備で持って行くアクセルワイヤーを減らせる。
実際、長いワイヤーをセミアップハンドルのZ1-Rに使っても操作系の重さは変わりません。
それには、ワイヤーにストレスをかけない取り回しが必要です。
Z1系のアクセルワイヤーは強制開閉式キャブに合わせて開け側と閉じ側の2本ありまして。
2本のワイヤーがスロットルホルダーから伸びていてキャブを開閉しているわけです。
ワイヤーの経路を「ワイヤーの取り回し。」とか言ったりします。
ワイヤーがスロットルホルダーからキャブに到達するまでの経路にもセオリーがありまして。
このセオリーを無視するとアクセルが重くなったり、アクセルワイヤーが切れたりするのです。
と言った場合はアクセルワイヤー取回しが良くないかもしれませんな。
そのまま運用してるとワイヤーが切れるかもしれませんよ。
ちなみに・・
どういう経路を通してもアクセルワイヤーはキャブに到達することはできます。
ですが。
工場でロールアウトされてから50年近く経の間に何度も何度もキャブは下ろされりアクセルワイヤーを交換したりしたハズです。
その際、その時々のメカニックに寄って正しい取り回しじゃない経路でスロットルホルダーとキャブを接続しちゃってることは多々あるのです。
ワイヤーにストレスがかかると操作系は重くなりますし、切れやすくなります。
ワイヤーの取り回しって結構大切なのです
調子のいいZ1系のアクセルは軽いですよ。
アクセルを離すとスパーン!とちゃんと勢いよく戻りますよ(笑)
Z1系バイクのアクセルワイヤーの取回し
Z2のマニュアルにはワイヤーの取り回しについての図解はありません。
なので、
個体ごとにワイヤーはいろんな取り回しをされているのが実情です。
※キャブによっても最適解の取り回しがあるはずなので最適解は個体によるというわけです。
こういう図解があるとすごくわかりやすいんですが。
当倶楽部のZ1-RとZ750D1は、
という取り回しです。
そして、
タンクを乗せた際にフレームとタンクでワイヤーを挟んじゃってないか確認します。
※挟まってるとワイヤーの動くが渋くなり手を放してもアクセルの戻りが悪いです。
これだけです。
※でもメインハーネスやその他の配線などがあるのでちょっとめんどくさいです。
KAWASAKIの設計時の正しいアクセルワイヤーの取り回しというのはどうなってんですかね?
設計時の最適解を知りたいですな。
しかし、
設計思想はどうあれ、実際にはいろんなバリエーションでワイヤーを取回している人たちはいるのです。
ちなみに・・
Z1系のフレームにはワイヤーの経路の逃がしがありません。
車種によってはフレームに凹みがあってワイヤーの経路を確保してる車種もありますが、
KAWASAKIはそういうのに無頓着っぽいです。
KDX125SRのアクセルワイヤは途中で二本に分かれる箇所が太くなってておさまりが非常に悪いですがフレーム横でプラプラしているのが正解っぽいです。
※KAWASAKIはこの時代になっても図解が下手。
フレームが左右対称なのでワイヤーを通すところを失念すると割と適当に取り回ししちゃうんですよねえ。
※それでも走ることは走るので別にいいんですが。
Z1-Rはビキニカウルが付いてるため、余計にワイヤーの経路は狭くなります。
ワタクシも何度も何度も試行錯誤したうえで今の位置に落ち着いています。
※これが一番軽いし、ワイヤーの耐久性も高いです。
というのも、
当倶楽部のZ1-Rは米国で凄く適当に弄られていて何もかもめちゃくちゃだったのです。
ワイヤーの取回しだって全然まともじゃない状態だったわけですよ。
間違った例
実際に見た「コレはちょっと違うんじゃないか?」という取り回しについて書いてみます。
実際に当ブログに「操作系が重い。」というお問い合わせがあった例です。
・・まあこれでも操作できればいいっちゃいいんですが。
メーター裏から急なカーブを描いて右側にワイヤーを通すとその分ストレスになりますな。
ワイヤー類は全部そうですが「無駄なストレスを与えてはいけない。」のです。
どこかに無理がかかるとワイヤーは意外とあっさり切れるんですよ。
アクセルもクラッチもスピードメーターも同じです。
こういう異常は操作系の重さでわかるんですが、最初からだと「こういうもんだ。」と思いがちです。
※旧車の整備についてはまず自分の思い込みを疑った方がいいです。
ちなみに・・
ワイヤーは最低でも年に一度はメンテすべきです。
アクセルやクラッチは日帰りのツーリングで少なくとも千回以上操作するハズですよ。
雨天ツーリングしたらワイヤー内部のグリスはあっという間に抜けますし。
油分が抜けるとワイヤーは格段に切れやすくなるのでグリスを補給してあげるだけでもいいです。
切れたワイヤーは再利用はできません。
当然、いくばくかの出費が伴うことになります。
が。
ワイヤーも欠品になりやすいパーツの一つです。
旧車のワイヤーなんていつまでもメーカーにあるわけではないんですよ。
こんな記事もあります▼
アクセルワイヤに引っかかりがあると危険
エンジンを止めてアクセルワイヤを捻った時に「ギギ。」とか鈍い金属が擦れる音がしたらワイヤーの寿命を疑った方がいいです。
最悪、ワイヤー交換になるのですが出先でワイヤーが切れるよりマシです。
「アクセルが重い。」
※スロットル操作が重い、ということです。
こうなったらいったん無音の状態でアクセルを開けて(スロットルを操作して)みましょう。
操作時に「ギギ。」とか「ギシ。」とか音がしませんか?
これは
「アクセルワイヤー内部でワイヤーがほつれてアウターをひっかいてる音。」
かも知れません。
引っ掛かりがあるなしは取り回しやグリス切れのことが多いんですが、
音が出るようだとワイヤー自体の問題を疑うべきです。
ほつれ始めたワイヤーはいつ切れてもおかしくありません。
出先でワイヤーが切れると超面倒くさいんですよ。
であれば、
自分のガレージにいる間になんとかした方が得ってもんです。
※どうせ近々交換になるなら楽に交換した方がいいに決まっています。
仮に音の原因がワイヤーでなくても音の原因は徹底的に追及しておきましょう。
出先で壊れるとろくなことはありません。
何かが異常で壊れる兆候なんですよ、異音ってのは。
外したワイヤーに異常がない場合はラッキー。
そのまま予備パーツとしてツーリングに行く場合はバッグの底に忍ばせておくのです。
マニュアルはこれくらい親切じゃないとねえ。
アクセルワイヤーは、
くらいしてもいいと思います。
出先で切れるとマジで焦りますよ。
※経験あり。
まとめ
最適に取回すだけで操作系が軽くなりワイヤの寿命が延びます。
こういうことをチューニングというのです。
ワタクシは基本的にYoutubeは見ないのですが、たまたま見たZ1系のメンテ動画のアクセルワイヤの取回しが変でして(笑)
若いお兄さんのZ1の調整系動画でしたが、
「その取り回しだと多分ワイヤーすぐ切れるよ。」
というものでした。
その動画のキャブは純正でなかったので最適解はワタクシが思うものと違う可能性もあるのですが、
ヘンテコなワイヤの取り回しが気になって気になって。
まあ動けばいいんですよ、どういう取り回しでも。
ワタクシのバイクじゃないし。
※当倶楽部のZ1-RもZ750D1もキャブは純正じゃないしね。
それでも改めて「ネットの情報ってのはいい加減なもんが大量に出回ってるんだな。」と思い知った次第です。
ネットの情報は基本タダなので文句を言う方も悪いですが、
適当な情報を流しまくるものどうかと思うんですよねえ。
当ブログは 詰めの甘い適当な情報だらけですが 基本的には実体験および運用中の実車ベースで書いています。
・・なんかスミマセン。