年間を通じて「バッテリー上がり。」はJAFの出動理由のトップです。
車はバッテリーがないと何もできないのです。
寒くなるとバッテリートラブルが増えるメカニズムとトラブルを防止について記事にします。
当記事の目次
バッテリーは寒さとちょいのりに弱かとです。
寒いスキー場ではスマホの電池がみるみる減るので試して見るといいですよ。
冬のバッテリーの性能低下を多少難しく言うと、
「寒くなるとバッテリーの内部抵抗が増える。」
となります。
大昔、義務教育の理科の授業でオームの法則を学びましたね?
電圧(V)=電流(I)× 抵抗(R)
これですよ、コレ。
まだわからん?
ちゃんと授業受けた?
サルにでもわかるように説明しますと
バッテリーからセルモーターを回すための必要電流は夏でも冬でも変わりません。
ですが、
「寒くなって内部抵抗が増えた状態で同じ電流を出力させるためには出力電圧が下がるということ。」
なんですよ。
気温が高く内部抵抗が少ない状態では異常が無いように見えるバッテリーでも、冬にトラブルが発生しがちなのはこれが原因です。
ついでに、
寒さに関係なく「短距離短時間のちょいのり。」しかしてない車のバッテリーは劣化が早いです。
というのも、
「バッテリーが充電されるより前にエンジンを止めちゃうから。」
です。
一般に30分くらい走らないとバッテリーは充電されないと言われています。
・・10分しか乗らなきゃバッテリーなんて充電されるわけないのです。
というわけで、
今回はちょっとだけ専門的な話もします。
※いつもわーわー言ってるだけだとさすがにバカっぽいので、たまにはちゃんとした話もするのです。
バッテリーの内部抵抗とはなんだ?
普段見えないだけで。
「内部抵抗。」と言っても電池の中に物理的な抵抗(resistor)が入っているわけではありません。
電池から電流を取り出すとわずかに電圧が下がります。
※セルを回すと電圧が低下するはずです。
それを
「電池内部の抵抗で電圧降下したものと見なす。」
ということなのです。
もうちょっと電池系の内部抵抗を具体的に言うと、
があります。
電圧低下の内部抵抗は化学反応時の抵抗を刺す場合が多いです。
要するに、だ。
「気温が下がると電池内部の電気を発生させるための化学反応がしずらくなる。」
と言うことなのですよ。
例えば、
※温度差でこれくらいは割と普通に内部抵抗値が変わります。
新鮮なバッテリーでもセルモーターを回す際、意外にあっさり0.5Vくらいは下がります。
12V中の0.5Vはバカにならんのですよ。
とりあえずは、
バッテリー単体で電圧が12.5Vあれば正常、12.0Vだと要充電もしくは要交換レベルです。
※当倶楽部でロータスヨーロッパやラパンSSに搭載している外気温計&衛星時計&電圧計の電圧は11V以下だと激しくアラーム鳴り捲ります。
では、バッテリー単体で12.5Vあれば安心なのか?
実はバッテリー単体で12.5Vあっても安心はできないのです。
あるとバッテリー電圧低下の目安にはなる。
そして外気温も計測できる。
バッテリー単体で電圧が12.5Vでもトラブルは発生する
やってみればわかりますが、新品でも中古でもバッテリー単体の電圧をテスターで計測すると概ね12V以上なハズです。
※12V以下なら何らかの対策すべきですよ。何度も言いますが。
とりあえず、まだこのバッテリーは使える・・ハズなのだが。
これは何かと言いますとバッテリーの「無負荷状態。」と言いまして。
※要するに電流が流れていないバッテリーが落ち着いた状態のことです。
この動作で、セルモーターが回ることでバッテリーに負荷が生じると内部抵抗によって電圧降下が生じるので、劣化したバッテリーほど電圧が低下します。
ここまでは前項で説明しました。
「負荷がかかってバッテリーに負荷がかかった状態の電圧が重要。」
なわけです。
負荷をかけた時が「バッテリーの本気な状態。」って言うことです。
「無負荷状態。」という平和なときはヒーローでも一般人でもそんなに変わらないのです。
※何を言ってるんだワタクシは。
とはいえ、
「エンジンがかかっている時はバッテリーは高負荷状態ではない。」
のです。
エンジンが動作するとですね。
「オルタネーター。」と言う発電機がエンジンの動力を使って発電、バッテリーを充電しにかかります。
と言うわけで、
エンジンが起動している状態でバッテリー端子にテスターを当てても、14V前後の充電電圧として表示されます。
古い車はオルタネーターではなくダイナモです。
仮面ライダーの歌にも チャリの前照灯システムにも使われてた あるダイナモですよ。
※一般的にダイナモはエンジンが低回転では発電しない。まさに高負荷状態です。
オルタネータで発電された電力は、レギュレータで14V前後に制御されています。
レギュレータが壊れると、バッテリーが過充電になり最悪破裂します。
※古いバッテリーをセコセコ使ってるとレギュレータは良く壊れますのでかえって高くつくのですよ。
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と言うわけで。
バッテリー単体で電圧が12.5V以上あったとしても「異常無し。」とはいえないのです。
※もちろんそれ以下なら充電するなり交換するなりすべきですよ。なるべく早く。
ちなみに・・
弱ったバッテリーを使い続けると、オルタネータやレギュレータを痛めます。
そりゃそうですよ、いくら発電してもバッテリーが充電してくれないので、通常より頑張っちゃうわけです。
「某バイクメーカーのレギュレータは弱い。」
と良く 偉そうに 言う人がいますが、
「アンタ、バッテリーを交換せずに5年も使ってるじゃん。」
と言うことは「ほんっとうによくある。」のです。
※発言のわきが甘い。
大昔のバイクはバッテリーがすっからかんでも走る「フラマグ点火。」と言うバッテリーがあくまで灯火類の補助的な位置づけの車種も多かったのですが。
※キックスタートのみの小排気量車に多かった。昔の2stの原チャリなんかほとんどコレ。
電池の内部抵抗は温度と劣化で増えていく
です。
電池は放電が進むと、
化学変化で電気を発生させている構造上、内部の構成素材が劣化し内部抵抗が増ます。
充電放電を繰り返して使えるバッテリーやエネループなどの充電型電池でさえ、同じように劣化が進んで内部抵抗が増えていきます。
車・バイク用のバッテリーも充電型の電池(二次電池ともいう)なので、
劣化が進みます。
充電放電を繰り返しても放電しっぱなしでもバッテリーは劣化するもんなのです。
バッテリーとはいえ、電池とはそういうものなのです。
永久に寿命が来ないバッテリーなんて発明されたら、それこそエネルギー革命もんです。
※こういうお題のSFは多いですが今の人類の科学では無理です。
ちなみに・・
電気自動車(EV)はバッテリーの寿命大丈夫なんでしょうか?
この電池劣化の法則を知ってると中古のEVなんて怖くて乗れませんよ。
絶対バッテリー劣化してると思うし。
中古のEVは走行距離よりもバッテリーの状態が知りたいです。
※バッテリー交換でいくらかかるのかね?
まだまだ電気自動車に手を出すのはおっかない。
例えば、
10年使ったスマホのバッテリーの持ちがいいはずがない。
これと同じことが命を載せている車の電池にも起こっているということです。
こういうことを考えると、
「電気自動車がお財布にも地球にもやさしい。」
などとは絶対言えません。
世界中の電機メーカーや自動車産業が躍起になって新型電池の開発をしてるのはこのためですな。
その手の発明で特許取ったらたぶん一生遊んで暮らせます。
※マンションの駐車場にEV用の充電設備作る会社なんて儲かりそうではありますが。
中古のEV車のリセールバリューはすごく悪い気がします。
バッテリーは普段から点検するモノ
そのためには普段からの点検が重要です。
そもそもバッテリーの状態確認は始業点検項目です。
ネンオシャチェブクトオバシメのバです。
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とはいえ、
「具体的にどうすりゃいいのだ?」
はいはい。
「慌てる乞食はもらい事故。」
ですよ。
落ち着くのです、小さきものよ。
バッテリー弱りの症状
車に乗るときにバッテリーの状態を確認して以下の症状が出たら、バッテリーの充電・交換をするべきです。
このような症状が出たら、即座にバッテリーを点検しましょう。
必要経費という奴です。
上記のような現象が起きたら、
面倒でもそうした方が無難です。
出先でバッテリー上がりごときでレッカーされるとはマジで情けない。
※保証期間を過ぎたバッテリーは、いつサドンデスしてもおかしくないのです。
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素人でも簡単!車のバッテリーを充電する
特に、MFバッテリーと呼ばれるメンテフリーのバッテリーは開放型バッテリーより長生きです。
ただし、サドンデスするリスクはありますよ。
厳密には乗る頻度や距離、電装品の使い方などでユーザーによってバッテリーへの負担は異なります。
とはいえ、
に注意して適度にかまってあげればメーカー保証の2年を大きく超えて使える事は珍しくありません。
※サドンデスのリスクは上がりますが。
普段使いしない趣味車なら
交換した古いバッテリーはすぐに廃棄せずにいろんな電装のチェック用に使ったりします。
充電しても電圧が12.5V以上にならないなら交換した方が身のためです。
11V台なら割と末期症状ですな。
出先でバッテリートラブルを起こしてレッカーされるとあっという間に数万円かかります。
※バッテリー代別。
ならば、
ネットショップで信頼できるメーカーのバッテリー買った方がはるかに安いってもんです。
バイクと違って車は押せないからバッテリーは超大事。
※↑ いろんな車種のバッテリーが検索できるようになっています。
ちなみに・・
こんな記事を書いているのは、ロータスヨーロッパで出先でバッテリー上がりしかけたから、です。
突然のバッテリー電圧低下&エンスト。
セルが回らず再起動できずにマジで焦りました。
※奇跡的に再起動できてよかった♪
こんなに焦ったのは、ロータスヨーロッパのリアホイールベアリングが粉砕した時以来です。
帰宅後速攻でバッテリー外して充電して一応12.5Vを超えました。
とはいえ、
よく考えたらバッテリー交換から5年もたってたわけで。
でも原因追及中&電装系を全て見直し中。
まとまったらいずれ記事にします。
速攻で楽天で新品バッテリーを購入です。
※ポイントがたまりまくりだったのでほぼタダ。
楽天のポイント、上手く使うと本気でたまるねえ。
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車のバッテリー交換は楽勝
バッテリー交換はプロに頼んでもいいんですが意外と簡単です。
基本的には、
ただそれだけです。
ただし、
最近の車はバッテリーでいろんな電送を駆動しています。
時計やラジオの設定は基本ですが、車によっては各種のセンサー類もリセットされてしまいかねません。
各種センサーの警告など、バッテリー交換時にいちいちリセットする車種もあるようです。
なので、
今どきの車ほど、一応ディーラーにバッテリー交換時のポイントを聞くのがベストです。
ちなみに・・
アバルト595のバッテリーがサドンデスしたとき、一応FIATのディーラーと言うかサービスセンターに電話したんです。
「バッテリー外しても大丈夫か?」
って。
そしたら、
「全く問題ないのでサクリと外しちゃってください。」
とい軽く言われたので普通に交換しました。
特に警告も出ずにあっさりしたもんです。
※時計だけリセットした。今どき衛星電波時計でもなく月に数秒遅れるのがイタ車っぽい。
最近の車はバッテリーすら素人が触ってはいけないらしい。
※某ドイツ車なんかバッテリーすらユーザーに触らせない徹底ぶりですが。
そんなの白物家電と同じです。
まとめ
古くなったバッテリーは内部抵抗が大きくなり次第に電流を流せなくなるのです。
バッテリーの負荷は真冬の内部抵抗Max時が高いです。
バッテリーを交換するならバッテリーがいい状態で冬を越せるようにすべきです。
※長野では真冬の雪が降る夜にエンジンが再始動できなければ死にます。
また、
と言うバッテリーに最悪な状態が続くとバッテリーからの電力持ち出しが増えて劣化が進みます。
充電器、もう一台買おうかしら。
「車でも電力の省エネは大事。」
なのです。
電力総日の多そうな電装品を使う場合は「バッテリーの負荷状態を気にしておけ!」と言うことなのです。
※古い車はおもてなし装備の電装がほとんどないので、バッテリー負荷は低め。バッテリーの容量も小さくて済むので安くて助かる。
高価なバッテリーでも寿命が極端に長いなんてことはありません。
適当な信頼できるメーカーのバッテリーなら安くても新鮮な奴を使えばいいと思います。
聞いたことないメーカーのバッテリーはやはり怖い。
ワタクシは たとえ海外生産だとしても 日本のメーカー製をおススメします。
実際にサドンデスを経験すると思い知ります。
そして、
時々バッテリーの状態チェックしながら適度なサイクルで交換する運用がおススメです。
劣化したバッテリーをいつまでも使い続けて、発電系や電力制御系が壊れると数万円では済みません。
それよりは、
数千円の出費で、さっさとバッテリーを交換しちゃった方がはるかに精神的に楽です。
バッテリー上がり程度でレッカーされるのは車好きとしては恥だと思っておりますので。
ちなみに・・
ワタクシはパナソニックのバッテリーをよく使っています。
国内メーカー頑張れって感じで応援しているのです。
ネットショップで買うと思ってるより安いし、廃バッテリー引取もやってくれたりします。
電装の多い車はバッテリーが高い。
これも消耗品ですので定期的な交換サイクルがあるわけです。
みんなが大嫌いな維持費が高いのですよ♪
※バッテリーとタイヤは突発的な出費になると痛い消耗品です。
特にアイドリングストップ機能のある車は「バッテリーが高い。」ことも覚えておきましょう。
※余計なもんつけるな、と声を大にして言いたい。せめてオプション扱いで。