なんだそれは?
色々やってみた結果、イグニッションコイルにバッテリーから直接電力供給したら直りました。
当記事ではその取付け奮闘記とイグニッションコイルの仕組みを簡単に解説しています。
当記事の目次
アイドリングでまれに息継ぎする
※エンジンのカチャカチャ音が多少気になるとはいえ。
アイドリング中に、思い出したように一瞬回転が落ちることがあるのです。
アイドリング中に、
ドドドドドドドッドドドドドドッド・・
と小さい「ッ。」のような音がすることがある。
どうやら、プラグが一瞬失火してるような気配です。
※プラグの焼け色は良い感じ。
アクセルを軽くひねればすぐに回復するので取り急ぎ、大きな問題ではないのですが、今までなかったことなので気になるのです。
こういう場合は大抵キャブ、とか先入観を持ってはいかんのです。
とりあえず、
プラグの状態を一本ずつ確認します。
かぶってるようなものはなく、世間一般で言われているプラグの焼け色より多少黒めですがアイドリングだし、これくらいでいいのです。
※空冷は多少濃いめに作るのがワタクシ流。
とりあえず、
「原因はプラグじゃない。」
まあせっかくなので久々にキャブを清掃してみましょうかね。
ちなみに・・
実は、こういう場合は「最初にプラグを全部新品に交換する。」のがセオリーです。
何かトラブルがあった時には作業優先順位の付け方が重要になります。
もちろん今回もセオリー的には最初にプラグを交換すべきなのですが、ちょっと前全部に新品にしています。
まだ300kmくらいしか走ってないので問題はないハズ。
※それでも、全部外して火花のチェックくらいはした。
今更後の祭りですがイリジウムプラグにすればもっと簡単に全部解決したかもしれません。
プラグ交換は最も簡単にできて、比較的金銭負担が少ない作業です。
ゆえに、
調子を崩しがちな古いバイクに乗る場合、プラグはまとめ買いしておくことをおススメします。
※プラグはネットでまとめて買うのが一番安い。
どうせ必要になるんだし、キャブを変えるなら絶対数セット必要になりますよ。
4気筒は4本プラグが必要なのですごく贅沢なバイクなのです。
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アイドリングの安定のため、キャブの調整はした
※腰上オーバーホール後はちょっとセッティング変った。
久々にZ750D1に搭載しているゼファーのCVKキャブを分解清掃しました。
もっと早くやるべきだったんですが、まあ調子よかったのでないがしろにしていました。
この辺の作業は慣れたもんです。
スペアパーツのストックもたくさんあるしねえ♪
ちょっと焦った
今回Z1-RのCVKキャブを下ろした際に事件がありました。
「分解したキャブのパーツがが元に戻らなくなった。」
のですよ。
こういう時は周りに悟られない範囲で、地味に軽く焦ります。
わかる人はこの画像見ただけで何が起こったかわかるはず。
そのうち記事にしますので震えて待て。
みんなが大好きな「ダイアフラム。」の絡みです。
とりあえず、パーツのストックがあったので事なきを得ましたが。
負圧キャブはちゃんと動いていれば気楽にばらすもんじゃないですな。
※ストックパーツなしにやると後悔するかもしれません。
で。
キャブの分解清掃をしたらやらなきゃいけないのが4気筒の同調です。
面倒くさいのですが、これをやっとくといろいろな不具合の原因特定をする際に回り道しなくて済みます。
同調がぴったり合うと、吹け上がりも音も違うので気分がいいし、燃費もいいのです。
※当倶楽部のZ750D1は未だに20km/lを切りませんよ♪
同調、今とってます。
旧車の4気筒乗りは4連バキュームメーターがあるといいですな♪
「まさに今調整している。」
という雰囲気になってカッコイイのです。
意外と安い。使い方のコツは「慣れ。」です。
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それでもやっぱりアイドリング中の失火は起きるのでした。
ゆえに、
「原因はキャブじゃない。」
のです。
アイドリングの安定のため、点火タイミングは合わせた
ワタクシ的には、自己責任ですがタイミングマークの線一本強くらい早めに合わせてます。
エンジン腰上ばらした時には、もちろん点火タイミング調整をやったのでそれほどくるっていないとは思うのですが、念のため点火タイミングも合わせます。
Z乗りでも意外とみんな知らないのですが、結構簡単に点火タイミングを合わせることが可能です。
点火タイミングの調整はウィンカーなどの電球で行うといいですよ。
昔はテスターの導通音で調整してましたが、電球の方がわかりやすい。
タンクを外して、
ダイナSから出てイグニッションコイルにつながるプラス配線の間に治具である電球を割り込ませるだけです。
楽しい作業ですな。
ズレてたらベースプレートを動かして、電球が消えるポイントをタイミングマークの「F。」に合わせます。
コレだけです。
※1番4番と2番3番で両方やる。どっちか合わせれば大抵もう一方はあってるハズ。
タイミングマークで電球が消えるのが面白くて、ワタクシは好きな作業の一つです。
ドンズバに合わせましたが、やっぱりちょっと失火する。
ゆえに、
「原因は点火タイミングじゃない。」
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アイドリングの安定のため、バッテリーから直でイグニッションコイルに電力を
こうなるとちょっと不安になってくるわけで。
「自分の整備能力では追いつかないレベルの問題か?」
という感じに。
恐らく、いろんな問題が重なってこの現象に行きついていると思われます。
考え始めるとキリがないのです。
こうなったら多少の調整を誤魔化してでも「力技。」でアイドリングを安定させてやろうじゃないか。
※あんまりおススメできる考え方ではありません。
バッテリーからリレーを経由して、直でイグニッションコイルに電源を引き、プラグの火花を強くさせる方法があるのです。
もう一度書きますが、本来は原因を徹底究明すべきですよ。
まあ、今回はワタクシが興味本位でやってみたかったってことです。
概要
ノーマル状態では、
旧車は大体ザックリ書くとこんな感じの配線になっています。
これを、リレーを使って、
と言う回路に変更します。
旧車はいちいち大電力をハンドルスイッチ経由する単純な回路を使っています。
ロスの多そうなハンドルスイッチを経由しないだけでも、かなり強力な電力をコイルに供給することができます。
※この方式でバッテリーから直接ヘッドライトに大電力を供給すると一気に旧車のライトは明るくなります。
今の車やバイクは皆リレーを経由して電力を供給する方式なはずです。
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実は、このリレーを経由してイグニッションコイルに連力供給する方式は、
「イグニッションスタビライザー。」
という名称で商品化もされています。
※ワタクシは昔、車でよく言われる「ダイレクトイグニッション。」はこのバッテリーから直でコイルに電力を流すことを言ってるのだと思ってました。全然違いました♪
この回路は汎用のリレーを使えば自作は余裕で可能なのですが、昨今リレーが高い。
ネットだと800円位からあるけどホームセンターでは1200円以上する。
※エーモンの汎用リレーが凄く値段が上がってるのは半導体の値上がりのせい?
自作した方が配線の余りとか気にしなくていいので時間があればそれでもいいのですが。
なんか高い気もするけれど、これも勉強なのです。
今のワタクシは楽天ポイントが余りまくっているので、ここは一つ製品を買ってみようじゃないですか。
※どういうパッケージングになっているか、どういう説明がついてくるか非常に興味があるし。
全然自作できますが、点火系の回路を熟知していないとハードル高いかもしれません。
ネット注文から3日もせずに、商品が届く日本の流通網の素晴らしさよ。
しかも、送料無料だし。
いい国にいい時代に生まれたものです。
これくらいラッキーなんだから、ついでに宝くじくらい当たってもいい気もしますが、宝くじはギャンブルなので親にならない限り、儲からないのでやりません。
※買った時点で半分が税金とかタバコ並み。やってられないし、紙が無駄。
プラシーボ効果もあって いつも以上にあっさりかかるような気がします。
※当倶楽部のZ1-RやZ750D1はエンジンの起動は超早いです。
で、だ。
アイドリングが、
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド・・。
と連続音になっております。
ひやっほう♪
これは多少不具合があったとしても、プラグが強い火花で無理やりエンジンを回しちゃってるからだと思われます。
まあ不具合は今後少しずつ調整していくことにします。
それ以外は普通に問題なく走ってるし。
問題があったらまた直せばいいのです。
予備プラグと工具は常時積んでいるので、それほど大事にならなきゃ出先で直せるしな。
イグニッションコイルとは何ぞや?
イグニッションスタビライザーの有効性を説明しずらいので。
「極力文章だけでどこまで伝わるか挑戦するシリーズ。」です。
イグニッションコイルというのは、
内燃機エンジン搭載の車やバイクには必ずついています。
バッテリーやバイクの発電機で発生する12Vくらいの電圧を大体30000Vくらいまで昇圧してプラグに流す、くらいは知っているかもしれません。
でも意外とイグニッションコイルについて、それ以上の知識がある人は少ないです。
せっかくなのでワタクシが飲み屋で 迷惑を顧みず 話せるレベルの話までは書いときます。
※もっと詳しく知りたきゃそれなりのサイトに行きなさい。当ブログは、チンピラが運営している雑多な個人サイトです。
実はイグニッションコイルには、メインスイッチを入れると電力が常時供給されているのです。
※キルスイッチが入ってない場合に限る。
イグニッションコイル内の鉄の棒にはコイルがぐるぐる巻きにされている「1次コイル。」があります。
電力を供給すると一次コイルに巻かれたコイルと鉄の棒が電磁石になります。
※学校で習ったはずです。
電磁石になると「磁束。」という渦の様な電力の流れが発生します。
この状態でセルを回すと、ポイントやイグナイタによって、一瞬回路が断絶されます。
その時、磁束は現在の状態を維持しようとします。
これを起電力といいまして。
その性質を利用することでバッテリーの12V強くらいの電圧から大体300Vくらいまで、電圧をあげることができます。
※これ最初に発見した奴スゲエ。
それでも全然30000Vには届きませんな。
※これくらいの電圧にしないとプラグに火花が飛びません。
そこで登場するのが「2次コイル。」です。
2次コイルは、1次コイルより多くのコイルが鉄の棒に巻かれています。
1次コイルが昇圧した300Vの電圧を発生させると、
つながっている2次コイルに相互誘導作用が起きて昇圧するようになっています。
※1次コイルにつられて2次コイルが昇圧する、くらいに思っておけばよい。
2次コイルにたくさんコイルを巻けば巻くほど、1次コイルに発生した電圧をさらに昇圧させることができます。
タンクの下のプラグコードの付け根にあるのがイグニッションコイルです。
要するに、
1次コイルが発生する300Vを100倍の30000Vになる様にコイルをたくさん巻いているわけですな。
ワタクシ達はそれぐらいの高電圧を絶えず数十センチ下で発生させている乗り物に跨って走っているのです。
よく考えると怖いわね。
※股下のエンジン内にバンバン雷が落ちてる感じです。
プラグの中心電極と外側電極のギャップに火花を飛ばすためにはそれくらいの電圧が必要なわけです。
通常の気圧では放電距離1mmで1000Vと言われています。
ただし、
空気が圧縮されたシリンダーの中ではさらに条件が悪いので数倍から数十倍の電圧が必要なわけです。
※雷みたいなもんを悪条件の中、数ミリのプラグギャップの間に放電させなきゃならんのです。
話が遠回りしましたが、
イグニッションスタビライザーは、
最初に1次コイルに流れる電力をバッテリーから直で供給することで1次コイルをロスなく昇圧させるためのものです。
多くの旧車はバッテリーからの電圧を遠回りしてイグニッションコイルに供給する回路なので、それをショートカットしてバッテリーから直接電力供給するというイメージです。
古くなったハンドルスイッチやハーネス、配線はそれだけでケーブルロスが発生しがちなのです。
多分 飲み屋で語れるレベルくらいなら 大体問題ないハズ。
※もっと知りたい人はそういう専門サイトに行きなさい。
ああ文章が長い。
長くなってもイグニッションスタビライザーのいい説明になるかと思ったのですよ。
文章が長くなると、すぐ記事から逃げ出す読者様が多いのです。
お前ら、もっとワタクシが一生懸命書いた文字を読め。
予想以上に面倒くて、コイルの話だけでいつもの倍くらい時間かかっています。
こんな話書かなきゃよかった。
実はイグニッションコイルも消耗品です。
ちなみに・・
ここまでついてきた読者様にはもう一ついい話を聞かせて進ぜよう。
プラグの碍子部分が凸凹していますな?
あれはプラグキャップを固定するためはないのです。
あれは絶縁体の距離、というか道のりを稼いでいるのです。
あの碍子部が無ければ、
プラグの頭で受けた30000Vくらいの電圧は大気中ではプラグの電極を経由せずにプラグのネジ部を通してアースされちゃいます。
完全絶縁体の碍子部(要するに瀬戸物です)でプラグの中心部の電極を覆って、電圧がショートカットしてアースされないようになっているわけです。
廃棄するプラグを折ってみると分解して見ると構造がわかりますよ。
プラグの焼け具合は調子が良ければあんまり気にしなくていいと思う。
プラグ内では、
電力 → プラグの頭 → 中央電極 → 外側電極 → ネジ部 → アース
という流れですが、
碍子部が短かったり、碍子部の凹凸がなく距離を稼がなかったりすると・・。
電力 → プラグの頭 → ネジ部 → アース
という感じに、
高い電圧はプラグの電極まで行かずに、頭からネジ部に逃げちゃうってことです。
※スパークしないでそのままシリンダーヘッドに高電圧が逃げちゃうということですよ♪
まとめ
まあ昔からやってもいいかな、とは思っていましたが思い切ってやってみて正解でした。
取付けは簡単だったし。
説明書も分かりやすかったし。
点火系チューニングと言えば、ウオタニなどの総合系が有名です。
確かに、これですべて解決するなら安いもんです。
今現在は、点火系を強化するなら、これを選ぶのが正解。
一番早くいい結果につながるのは間違いないです。
まあ、一気にこの額を払えない 貧乏な 人は細かくチューニングしていくしかないのです。
とはいえ、、
という流れを一個ずつやってみると火花の飛び方がどんどん良くなっていくのは気分のいい
ものなのでした。
ポイント点火と違い、ほぼメンテフリーになります♪
新車時のままなら更新すべきパーツです。
緑のZ1系に使えるダイナコイルって今単体では売ってないのかね?
ワタクシたちの時代はみんなこれでしたが。
でもリプレイス物の新品コイルでもだいぶ違うはずです。
こんな配線ですが、つくりにはそれなりの知識が必要ですよ。
こういう過程を経ると、どういう理屈でバイクが動いているかがわかるようになります。
全部足してもウオタニより安いし。
※まあ全部消耗品みたいなもんだから、リフレッシュするにはいいと思う。
どういう構造でどういう理論でどうなれば動くのか。
こういうことを考えるのは楽しい過程だし、学びってこういうことなんだ思います。
※やっぱり好きなことを学ぶのは楽しいのだ。勉強は強制されるからみんな嫌うのだよ。
まあ偉そうに書いていますが、
そもそもイグニッションスタビライザーを使わなくても細かく詰めていけばアイドリングで息継ぎする原因も特定できるはずなんです。
本来は、徹底的に根本的な原因追及するほうがいいに決まっています。
実はこの取説に興味があったのですが、いまいち欲しい情報は無し。
でもワタクシがやってみたかったのです♪
アイドリング以外でも燃費が上がったり、パワー感が上がったりして火花の効果が出るかもしれません。
根本的な原因追及は、おいおいやっていきます。
その際は、 ワタクシが忘れていなければ また記事にすると思います。
ちなみに・・
大げさに書きましたが、もしかしたらイリジウムプラグ使えばアイドリングの不整脈は解消したかもしれません。
イリジウムプラグはどちらかというと、低回転時の燃焼効率が上がるのです。
ゆえにアイドリングの安定化には絶大な効力があります。
※細かく書くと長くなるので端折りますが。
イリジウムプラグでパワーが上がったぜ!とか言う話を聞くことがありますが、
極低速で良く燃えるようになった結果、低速トルクが出て加速が良くなったの間違い+プラシーボ効果かと思われます。
が。
高価なイリジウムプラグを4本買うより、イグニッションスタビライザーを買った方が安い(笑)
自分でリレーを組んでイグニッションスタビライザーモドキを作ればもっと安い(笑)
いいのだ、ワタクシもリプレイス商品を買ってちょっとだけお金持ち気分を味わいたいのだ。
※たかが差額4千円位でいい気分だ。 実際は楽天ポイントで買ってるんですが当人が気分が良ければよいのです。
・・このレベルの工作でも4000円ちょっとで売れるのか・・。
明日にでも3000円台で量産して売るかな・・。